
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オーディブルで聴いた。 面白かった。 戦時中に満州に行った人の小説は初めて読んで、今でいう海外留学みたいな感じで、新しい環境に身を置いたら何か変わるのかも!みたいな期待を胸に満州に渡っていったのかなと思った。 八重は、満州から引き上げてくるときや、戦後の貧しい中で、よくそんなにたくさん子供が産めるなと思った。昔は避妊具なかったのか?私ならそんなときに子育てしてる自信ないから絶対に子供産まないと思う。 今だと両親共働きだと子供は保育園に預けるのが当たり前だけど、戦後まもなくだと保育園にも預けなかったのかーとか、色々すごいなと思った。 簡易宿泊所みたいな家、私は色々縛られなくていいなと思うけど、子供たち、孫たちは、定職に就く人はいなかったり、自殺したり宗教にはまったり、生きやすい人生ではなさそう。まぁ、サラリーマンなどの勤め人は合わなそう。子供たちが会社や組織に勤めるのが向いてないのって、自営業の家庭あるあるなのかな?と思った。 満州時代の食堂の人と、再会できたらよかったのに、できないところがリアル。 「どこか遠くにいけば、何かが変わると思うけど、何も変わらないよ」みたいなことを八重が言うんだけど、30代の今なら、なんとなくその意味がわかる気がする。20代の時に読んだら、ピンと来なかったと思う。
3投稿日: 2026.02.06
powered by ブクログ自分の両親や祖父母も自分と同じように若いころ色々なことにもがき、苦しんで歳を重ねたということに気がついた。物語の中で語り手が変わる。その度に家族の見え方が変わってくるのが面白い。
0投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ正直、周りに働いてなくてフラフラしてる身内がいたら絶対腹立つだろうな。でも逃げることの必要さ、過去を後悔せずに生きる姿には学ぶところがあった。
3投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ戦争を生きた祖父母、生きるために逃げ、人生を生きる。何にも希望のない人生。 何不自由ない現代、何のために逃げてるのだろうか。その先に希望がないのは同じなのに。 祖父母の人生は逃げながらも、結局は誰かに支えられ生きている、その場しのぎでも。 『祖母たちの生きた時代のように戦争があるわけではない。赤紙が来るわけではない。今は平和で平坦で、先が見通せると錯覚しそうなほど平和で不気味で退屈で、でもそんな時代に飲み込まれるな』 嫌なら逃げていい、が許される今、 平和という平坦な日常が続くと信じている人たちは、この先の人生も結局逃げることになり、その人生は結果として帳尻合わせになるのかも知れない。
0投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ今のZ世代は何不自由なく生活出来ている人が多いように感じる。その何気ない生活が、どんな想いで紡がれてきたものか垣間見ることができた。正直、先祖にたいしてなんとなくの敬いはあったが、具体的に敬うことはしていなかった。今の幸せを作ってくれた先祖、そして両親にもっと感謝して過ごしていきたい。 また、逃げることの大切について。 そのときは確かに恥ずかしさを伴う行為かもしれない。しかし、疑問を感じることに対して命がなくなるまで戦い続けるのもどうかと思う。だから、一旦逃げ、そして未来を頑張って生きて、逃げた過去に意味を持たせる。そうすることが重要なのかな。
0投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ戦中、戦後、昭和から平成へと三代にわたる物語。祖母と孫が祖母の思い出の土地をめぐりながら、過去の出来事が語られるが、それは読者だけが知っている。
0投稿日: 2025.09.25
powered by ブクログ「帰りたいよぅ」 祖父が死んだあと、祖母が子供のような声で言った。ここから、中華料理店を営む親子三代の“根っこ”を探す旅が始まる。 祖父母は自分が生まれた時から“おじいちゃん、おばあちゃん”であり、両親は“父さん母さん”で、性の意識すら無い。 でも、間違いなく男女であり、自分と同じ年齢を経て今に至る。 人生は“簡易宿泊所”のようだ。 なぜここにいるのか、いつまでいるのか、ここを出てどこへいくのか…… 「だってあんた、もし、なんてないんだよ。後悔したってそれ以外にないんだよ、なにも……」 その言葉は妙に重い。 「翡翠飯店」は世紀を超えて紡いでいく。 根など無くても紡ぎ続けることはできる。
2投稿日: 2025.09.02
powered by ブクログ壮大な家族の物語で、ずっと読んでいたかった。満州に新天地を求めた二人が出会い、敗戦で生きるか死ぬかの思いをして帰国。子も孫も一筋縄では行かない日々が描かれる。 当時の満州では、軍が絡んでくると日本人(一般市民)も中国人も悲惨なことばかりで、戦争は本当に嫌だなと思った。 昭和&平成の様々な出来事が懐かしかった(カンカンランラン見に行った!平成になった時のこと、オウム事件など)。宮本輝と似てるかも。
61投稿日: 2025.07.23
powered by ブクログ登場人物みんな嫌いだなぁと思って読み進めてたけど、途中からなんか少しずつ好きになって来たかも、、って思ってしまった。 ものすごいドラマチックなことがあるわけではなく、戦後と現代に向かっての時間軸を家族の誰かの目線で淡々と綴る大河のような話。でもそんないいもんじゃない。 そういうのが、なんか最後には心に残った。いい話でなんでもないけど、繋いでいくとはこういうことかと。 面白くないと思ってたんだけどなぁ、結果、面白く読み終えた。不思議な小説。作者の筆力かな。
0投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログ読むのを途中で断念してしまいました。 学生の頃は角田さんの作品読み漁ってたのに、環境が変わって、何だか受け付けなくなった…?また別の機会に別の作品に触れてみたいです。
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ時間のない中、電車の中で読む本が欲しくて、表紙に惹かれて手に取った。 初めは何の話かわからなかったが、あっという間に引き込まれ、あっという間に読み終わってしまった。 ちょうど、私自身も自分の来し方を振り返って、いつのまにか、私も「人に歴史あり」の歴史ある人になってきたなあとか、それにしても普通の人として私は生まれたんだなぁとかそんなことを考えていたときだったので、とてもフィットしてた。 いつのまに、角田光代さんはこんな本を書くようになったんだろう。 すごく面白かった!
