
総合評価
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powered by ブクログ新田次郎とアラスカというのは少し違和感があり、どんな小説なんだろうと思ったのだが、これはフランク安田という日本人が、極寒の地の狩猟民族イヌイットを救う物語であった。実在した人物を描いているので歴史小説なのだ。世界がそれぞれの地域で閉ざされた世界であった頃は、鯨やアザラシを狩猟して生活するスタイルが存続できたが、遠い国からの訪問者が大型船で乱獲する時代になるとエスキモーの生活は成り立たない。今でこそ鯨の捕獲について日本は悪者になっているのだが、元々はロシアやアメリカがクジラを乱獲して絶滅の危機に陥ったのだ。ロシアは鯨が取れなくなったのでアラスカをアメリカに売ったにであり、アメリカは鯨から油を取って肉は捨てていたのだという。イヌイットや日本人にとっては貴重なタンパク源だったのだ。人類の歴史は大型獣を絶滅させてきた歴史でもある。この小説は極寒の地での生活がどれほど大変なのかを教えてくれます。
103投稿日: 2026.02.24
powered by ブクログここは世界の端. 人が住めるぎりぎりの境界. 寒さが,生活そのものを削ってくる. 小説には,寒さがよく似合う. ひもじくて,厳しくて, それでも生きていく毎日. こういう暮らしを描かせると, この作者は,やっぱりうまい. 寒さの中で,人の輪郭が いちばんはっきり立ち上がる. ――だから, 暖かい部屋で読もう.
0投稿日: 2026.01.31
powered by ブクログaudible。 エスキモー(本文中ではこの表現が使われる) が直面した食糧不足と疫病の危機を救い、アラスカ社会に貢献した日本人、フランク安田の物語。 誠実で賢く意思が強い彼の人柄を日本人らしく感じて、誇らしく思った。 そんな日本人がいたとは!と思ったら他にも日本人が出てくるので驚いてしまう。 ゴールドラッシュという激動の時代、未知の国アラスカ、エスキモーの生活、これがおもしろくないわけない。 ただでさえ今寒いのに、聴いていてしんどくなるような過酷な環境で、私はアラスカ生活は無理だ、、、と思った。
34投稿日: 2026.01.27
powered by ブクログ「日本のエスキモー」の一言に全てが集約されている。この時代に「日本人らしさ」を見つめることができた ワクワク8 展開7 読後9 再読7 構成8 学び9 文表現8 人物8 深み7 余韻8 合計:79/100
0投稿日: 2026.01.23
powered by ブクログフランク安田の人間性やエスキモーの文化など、とても面白かった。もう一回読みたいくらい。浅田さんの文体もシンプルで表現が正確で好きだった。
0投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログ宮城の裕福な家庭に生まれながら、家庭の事情で不遇な生活を送ることとなり、一念発起して渡米した安田恭輔。北極警備の船員として生活の糧を得るが、人種差別にあい、遭難しかけた船から追い出されるように救助に向かう。奇跡的に救助は成功するが、船には戻らず、現地のエスキモーと生活することを選択する。その後は、エスキモーの1人として、頑なに部族に貢献し、絶滅しかけた一族を内部へ移住させることに成功し、エスキモーのモーゼと称される。日本人でこれほど現地に影響を与えた人はいないと思えるほどだが、ほとんど知られていないのは残念。旅行記というには重たい物語だが、カナダや北極圏に旅したくなる一冊。
0投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログ学生時代に読んで面白いと思いました。明治時代にアラスカに密航し、波乱にとんだ人生を歩んだフランク安田という人物を中心に描いたノンフィクションです。有名な人ではないですが、昔の日本人の逞しさを感じました。
0投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログこんな人がいることを知らなかった。 人間として、こんなことをやり遂げる方が日本人でいたのかと感服しました。最期、長命で奥様におくられたのはよかった
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
明治時代にこんな人生を送った日本人もいたのかと驚き。エスキモーの文化も垣間見ることができて興味深かった。(現代では色々と変わっているかもしれないが) 臨月のネビロが狼の襲撃と立ち向かうところはどきどきした…
0投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ明治の人物の逞しさには驚嘆させられます! フランク安田さん、同じ日本人としてとても誇らしく思いました。
