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臆病者のための裁判入門
臆病者のための裁判入門
橘玲/文藝春秋
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総合評価

32件)
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    著者が外国人の知人の代理人として少額民事訴訟に関わった体験や、日本での本人訴訟の問題、福島原発の損害賠償の問題を扱っている。裁判官の人数の少なさ、弁護士費用の高さ、長期に渡る煩雑な手続きや賠償金の効力の薄さなどが、一般人が司法制度を利用する障壁になっているという。本書を読むと、司法制度は被害者にとって負担が重すぎる割に利がないように感じる。なんとかならないものなのか。

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    投稿日: 2022.10.02
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    橘さんが、知人のオーストラリア人から交通事故に関する保険金トラブルの相談を受けたことから物語は始まる。 A損保とは、あいおいのこと、T海上とは、東京海上のことだと推察される。 Aの担当者が保険金を支払いたくないがために、巧妙な嘘をついて、保険金請求を諦めさせようとしたことが事の発端。 コンプライアンスがこれだけ重視されている現代において、こんなことが起きたなんて信じられない。 この担当者はきちんと処分されたのだろうか気になるところ。いずれにしても社内では相当な問題になっただろうから、出世街道からは外れたことだろう。 まだ若いみたいだから、これから心を入れ替えてやり直して欲しいと願う。 たかが、12万円の保険金で、どこまで費用と労力をかけて争うか、悩ましいところだったと思う。 でも、橘さんが主張するように、担当者が明らかな不正をしたのに、本来の12万円を払えばそれで終わりというのでは不正が横行してしまう。 やはり、保険会社は、早期に精一杯の誠意を見せるべきであった。 そうしていれば、こんなに事件がこじれることもなかったし、このような本が書かれることもなかった? 本書でとても心に響いたのは、「三方一両損」の話。 日本の司法が、壮大な大岡越前であるというのは言い過ぎだが、確かに、訴訟上の和解は、三方一両損に近いものがある。 橘さんが指摘するように、日本の司法は市民が想像するより公正であると私も感じる。

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    投稿日: 2022.08.19
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    勝間さんのオススメでAudibleを拝聴した。 裁判は、私の大好きな刑事物でよく出てくるシーンであるが、プライベートで裁判所に行ったことなど1度もなく、訴訟などに関わったことも1度もないため非常に興味深い内容だった。 一度何かに巻き込まれてしまうと非常に身近な内容でもあるし、方法界は情報格差が最も大きい分野でもあるため素人が太刀打ちする事は難しいと感じる。 巻き込まれないことをが一番ではあるが、事故など否応なく巻き込まれてしまう事もある。 その時のための1つの知識としてこのような書籍があると非常にありがたいと感じた。

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    投稿日: 2022.08.13
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    前半は著者の実体験に基づく少額裁判の現実を描いたドキュメンタリー。裁判は公平という迷信を崩した内容で嘘でもその嘘を反論できない時点でそれが真実になってしまう。正直者がバカを見る世界であることも知った。後半は現代裁判についての著者の見解が綴られている。

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    投稿日: 2022.04.15
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    おもしろ民事体験記。著者のいつも通りの淡々としたトーンで語られるものの、裁判に関係したことのない人間には目から鱗の独自の世界観があることがよくわかる本。 個別の事例やADR動向など、今後変わるものはあるが、司法関係者の利害に基づくスタンスは構造的な話なので、法治国家の国民なら将来のリスクに備えて一読しておくと良さそうな本。

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    投稿日: 2021.05.06
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    ・本人訴訟による民事裁判の体験記だった。 ・裁判所は白黒ハッキリつけて判決を言い渡すところだと思っていたので、金銭的保障で解決を促すというのは新鮮。 読了日:2021/04/26

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    投稿日: 2021.04.27
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    本人訴訟は身近なところで起きていて、これからも沢山起こる可能性があるということ、ADRのような新しい訴訟システムの仕組み、原発訴訟が増えると電気代から賠償金が支払われるというカラクリ、役に立たない判決、支払われない上に強制力の抑えられた賠償金……民事裁判の本人訴訟のえげつないところを暴き出す良書。ひろゆきが賠償金を踏み倒す理由もわかる。

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    投稿日: 2020.08.10
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    うーん、こういう感じなのか、知らなかったなー 勉強になる。けど、裁判なんてやってもいいことなんですね。。

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    投稿日: 2019.12.13
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    12万円の保険金の不払いをめぐる2年間の本人訴訟の記録。 大変含蓄がある。法律関係者以外が読むべき。