1投稿日: 2025.06.16
powered by ブクログそういえば、ボクの母も満州帰りだったようだ 詳しく話してくれたことはないが、 小さいとき、いろんな家をたらい回しにされたと よく愚痴っていた 自身が満州帰りであることを恥じていたんだと思う 昔は、そうゆう風潮があった 本と同じように ボクも両親のことを聞いたことはなく その満州話も、馴れ初めも知らない 聞くのが恥ずかしいという感情だ これも本と一緒 淡々と朴訥とした染み渡ってくるような物語
0投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
序盤はイヤーな家族!と思って気が進まなかったけど、満州になったあたりから夢中で読んだ。 無気力としぶとさ。解説までが本編だと思った。スッキリ度は高い。
0投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログ無計画は嫌いなたちだけど、 不思議と藤代家の人たちに対してはその感情が湧かなかった。 目の前のことに流されて、受け入れて、 努力して力や富や立場を得た人の足を引っ張ったりはせず 弱い人や調子の悪い人をそのまんま受け入れる感じが 相互共助みたいな感じでよく見えたのかな。 この人の小説、好きだな。
0投稿日: 2025.03.04
powered by ブクログ人が集まり互いに干渉し合わない翡翠飯店。 祖父が亡くなり、祖母と中国へ旅行を提案した孫の良嗣。 現在と祖母と祖父がどのようにして、飯店をきづいたか過去を織り交ぜながら、あまり語られなかった過去が明らかになる。 祖父母の教えは、逃げていいということ、他人に干渉することなく、各人が根無草のように流されて生きる。 そんな暮らしも悪くない。大きな展開はないけど何か温かくなるような作品。 自分も流されて日々を過ごしていると振り返る。
0投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ新宿の翡翠飯店という一軒の定食屋の家族を描いたファミリーヒストリー。 祖母と祖父が出会った満州から、叔父、叔母、父、母、そして主人公である良嗣の時代まで、根無し草のように来るもの拒まず、漂うように生きてきた家族達。 確固たる脈々とした系譜などないけど、それでも引き継がれてきた家族の歴史に、何か特別な意味をもたなくても、必死で生きてきたその積み重ねに、重みのような、年輪のような、深みを感じた。 そういえば、自分の祖父や祖母がどんな風に生きてきたか、よく知らないなぁ。 聞いておけば良かったな。
1投稿日: 2024.07.24
powered by ブクログ私は自分のルーツを知らない。 「結婚失敗した」と喚き続ける不幸せそうな母を長年見続けたいせいか嫌でも知りたくないのだ。 なので、一族のルーツを知りたいと思った良嗣は、なんだかんだ言って健全に育ったんだなと思う。笑 異国の地で敗戦を知らされ、苦労し続けた祖父母。 今日の一日を生き延びることに必死なあまり子どもを飢えで死なせてしまうところや、お世話になった食堂の家族との別れはとても悲しかった。 そんな親の苦労を知らず平和ボケした子供たち。 必死に働き続けてる両親を見て育ったのに、みんな親不孝だ。 そしてさらに平和ボケした孫達。 特に基樹と早苗、お前らなんなん? 命を産んで繫げていくってそういうものなのかもしれない。上手くいかないのが当たり前なんだろうな。
6投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ家族でもどんなルーツがあってここまで来たのなんてやっぱり知らないから、私自身も聞いてこなかったって気づく事もあった。 きっと色んな過去があって今ある思考が形成されたり、自分にも受け継いできた事もあるんだなぁ
0投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
477ページの長編を久しぶりに読んだ。読む前は、途中で放置してしまうんじゃないかと思ってけど、物語に引き込まれて、みんなの人生が知りたくて、どんどん読み進めてしまった。 私には物心ついたころにおじいちゃんおばあちゃんは亡くなってたから、貴重な祖父母の人生を聞くことはできひんかった。ヤエたちは現代では普通の老人に見えるけど、壮大な人生を送ってきて、今では考えられへん人生の教訓を持っていた。逃げることはここ最近、よしとされているけど、現代の逃げるとヤエたちの逃げるは違う。命懸けで生きるために逃げ続けてきた。 それぐらいの危うさ、熱意は現代にはない気がする。 もっともっと昔の話が知りたかった。 なんの変哲もない家庭にみえるけど、ここまで深掘りできること、それぞれの気持ちが表せること、すごいの一言です。
0投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ中華料理店を営む家族の話だが、4代に渡り様々な人が登場するなかで、強かに生き抜いた泥臭いながら共感の持てる読後感を得た.藤代良嗣が祖父泰造、祖父ヤエの過去を調べる過程を中心に話が展開するが、戦前の満州、敗戦に伴う引き揚げの苦労、生きる糧を得るための出店、高度成長期のどさくさ、学生運動など昭和の世相を織り込みながら、家族が成長していく過程が楽しめた.得体の知れない人が住み着くルーズな家風も、物語を面白くしている.弟太二郎と母文江の存在が家族の中で中心的な役割を果たしてと感じた.野崎さんの解説が物語の全体像を的確に表現していると思う.
1投稿日: 2023.12.31
powered by ブクログ一家のルーツを辿る行為を通して、“逃げる”ことをテーマにした小説。同じ“逃げる”でも、生きるための“逃げる”と受け入れるための“逃げる”は違う。戦うばっかりが偉いんじゃない。でも、“逃げる”この平和な時代に飲み込まれてしまってはいけない。そういうメッセージを受け取りました。
0投稿日: 2023.11.09
powered by ブクログ紙の月を何度も読み返すほど好きなので、角田さんの別の作品を初めて呼んだ。期待しすぎたかもしれません。
0投稿日: 2023.10.05
powered by ブクログ祖父母の代から三世代の壮大なお話だった。 生きるために逃げることも必要だと、私も思うけれども、泰造とヤエはそのことを恥じていた。 それでも、生きるために逃げて逃げて、そして生き延びるために作った翡翠飯店は、家族みんなの居場所であり逃げ込む場所であったと思う。誰もがいても良い場所。バラバラのような家族だけど、この翡翠飯店を起点につながっていると感じた。そして、その翡翠飯店を作った泰造とヤエは、それを誇りに思って良いのだと思った。
2投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。 満州から、戦争から逃げてきた泰造の 「そこにいるのがしんどいと思ったら逃げろ。逃げるのは悪いことじゃない。逃げたことを自分でわかっていれば、そう悪いことじゃない。闘うばっかりがえらいんじゃない。」 という言葉が印象的だった。重かった。 同じく逃げて生き延びたヤエの、 抗うために逃げた、生きるために逃げた、 そんなだったから、子どもたちに逃げること以外教えられなかった。 というような言葉。 逃げてきたことを恥じて、苦しんだ二人の言葉。 翡翠飯店の人たちは、だらしなく逃げてばかりのように見えるけど、何も考えていないわけではないし、むしろ色々考えていて、でもうまくいかなくて、そんなところが憎めない。図太さや強さも感じられる。 家族はバラバラのように見えるけど、誰かのことを話し合ったり涙したり後悔したり、強い絆があるように思える。 賑やかで羨ましいと思う場面もたくさんあった。
0投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログ祖父の死から、家族のルーツを知りたいと思った3男が祖母と叔父と一家ルーツの満州に行くと共に、謎の多い家族の歴史が明らかになっていく話。 こうした戦前の時代まで遡ったり、謎が少しずつ明らかになっていく感じの小説って面白いなって思った。 印象に残った祖母のセリフ。「闘うことも逃げることもせず、やすやすと時代にのみこまれんな」 なんだかんだ、自分も家族のルーツとかを詳しく知らない。ここまで色々なドラマがあったような家庭ではないと思うけど、気になったきっかけに話を聞いてみるのもいいなと思った。
0投稿日: 2023.07.17
powered by ブクログ三世代に渡る話。 子から見た両親、祖父母がどういう時代をどうやって生きてきたかは知りようもない。 祖母が若い頃に住んでた場所を探しに行く現在の時間軸と、祖父母の時代、両親の時代がそれぞれの視点で語られるのが面白い。 スカッとする話でもないし、好感が持てる登場人物でもないけど、時代に流されながらたくさん後悔や葛藤を抱えて生きてくのが人生なんだなと思った。
0投稿日: 2023.06.16
powered by ブクログ満州から引きあげてきた祖父母の話と 2000年前後の一族(西新宿で中華料理店経営)の話が 交互に語られる ※グルメ要素は皆無、残念 扱っている期間が長期に亘っているため、 昭和史を背景にした家族史かな あんまり感情移入できる登場人物がいなかった 割と分厚い本なのだが、大半の事件はテレビ画面鑑賞の駆け足で処理 来るものは拒まず怪しまず受け入れる なんか大阪的だなぁ、と思ったら 大阪の産経新聞夕刊に2008~2009年掲載
0投稿日: 2023.05.16
powered by ブクログ家族に無関心であった主人公が祖母との中国旅行を通じて家族のルーツについて知る内容。歴史的背景が細かく描かれており、祖母の生きた戦時中、子どもたちの生きる戦後、孫である主人公が生きる現代が、交互に描かれて読みやすかった。 戦争という自分ではどうしようもない状況から逃げることを選択した祖父母は、自分の子供たちにも逃げることしか教えられなかった故、子供達も逃げてばかりの人生に。しかし時代が違うと。今の世の中にもいろんな問題があるにせよ、そのせいにして逃げ続けるだけでは生きていけない、と言われているような気がした。改めて戦争について考えさせられるし、今の生き方についても考えさせられる話だった。 普段何を考えてるかわからない祖母との旅をきっかけに、だんだんと祖母の言葉の意味を主人公が理解してくるところが良かった。人となりや人の人生を知るって大事だと思った。 祖母が祖父となんで結婚したのか孫に聞かれたとき『そうさ、あのとき、春で、花が咲いていて、そりゃきれいで、だいじょうぶって思ったんだ、私でもだいじょうぶだって、できるって』と言ったセリフがとても好きだった。なんだかキラキラして見えた。根っこのない家族だけどいろんな希望を見出して生きてきたのがこのセリフに詰まってる気がした。
1投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログ何に関しても無関心で親戚がおらず墓も持たない家族に祖父が亡くなったことで違和感を感じた良嗣サイドのストーリーと 良嗣の祖父母、両親、叔父叔母、兄姉たちサイドのストーリーが交差しながら進んでく まず昭和15年まで遡り祖父が満洲開拓団に参加して女装しながら逃走して祖母と出会うところから始まる そこから平成までだから結構分厚いけど最後まで飽きずに楽しく読めた 登場人物の祖父とか深く物事を考えようとしたりすると靄がかかったようになり考えるのをやめて楽な方に逃げようとするとか自分みたいだなぁって思った その息子で良嗣の父も面倒なことから逃げたり難しい感情は言語化できないっていうのを文章で細かい気持ちの変化まで書かれててすごいなと思った 感情として浮き出たりはするけどそれを誰かにアウトプットしたり頭の中で整理して納得したりってもともと得意とかもあるし勉強をしたからできるようになったとかもあるんだろうなぁ そういうのをできない人がこの本の中に多く出てきてて苦しそうにしてたから私はできる人でありたいなと思った
0投稿日: 2023.04.03
powered by ブクログな、長かった、、、 途中から話にグッと入れたけど、自分の仕事の疲れとかもあってなかなか進まなかった。 ただ、話は面白いし、こんな話だとは思わなかった。 家族の歴史を紐解いていくお話。終始淡々と書いているのがまた良かった。 どこにでもありそうな中華料理屋の藤代家。ただ、そのどこにでもいそうな家族にも、歴史があって。 言われてみれば自分の両親、祖父母の若い頃の話はよく知らないよなぁ。 きっとどこの家にもこういう、物語になるような話があるんだと思う。(藤代家はちょっと不真面目というか、変わった人が多い気はするけどね、、) 元気な時にイッキに読むのをオススメします!