0投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ読了後、放心状態。(9月はこの感じ多い) 読み終わった後に涙が。。。 それくらい心打たれる作品でした。 アラスカの地でエスキモーの救世主となったフランク安田の生涯を綴った作品です。 戦前~戦後の時代に、日本とはかけ離れたアラスカで90歳で亡くなるまで激闘の人生を送った人物。 (この本読むまで彼のことは知らなかった。。。) 正直、日本人っていうこと以外、共通点がなかったので読み切れるか自信がなかったのですが、冒頭(極寒のアラスカの大地に投げ出されるフランク安田)から物語に引き込まれます。 詳細は省きますが、この小説がなぜこんなにも魅力的に感じたのか、自分なりにまとめてみました。 3つの視点が相乗効果を生み、物語に厚みを出していると思いました。 ①フランク安田の視点 彼は自分自身が生きるため、エスキモー達を救うために、幾度となく厳しい決断を迫られます。 フランクの命は彼一人の命ではなく、数百名のエスキモーの命でもあります。数々の苦境が訪れる度に迫られる決断。その決断をする際、彼はキーとなる人物に絶対的な信頼を寄せます。一度信用した人間は、誰が何と言おうと信じきるのです。 自分の経験(話す内容、使う言葉、人と接する時の態度、表情等)とあらゆる角度で、その人物を分析し、信用に値する人物かどうかを時間をかけて見抜いていき、運命をその人物に委ねます。 間違いは許されないプレッシャーの中で迫られる決断。 私はそこに、現代で言えば経営者たるものの姿を見た気がしました。 一本芯が通った真っすぐな性格ですが、それを表に出さない。そんな彼の人間性にも魅力を感じました。 ②フランク安田を支える妻・ネビロの視点 エスキモーの中では勉強熱心で、現代的な考え方をするネビロ。陰ながらフランクを支え続けます。 フランクを心から尊敬し、信頼し、彼の右腕となりエスキモーだけでなく、自信の子どもも守っていく。 苛酷な環境の中で自分の守るべきものをひたすら守っていきます。 彼女の生きざまを見ていると自分が恥ずかしくなりました。もし、自分がネビロだったら、その大役を全うできるだろうか。また、あの環境の中、誰を恨むこともなく、夫だけでなく、他人を敬う気持ちを持てるだろうか。 あまりに平和な世界にいるせいか、人として大切なものを忘れてしまっていることに気が付きました。 ③著者・新田次郎の視点 「アラスカ取材紀行」という章が最後にあるのですが、「アラスカ物語」のその後、ともいえる内容になっており、こちらも胸打つものがありました。 著者の綿密な取材、それを臨場感あふれるものに仕立てあげ読者に伝える。アラスカの自然環境、歴史的背景、移り行く時代。文章を読み進めると、フランク安田の生きてきたアラスカの大地が目の前に広がります。彼の崇高な文章力、表現力、構成力があってこそフランク安田の人間性に厚みがでたのだと思います。 そして、なんと言ってもラストが美しい。 涙なしではいられません。 ”「ネビロ、出てごらん、ダイヤモンドダストが日和山に振っている。きれいだなあ」”(抜粋) 人は死ぬとき、人生で一番見たいものが目の前に現れるのかもしれません。老年、日本に帰るチャンスが何度か訪れましたが、フランクが日本に帰ることはありませんでした。人生の最期に彼が呼びたかった名前は誰だったのでしょうか。
13投稿日: 2023.10.12
powered by ブクログ時代が違うという大前提はあるけど、主人公の体験に比べたら、自分の思い悩んでることなんてちっぽけなことだなと思えた。大自然の描写がすばらしい。
0投稿日: 2023.01.05
powered by ブクログ石巻に生まれアラスカの地で一生を終えた安田恭輔という男の数奇な人生を描く。アラスカの極寒での生活に順応し、その人柄と努力と能力を現地人に認められるようになる。遂にはエスキモーのリーダーとして、白人の環境開発に脅かされる少数民族の問題に取り組んでいく。 ・安田恭輔の日本男児たる精神性と生き様 ・エスキモーの民族性や慣習、その繁栄と衰退 ・狩猟が主体の生活様式に産業を取り入れていく過程 ・白人、エスキモー、インディアン、日本人間の人種差別 が見どころ。 上司に勧められて久しぶりに小説を読んだ。日本人としては、やはり安田恭輔の精神性に崇高さを感じる。(海外では奇特に映ることもあるだろう。) 総じて面白かった!
1投稿日: 2022.12.31
powered by ブクログ小口もページの中までも黄色くなって、調べたら昭和55年の文庫初版、40数年ぶりの再読です。 主人公はアラスカで活躍した明治元年生まれの安田恭輔(フランク安田)。 巻末の30ページにわたる取材紀行文を読めば分かる通り、如何にも新田さんらしい綿密な取材を経て書かれた作品で、現地で感じた自然、景色はもちろんのこと温度や臭いまでも、新田さんは物語のバックグラウンドとして随所に上手く取り入れています。 ちょっと吉村昭さんの記録文学を思い出させる詳細さでなかなか前に進みませんが、エスキモーのみならず、白人、インディアン達からも厚い信頼を得てアラスカのモーゼと呼ばれたフランク安田の一生を見事に描いた重厚な伝記文学でした。
0投稿日: 2022.11.04
powered by ブクログ野田知佑さんの「ユーコン漂流」でビーバー村と共にフランク安田さんとこの本のことが紹介されていたので早速手に入れて読んだ。こんな日本人が実在したことに只々感動するばかりである。ジョージ大島さんも実在した方だが、小説ではいい味を出している。
1投稿日: 2022.06.18