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    投稿日: 2019.05.21
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    投資本を多く送り出してきた著者による裁判論。関わった知人のトラブルのサポートの過程で少額訴訟から簡裁、地裁と行ったり来たり。いつか民事訴訟に関わる可能性を考えれば身につけるべき司法関連の知識がいっぱい。前半が読み物として面白いがゆえに司法について入り込みやすい。

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    投稿日: 2018.10.09
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    経済評論、小説で有名な橘玲による裁判実体験記 前半部分は読み物として面白いが、n数=1でもあり 本人裁判のテキストとしてはどうか?と思う。 簡裁と地裁の間を行ったりきたりして、官僚裁判官に振り回されるところなどは面白く読めた。 簡裁の判事・裁判官は簡裁の職員の上がりとして、司法試験を通っていない人がなることがあると言うのは初耳であった。でも日本が「法化社会になりつつある」とは、とても言えないのでは? (n数=1では)

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    投稿日: 2015.07.21
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    ○作家で評論家の橘氏の著作。 ○著者自身が経験した民事裁判などの手続きを、時系列的にまとめることで、実際の司法や紛争解決のあり方をリアルに伝えている作品。 ○民事調停や簡易裁判所、地方裁判所の役割、少額訴訟やADRの仕組みなど、いつ自分にとって必要となるか分からないが、意外と知らない知識について、分かりやすく解説している。 ○出来れば紛争に巻き込まれたくないのが人情ではあるが、そうはいっていられない現状を踏まえると、最低限の知識として知っておきたい内容。とても参考になった。

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    投稿日: 2014.08.12
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    筆者が被告の代理人として関わった、実際の裁判の記録のような内容。 裁判の内容自体は、自動車保険会社に対する請求で、それほど興味を惹かれるものではないし、「なにも、ここまでこじらせて争わなくても・・」というような感じの裁判なのだけれど、実際の裁判当事者がその経緯をこと細かく記録ているという本自体がほとんど無いと思うので、ノンフィクションとしてとても面白かった。 書かれていた、法律上の手続きのあれこれについては、専門的な用語が多すぎることもあって、詳しいところについてはよくわからなかった。ただ、裁判を進めるというのは面倒なことがいろいろとあることはよくわかったので、その感覚は、自分が今後もし当事者になった時に役に立つ気がする。 物書きを生業とする筆者だからこそ、この裁判につぎこんだ時間と手間は元がとれる経験になったと思うけれど、一般人にとっては、ただただ疲労困憊するだけのものだと思う。 これはたしかに、「法律を知っている」人が圧倒的に有利な世界で、生半可な知識しかない素人がうかつに関わるべき世界ではないと思った。 日本では特定のひとしか訴訟リスクを負っていない、ということでもある。 会社員や公務員は、給与を差し押さえられてしまうから強制執行を逃れることができない(ただし本人の生活もあるので、差し押さえが出来るのは給与の4分の1まで)。不動産は登記によって所有者が公開されており、名義変更の記録も登記簿に記載されるからマイホームを買ってこつこつ返済をつづけていると、いったん紛争に巻き込まれれば自宅を差し押さえられて競売されかねない。 その一方で、まともに帳簿も付けていない現金商売の人や、他人名義の口座に資産を預けているひとはかんたんに強制執行を免れることができる。海外の法人に収益を振り込ませているような場合はどうしようもないだろう。

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    投稿日: 2014.07.14
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    H23 民事訴訟21万件のうち原告被告両者に弁護士がついたのは30% 簡易裁判所では2.8% 弁護士 民事訴訟法で認められた唯一の訴訟代理人 140万以下は司法書士も可 法テラス 日本司法支援センター 2006 同一案件に対して3回まで無料で弁護士相談受けられる 所得制限有り 地裁 簡裁 軽微な紛争を迅速に処理すること目的 140万以下 地裁で扱うまでもない少額の民事訴訟を効率的に解決するための制度 貸金の返済や消費差金融への過払い請求など、定型化された事件を大量に処理するようにできている 少額訴訟 1998 60万以下 1日で審理終了、ただちに判決 裁判官 判事と判事補 裁判長になれるのは、実務経験10年以上の判事  判事補 実務経験5年以下 交通事故紛争処理センター ADR alternative dispute resolution 金融ADR 片面的義務 簡易裁判所の3つの司法制度 民事調停、少額訴訟、簡易裁判 サラリーマン大家 強制執行による明け渡し 執行官の指定した業者に頼むしか無い 荷物は勝手に処分できない 弁護士選びは難しい