15投稿日: 2023.03.29
powered by ブクログ・戦争時代の描写が生々しかった ・浩一が亡くなったのが悲しすぎた ・人が歴史の中で生きるていうのは、なすすべもなく翻弄されるようにその場にいて、事件そのものに関われないし、良い悪いの評価もよほど頭のいい人出ない限り、できないのではないか
1投稿日: 2023.03.01
powered by ブクログ翡翠飯店三世代家族 時代を一緒に駆け抜けました。面白かった。 自分も子供たちには 自分のような失敗は回避してほしいと思う。 でも 親子はやっぱり同じ轍を踏んでしまう。 キッパリと自分の子供を全肯定することの大切さを感じ入りました。
1投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログ3世代の家族の話。根なし草のような生活はむしろ身軽で可能性に満ちている。人生を振り返るとき、悲喜こもごもをより深く思えるような物語。
0投稿日: 2022.09.02
powered by ブクログ非常に長かった…ということは退屈だったということなのかもしれない。 ある一家(藤代家)の生涯を三世代にわたって描いた内容で、戦時中や昭和から現代で、その時代ごとでの考え方の違いがあったり随所に伏線回収があったりで読み応えがある。 さらに角田さんの文体は淡々として読みやすいと感じる。 それにしても途中の満洲編のあたりは退屈だったし、ヤエさんの心情ももう少し描いて欲しかった。中盤以降のヤエさんはほとんどミステリアスな人になっている気がした。 大きく心が動かされたこともなかったし、ひとにこの作品を薦めるかと考えたら★3の評価。
0投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
逃げていいんだ、と言える人はなかなかいない。 家族の過去や考えていることってなかなか気恥ずかしくて聞けないけど、自分までずっと繋がっているんだなと当たり前のことを改めて感じる。 もう一度読み返したくなる。長いからしないけど。
0投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログ通底するものは『笹の舟で~』と同種であるが、こちらはちょっとコミカルに現在と過去を行き来しながら、テンポよく読めた。祖父母や両親のルーツってホント知らないですよね。自分史を作っておかないと...。あるシーンでは、どうしても“if”を考えてしまった。またいつか再読したい一冊。
9投稿日: 2022.06.07
powered by ブクログ一人の青年が自分のルーツを辿る物語。行ったこともないのに、戦時中の満州の情景が立体的に浮かび上がる感覚があります。 自分の祖父母もその時代に近い時を生きてきたと考えるとほんのちょっと前のことなんだとよりリアルに感じました。決して明るい話ではありませんが、引き込まれます。オススメ!
4投稿日: 2022.04.10
powered by ブクログ東京は都心や主要路線の駅前にボロな飲食店が結構残っている。 戦後のドサクサ物件だなーと そのルーツを辿っていくと、戦前戦後の思いがけず重厚な個人史が姿を表す。 半藤一利の昭和史
0投稿日: 2022.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祖父が亡くなり、孫が自分の家族には墓もなく、家族らしい結束もなく、誰でも出入り自由なことを不思議に思い、祖母からルーツを聞くため、中国へ旅行に行く。 満州国開拓のために出国した祖父と男に騙されて満州国に行った祖母の生い立ちと出会い、息子達の話、現在の孫の中国旅行の視点と場面が何度も変わる。 本の表紙が好みではなかったので、乗り気しないまま読んだら、面白かった。
1投稿日: 2022.02.24
powered by ブクログ小さな中華料理店に住む3世代親子達の話。祖父母の過去の話も絡んでくるのだが、全体的に重い感じの話でなかなか読み進められなかった。
1投稿日: 2021.10.27
powered by ブクログ満州から始まる親子三代の年代記。 平和な現代に生きる我々は、「闘う」どころではなく「逃げる」ことすらできずに、「流されている」だけでなのではないか?と、突きつけられる。 僕なんか、まさに流されている人生な訳ですよ。 運だけで生きている、とたまに思う。 だからか、引っかかるものありました。
40投稿日: 2021.10.13
powered by ブクログ昭和の終わり頃生まれの良嗣が、祖父の死や祖母の思い出の地への旅行をきっかけに、家族それぞれの人生を知る物語。途中、祖父母目線の満洲や日本への帰還の出来事、父母目線での祖父母や家への思いや人生等も入る。 いつの時代も、時代背景や環境は違えど、同じ人間なんだな、と感じた。また、年配の方のちょっと煩い言葉の裏には、様々な過去の経験が隠れているんだろうな、とも。
1投稿日: 2021.10.12
powered by ブクログ小説を読む理由のひとつに自分じゃない誰かの人生を追体験したいからというのがある。『ツリーハウス』はその欲を見事に満たしてくれた。 高校生の頃は周囲の大人が一直線に今の大人になっていて失敗なんてしたことないんじゃないかと思ってたけど、自分が大人になってみると子どもより大人のほうがよっぽど大きな失敗や挫折を経験していたんだなって。それを知るのが好き。
10投稿日: 2021.09.14
powered by ブクログ家族の関係が希薄すぎるような気もするが、これが普通の家族なのだろうか? 親や祖父母の過去も、今の状態にも無関心なような。どこに進学しようが、誰と結婚しようが、それが失敗して家に戻っても知らないふり。その原点が満洲で結婚した祖父母の経験が大きい。祖父の死亡で、祖母を孫と叔父が満洲まで連れて行くことで当時の状況が徐々に明らかになる。 題名のツリーハウスは庭の秘密基地でもあるが、強固な地面から細い幹で結ばれた不安定な生活を表しているようだ。 昭和の大事件と並行して書かれているので、世相も含めて懐かしく感じられた。
17投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログ正直、この話のあらすじをまとめるには、自分の人生経験が浅すぎる、、 全然境遇は違うし、今がすごく恵まれていると感じるが、今の時代でも嫌なことから逃げている自分が情けなく、嫌になる。 逃げるだけではどうにもならないと。
1投稿日: 2021.08.10
powered by ブクログ三世代同居の家庭で生まれ育ち、嫁いでまた三世代同居の生活をしている。翡翠飯店と違い、そろっていただきますをしているせいか、作中のような混沌は無い。もしかしたら幸にして、根があって繁る枝葉だからなのかも知れない。 でも作者は、この一家に根がないことをネガティブに分類したまま終わらせない。時代を行き来しながら四方八方からのエピソードを積み上げて、大きな家族の木を見せてくれる。 他人や環境や時代や、自分以外のせいにしたいとき、思い出したい一冊。
2投稿日: 2021.08.07
powered by ブクログ心のひだを射貫くような、 角田さんの作品。 5割は読んでいるかな…と数えてみたら、 まだ23冊しか読んでいませんでした。 先は長そうです。 現時点で、一番好きな角田さんの作品は、 「ツリーハウス」。 満州からの壮絶なひきあげ、 戦後のどさくさから夫婦ではじめた商売。 学生運動、あの教団の事件。 家族のストーリーかと思いきや、 昭和史にぐっと引きこまれました。 ふたたび満州を訪れた祖母が、あの木の前で語る台詞。 「何をした人生でもない、人の役にもたたかなった、 それでも死なないでいた、生かされたんです。」 私は、この言葉に生かされてきました。