powered by ブクログジャパニーズ・モーゼと讃えられ、 全滅寸前だったエスキモー達を救ったフランク安田。 「世界ナゼそこに日本人」のテレビ番組が当時にもあれば、 間違いなく高視聴率とれるネタであろう。 世界がどんどん発展していく中で、 白人社会が作り出した外部環境の変化に翻弄され、 生き場を失っていくエスキモー達。 迷惑なほどにリーダーに担ぎ上げられるフランク安田、 文化の違う世界で、 誰も見捨てることなく、 エスキモーの方々に寄り添って生きる姿、 エスキモーの嫁さんとの愛に涙します。
0投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログフランク安田さんの生涯 エスキモー、イヌイットはあまりにも異文化で逆に惹かれる。 イヌイットと同化しようてしていた植村直己さんを思い出した。
2投稿日: 2022.02.10
powered by ブクログ2〜3回読んだはずだが、始めと終わりしか頭に残っていない。でも好きな本。最初に読んだのは18の時で入院してた時だったか。 フランク安田は日本を出てから日本に帰ることはなかった。「おれは日本に帰らないでよかった」は、あまりにも深い郷愁の裏返しか。でも最後の最期に日本に帰れたのだと思う。このラストがとにかく心に残る。
0投稿日: 2021.07.14
powered by ブクログアラスカ最北の地にあるエスキモーの集落で暮らし、後に彼らを内陸の新たな生活環境へと導きジャパニーズモーゼとも呼ばれたフランク安田の半生を描いている。 ディテールはしっかりしている印象でよく調べているなと感じたが、文章の調子は淡々としていてあまり抑揚がない。
0投稿日: 2020.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ある町の高い煙突」を読んで以来 すっかり新田次郎ファンになってしまった 緻密な取材と、骨太な文体で the昭和な感じが良い 数ある著作の中で、本書を選んだ理由は 日本では殆ど知られてないけど アラスカでは、今でも超有名人である 日系1世 フランク安田の物語だというトコ 以前に読んだ 「Mr.トルネード 藤田哲也 世界の空を救った男」もそうだけど 世界で活躍した日本人を知るのは ワクワクする フランク安田(日本名;安田恭輔)は 明治元年、宮城県石巻町の医師 安田静娯の三男として生まれる 代々、医業を営んでいた安田家は裕福で 三男の恭輔は、祖父に溺愛されて育った 乱暴者で、直情的な性格の恭輔は 祖父以外の家族からは持て余されていた そんな祖父が、恭輔が小学校入学と共に他界し 大きな衝撃を受ける 祖父に溺愛されて育ったために なかなか家族との折り合いが合わず 両親が相次いで他界した折 父の残した借金を理由に 田畑を売り、兄弟離散となった 恭輔は、人に勧められて 三菱汽船石巻支店に就職を決める 大失恋をした後 外国航路の見習い船員となり アラスカ行きのペアー号に乗船する ペアー号は、北極圏で濫獲されている 海獣保護のための警備船だった 密漁船を追い回している内に 突然襲ってきた寒波により 氷の中に閉じ込められて、身動きが出来なくなる 一冬を越せるだけの食糧を積んでいた筈が 実は2ヶ月分しかない事が判明 最後に荷揚げをした、ポイントバローでの 積荷横流し疑惑が、恭輔にかけられた 船長や事務長の信頼を得ていたにもかかわらず 当時は、有色人種であるというだけで 全てを否定しようとする偏見が根強かった 船員達から、リンチを受けるぐらいだったらと ポイントバローまで、歩いて救助を求めにいく道を選んだ 持たされた食糧は10日分 北極海では、北極星が真上にあり過ぎて頼りにならない 磁石の示す北は地理上の北にはならない 吹雪になると、動く事ができない 食糧も尽き、燃料も底を尽き始め 吹雪のために、行く手を阻まれ 幻聴と幻覚と闘いながら16日間 たまたま通りかかったエスキモーに救助された 捕鯨会社が経営する交易所所長である ブロワーに事情を説明し 救援物資を積んだ犬橇で ペアー号に向かう エスキモーは経験によって、走る距離を知り 方向は、星の動きで決め 時間は、腹時計で定める 彼らが、腹一杯肉を食べて 橇に乗った時から 彼らの腹時計は、音を立てて動き出す 彼らは地図や、磁石や、時計や速度計などを 使用しないでも、立派にナビゲーションできる ペアー号に戻ったフランクは 自分が歓迎されていない事に傷つき ポイントバローに残る事を決意する エスキモー達と生活を共にし 良好な関係を築きながら エスキモーの妻を貰う 因みに、エスキモーと言うのは エスキモー語ではなく インディアン語で 「生肉を食べる人間」と言う意味らしい 密漁による海獣の濫獲により 主食であり、生活の糧だった 鯨やアザラシが獲れなくなり ポイントバローのエスキモー達は 食糧危機に苦しむ と同時に、麻疹が流行し 多くの村民が病死していった 先細りするポイントバローに見切りをつけ 移住計画を思案していた そんな折、砂金を掘りにやってきた鉱山師 カーターと出会う カーターの補佐をしながら 移住先を探すフランク ブルックス山脈を越えワインズマンから東に向かう ポイントバローから、南に600㎞ ユーコン川沿に辿り着き そこで砂金の鉱脈を発見する その場所に、イヌイット達の村造りを決意するも インデアンのテリトリーだった為 酋長と交渉を始め、了承を得る ビーバーの毛皮を売り 村の名前をビーバー村として 砂金の収入と合わせ、村は繁栄していくが やがて、戦争が始まり 日本人だったフランクは 日系人捕虜強制収容所へ連行されてしまう フランク不在のビーバー村は 指導者を失い、一気に衰退してしまう