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総合評価

41件)
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8
13
14
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    結末を描かないことで、余韻が残る作品です。 続きが気になりますが、想像するしかありません。 いわゆる親のスネをかじりまくっている主人公ですが、彼には彼なりの苦悩があるようです。

    0
    投稿日: 2025.11.23
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    ずいぶんかかった。 いつから読まなきゃと思っていたんだったか。 谷崎潤一郎の『蓼食う虫』を彷彿とさせる主人公の足踏み状態。進まない。ちっとも先に進まない。四の五の言ってばかりなり。なんなん!ブルジョワの余裕というには金に余裕はないし、それなのにあの余裕は。いやだから余裕ではない。 だから結末に向かっての雪崩れ込み方は,オヨヨである。 さぁ、職を探そう!と外に飛び出すってあーたびっくりよ。 思わず、そのあとが知りたくて『門』に突入しちゃったじゃないの。

    1
    投稿日: 2025.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半代助が自分と三千代のために動き出すところから読むスピードがグンと上がった。面白かった。 三千代を貰いたいと思いながらいざ三千代が「いざとなったら死んでもいい」ぐらいな覚悟を代助の上に認めるとたじろぐ代助。滑稽で思わず笑ってしまった。 ラストの終わり方、漱石作品にはあまりない「それから」を思想させる表現の仕方だと思った。 全体を通して、と1番最後の部分が今の自分には難しく感じた。自分があまり読めてないだけだが、なぜ「赤」を強調させているのかよく分からなかった。炎の色だから? もう少し年齢と経験を重ねてからもう一度読み返したい。

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    前期三部作の第一作目である三四郎より気に入った 三四郎より随分と知識人らしい高次元での懊悩が書かれていて、読みにくい部分はあったけど、漱石自身が知識人だったこともあり、そこはリアルに描かれていたような気もする。 前期三部作のラストである門も読みたいです

    0
    投稿日: 2025.04.12
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    さすが文豪!! 昨日書いたかのような、色褪せない筆致に惚れ惚れしながら、中盤まで読み進めました。 だんだん、内容にイライラしてきて、終盤動きはあったものの、暇なお金持ちの散歩と悩み相談にただただ時間を費やした感覚に。 文章は本当に素敵。でも令和の感覚では、内容にピンと来ず。 所帯のある人を好きになるには相応の覚悟が必要なんだということだけは、しっかり伝わりました。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    中盤まで話が動かず根無草の主人公にイライラもした。三千代に思いを告げてからは一体どうなるのかという緊張感を持続させながら物語は一気に最後まで進んでいく。結末は描かれないがあのラストは良いと思った。

    1
    投稿日: 2024.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生のとき、現代文の授業で先生があらすじだけ紹介してくれたものを時を経てようやく読んだ作品。 主人公代助の取り返しのつかない行動

    0
    投稿日: 2023.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終始代助の子供っぽさ、煮え切らなさ、だらけ具合にムカついていた。これから代助はどうするのだろうか。 代助は三千代が平岡と結婚する前から好きだと言っていて、最悪な形ではあるが三千代の気持ちも確かめることができた。だが、いざ三千代が自分と一緒になるためなら死んでも良いと言った際には怯えて何も言えなくなった。あれほど三千代のことを愛していると言っていたのに、結局は三千代の意思を侮っていたのだと思った。 三千代は死んでまで代助と共に生きることを選んだが、代助は三千代も手に入れ、あわよくば家族ともうまく付き合っていきたい気持ちが表れていてどうしようもないと思った。 家族に見捨てられ、親友にも裏切られた代助を可哀想だと思うが、仕方がないことだ。