10投稿日: 2021.06.28
powered by ブクログなんだろうか 人生ってこういうことかもしれない あの時代を生きてきた人 そして昭和のこと 色々と家族の人生が詰まった作品
2投稿日: 2021.06.05
powered by ブクログ読んだ後、2.3日は心の中から物語が抜けなかった。それだけ、心に響いた物語。仕事で、80代、90代の方々にたくさん会いますが、この世代の人たちを見る目が変わりました。逃げることをよしとした祖父と、逃げたことをずっと恥じてきた祖母。どちらが正しいと言うことではなく、皆様々な思いで生きているということを改めて感じるお話でした。
2投稿日: 2021.05.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中華料理屋を営む一家のルーツを探る。祖父母が出会ったという満州への旅の中で、記憶の中の過去と現在を行き来する物語。 やはり満州での話が印象に強い。高揚感、挫折、失敗、後悔、これらを追体験しているようだった。 変わりゆく世の中に合わせて生きて、それでも人間には変わらないものがある。そういう生命力があるから命を繋いで生きていけるのだと思う。
1投稿日: 2021.04.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
角田さんの本は子供の頃よく読んでいて、好きな本と怖い本で極端な印象だったけど、久々に手に取る。これは好きなタイプの本だった。 戦時から現代まで、3世代にわたる家族の物語。現代のおばあちゃん(1世代目)とおじ(2世代目)と良嗣(3世代目)の中国旅行にオーバーラップして、祖父母の出会いから今に至るまでの話が展開する。 どこにも帰属できないまま「逃げ」続ける彼らは、所々で時代と世代を超えてデジャヴュのように同じ感情を抱く。同じだけど、時代が変われば、逃げる意味も意義も違ってしまう。家族10人近くにそれぞれのストーリーがあるのだが、「子を持っても住処を得ても、ここに根を下ろした気がしない、何ものからも切り離されて漂っているような不安」、「どこに押し流されているのか自分たちではわからない」焦燥を抱える祖母ヤエに、弟の自死をきっかけに逃げることに向き合い、もがき苦しまざるをえなかった慎之輔と太二郎は特にクローズアップされている。ヤエの持つ根無し草感、焦燥感は、今まで読んだ角田さんの本に流れていた通奏低音のように感じるし、それに出されたひとつの答えではあるのかなと思う。 どこにも行けなくても、家にて希望は紡がれる。どこへも行けなくても、あたらしく生まれた希望たちはどこかへは向かっていく、というような…。 逃げおおせたつもりでもどこかで帳尻が合うようにできているんだ、というくだりや、「ここじゃない、どこか遠くにいけば、すごいことが待っているように思うんだろ」というヤエの台詞は、逃げ癖のある自分には刺さるしわかる。でもこの小説のすごいなと思うところは、決してそれが結末ではなくて、いい悪いを超えてその先がある、それを含んで大きな線が自分を超えてつながっているんだというところへ持っていくことだ。 私の親や祖父母も自分たちの話はあまりしないので昔のことはわからないのだが、大人になってそれとなくわかること、初めて知ることも多くあり、祖母・母・私と、時代と人生は違っても、同じような興味のところをぐるぐる回り続けているんじゃないかと気がついてぞっとしたことがある(たぶん母だけは前から気づいていたし、まだ隠していることがある)。だから、この藤代家の繰り返す衝動、ダメな因果というのがとてもすんなり受け入れられて、身に沁みる。 時代の流れに比べれば取るに足らないちっぽけな因果であって、しかも立派でもなんでもないんだけど、それが存在し続けるという希望なのかなんなのかわからない何か。でも確かにありますよ、と書いてもらえることでようやく安心できるように思う。
1投稿日: 2021.02.02
powered by ブクログAudibleで。プロの描く物語っておもしろいなーと、しみじみ。 なんのおもしろみもない、頭の悪そうな、つまらない家族の話で物語が始まる。 が、孫がおばあさんを連れて中国に行くところから、物語は1940年代、70年代そして現代を行き来し、時代を高精細にスキャンするように、家族それぞれの物語を浮かび上がらせる。 それぞれのチャレンジ、期待、恋、挫折、葛藤、、、どんな人にもそれぞれの物語がある。それは、大きなことをなし得なかった、小さな人生といえる。だけど、大きなことって何なのだ?立派なことってなんなのだ?もっと稼ぐこと?もっと家族で笑うこと?それって誰の価値観?誰が決めたこと? 誰だって、その時代の価値観に翻弄されながら、精一杯、生きているといえる。死なずに元気にすごしていくことが、一番。いやなことからは逃げて、小さな人生を全うしていく。 どこかの家族の話だと思っていたら、いつのまにかそれは私の物語でもあると気づく。
4投稿日: 2021.01.13
powered by ブクログいきなり祖父が亡くなるところから始まる。 時代が交錯しながら(満洲、昭和の学生運動の時代、現代)親子3代の生き様が描き出されていく。 特におばあちゃんが昔必死で行きた満洲に息子と孫とで行き、街を彷徨う描写に胸を打たれます。 その息子も以前は真面目な青年なのに、現代では放蕩息子のように描かれているが、その背景には3人の兄弟の昭和での葛藤があったのだ。 読み始める前にはそんな長い3代のストーリーに少したじろいだが、読み始めるとしっかりとそのストーリーに入り込んで行けた。 実はこの後「パチンコ」( ミン・ジン・リー著)を読み始めたわけだけど、こちらは韓国人による家族の生き様(まだ上巻だけですが)。
3投稿日: 2021.01.02
powered by ブクログ中盤くらいまでは ちょっと長いかなと思いながらスローペースで読みましたが そこからは猛スピードで 引きこもりやどこにでもある中華店でも ドラマがある あと味は良かった❗️
1投稿日: 2020.12.26
powered by ブクログ淡々と藤代家のル-ツを日常生活の中で 祖母 母父 兄弟・・・の生き方が描かれていた 長編すぎて途中で飽きてきた
0投稿日: 2020.11.06
powered by ブクログNHKの「ファミリーヒストリー」を読んでる感じだった。 東京のど真ん中で親子三代が『翡翠飯店』で昭和と平成を生きる訳だが。そのルーツは祖父母の満洲から始まる。満蒙開拓団、希望に溢れて成功を求めて移住するイメージだが、この二人は違った。 "求めるのではなく逃げる“それが、子や孫迄も流れていく。しかし、その逃げた過去こそが家族や頼ってくる赤の他人をも許容する。放任の様で、何処か優しさがあり、強さをも感じてしまう。 雑談の中で何処の家にも"押入れにミイラを隠している”と言った人がいたが、家族全員ミイラ状態?みたいでも、家族しているのは、逃げた祖父母が帰る場所を作ったらからこそなのではないだろうか。 戦前生まれは強いのよと言った義母の言葉を思い出した。
1投稿日: 2020.09.17
powered by ブクログ普通の家は、隣近所や親戚付き合いがあり、連綿と続く家族の歴史がある。大地に根付いた巨木の様に暮らしている。地方の家族のように。しかし、藤代家にはそれがない。墓も親戚もない。表紙絵の集合住宅(アパート)の様に様々な人が暮らす。「翡翠食堂」というツリーハウスに、互いに干渉しあわない家族がたまたま暮らす。 社会的な世相(戦争と引き上げ 60年安保とその後の高度成長 バブルとオウム真理教)にかかわる藤代家の男たち。そういえば藤代家の女性陣はたくましいな。長い家歴を矛盾なくまとめ上げて、世相に翻弄された家族の姿を描いている。 ツリーハウスには、根はない。いらない。