という話 あらすじだけで、だいぶ長くなってしまいましたが…(^-^; どこも削れないぐらい、濃密なエピソード続きで それもそのはず 新田氏が、一度は短編として書き上げた作品を 再度、1ヶ月間のアラスカ取材をして仕上げた 渾身の力作で 後のインタビューでも 自身の代表作と言って良いと豪語するほど フランクの活躍振りを賞賛して 「ジャパニーズモーゼ」とか「アラスカのサンタクロース」 と呼ばれているのは 同じ日本人としても、誇らしい気持ちになる 明治生まれの、ヤンチャな少年が 家庭の事情とは言え 日本に収まりきれずに 人種差別が当たり前だった、世界に飛び出し やっと受け入れて貰え エスキモー達の指導者となって 多くの人々を救うという フランク安田という人物 本書を読むまでは、全く存じ上げなかったですが 新田氏が、晩年 精力を注いで取材しただけのことはある 壮大な物語です #アラスカ物語 #新田次郎 #フランク安田 #ジャパニーズモーゼ #イヌイットの救世主 #読書好き
0投稿日: 2020.08.27
powered by ブクログ米国沿岸警備船のキャビンボーイとして渡米し、海獣の乱獲によって飢餓に瀕していた海岸エスキモーを率いて民族移動を達成し、ビーバー村を設立。フランク安田こと安田恭輔。東北での腕白な子供時代の安田恭輔とアラスカでジャパニーズモーゼと謳われたというフランク安田の数奇な人生を新田次郎が綴った小説。 100年以上経ち、移動のし易さという意味で世界は小さくなったように感じるが、人の人生の奥行きも小さくなってはいないか? 2020.3.29
3投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログ昔、著者の「銀嶺の人」を読み、いたく感動して「登山したい!」と思った記憶が蘇った。 この度は、アラスカで、オーロラを観たい!ユーコン川が凍っていく様を観たいと、思わず駅にあるアラスカオーロラツアーのパンフレットを手に取ってしまった。 でも80年近く前のこの物語の風景は既に幻か。それにマイナス40℃ムリ。
2投稿日: 2019.10.07
powered by ブクログフランク安田さんの生涯。こんな人がいたなんて知らなかった。 すごい苦労があったと思う。そして暑い日には読む極寒はいい。
2投稿日: 2019.08.28
powered by ブクログ十五歳で日本を後にし、アメリカからアラスカにわたり、エスキモーの女性ネビロと結婚し、飢餓から一族を救出したフランク安田の物語。 3年を費やし、200人余りのエスキモーを南下させ、ブルックス山脈を越えて、ビーバー村に移住します。 その活躍から「ジャパニーズモーゼ」とも呼ばれています。 不屈の精神、無私の心、すごい一生です。 フランク安田の存在を今まで知りませんでした。 感動しました。
4投稿日: 2019.06.01
powered by ブクログ後世に語り継ぎたい日本人の偉人である。 新田の綿密な取材と筆力あふれる大作。昔ながらの気質ながらやりとげる意思のある人物が魅力。女性も頼もしくてよろしい。失われた美徳を見るのはいいことだ。
2投稿日: 2019.04.19
powered by ブクログ大河小説というのだろうか。極北の大地でエスキモーの信頼を勝ち得た主人公の一生が圧倒的迫力で綴られている。
2投稿日: 2018.12.11
powered by ブクログフランク安田の生涯。 自分にはどうにもできないこと、そのことに翻弄されながら生きる主人公。自分と重ねて読む人もいるかもしれない。ここにあるものの中にはもちろんフィクションがかなり含まれているだろうけれど、アラスカの自然や、文化、生きものたちの息吹に、文章の端々から触れることができると感じる。オーロラ、ムース、クジラ、カリブーといった自然や動物を私も見たいと思った。特にオーロラの描写が圧巻であると感じた。 そもそも、この本の存在を知ったのは、ある日本人の女性がこの本を読んで、エスキモーの村に移住したというテレビ番組を随分前に見たことがきっかけだった。それからずっと頭の片隅にあったものをやっと読むことができた。 途中、第二次世界大戦当時のアメリカでの日系人強制収容所の話が出てくるが、なぜドイツとイタリアの人は免れたのか?という疑問には今更ながら確かにと思った。 この収容所辺りのことは山﨑豊子の『二つの祖国』にも書かれている。読むのにとても精神的な力を要したので未だ最後まで読み切れずにいる作品でもある。 海外航路の船員になったことも、救援を求めて冬のアラスカの大地歩き続けたことも、エスキモーの一員としてその土地に暮らしたことも、鉱山を発見したことも、新しい村・ビーバー村を作ったことも、全て、強い意志と覚悟と努力の上に成し遂げられたものであると思うけれども、一貫して、物語の底にはフランク安田の深い孤独が佇んでいるように思えてならなかった。
1投稿日: 2018.11.04
