
総合評価
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powered by ブクログ自分の暮らしに少なからず影響を与える兄を持つフリーター女子の話2編。ちょっと危ない感じの行動には理解に苦しむものの引き付けられた。
0投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ読みっぱなしだったので再読。 発行年から考えると最初に読んだのは20代後半の頃だったはずだが、同世代の女性を主人公にしたこの2編に共感できなかったものか、印象が薄い。 海外を放浪する兄を探すという名目で旅に出て、はっきりとした理由もなく海外を放浪し続ける女性と、家庭を持った兄を不思議な思いで見つめる、マンションの一室で一日中一人きりで電話番をするのが仕事の女性。 彼女たちのモラトリアムは必然なのか偶然なのか。確かに共感とは違う視点で読んでしまう。
0投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ久しぶりに読み応えのある文章を読んだ。 現実と幻想の世界が両立していて奇妙で面白い。 さすが文章がうまい
0投稿日: 2022.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
パックバッカーの孤独と不安。それを上回る自由であるという日常感覚。生きるということが働くということとイコールになっている現代社会からはみ出した若者の心理を描いている。こんな旅行、魅力的だがおそろしすぎてできそうにもない。
0投稿日: 2018.09.08
powered by ブクログ真昼の花…評価はこの作品。印象的なのはバックパッカーたちが何かを求めて漂流する姿。ゆっくりと流れる時の中で南国の鮮やかな花に囲まれるうちに日本人としてのアイデンティティが濃くなっていくように読めた。 地上八階の海…赤ちゃんの力なのか母や兄との距離感が近くなっていくようだ。
0投稿日: 2016.11.01
powered by ブクログ【本の内容】 行方不明の兄を追うようにしてアジアの国へ来た私。 闇両替で所持金のほとんどを失い、一日パン一個で食いつなぎ、安宿をシェアして、とうとう日本企業の前で物乞いを…。 帰る気もなく、行くあてもなく、いったい今ここで何をしているのか。 それでも、私はまだ帰らない、帰りたくない―。 若いバックパッカーの癒しえない孤独を描く表題作他一篇を収録。 [ 目次 ] [ POP ] 生きていること、そして生きていくことの途方のなさを、上手に人に話すことができない。 だから、角田光代の小説を読むと少し安心する。 僕が語ることのできなかった「あの感じ」がいつもそこにはあるからだ。 無意味に焦ってみたり、急に不安にかられてみたり、意図に反してドギマギしたり、日常生活というやつはなんだかひどく落ち着かない。 それなのに、いかにも手慣れたものとして「毎日」を扱ってしまう。 そんな自分にふと気がついた時、本書を手にとってみてほしい。 「あんた、何やってんの?」。 そんなオオバくんの問いが怖い。 怖いからこそ、必死に何かをやっているふりをしてしまう。 何かを目指しているふりをしてしまう。 しかし実のところ、何やっているんだろう……という呟きから何かが始まっていくのではないか。 生きていくことに途方に暮れてしまっている誰かの背中をそっと押してくれる、そんな力を持った小説である。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
0投稿日: 2014.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
兄を探しているのか放浪しているのか、目的の定まらないバックパッカー。真昼の花 母と兄夫婦の住むマンションに行く主人公。身内との微妙なバランス関係。8階の海 短編2本
0投稿日: 2014.04.24心地よい不安感
「真昼の花」と「地上八階の海」の2編です。 作者を知らなくても読み始めれば角田作品とわかるような淡々とした文章です。 うまく表現できませんが、読み進んでいくと「この先どうなるんだろう?」というような期待とは違う不安というか得体のしれないもやもやした感じが角田作品の特徴のような気がします。。。 独特の世界観ですよね。ずっとこの世界観に浸りたいとは思いませんが、たまに無性に読みたくなる不思議な魅力。
1投稿日: 2013.11.19
powered by ブクログ川本三郎氏の解説に共感したので引用。 「角田さんの文章は、最近の若い作家にありがちな、奇をてらったところ、はしゃいだところがないのが素晴らしい。地味な主人公にふさわしく、文章も地味な良さ、落着きがある。」