    0
    投稿日: 2023.11.09
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    清くまっとうに生きる人間のなんとつまらないことか!代助は親の言うがままに従えばいくらでも楽に生きる道はあったのに、激情に任せて自分の意思で茨の道を選んだ。この後悔と裏腹な大胆な感情の揺らぎこそ漱石文学の醍醐味だと思う。ニートだろうが金が無かろうが親に勘当されようが、人を好きになってしまったらもうしょうがない。それでこそ人間ではないか。クソのつくほどつまらない人生を生きながら「オレはまだマシな方」と自己正当化を繰り返し、「あーあ可哀想に、あいつは堕ちたな」と他人の内心不幸を喜ぶだけが娯楽になっている人間から見れば代助の決断は大いなる愚行に過ぎないだろう。しかし私は代助のように真に人間的に生きたいと思う。

    5
    投稿日: 2023.10.27
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    「代助の言動はあまりに優柔不断で、やきもきした読者も多いのではないか」との考察をする感想を見かけたが、私は、やきもきはしなかったな、、、人とは、感性がずれているのか、はたまた寛大な心を持っているのか(笑) 全体主義的な風潮に対する批判として、個人の自由主義的な考えを表現したかったようだ。今も昔も、社会的な常識に従って、安全牌な振る舞いについ走りがちだけど、社会を無視した代助の考え方や行動にはむしろ憧れを持っている自分がいる。ふとしたときに思い出したい作品。

    3
    投稿日: 2023.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この文量ならば『坊っちゃん』に次いでとても読みやすい時感じた。物語終盤に差し掛かると、代助の逼迫した心境が、漱石の素晴らしい描写によってわかりやすく伝わってくる。情景描写がスッとここまで入ってくるものは他にないくらい素晴らしい。 まあ客観視したら、代助くん不倫するなよ、と言う感じですけれどね…

    0
    投稿日: 2023.04.26
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    ■ Before(本の選定理由) 言わずと知れた、夏目漱石の前期三部作のひとつ。 初めて読んでみよう。 ■ 気づき なんと煮え切らない、鼻もちならない主人公! 親の金で暮らしながら友人の妻を愛してしまう体たらくにイライラしたが、同時に明治も令和もヒトなんてそんなものだろう、と感じた。現代なら芥川賞的な話。 ■ Todo 文明は我々をして、孤立せしめるものだ。 狭くて効率的な借家に人々が暮らし始めるのを見てそう感じたそうだ。いま私達が、70年代の団地乱立を見る感情とまったく同じでは無いか。きっと令和のタワマンも40年後には笑い種なのだろう。知らんけど。

    7
    投稿日: 2023.04.18
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    「三四郎」に続く3部作の第2弾ということで読んだ。主人公の長井代助は、30歳になっても職につかず、実業家の実家の仕送りで暮らしている。友人平岡との再会。それは、3年前に平岡に譲った三千代との再会でもあった。もともと好きだった三千代への愛が代助の心を占めていく。三千代への告白。平岡への謝罪と葛藤。人妻を奪うということは、明治時代では恥ずべきこと 不倫なのだけれど、職を持たない代助が愛情が深いのはわかるが、好きな人を養っていける甲斐性があるのかと言いたくなってしまう。前半はストーリーがなかなか進まず退屈だが、後半からは告白など展開があり読めました。最後 どうなるのか 代助と三千代はどうなるのかあとは、読者の想像ということだろうか。2023年4月9日読了。

    0
    投稿日: 2023.04.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三千代と代助が気持ちを伝え合うシーンがピークだった。1番美しいページだった…。 しかしながら平岡のしたことはなんら間違いもない。 愛を貫き通すのが美しいかもしれないがそれだけでは生きられない。 結局落ちるところまで落ちてしまった話。 最後に落とされるような物語も悪くない。三四郎より断然好き。

    0
    投稿日: 2023.02.10
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    『三四郎』のその後を描いたから『それから』だそうですが…。 +++ 『こころ』を読んだとき同様「なぜ??」が多く浮かぶ作品でした。 なぜ全てが幼く、そして遅すぎるのか? 『こころ』の謎が解けたように本書の謎も解けるでしょうか???それとも三部作目の『門』で解決するでしょうか。 解説で石原千秋さんが言われたように、時代背景や漱石の生い立ちが深く関わるのかも知れません。 それにしても…働きたくないことをよくあれだけ理屈をこねられるものです。(。-ω-)~ +++ 続編を書くなら…覚醒した主人公がめちゃめちゃ新時代を先取りした事業で財を成し、実家に札束を叩きつける話、もいいかも知れません。たぶん無いでしょうけど…。