powered by ブクログ極地アラスカに、エスキモーの村を作った日本人がいたことを、私は知りませんでした。 食料不足や、疫病の流行により、滅亡に瀕したエスキモーを救出し、アラスカのモーゼと仰がれたその人の名は、フランク安田。 そんな彼の生涯を描いた物語です。 この静かなタイトルからは想像もつかない、激しく変化に挑んだ人生物語は、とにかく、面白い!! 運命の流れに乗って生きるとは、こういうことかもしれない。 彼の人間性やリーダーシップ、運の強さにシビレます。 著者の新田次郎は、アラスカまで足を運び、フランク安田にゆかりのある人々から話しを聞き、文献を集め、更にフランク安田が育った町や家を訪ね、生存している親族からも話しをきいて、この一冊の本にまとめ上げています。 新田さんのおかげて、フランク安田の生涯とアラスカやそこで生きるエスキモーたちの、衝撃的な事実を知ることが出来ました。 活字が好きな人はもちろん、苦手な人にも、一度は読んで欲しい*\(^o^)/* ちょっと厚めで、単行本で460頁ほど★ でも、中盤からは、寝る間も惜しいほど、そして、後半に入ると、読み終わってしまうのがもったいなくて、休むか読み続けるかと葛藤しますよ〜★
2投稿日: 2017.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分がまだ知らない、そして知っておくべき日本人がまだまだいる。フランク安田は、まさにその1人だと思う。彼がいなければ、海岸エスキモーは飢餓または麻疹により全滅していたかもしれない。彼がいなければカーターのゴールドは見つかっていなかっただろう。彼がいなければ、ビーバーという街も生まれていなかっただろうし、インディアンとエスキモーの共存もなかったかもしれない。彼だけではない。ジョージもそうだし、ミナモもそうだ。 彼がベア―号から降りて以降、毎日が真剣勝負だったろう。ポイントバローへの奇跡的到着、密漁による食糧不足、麻疹による村存亡の危機、ゴールドの探索、エスキモーの移住、第二次大戦中の強制収容、ビーバーの町おこし。遠い日本から離れて、リーダーとしての役割を期待され、ただエスキモーのために人生を費やしたフランクは、どんな気持ちだったのだろう。 彼の人生は1冊という本のも収まりきらないものだった。自分もそのような生き方ができているか? 捕鯨やアザラシ、ムースやカリブーの捕獲も興味深い。エスキモーは代々彼らを狩猟し、その生肉を食すことによって生きてきた。動物の子供は殺さないなどのルールを守っていたため、動物が絶滅することはなかった。それが、白人の乱獲により状況が変わる。現在は、捕鯨やアザラシの捕獲は、野蛮な行為などと評価され、否定的に考えられている。しかし、「野蛮」とは何なのか?ある文化で「野蛮」と考えられていることが、ある文化では「伝統」である、というに過ぎない。しかし、「野蛮」と考える文化がprevailしたから、その考え方が主流になった。歴史はいつも勝者のものである。現在エスキモーは、その勝者たる国からパターナリスティックな保護を受けている。それは、本当にエスキモーにとって誇り高い生き方なんだろうか?自力では生きていけない、アメリカの援助なしでは存続できないという状況下で生きていることは、本当に生きたい生き方なんだろうか?
1投稿日: 2017.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
フランク安田という日本人エスキモーがアラスカの地で妻を娶り、エスキモーの大酋長となって海岸エスキモーや内陸エスキモーを救う物語。 登山ものではないが、アラスカの極地でエスキモー達を救うために奔走するフランクは雪と戦うのではなく、自分の置かれた状況といつも戦い、何百人のエスキモーの運命を背負って生きた。ゴールドラッシュの時期であり、それにフランクも上手く乗ることができ、エスキモーを救ったのである。
0投稿日: 2016.12.22
powered by ブクログ昨今の流行といえば、極寒・熊・金塊? ゴールデン・カムイ、レヴェナント(…あれ?他が思いつかない)がそうでしたが、今作アラスカ物語はそんな現在の流行を先取りした一大叙事詩。 最後まで読むと、なんとも言えない寂寥感が残る。 作中何度も現れる表現で「日本から来たエスキモー」と言うのがあるが、なんとも皮肉な言い回しだ。 結局、主人公のフランクはエスキモーの気持ちを理解しようとしたし、エスキモーの為に生きた。なのに彼は常に「日本人」である自分の性質を否定することは出来なかった。 彼は本当は日本を捨てたくなかった、しかし捨てざるをえなかった。そして行き着いた先で出会った表面上「日本人のように見える」人たちの為に生きた。 フィクション部分もかなり多い様だが、少なくともこの作品内のフランク安田のことを俺は幸せには見えなかった。 ヒッチコックのめまいよろしく、フランクの日本という国への理想をイヌイットに押し付けている様に見えたのだ。 しかしフランクの心と裏腹に、イヌイット達は新しい土地で無事生き残ったし、今も彼らから尊敬されている。そのギャップの様なものが何とも言えない物悲しさがある一方で、やはり彼の素晴らしさは否定出来ないとも思う。 単純なサクセス伝記物というよりかは、日本人論的な面白さのある作品でした。
1投稿日: 2016.07.19
powered by ブクログ約100年前にアラスカに渡りエスキモー(イヌイット)の救世主となり、「アラスカのモーセ」と称えられたフランク安田の事績を描く。北極圏の荒々しい自然の描写が想像をかき立てる。何ヶ月も太陽が昇らない、骸骨の踊りのようなオーロラ、前後左右を見失うような吹雪。このような小説は出来るだけ快適な環境で詠むに限る。僕はこの小説に出てくる人間だけでなく、犬たちも健気だと思う。彼らはどんな吹雪でも迷わず家に帰れるそうだ。人物ではジョージ大島の煮ても焼いても食えないようなところが良い。本名は大島豪十で群馬出身ということだが、彼はいったいどんな人生を歩んでアラスカに来たのかよく分かっていないらしい。ジェームズ・ミナノに至っては何も分かっていないようだ。