1投稿日: 2020.04.24
powered by ブクログ『偏愛読書トライアングル』で紹介されていたのをきっかけに、読みました。 この著者は有名ですが、読んだのははじめてかも。なので、この著者のことをよく知っている人からするととんちんかんな感想を書くのだと思うのですが・・・ なんだか、宮本輝みたいだと思いました。文章が明快で読みやすくて、なんだか説教じみたセリフがちらほらと出てきて。おもしろいんですけど、なんだか、残らない。 それじゃあなんだかけなしてるみたいですが、そんなことは全然なくて。こうやって感想文を書いていて思い返すと、いろんな人物が出てきて、いろんな出来事が起こって、そういうのをこんなふうにすっきりスラスラ読ませる構成力ってすごいなあと思いました。【2019年9月2日読了】
2投稿日: 2019.10.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
翡翠飯店という一家のお話でした。 最後の最後に祖母ヤエが、「自分たちのやってきた事に対する答え」を見出す瞬間が良かったなぁ…。 「これであってるのか?それとも間違ってるの?」と思いながら生きる事って辛い。 でも生きるために1日1日を頑張るしかない。 人生に意味を見出そうとすると辛くなる。でもそれをする事自体が変なんじゃないかと読んでて思いました。 今日1日なんて、長い人生の中では「点」でしかない。 1日の中にいきなり「線」が現れるなんてほとんど不可能なのかもしれない。 「点」を繋ぎ合わせてようやく「線」が見える。 「あぁ、これはこういう事だったんだ」って気がつく。 となると、やらなきゃいけないのは2つある。 1つには「たまに振り返る事」なんだろうな。 「あ、これってこういう事だったんだ」と気づくために。 2つは、「期限のある目標を立て、前に進む事」だろうな。 何もないと、時代に流されるだけだろうし。 逃げるわけでもなく、闘うわけでもなく。 何もしていなければ、ヤエさんに「バスジャックしてこい!」って怒られちゃうわw 何だかいろいろハッとさせられた一冊でした〜。 でも、いやー!長かった!ww
1投稿日: 2019.10.08
powered by ブクログ再読。 満州に渡った祖父母から繋がる家族の物語を、祖父母・父母 ・息子の三世代を行き来しつつ描く傑作。
1投稿日: 2019.09.26
powered by ブクログある日、爺さんが死んだ。中華料理屋を営む藤代一家は、8人の大家族。孫の良嗣はふと思う。「そういえば、自分は先祖の墓を知らない。うちの家族って一体何なんだ」。再読だが、始めはこんな話だっけ?というくらい藤代一家にイライラ。揃いもそろってまぁいいか精神・先の事が考えられない・嫌なことからすぐ逃げる。しかし読み進めるうちに、雪解けのようにゆっくりと家族一人ひとりに理解が深まっていく。最後は泣きたくなるような笑いたくなるような、不思議な感情に包まれる。淡々としていて熱中するような話ではないが、名台詞多く、良本。
1投稿日: 2019.09.24
powered by ブクログこれは藤代家のファミリーヒストリー。大河ドラマ。 おじいちゃんとおばあちゃんはそれはそれは私には想像もつかない経験をしたんだと思う。 おばあちゃんを旅行に連れ出せてよかった。 良嗣も就職してタイちゃんも成功したら、おじいちゃんとおばあちゃんの戦時中の後悔の呪縛からも抜け出せて、夢のある家族になれそうな気がする。
1投稿日: 2019.08.31
powered by ブクログきっとどこかに存在している、時代とともに繋がる家族の物語。 主人公の父親たち兄弟は、みんなおじいちゃんの子供なのかな?女性を好きではなさそう、同性愛に偏見がないって描写があったけど。 みんなに可愛がられてたモトがどんな考えで死を選んだのだろう。実際も本人の意思なんて全てわかるわけじゃないと思うけど、せめてもの救いがあってほしかった。
1投稿日: 2019.06.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは面白かった。長い長い家族の時間を淡々と記録していく。激しさや過激さはない。過剰に熱くもなく、それなのに読後の満腹感はすごい。 夢を求めて、あるいはこの国での暮らしから逃れるために満州に渡った多くの人たちの、それぞれにそれぞれの歴史があり、そこから子どもへ、孫へと、家族の枝葉が伸びていく。 逃げること、を否定しない生き方。この祖母と、この父と、この家があればなんとかなると思える。あぁ、でもなんとかならなかったんだよな、モトくんは。 昔は、どこの家庭にもちょっと変わったおじさんやおばさんがいて。働いていなかったり、結婚してなかったり、いい加減だったり、でも子どもたちにとっては格好の逃げ場所であったり。 そんな変わり者を包み込めなくなってるような気がする、今の社会は。息苦しいな。
2投稿日: 2019.05.08
powered by ブクログ何となく借りてみたらこれが大当たり!(≧∇≦) ある家族の、戦前から3代に渡る壮大な物語なのでした。 語り手と時代が頻繁に変わるのも、作者の筆力を持って描かれているので難なし。 普段いつも国語の添削で生徒たちに書いている、読解のためには文中からキーワードを見つけなさい、の指摘。今回は間違い無く一語。逃げる。
1投稿日: 2018.11.18
powered by ブクログ長編小説。 とても面白かった。 ダイナミックな構成、適度なテンポ、違和感のない表現。 「対岸の彼女」という作品を読んだ時の様な違和感がなくて良かった。
1投稿日: 2018.11.09
powered by ブクログ戦後新宿で中華料理屋を営んできた祖父母とその家族。孫である主人公は祖父の没後、祖母を伴いルーツである中国(満州)への旅をする。現代の話と戦中からの話が同時進行しやがて交わる。祖母の「逃げてきた」という言葉に感じ入るところもあるが、周囲の家族の自由人でいいというレベルでないダメさがすごい。読ませる。
1投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ家族のルーツを探す物語。 実家の定食屋を創業した祖父が亡くなったにもかかわらず、普段と変わらない家族を見て主人公が疑問に思うところから物語が動きます。 親子3世代に渡って描かれる物語は壮大で、ご先祖様が懸命に生きた証が、今の自分なのだな、とふと思いました。 そう思うと、本当に感謝しかないですね。 私自身も、家族のルーツを知りたいな、と思いました。
1投稿日: 2018.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
角田さんの本は面白い。それは分かってる。面白かった。上手だ。ストーリーも、メッセージも。 けど、最後の一ページを見ないようにして読んでたけど、やっぱり連載ものだった。 たぶん、最初の構想とは違うボリュームになったんだと思う。予想するに、満州での話を展開するはずが、膨らませきれなかった。出版社の人とかに、提案されたんだろうな、これまで書いたことない戦時中のことを不得手だったかもしれないけど取材して、書こうとしたけど、細かく書けず、結果、現代の登場人物のドラマをたくさん書いてまとめてある。 もっと満州でのドラマに揺さぶられたかったのに!!それだけでこの本の厚さを埋めてほしかった。残念。時間がない今読む本ではなかったかもしれない。でも面白かった。生きる力を与えてくれる。必死で今、生きること。あと家族の幸せを味わうこと、自分のルーツを生かそうとすることなど。
1投稿日: 2018.05.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