    11
    投稿日: 2023.01.06
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    自己欺瞞に気付き、本心(自然)へと向かおうとするが、狂気へと至ってしまう。 理屈を述べて世間を批判するが、根底には臆病さがある。生きる理由を三千代への愛に見出だし突き進むが悲劇となる。

    1
    投稿日: 2022.10.01
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    齢30ともなろうに一向に定職に就かず、財を成した父親からの援助で遊戯三昧の主人公・代助は、貧乏にあえぐ友人の平岡&三千代の夫婦と3年ぶりに再会してからというもの、その生活苦に同情して金を渡したりなどもしている。 息子の将来を憂いた父が縁談をすすめるも、代助はまったく煮え切らない。なんと三千代のことを好きでいる自分に気がついてしまったのである。 という、代助へのツッコミどころ満載の小説。 本の帯に印字された本文抜粋"ひとの妻を愛する権利が君にあるのか"って、もっと深淵を覗き込んだ末にでたセリフなのかと思ってたけど、そのまんまの意味だったね。不倫からの略奪、いやあんた無職ですやん!? 高等遊民(当時のニート)と現代のニートとは社会的な立ち位置もまるで違うのは分かってるんだけど、とにかく屁理屈を垂れ流して働こうとしない代助にイライラした。 曰く、「働くのもいいが、働くなら、生活以上の働きでなくっちゃ名誉にならない。あらゆる神聖な労力は、みんなパンを離れている」 曰く、「だからさ。衣食に不自由のない人が、いわば、ものずきにやる働きでなくっちゃ、まじめな仕事はできるものじゃないんだよ」 ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜???(°〜°)(°〜°) それで三千代を寝取ったはいいものの、不義をしたことで実家からは絶縁され送金がなくなり、さて生活どうしよう?となって急に慌て出すところで終わり。まさしく「それから」である。ザ・ノンフィクションって感じだ。愛の刑と愛の賜物。現実(意志)よりも自分の本心(自然)をとって愛を貫くことって、さほど綺麗なものじゃないよ。

    7
    投稿日: 2022.02.21
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    初めは本当に何が書かれているか理解はできなかった、しかし読み進めるにつれ代助の恋心を肌に感じることができこれが夏目漱石の力かと再認識させられた。不倫という曲がった愛の形ではあったがそれが美しくて汚いものだと思ってしまうような漱石の文に正に天晴れと言いたい。

    1
    投稿日: 2022.01.03
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    ・道義欲と生活欲 ・すずらんの花の下で昼寝 ・一時間ほど書斎の中で蝉の声を聞いて暮らす ・自然を軽蔑しすぎることで未来を犠牲にする

    0
    投稿日: 2021.10.17
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    「自然」に生きることの難しさ。代助の過去の一つの後悔によって現在の暮らしが歪んでいくの様子は残酷といえるけど、いまいち代助には感情移入できんかった。三千代さんがいちばん不憫。

    2
    投稿日: 2021.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    随分の時間を費やして読んだ。 やっぱり夏目漱石の文章はすごいなあ。それにしても、相変わらず考え事をする主人公だなと思う。 最後の畳み掛けが好い。 これを読んだお陰で、めでたいことに、本棚が一列埋まった。同じペースで行くと、もう一列を埋めるには、1年と6ヶ月が必要になる。ふーん。