0投稿日: 2016.01.08
powered by ブクログアラスカについては星野道夫の書籍や写真でしか馴染みがなかったけど、この本を読まなければ、おそらくフランク安田という偉大な日本人を知ることはなかったと思う。人物像だけでなく、アラスカの自然やエスキモーの歴史・文化・生活習慣など、そしてゴールドラッシュ、白人やインディアンとの関わり合いなど深く書かれていて、勉強になった。
0投稿日: 2015.12.29
powered by ブクログまるで創世記を読んでいるようだった。 世界の北の最果ての地に、エスキモーのために生涯を捧げた日本人がいたなんて驚きを通り越して感動を覚えた。 新田次郎お得意の雪山の描写もたっぷりで、山岳小説としても大満足。 2015/11
0投稿日: 2015.11.07
powered by ブクログ結構なボリュームだった。 白人の乱獲によりクジラやアザラシが捕れなくなったアラスカに住むエスキモー達を引き連れてアラスカ内地に移動し村を作った日本人フランク安田の話。当時はジャパニーズモーゼと言われアメリカの新聞にも載ったらしい。 と言っても、彼は宗教家では無くエスキモーの嫁をもらい、エスキモーに信頼されたリーダーになってしまったようだ。多分本人も望んではいなかったのではないか? 本の中ではアラスカの気候のきびしさや、自然、特にオーロラに対する描き方が好きだった。
1投稿日: 2014.11.29
powered by ブクログ何十年振りかで再読。現在の宮城県石巻市に生まれた安田恭輔の波瀾に満ちたアラスカでの生涯を描いた傑作記録文学である。 外国航路の船員となり、アラスカに赴いたフランク安田は、数奇な運命に導かれ、エスキモーと共に暮らす。白人による海獣の乱獲による食糧不足と疫病に苛まれるエスキモーたちを救うべく、フランク安田が取った行動は… 明治時代にアラスカに渡り、エスキモーのためにその生涯を捧げた日本人が居た事に驚きを感じるとともに彼の行動力、運命を享受する逞しい生き方には感服した。 巻末に『アラスカ取材記』が収録されており、この記録文学を描いた経緯が分かる。
2投稿日: 2014.06.02
powered by ブクログ遠い昔に読みました。 今でも所々覚えています。アザラシ食べてるところとか。 もう一度読みたい作品です。 「砂の器」と「アラスカ物語」と「氷点」は子供ながらに読んで印象深い作品でした。
0投稿日: 2014.05.29
powered by ブクログ辺境にすむ日本人女性なるテレビ番組を見て、100年以上前にエスキモーを率いた日本人がいたことを知り、その人のことを知りたくなり、当然のごとく本を手に取った。 第二次世界大戦前にアメリカに渡り、仕事で乗船していたアラスカへの食料運搬船が思いもよらず早くにおそってきた氷によって身動きがとれなくなったことにより、エスキモーと暮らすこととなってから、その一族を海の民から、陸の民へと変貌させ、生き延びさせ、現在もその村があるということは、何とも素晴らしい話である。 彼の苦労に比べると、現代の日本人の苦労など、まだまだであるとしか思えてこなくなる。
0投稿日: 2014.02.23
powered by ブクログ極寒の地アラスカとエスキモーとともに運命をともにした、日本人フランク安田を主人公とした物語。エスキモーの生活やアラスカという想像もつかない厳しい環境でリーダーとして活躍した安田に感動する。せめて一度でも日本に帰してあげたかった。ちなみにKindle ペーパーホワイトで読んだ初めての本でした。凄く読みやすかった。
0投稿日: 2013.11.03
powered by ブクログ立派な人って、なかなかいないと思うのだけど アラスカのモーセと言われる フランク安田は間違いなく、立派。偉人。 強靭な精神の持ち主。 かっこいい!!! 丹念な取材によって書かれた実話で 構成や表現にクドさがなく、 かと言って容易な文章でもなく この作品を書いた新田次郎さんもかっこいい!!! 皇太子さまがこの方の本を愛読してるというのも なんかわかる気がします。
1投稿日: 2013.09.10
powered by ブクログ混迷の時代に、混迷の土地で活躍をした日本人がいたことに感銘を受けた。 22歳で渡米し一度も帰国せず先住民のために生き、日本を思い浮かべながら死んだ彼の人生こそは「潔さ」のお手本だと思う。 彼が出会った人たちもまた素晴らしい。
0投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログ明治初期、日本を離れアラスカにたどり着いて、エスキモー社会に溶け込み現地女性と結婚した「フランク安田」。白人による乱獲や疫病により滅亡に直面し飢餓に苦しむエスキモーのために新天地を築き、「ジャパニーズ・モーゼ」と呼ばれた男の半生。 人格や心で尊崇を集めエスキモーのリーダーとなる日本人の生き様に対する驚きと感動。。 ネットで調べると「Yasuda Mountain」の地名が確かにある。 http://mapcarta.com/24102640
0投稿日: 2013.07.08