0投稿日: 2012.12.22
powered by ブクログなんだかヒロインの考えが読めなくて不気味。逞しいとも思えないし、兄との関係性もよくわからん。読み返さないやろなぁ。。
0投稿日: 2012.04.19
powered by ブクログ女性を主人公にした短編が2編。事件が起こるでもなく、オチがあるわけでもなく、定職に就かず、自分の立ち位置が揺れているような、でも流されているわけではない女性の人生の一時期を切り取ったような物語。 目的もなく…いや、兄を捜す…という切実ではないボヤンとした目的を保険にして、ただ日常から逃げているのかもしれない女性バックパッカーの、ちょっとどんよりとした海外での生活を描いた「真昼の花」。自分のアイデンティティを見つけられずにアルバイトをし、結婚した兄と、兄嫁と、その子供と、母親の少し疲れた日常を、他人のように見つめる女性が主人公の「地上八階の海」。 あるある、と共感できる部分と、こんな風にどんよりとは生きたくないなと反発する部分と、なんで私はこれを読んでるのかしら…?と不思議に思う部分と、なんか、読み終わった後の後味が不思議な本でした。 ふむ。
0投稿日: 2012.03.06
powered by ブクログ「真昼の花」 行方不明の兄を追うようにしてアジアの国へ来た私。闇両替で所持金のほとんどを失い、一日パン一個で食いつなぎ、安宿をシェアして、とうとう日本企業の前で物乞いを……。 帰る気もなく、いくあてもなく、いったい今ここで何をしているのか。それでも、私はまだ帰らない、帰りたくないーー。 若いバックパッカーの癒しえない孤独を描く。 「地上八階の海」 電話を繋ぐアルバイトをしている私。何かに怯える母と、人見知りの激しい姪。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 うーん……これといって特出したことのない話…… なんだろうなぁ…… 面白くなくはなかったが、楽しかったかと言われると別に……っていう…… 何か事件を書く、というより、内面とか気持ちとかそういうのを書いてたから私はあんまり入り込めなかた。
0投稿日: 2011.10.17
powered by ブクログバックパッカーと電話番の女の2編。これが浮遊なのか疑問。バックパッカーに対するマイナスイメージが感じられた。読んでいて切なく苦しくなった。
0投稿日: 2011.03.08
powered by ブクログ少し時間をかけて読みすぎた。何の理由も無いけど帰りたくないとか、立ち止まったらいけない気がする瞬間は確かにある。それと同じように動きたくても泥に足を取られたように動けないときもある。今回の作品はそんな感じを上手く書いてると思う、あぁやっぱり角田さんは上手いな。
0投稿日: 2010.07.16
powered by ブクログ自分の中ではちょっとイマイチ・・・ どちらの主人公も私には気持ちが入っていけず。 たいてい角田さんの物語の主人公のかかえているものに多少は 入り込めるのだけれど、今回はなかった。
0投稿日: 2010.04.14
powered by ブクログこの人の小説はなんかすえた匂いがするというか、独特なかんじだ。今もアジアの街に紛れ込んだかのよう。でもなんか読みにくかったなー。
0投稿日: 2010.03.24
powered by ブクログ"真昼の花"、"地上八階の海"の2篇 一人はバックパッカー、一人は電話番のアルバイト、と違いはあるけれど どちらも、定職に就かない若いフリーターの女性の話。 共通するものは、解説にあった浮遊感てことばがぴったりくる気がする 空虚で、はげしい温度をもたない、 でもなんとなくひきずられそうになる独特の雰囲気 主人公といい、ストーリーといい、あんまりにも地味で わるくいえば退屈。 こんなはなしが小説になるのか、とかすかな驚きも感じつつも 読んだあとにのこるけだるい感じは、嫌いではない。
0投稿日: 2010.03.15
powered by ブクログレビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/104377476.html
0投稿日: 2008.08.08