以前、今自分が生きてるってことは先祖が人を殺したり悪いことをして生き抜いた結果だ…と重いことを言われたことがありました。確かに戦国時代など過酷な時代を生き抜くってことは、酷いこと狡いことをしたかも知れない。でもこのツリーハウスの家族のように、「逃げること」で生き抜いたのかも知れません。自分のルーツを詳しくは知らないけれど、今生きている自分は幸せだから、先祖が頑張って生きてくれたことに感謝です。そんな気持ちにさせてくれる作品でした。後悔だらけの人生でも、前向きに生きたいものです。
1投稿日: 2018.04.02
powered by ブクログ誰しもわかかりし時があり、歳重ね、老いてゆく。周りから見れば年老いいても、本人のこころは老いておらず、若い頃のままなのかもしれない。
2投稿日: 2018.03.10
powered by ブクログ祖父が亡くなる場面から始まる、藤代家の三代に渡る家族の歴史。 どんな家族にも、それぞれのドラマがあり、現在の自分が存在してる、と改めて考える物語だった。 現在と過去の場面が入れ替わりながら進んでいく。 祖母の満州での生活。この時代を生きた人は本当に苦労したんだなぁ。 昭和の歴史は私も知ってる事が多く、自分の記憶と重ね合わせながら。 とても読みごたえのある長編で、読後もしばらくこの物語の中に身を置く自分…
16投稿日: 2018.01.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
評価は5. 内容(BOOKデーターベース) じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ?この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようか―。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。伊藤整文学賞受賞作品。 派手なストーリーは無いが、何故か読む手が止まらなかった。人の人生って本当は凄く重いのに・・・知ろうとしなければ全く分からないまま過ぎてしまうほど他人には軽い。そんな大事な事を教えてくれた一冊だった。
3投稿日: 2018.01.09
powered by ブクログたまたま図書館で手に取った本。結構よかった。 戦争中、満州に渡り、引き上げてきたおじいちゃんとおばあちゃんから始まる、戦後から昭和、平成にかけての3世代の話が書いてある。なかなかジーンとよかった。やっぱり戦争中の人たちは大変な思いをしてきたんだなと。 でも何だかこの本は、「大変な苦労をしてきたというよりも、ただ逃げてきただけ」というおじいちゃんおばあちゃんのいうように、何だか自然体で読めた。 うまく感想がかけないけど、戦時中のものってだいたい「こんなに大変なこと思いをしてきたんだ」「こんな苦労や悲しみは、戦争中のものだけ(後の世代の人はわからない)」というメッセージを強く受けるけど、この本は、すごくナチュラルに苦労体験が語られている ので、なんというか戦時中の人たちが、身近に感じられた。(戦時中の人が身近に感じられるなんてそんなにあまりない) 。
2投稿日: 2017.12.26
powered by ブクログ★5つでは足りません。 今の自分の境遇とリンク、シンクロすることが多くて。 戦争、中国、敗戦、スターティングオーバー、大学運動、知らない過去。 今、私は、祖父母が残した謎の遺品と対峙し、写真を撮っています。 自分の先祖はあまりにも特殊だと思っていました。普通の家庭に生まれたかったとずっと思っていました。家族の団欒はよろしいものではないと感じさせる家が嫌でした。 この本を読んで気づいたことは、自分の先祖は、今の時代に照らし合わせると普通じゃなさすぎる。 でも、その時代に生きていた人にとっては、珍しい境遇ではなかったのだろうということでした。 ヤエさんの孤独や寡黙は、亡き祖母のイメージにそっくりでした。 撮影を鼓舞する、大切な本になりました。 出会いに感謝します。 角田さんの本はあかんなあ。 どれを読んでも泣いてしまう。。
2投稿日: 2017.12.13
powered by ブクログ「樹木の上につくられた家」という意味のツリーハウス。 系譜を感じさせるようなそのタイトルどおり、一家三代の歴史をたどっていく読み応えのある一冊でした。 祖父がなくなったことをきっかけに、孫の良継が家族のルーツに興味を持つところから話は始まるのですが、言われてみれば私だって祖父母の出会いとか一切知らなかった。 そんな現代と並行して徐々に語られていくのは、満州開拓で知り合った祖父母の壮絶な戦時下の生活や、東京にもどってきてからのがむしゃらに働いた日々。 産まれた子供たちのそれぞれの進路等々めまぐるしく世代ごと移り変わっていき、ボリュームのある構成になっているのですが、読む手が止まりませんでした。 「どうして死んでないんだろう」という言葉が重い。 逃げて、逃げて、逃げて、昭和が終わっても、まだ続く。 手にしたものは、築いたものは、一体なんだったのだろうというその痛切な言葉。 それでも死なないで生かされてきたんですと叫ぶように感謝する祖母は、なんてたくましい人なんだろう。 現代はどうだろうか。平和で平坦で先のことだって見通せた気になる今の時代に、のみこまれてはいやしないか。闘うことも、逃げることもせずに。 平成も終わらんとしているまさに今、自分がどうしてここに生きていられるのか、生きてこられたのか、そしてどうやって生きていくのか、改め直すべきだと思った。
1投稿日: 2017.12.06
powered by ブクログ再読。 大二郎の言葉そのもの「満州から始まる壮大な一族の物語」。 祖母ヤエ、母文江、今日子、早苗、藤代家の女性陣は強く逞しい。 彼女たちがいてこその、翡翠飯店だと思います。 どの家族にも歴史はあり、例えば我が家にも、両親の馴れ初めなど、今では笑話になるような事があったりします。 どこの話も、まとめてしまえばこれくらいの厚さの本になるのかもと、ちょっと嬉しい気持ちになりました。 現代のヤエと良嗣、大二郎の大連の旅と、藤代家の歴史の絶妙なバランス。 これこそがこの物語の魅力だなと思います。 何度も手に取り、読みたい本です。 2021/10/26 3度目。 何度読んでも引き込まれ、まさに一気読み。 満州の泰造とヤエから始まる壮大な一族の物語。 日本の歴史を知り、藤代家の歴史を知る。 現代と戦中戦後を絶妙なバランスで表す展開がさすがという感じ。 藤代家の女性陣はみんな頼もしい。 特に良嗣の母文江、改めて頭が下がる思いでした。 満蒙開拓団、戦後の混乱期、まだまだ知りたいことがたくさんあります。 読書の旅を続けながら、きっとまた手に取る本になると思っています。
2投稿日: 2017.11.19
powered by ブクログ後からじわじわくる。からりと乾いた哀しみがなんとも言えない。逃げて、生きのびて、淡々と暮らし、そして家族ができた。
1投稿日: 2017.10.19
powered by ブクログ読了日2012/01 戦時中、まだ出会う前の祖父母が満洲へ渡り、異国の地で2人が出会いそれから平成の現代までの家族3代にわたる物語。 昭和、平成の歴史を背景に、祖父母が満洲から引き揚げ、新宿で翡翠飯店という料理屋を開く、 戦後の復興から高度経済成長期、学生運動、バブル、マンガ、オウム、コギャル・・と日本の歴史書といってもいいくらい。 時代は変わって平成、孫、良嗣の時代。祖父が静かに息を引き取り、祖母は「帰りたい」という。 良嗣は他家とは違う、自分の家族のルーツを知るため、祖母と叔父と一緒に旧満州 長春へと旅に出る。 自分の家族は、根っこのないツリーハウスのようなものなのか? 長編で、かなりの読み応えあり!おもしろかった!!