powered by ブクログ20世紀の初頭に、飢餓に瀕するエスキモー集落を救った日本人の話。別の作品で彼の存在を知り非常に興味があった。北極海沿岸のポイントバローからブルックス山脈を越え、金鉱山を探しながらユーコン川のほとりに新天地を探すなど、実話とは思えないほどのスケールだった。人種差別には苦しんだようだが、エスキモーとインディアンの両方から信頼されるなど、素朴ではあるが芯の強い安田氏の人柄が印象的であった。
0投稿日: 2013.02.03
powered by ブクログここ数年、星野道夫にハマっておりアラスカに興味津々。それが高じてこの年末年始にはオーロラを見にカナダのホワイトホースに行って来たわけですが、その帰り道の機内で読了。 ともかく、まずはこの主人公、フランク安田が実在の人物ということで、本当にこんな日本人がいたんだ!というのが驚き。まさに事実は小説より奇なり。しかも、当時のアラスカで、ジョージ・大島やジェームス・ミナノといった他の日本人とも出会うなんて、なんか小説的すぎる数奇な人生。白人に成し遂げられなかった先住民との交流を、日本を飛び出した日本人が「日本から来たイヌイット」として、彼の持ち前の真面目さと誠実さで為して行く様はすごいし、同じ日本人として誇りにも思う。 今回、自分自身で極北の地をちょこっとだけ体験して、その過酷さを本当に本当にちょこっとだけ垣間見たけど、生半可な環境じゃない。その厳しい自然の中で肩を寄せ合って行きて行くイヌイットの生き方や文化もしっかり描かれていて興味深い。 来年はいよいよアラスカに行こう!!
0投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログフランク安田という日本人がアラスカで活躍したことも知らなかったが、そもそも日本人が明治時代にアラスカにいたことも知らなかったし、白夜等でのイヌイットのくらしも知らなかった。久しぶりに新たな世界を垣間見れたし、そこが日本人が活躍した世界であったことも嬉しかった。
0投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログフランク安田が凄い。 日本人だからではなく、人間として尊敬すべきと感じる。 アラスカの厳しい自然とエスキモーの文化に対する理解、理解しようとし続ける姿勢に感銘を受けた。 白人の強欲ぶりがいつの時代も描かれるが、人が生きていくということは、節操なく振る舞うこともまた真なりということではなかろうか。本書に登場する全員が民族や文化は違えども、同じ人間なのだ。
0投稿日: 2012.02.25
powered by ブクログお客様からの借り本。 こっちは読まずに返そう(爆) いつかご縁があれば買います。 2012.1
0投稿日: 2012.01.18
powered by ブクログよかった!という友人の感想を聞いて読んでみることに。アラスカのエスキモーの村を救った日本人、アメリカで「ジャパニーズ・モーゼ」と呼ばれるフランク安田(1868-1958)の物語。誇るべき日本人がいたんだなあ。 綿密な取材(巻末に詳しい取材メモあり)に基づいて、可能な限り事実を正確かつ丹念に追っている。対象への敬意と記録者としての責任感が強く働きすぎたのか、小説としてはやや面白みに欠ける気がした。というか、これはノンフィクションですね。もっと創作を織り交ぜて、起伏のあるストーリーにしてもよかったのではないか。そんな別のアプローチで書かれたフランク安田の話も読んでみたい。
0投稿日: 2011.10.05
powered by ブクログまず、これが実在の日本人(正確には日系アメリカ人)の克明な記録であるということに驚かされます。明治維新のころに日本で生まれ、若くしてアラスカに渡ったフランク安田は、イヌイットの女性と結婚。年月を経て地元の人々の信頼を得た彼は、やがてリーダーとして新しい村を作り、貧困から人々を救うという偉業を成し遂げました。この伝記小説は著者の代表作のひとつで、映画化されたことも。フランクの活躍はアラスカでもよく知られていて、ブルックス山脈には「ヤスダマウンテン」という名の山があります。彼の作ったビーバー村にも、いちど行ってみたくなりますね。
0投稿日: 2011.09.09
powered by ブクログ名前は聞いたことはあったけど、フランク安田の偉業はこの本を読むまで知らなかった。 白人による鯨や海獣の乱獲で、一村全滅の危機に瀕していたバローの海岸エスキモーを救うために、安田は金鉱を掘り当て、海岸エスキモーを連れてユーコン川のバンクス「ビーバー村」に移住させたのだ。こういう日本人もいるんだなと思うと、ちょっと誇らしい気持ちになる。 安田の偉業に感じ入るのはもちろんなのだが…、じつは一番心に残っているのは、アラスカの風景や気象、そして犬ぞりや捕鯨といった生活の様子なのだ。冒頭、安田がポイントバローに向かう時のオーロラの描写には圧倒された。そして、インディアンがエスキモーを軽蔑しているのも初めて知った。だけど、白人に撃たれたエスキモーを、インディアンが助ける場面はドキドキした。前から興味はあったけど、ますます行きたくなってきた、アラスカ。
0投稿日: 2011.07.20