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    投稿日: 2014.07.08
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     この本の前半部分は橘玲さんの体験談であり、後半部分は裁判所や裁判に関する解説です。さらに最後に福島第1原発の事故(?)の保証についてのことが書かれています。  この本の前半部分はコメディーのように思えて、読んでいて笑ってしまいました。橘さんの本については、悲観的なことを淡々と書いている印象を持っていました。文章の捉え方は、読むときの精神状態によって、変わってくると思いますが、面白かったです。後半部分は橘さんらしく、本来の意図や歴史的な背景などが説明されていました。しかも、他国の状況などが書かれているところも橘さんらしいです。  新書なので、社会勉強として読んでもよいかなという印象です。

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    投稿日: 2014.05.03
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    地裁から移送を受けた簡裁はそれを再度地裁に移送はできないが、別の理由で再移送はできる。そして、それを地裁がまたまた簡裁に移送されることはないが、それは法が決めているのではなく、あくまでも慣例。 仲裁は外国でも執行可能。 主婦が本人訴訟で国を負かした判例がある。

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    投稿日: 2013.11.06
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    前半の著者が体験した民事裁判の話がなかなか面白い。 たぶん裁判を起こした本人たちはくだらない手続きと、 たらい回しの連続で心底うんざりしたんだと思うけど、 普通の人が体験できない裁判の現場を垣間見ることができる。 後半は現行の日本の裁判制度の概略と問題点について、 また原発事故の補償問題にも最後に触れている。 橘玲は法律の専門家ではないと思うのだがこの辺りも読みやすくまとまっている。 裁判にお付き合いしたってだけで、 こうした企画の本が1冊書けてしまうのかと、 別の意味でも驚いた。作家としての企画力のなせる技だなぁと。

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    投稿日: 2013.10.02
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    「マネーロンダリング」、「お金持ちになれる黄金の羽」など多くの「お金系」本を発表している著者がなぜ、法律本を?それは偶然が重なり、民事裁判の代理人を著者が務めることになったからだ。 外国人の知人が不誠実な交通事故対応をする損保会社へクレームをする手伝いを、軽い気持ちで引き受けた著者。しかし、その解決に奔走するうち、お役所のたらい回しと著者のライターとしての興味力が混ざり合って、あれよあれよと法廷へ。そんな実体験をベースに日本の裁判事情を初心者に語っている。 簡易裁判所から地方裁判所へ。逆の流れもあり。そんな繰り返しだけで時間を浪費し、なかなか判決を出そうとしない日本の裁判ルールは初心者にはわかりにくいというより、初心者を排除している。「裁判入門」だが、読むと裁判をしたくなくなる。社会問題にもなっているが、日本の弁護士が余っているのは庶民が裁判をしたくなくなるようなわかりにくシステムと、判決にたいした強制力がないからだろう。

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    投稿日: 2013.07.08
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    臆病者のためシリーズの第二段。 橘さんの本は,もう卒業だと言いながらも, 新刊コーナーにあったのを目にして, 衝動的に借りてしまった。 前著『臆病者のための株入門』は結構,面白かった。 大きく分けると二部構成になっている。 第一部は,外国人の知人から損害保険の支払いをめぐる トラブルを相談されて,知人の代理人として, 弁護士なしで保険会社を訴えることになった体験談。 第二部は,簡裁関係(調停・仲裁,少額訴訟等)や ADRの概観が分かる総論的な感じ。 第一部は,読み物として面白かった。 第二部も,読んでおけば,訴訟に巻き込まれても, 少しは動揺しなくても済むのではないでしょうか? 取り合えず,ADRと法テラスは結構,使えるよっと。 裁判ってのは,時間はお金ばかりかかってしまって, あまり現実的ではなく, これからはADR(裁判外紛争解決手続)が 主流となってくるのでしょう。 ADRの説明も,本書に簡潔に記述されていている。

    1
    投稿日: 2013.04.30
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    12万円の保険金支払という、低額ながら外国人の本人訴訟という変わったケースに、紆余曲折しながらの裁判の話。ケースとしては変わっているのだろうけれど、その分いろいろなステップを踏んでいくため、ぼんやりした日常でも巻き込まれそうなレベルの訴訟から、もう少し先の世界までかいま見える。この本では裁判所・裁判官は比較的よいところに恵まれた感があって好意的に書かれているけれど、これから多く出てくるであろう東日本大震災の民事訴訟がみんなそんな風に進むとは限らない。 ともあれ、未経験者としては、読んでおいて損はない本。

    2
    投稿日: 2012.12.23
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    裁判っていうのは、訴える側にも、訴えられる側にも、裁く側にも、弁護する側にもなっちゃいけない、ということがわかりました。