1投稿日: 2017.10.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
病気で祖父が亡くなったある夜、祖母が突然言った「うちに帰りたい」。 ここから孫、叔父、祖母3人の大連への旅が始まった。 昭和15年、祖父の満州への旅立ちから始まり、激動の昭和を経て平成の現代に至るまでの3世代のルーツを紐解く。 今いる場所よりもっといい場所があると信じてそこを目指し、けれど思い描いたようにはいかず落胆を繰り返しながら、それでも「今日」を生きるしかない…。 3世代の壮大な物語(特に戦中戦後)の中で、時代の様々な出来事を疑似体験でき貴重な時間が持てた気がする。 一本の映画を観たかのように思えた。
0投稿日: 2017.08.19
powered by ブクログばあちゃんのメッセージ。 逃げるか闘うか。 のんべんだらりと生きるな。 もしも、はない。 あるのは、今だけ。 後悔するより、とりあえず歩こうか。 個人的には、 人間はツリーじゃないから、 根っこにこだわらなくてもいいと思う。 ひとそれぞれで。
0投稿日: 2017.06.11
powered by ブクログ家族って何だろう。家族をテーマにした物語を読むたびに考える。 とても身近にいて何でも知っているような気がするけれど、よく考えると知らないことばかりだったりする。 自分が生まれてくる前の両親の話はもちろん知らないし、あらためて聞くような機会もない。 どんなふうに出会って、どんな恋愛をして結婚したのか。 冗談めかして言うことがあっても、それがどの程度事実を言っているのかもわからない。 祖父や祖母の人生となると、もう想像すら出来ない。 戦争を体験してはいるだろうけれど、召集されて戦争に行ったという話は聞いたことがない。 だいいち当時は召集されるような年齢でもなかっただろう。 すべてを受け入れ、すべてを許容しながら生きてきた祖父母。 逃げることを、諦めることを、生きるために選んだ祖父母。 親の姿から学ぶこと。 それが具体的にどんなことなのか。言葉に出来るほどわかっているわけではない。 でも、何かに迷ったときや辛くて挫けそうになったとき。 親から受けとった何かが絶対に役に立つはずだ。 祖父母から受けとった大切な何かは、いま、良嗣の中にも生きていると思う。 次世代に語られずに終わっていく祖父母たちの人生。 何だかとてももったいないような気がした。 彼らの人生の中に隠された宝物がたくさんあるような、そんな気がするのだ。 幸福だったか不幸だったか。 過ぎた時間の中でしか本当はわからないのかもしれない。 後から思えば、あのときは辛かったけれども幸福だった・・・などと思うことがあるのかもしれない。 でも今は、家族と過ごす日々が幸福だと思う。 小さなもめ事や言い争いはあるけれど、それはそれでけっこう楽しい。 幸福なひとときは、家族と過ごす時間の中にもある。
0投稿日: 2017.03.02
powered by ブクログある種の物語批判的な要素を招来する作品。 テクストにおける反復の作用がフィクショナルな次元で言及されてしまうのが惜しい。 ふつうにおもしろいけど。
0投稿日: 2017.02.17
powered by ブクログ「壮大な一族の物語」 舞台が中華料理店のせいもあり、読んでる最中、やたらと野菜炒めや、中華スープを食べたくなった。
0投稿日: 2017.02.11
powered by ブクログ満州へ満州から、逃げ続けた祖父母。 生きるために逃げて、やっと手に入れた帰れる場所=翡翠飯店。 そのルーツを求めて、良嗣が祖母を連れ、ニート叔父のタイちゃんを伴って満州=大連、長春への旅に出る
0投稿日: 2016.12.22ほっとした
この人のは、「この本が世界に存在することに」だけ、読んだことがあります(^ー^) 満州開拓や引き揚げの話は宮尾登美子の「朱夏」の迫力が一番だと思いますけどΣ(-∀-;)、これはあれほど読むのに気合は要りません(^-^) あと、いきなり冒頭「それはないわ(-。-;)」と思ったのが 自宅で亡くなった人を「救急車で」「病院に」連れていって「遺体を預ける」こと。 病院で亡くなったらこちらの都合も聞かず一刻も早く連れに来いだし、今は霊安室のない病院も多いです。救急車は生きてる人間しか乗せてくれません。 医者を呼ぶのは正解ですけど、あそこは葬儀屋に電話、寝台車依頼霊安室搬送、もしくはドライアイスあてて自宅通夜、ですな(-.-) ずるずるだらだら人に寄生して暮らす人の話というのは読んでいて気持ちのいいものではないので、最後はほっとしました(⌒‐⌒)
0投稿日: 2016.10.03
powered by ブクログ祖父の死をきっかけに、それまで漠然と感じていた家族への違和感…何故、ウチには墓がないのだろう。何故、ウチには親戚がいないのだろう。何故…。 良嗣は、祖母と無職の叔父太次郎とともに、若かりし祖父母が出会った中国(満州)へと渡る。 約60年、3世代に渡る家族の歴史。 大河ドラマ!ノンフィクションとしか思えない。 久しぶりの文句無し星5つ! 中華料理店を営む両親、無職の叔父、無職の兄、祖父の戸籍に見た知らない幾つかの名前。 幼い時から、狭い家に住み着く親戚でもなんでもない人たち。 僕の家はもしかしたら他所とは違うのかも知れない。 そんな違和感を抱え大人になった良嗣自身も現在無職。 祖父の他界後に祖母がしきりに「帰りたい」と唱えるようになり、その願いを叶えてやろうと大陸へと渡る。 歴史に翻弄され、今では考えられないような時代を必死に生きてきた祖父母。 何故? それが、ひとつひとつ紐解かれるように見えてきた時、良嗣がそうだったように、何も知らない私自身が物語に取り込まれるような、そんな、錯覚にさえ落ちました。 今年の23冊目 2016.09.20
1投稿日: 2016.09.22
powered by ブクログあらすじを読んで面白そうだと思い、購入。 この物語の舞台である中華料理店、翡翠飯店の藤代一家の三代の壮大な家族の歴史物語。読み応えあった。(某テレビ局の家族のルーツに迫った番組を思い出した) 章が変わっていきなり現在軸から、祖父母の時代に飛んだので最初は"いきなり飛んだな〜"とびっくりしたが、その後の章では世代がその子供、孫になっていくが、変に物語をぶった切っていくこともなく自然にスムーズに入っていくので違和感もなかったし、新しい世代は新しい世代で一波乱、二波乱あって面白かった。 どの家庭にもそれぞれの歴史があって、それを紐解いていくと一本の大木になる。そんな印象が最後に残った作品。
5投稿日: 2016.09.08
powered by ブクログ今の自分の年齢にこの本に出会えて良かった。同じような年代を生きて この本を書いてくれた角田さんに感謝。私にとっては 20代でも30代で読んでも 今ほどには 本の内容が心に深く重く 同じくらい清々しく納得のいくように 心の中に落ち着いていかなかっただろう。やはりこの方の本は 私の感性に ぴったりくる。また一冊 大切な大切な本に出会えた。感謝。
0投稿日: 2016.08.28
powered by ブクログ中国残留孤児や満州から引き揚げてくる人が出てくる小説は読んだことがあったけど、満州へ行って生活してた人の話は初めてだったので、なかなか興味深かった。 私が当時の日本人だったら、満州に夢をみて開拓団に参加してたかも。 満州の日本人は現地の人にはあまり良く思われていないんじゃないかな、と思っていたけど、お祖母さんが子供をあげてもいいと思うくらい親切にしてくれる人もいたという描写があって、少し安心しました。 良嗣くんがお祖母ちゃんを旧満州に連れていってあげたところでは、今ならインターネットとかで少しは情報を集められるかもしれないなぁ、と思いながら読みました。お祖母ちゃんを恩人に会わせてあげたかったなぁ。