powered by ブクログ何かを得るには何かを手放さなければならないとは よく言われることで、 実際そのとおりなのかもしれないが、 自分が何を得て、 何を手放してきたのか、 私にはまるでわからない。 ただひとつ、 ものごとがかわり続けていくその真ん中に、 かわったり、 かわらなかったりしつつも 自分がいて、 日々おちこんだり 笑ったりし 来週にはかわってしまうかもしれない何かを 切実だと思い、 何かに深刻に向き合っている、 そんなことを思うと、 時間の流れの中に ぽつんといる 自分というものが、 唯一、 私に測量可能のささやかな永遠であるような気がして、 どことなく安心してしまうのだ。
0投稿日: 2008.07.25
powered by ブクログ好き、とはいえない。 この二つの物語の主人公はいずれも「一人」の方向に向かおうとしているように見える。 ここが自分の居場所だと言い張れる場所もなく、何かが足りないわけではないのになぜかものがなしい。 現代を生きる人間ならばこの孤独と焦燥に共感を覚えるだろうが、それはなんだかさみしい。
0投稿日: 2008.05.12
powered by ブクログ海の向こうに何かを探しに行った日本人。バックパッカーとして何でも見てやろうという意気込みが懐かしい。
0投稿日: 2008.05.06
powered by ブクログこの本の表題作の「真昼の花」はすごく好きな作品。 アジアを旅行しているときの描写が、単なる観光旅行ではなく、さまざまな矛盾をそのままさらけ出していて、深い。 貧困の描写、自分の居場所、何のために生きているのか、など、大きなテーマだけど、 それらをさらっと本の中に登場させている。 若者の放浪旅行というありがちなパターンではなく、終始漂う空虚な感じがおもしろいと思う。 ラストも「え!?」って感じ。 「自由になりたいから、旅に出たい」と考える人は多いかもしれないけど、 現実的に考えると、旅に出たから自由になれるわけではない。
0投稿日: 2008.05.05
powered by ブクログピンと来た。うん。 定着と漂流の間がたんたんと 書かれてたなあ。 旅行してるとこのまま 何処までも行ける気になる。 まだ帰りたくない、帰れないと思う。 長い旅に出たら、私も戻らない気がするな。 帰りたくて淋しくてでも帰れないと思う。 しかし、角田光代は対比が巧い。
0投稿日: 2008.04.02
powered by ブクログアジアで放浪しながら困りたくなりたくてお金が全くない生活をする主人公。(真昼の花) 白い壁に囲まれたマンションで一日2回か3回くらいくる電話を永遠と待っているバイトをする主人公(地上八階の海) 変な主人公だけど、周りにいそう。 はなし、面白くない
0投稿日: 2007.11.08
powered by ブクログ07年9月読 真昼の花は、バックパッカーだった角田さんだからこそ書ける深い話で怖かった。地上8階の海は息子夫婦が住む新興住宅地に越したお婆さんが物悲しい。
0投稿日: 2007.09.26
powered by ブクログタイトルも表紙も好き。 角田さんお得意の(だよね?)アジアを旅するバックパッカーのお話。たとえバックパッカーでなくても、こういう気持ちをどこかに持っているだろうな、という感情表現やものの見方感じ方がリアルでしんどくなった。 それとは関係なく、一気に読むことはできなくて、時間がかかってしまった。 2007/03/29読了
0投稿日: 2007.04.02
powered by ブクログ2007.01.29 これまた角田さん☆そしてアジアの格差の激しい日常や日本人から見た現地の人々やそこでの生活が鮮明に書かれている。何をしたくてきたとかでもなく、彼を日本においてきて長期にわたって兄がしていると思われる旅に出かける。だけど兄を探すわけでもなく自分探しの旅でもなく現地で働くでもなく・・・。なんだか凧の糸がきれてしまっている、そんなかんじ。バックパッカーなんてTVで見たりするくらいしか知らないからなんともいえないけど日本人てやっぱり贅沢を追求してる生き物なんだねぇ−X(
0投稿日: 2007.03.02
powered by ブクログ母・兄・義姉などの出てくる人々に、嫌悪感を微かに刺激される言動が 多いのですが、主人公の女性は、それを一歩引いたところから眺めている ような印象を受けます。 腹を立てているのか、気にならないのかがはっきりとは見えてこないのに、 なぜか共感できます。 明記されていないために、主人公も自分と同じように感じている、と思い込んで しまえるからかもしれません。 何か起こるような予感の種がたくさん描かれているのですが、作品中では 特別な事件は起こりません。 すぐ隣にありそうな、地に足の着いた世界です。
0投稿日: 2006.08.30
powered by ブクログ旅先で何が起こるか分からないってことをあまり考えずにこれまで旅行とかしてたなーと思った。 あの後アキオはどうなっちゃったんだろうか。
0投稿日: 2006.01.03