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    投稿日: 2012.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実際の民事裁判の体験を本にしたもの。 少額訴訟、簡易裁判、地方裁判の違いもわかる。 以外と無料で使える法律相談があるということもわかった。(私も大学時代に友人から金銭の貸し借りの相談を受けて、役所の法律の無料を利用したことがある)

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    投稿日: 2012.12.02
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    これを読んで自分が裁判を起こした時の事を思い出した。あの時お願いした弁護士さんにも言われたけど、良い裁判官に恵まれたから勝てたんだな~とあらためて思った。あと、当然ながら、良い弁護士さん達がついてくれたのも大きな理由。

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    投稿日: 2012.12.01
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    【論理的であり論理的でない世界】 いつわれわれも裁判沙汰に巻き込まれるかわからない時代になりました。しかし、法の世界は複雑で専門性が必要となります。そのため、われわれが勉強して専門性を養うより、リーズナブルで良心的な専門機関を知っておく必要性があります。この本はそういう意味で非常に役に立ちます。 「法にかかわる世界は何を生み出しているのでしょう」このような疑問がわいてきます。 非常にお金と時間がかかるわりに実は何も生み出してはないのではないか。生産性という観点からは何もないのではないかと思えます。結局は高い人件費を払っているだけと理解することもできます。 素人から見ると、ないといけないが複雑怪奇にしすぎて、お金と時間がかかりすぎているように感じます。

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    投稿日: 2012.11.23
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    実際に裁判官や弁護士と関係してみると自分の主張や考えをどれだけしっかり持ってるかがポイントなんだなとしみじみ感じます。 裁判に巻き込まれるとめんどくさいね。

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    投稿日: 2012.11.23
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    これからの東日本大震災の損害賠償請求が問題ですね。 もはや処理がパンク同様になりつつあるらしい。 これからがどうなるのか見ものでもあります。

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    投稿日: 2012.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    コンプライアンスがすすむほど、社会に遊びがなくなって(グレーゾーンがなくなって)裁判が増えるってのは、なるほどそうかもね。と。

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    投稿日: 2012.11.13
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    ブログを書きました。 →http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121106/1352180051 →http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121107/1352271759 →http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121108/1352357041

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    投稿日: 2012.11.08
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    2012/11/03 最後の原発事故に関する部分だけでも読む価値あり。もちろん中身読んだほうが理解しやすいから時間あるなら全部読むべし。 風評被害の賠償が認められるならもうなんでもありやな。そういえば国に保障してもらうために作った農作物を捨ててる農家のテレビを見たなー。 モラルハザードを当然の権利のごとくテレビは報じる。。

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    投稿日: 2012.11.03
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    相変わらずの面白さ.実体験での行きつ戻りつ感が,いままでの明快さと違っているのが特に面白い.裁判というシステムは伏魔殿のよう.最後の東電損賠の話は考えさせられる.

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    投稿日: 2012.10.29
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    裁判というある種の非日常を著者特有の説得力がある力強い言説で描写したドキュメンタリーとジャーナリズムと問題提起。 僕は著者の支持者だが、それを差し置いても満足できるオススメの内容だと思う。 細かい部分(オビの売り文句とか、確信犯の使い方とか)で、不満がなくはないが、内容がサビるわけではない。 現実と理想の違いを受け入れつつも、やはり正義あってこその法であることを願うばかり。

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    投稿日: 2012.10.29
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    実際にオーストラリア人の代理人として民事裁判に臨み、日本の民事裁判とは何ぞや?ということを書いた本。 日本ではこれから原発損害賠償という過去最大の民事裁判を抱えているため、あらためて民事裁判とは何かということを考える良い機会を本書は与えてくれる。 一応、法治国家の日本では争いを解決するための最終手段は民事裁判となっている。 しかし、あくまでもそれは一つのシステムでしかなく、万能ではない。 あらゆる問題に白黒決着をつけることなど不可能なのだから、どうしでも遺恨は残ってしまう。 その上、公的な制度である以上かけられるコストにも限界がある。 はっきり言って法律は絶対的な正義ではなく、ただの治政の道具でしかないということがよくわかった。 でも、そのことを自覚している人はまずいない。 多分、そこに気づかされる機会がこれからの原発訴訟なのだろう。 その賠償金の財源が電気料金であることからも、問題処理には大きな遺恨を残すはず。 法の限界を知り、それでもどうすべきかを考える機会がこれからやってくるので、その前に一読すべきだろう。 では、バイちゃ!

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    投稿日: 2012.10.28