0投稿日: 2016.08.16
powered by ブクログ祖父母、父母、三兄弟に居候の無職の叔父、近所でスナックを経営する叔母。一見賑やかで普通に幸せな家庭のように見えるけど、何かが違う。突然の祖父の死でバタバタと葬式をすませ、お墓をどうするかという問題に直面して、初めて次男良嗣は、自分の家庭の奇妙さを知る、家族の誰かが出ていっても、戻ってきても無関心無感動。赤の他人さえすんなりと受け入れる。藤代家にはびこるこの消極的な適応力は一体どこから来るものなのか。そのルーツを知りたくて、良嗣は祖母と居候の叔父を連れて、祖父母が出会った満州へと旅行に行く。 小説は、昭和15年、祖父泰造が開拓団として満州へ移るところから、命からがら日本へ帰って中華料理屋を開き、6人中3人の子供を失うも、3人の子供と3人の孫に恵まれて現在に至る藤代家の歴史と、満州での3人の行動が並行して語られる。 まさに人に歴史あり。戦前戦後を生き抜いた人たちそれぞれが、小説になるようなネタを持っている。泰造さんしかり。彼のテーマは「逃げる」。日本での自分の置かれた現状から逃げ、夢見る満州へ行くも、その厳しさから満州の街中に女装して逃げ込み、いよいよ戦争も厳しい状況に陥ると、兵役から逃れるため新京の食堂にかくまってもらい、戦争が終わると今度は世話になった満人を裏切って日本へ逃げ帰り…と逃げの一手。まあいいや、なんとかなるさが彼の信条。痛いのはいやだ、ひもじいのはいやだと逃げ回る。そのDNAが藤代家に漂っていたのか。 祖父泰造はさておき、祖母ヤエにしても、大学紛争のさなか自殺した叔父基三郎にしても、現在は無職居候だが、若いころは成績優秀、有名大学を出て教師になり、そこで生徒と恋愛関係に陥り、心中まで図った叔父太二郎にしても、決していきあたりばったりの人生ではない。 泰造が日本へ戻り、リヤカーで自分の店を持ったのが昭和23年。そこからは、東京タワー建設、東京五輪、テレビや冷蔵庫の普及、新幹線開通、ゴーゴー喫茶、集団就職、反戦集会、ヒッピー、学生運動、よど号ハイジャック事件、浅間山荘事件、上野動物園のパンダ、日中国交正常化、天皇崩御、そして時代は平成へと移り、地下鉄サリン事件へとつながる。私たちのよく知る昭和がところどころにちりばめられているので読んでいて楽しい。 が、結局、藤代家に流れるだらーんとした空気の原因はわからないままに終わる。ま、逃げるにせよ戦うにせよ、生きるって容易ではないってことですかね。
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログ祖母を起点として広がる一家の歴史は太い幹から枝分かれするように子から孫へと続く。戦前戦後の物のない時代、無情にも命を落としていく子供たちがかわいそうだった。 著者の本をいくつか読んでみて、運命に翻弄される人を描くのが好きなのかなと思った。人生に正解はないのだし、翻弄されるうちが華なのです、というかのようだった。
0投稿日: 2016.06.23
powered by ブクログ満州からはじまる、大河ドラマのような一家の歴史。自分のルーツを探りたいと思うのは当たり前のことだろう。色んな偶然が重なって今の自分がいるのである。馬鹿をやったらどこかで自分に跳ね返ってくるよ、と祖母の談は考え込んでしまいました苦笑 面白かった。
0投稿日: 2016.05.30
powered by ブクログ新宿で翡翠飯店という中華料理店を営む藤代家3代に渡る家族の話。藤代家みたいに学生運動やカルト宗教に関わっていなくても、戦前、戦中、戦後と生き抜いてきた家族には、多かれ少なかれ家族の歴史がありそう。自分の両親だって最初から父と母だった訳じゃないのだという、当たり前のことに思い至りました。自分の祖父母のこと、両親のこと、知っているようで案外知らないものだなあ……。
0投稿日: 2016.05.02
powered by ブクログ角田作品にしては軽い表題と、冒頭の何処にもありがちな中華料理屋のおじいさんの老衰死をめぐる軽薄な顛末に、一瞬三浦しをんの作品か?と錯覚したが、読み終えると戦前満州に渡った祖父母から3世代の人生を物語る、さすが角田と思える重厚な作品だった。 現在以前の二男三男は家を出て女子は奉公に出ることが当たり前の時代に、大きな大志を持つでもなく満州にわたり、生死を賭けて日本へ引き揚げ、戦後日本を生き延び平凡な家庭を築いた祖父母。 多くの戦中映画やドラマでは、国民の全てがお国のためと忠誠心を持っていたように描かれているが、あまりに人間性がなく気味が悪い。本作品では生きるために逃げる、働く、逃げる、働く、と、人間の本能からのドラマに、強い共感を覚えた。 街中の何気なく佇む老人のそれぞれの歴史の中にも、このようなドラマがあったのではと想像してしまう。 表題のツリーハウスは、地に足をつけていない家族のことなのだろうか。それとも、大地に深く根を張る「生きる」という大樹にしがみ付いた家族のことだろうか。
0投稿日: 2016.04.05
powered by ブクログ伊藤整文学賞受賞の壮大な家族の物語。ドラマチックな家族歴史を綴った小説ではない。ここに登場するのはどこにでもいるありふれた家族である。歴史的には昭和初期から平成の現代まで、第二次大戦を乗り越えた日本の激動の時代を背景にしているが、この家族自体は歴史の中で流されながらも普通の生活を送っていく。 現代から話は始まるが、その後昭和初期に舞台を移し、また現代に戻ったりと時間は前後していく。まるでミステリーのようで読者はこの小説世界に引き込まれていく。ありふれた家族の小説でありながら、終盤大きな感動を覚えるのはこの時間の展開の仕方によるところも大きいと思う。 どんなありふれた家族にもそれぞれの素晴らしい歴史があると感動した。
0投稿日: 2016.03.17なかなか面白かった。
密やかな熱い思いと切なさ。おばあさんの人生。今はおばあさんでも若いときはあったんだよね。 星、あと半分足したいです。4.5星。
0投稿日: 2016.02.17
powered by ブクログ祖父が亡くなり家族のルーツに興味を持った孫が、祖父母が出会った満州へ旅をすることから始まるお話。祖父母、父母、そして自分達世代のそれぞれの時代の流れ、ルーツが描かれている。特に祖父母の満州での暮らし、そして日本へ帰ってきてからの話は興味深く、時代をひたすら生き抜いた強さ、忍耐強さみたいなのを感じた。人生にはもしなんてことはない。後悔するとしたらそれは損とうばあちゃんの言葉が心に響いた。 自分の祖父母や親戚のルーツも知りたくなった。読む手が止まらず約1日かけて読了! 個人的に最近戦争や家族のルーツみたいなことに触れる機会が多く、今読めて良かった一冊。
1投稿日: 2016.01.20
powered by ブクログ祖父母の時代、父母の時代、それぞれにその時代の中で生きた。私の祖父母も満州から帰ってきて自分たちの家庭を作ってきた人たちでしたので、とても興味深く読みました。
0投稿日: 2016.01.12
powered by ブクログ12/23-1/3 生きていくということは、後悔を増やしていくこもかもしれない。 家族の事情に関心を持たず、口出しもしないという自身の家族の異常さに気付いた良嗣は自分たちのルーツを探ろうとして祖母が若い頃を過ごした中国(当時は満州)に行くことを決める。 読んだあとの感想としては、良嗣の祖父母の往生の凄まじさとわたしの家庭の平凡さへの感謝である。 今が不気味なほど平和な時代だからといって闘いも逃げもせず、ただそこに流されてばかりいるな、というのは角田先生からの痛烈なメッセージなのかなあ
0投稿日: 2015.12.25