powered by ブクログこの間、孤高の人を読んで面白かったので借りてみました。 藤原ていさんってこの方の奥さんだったんですね。そして数学者の藤原博士って次男坊だったんだ~ 知らなかった…! 大した人だ、と思いました。もちろん小説ですからフィクションの部分はあるでしょうがそれにしても。事実だけを抜き出しにしてみても凄い。世界がまだ大きくて外国が遠かった時代にその地に生き抜いた人が居るのだなあ、とその事実に感動しました。…ちょっと主人公は良く書きすぎてる点もあるかな?とは思いましたが(笑) でも語るべき人物なのだから熱を入れて書きこんで何が悪い、と言う気迫を感じました。面白かったです。
0投稿日: 2011.02.23
powered by ブクログ知らなかった、フランク安田、アラスカのモーゼとよばれた人が居たなんて。エスキモー、インディアン、日本人、つながっていると思う・・・
0投稿日: 2011.01.23
powered by ブクログ中学生の頃に読んだ本 当時はノンフィクションだと思っていたので、大人になってから事実に基づいて描かれた小説だと知りました。 ゴールドラッシュの時代にいきたアラスカで生きた日本人の話だったかな? 民族性の違いとはいえ、お客様がきたら自分の妻や娘を抱かせるなんて・・・血が濃くならないようにするためなどの理由があるとはいえ、中学生の頃は衝撃的でした。 私は、主人公の安田さんよりも、奥さんネビロさんの伝統を破って近代的な女性になっていく姿や行動力に感動したし、とても印象にのこる作品です。
0投稿日: 2010.11.20
powered by ブクログアラスカの本を読むと(だいたいは星野道夫さんの本)その歴史の中で紹介されるフランク安田さんを題材にした小説。 当時のアラスカの状況を、その自然/歴史/文化等を踏まえ書かれているため、その場面場面を想像して読み進めることができた。 元々、新田次郎さんの本は好んで読んでいるけれど、どの本もその題材の背景についての叙述が詳しいので、その内容自体すぅっと体の中に入っていくものが多い。 その上で、アラスカという大自然には個人的に憧れがあるので、この本自体すごく参考になるものだった。 また、フランク安田という人物についても、その個人の物事に対する思想や姿勢が、その時代背景や状況もあるかもしれないが、かなり突出している人物のように思える。 もちろん、その周りの実在する人物らの影響も大きいとは思うが、「開
0投稿日: 2010.09.12
powered by ブクログ生涯アラスカで過ごした日本人のフランク安田の、事実を元にした話です。 安田は船乗りになるが、乗った船が遭難する。 そして自ら名乗り出て、生死をかけて氷上を何キロも歩き抜きアラスカに遭難船救助を求めにいきます。 そして安田は船を下りて、そのままアラスカにとどまります。 長い冬を超えて、太陽が顔を出す瞬間の感動とか、 氷原を黄金色に染める夕日とか、 5月植物が一気にめきめきと成長する様子、 などなど、自然を肌で感じながら生きていて、自然のパワーが直接自分のエネルギーにしているのを感じました。 一方で、日本を懐かしむときのさびしさがとてもせつなかったです。 遠い昔、母国で家族と囲炉裏を囲んでいた時のこととか好きな女の子のこととか、 もう帰ることはないところできてしまった人にとっての思い出は、 温かいものではなく、なんか悲しいもの。
0投稿日: 2010.07.06
powered by ブクログ実在した主人公フランク安田を尊敬したと同時に入念な取材を行い本書を書き上げた作者にも敬意を表したい。
0投稿日: 2009.08.26
powered by ブクログフランク安田の生涯を描いた伝記であり、アラスカにおける白人の環境破壊や略奪行為を断罪する書であり、エスキモーの文化と日本人の精神性を描くことで西欧文化に対するアンチテーゼとした文化比較論であり、人間のすばらしさを描いた人類賛歌の書である。
0投稿日: 2009.07.19
powered by ブクログ人生は旅だ、ということで(カテゴリ)。いやーすごい人だ、フランク安田。新田次郎の小説、初めて読んだけど好み。
0投稿日: 2009.06.11
powered by ブクログ東北地方出身で渡米し、アラスカに行き着き、アラスカ・ネイティブ・アメリカンのある部族の長となったフランク安田の話。こんな日本人も居たんだなと思いつつ、アラスカ旅行時にアラスカ在住のツアーガイドに振ってみたものの、フランク安田の話は先日初めて聞いたばかりだとの事。現地ではあんまり有名じゃないのかな。
0投稿日: 2009.03.25
powered by ブクログ初新田次郎作品。 出会えてよかった・・。 厳しい生活の中にも人としての尊厳を忘れず謙虚にしかし力強く生きたひとりの男の人生は、わたしにたくさんのことを問いかけ、読みながらにして考えさせられた。
0投稿日: 2008.12.28
powered by ブクログ想像力をかきたてる情景とリアルさのバランスが絶妙。静かな中に引き込まれる面白さがある。 乾燥肉の味を想像してみたり、友人を自宅に泊めるとき自分の妻を迷いもなくさしだす習慣にカルチャーショックを受けたり。 旅ができる作品。
0投稿日: 2007.05.30
powered by ブクログ次の展開が楽しみでわくわく感が味わえる。このような骨のある日本人が実在したことをとても頼もしく思います。今自分がいる場所でどれだけ精一杯生きられるか、何ができるか、考えさせられました。読後の充実感はかなり気持ちいいです。
0投稿日: 2006.01.31