    2
    投稿日: 2021.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    きょうから、それから、が朝日新聞で再連載開始。 「三四郎」「それから」「門」の三部作のうち、 昨年、「門」を再読しました。 「三四郎」は、先日終わった再連載で再読。 で、また再連載を読むのが何か気が重かったので、 今日、「それから」を再読しました。 40年前に購入した真っ茶色の文庫。 朝日の再連載は岩波文庫の「それから」を基準にしているらしいが、 私が高校生の時に読んだのは角川文庫でした。 破れないように、ページをめくる時に少し気を遣いつつ。 あんまり読みにくいので、タブレットに青空文庫からダウンロードして読んでみる。ただし、バックは茶色くして。(^_^;) さすがに漱石、というか、相変わらず漱石、斬新な文章ですね。 198ページの3~4行、同じ単語で押韻しているので、 「あれ、同じ行を読んじゃった」と何度も勘違いしてしまいました。 漱石に遊ばれた感じ。 三部作、十代の時に読んで一番面白かったのは「三四郎」。 漱石の作品の中で一番好きでした。 でも、今回の再連載で読んだらちっとも面白くなかった。 結局、去年に再読した「門」が一番ジンときました。 漱石研究家でもある姜尚中さんも、「門」が一番好きだとのこと。 自分も年を取った証拠だなあと感じております。

    0
    投稿日: 2021.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前期三部作の2作目。三四郎よりも好きだ。 これは、とても良い本だと思う。 有り体に言えば、まぁ不倫ものみたいな感じなのかも知れないが…。 「最初に三千代を好きになった時点で、何で仕事探さなかったの??そもそも何で結婚しなかったの?最後に好きって言うくらいなら!!」と思わずにはいられなかった。 読んでいるうちに、段々と嫂の梅子の様な気持ちになってきてしまった。つい、没入してしまった。 ただ、代助の気持ちも分からないでもなくて…今の生活が心地よいから、親が持ってきた結婚の話も断り、ついそのまま過ごしていく、みたいな。好いた女もいるし、みたいな。 平岡に自分の気持ちを告げたあと、家族から絶縁されて、何もかも失いつつある代助が「ちょっと職業を探してくる」と真夏の日差しの中へ飛び出していく… その描写が、何となくだけど、代助の今後を暗示しているような気がしないでもなかった。 読んでいるときは「何が"それから"なの?」と思っていたが、通読して鳥肌が立った…これが日本の文豪か…

    4
    投稿日: 2021.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    代助が父のお金で優雅に生活しているところは良くないと思ったが、三千代に思いを告げたところは不倫であっても良かったと思った。

    0
    投稿日: 2020.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結婚は当人の意思よりも家と家の事情で決まる時代。 また、不倫がリアル刑法犯だった時代。 嫂、三千代、父、平岡、兄の順に一対一の対決を潜り抜け、代助は孤独への道を突き進む。 明治の時代背景とともに、漱石先生の切り取る労働観が興味深い。 労働はパンのためではなくそれ自体を目的としてなされるべきである。そんなカント的労働観を掲げる代助は無職で、パンのために親の脛を丸齧り。 仕事を通じて現実社会に働きかけることこそ労働の意義だ。平岡は今日的でかつ教科書的労働観を以ってするが、会社のカネに手を付けるかなりグレーな(いや、黒い)生き方。 労働は義務、天下や国家や社会のため誠実かつ熱心に労働に取り組むべき。父はいかにも”経営者”然としたことを言うが、その事業も叩けば埃はでるらしい。 (怪しい)サイドビジネスをしつつ文学を志してライター生活を送る寺尾は、いつの間にか本業(?)の方でも守りに入ってしまっている。 AIや働き方改革を持ち出すまでもなく、なぜ働くのかという課題には、現代人も向き合わざるを得ない。そこへ以って、100年前の先生からのこの意見。さて我々は。

    0
    投稿日: 2018.02.03
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    明治末の「高等遊民」を主人公にした小説。夏目漱石の前期三部作の2作目。大きな筋は一種の恋愛小説であるが、社会との関係、友人との関係、家族との関係など、いろいろな要素が盛り込まれた小説となっている。 主人公と立場・状況は違うが、アンニュイな気分など、主人公の考えに共感できる部分も少なくなく、100年前の小説とは思えない新鮮さがあった。

    0
    投稿日: 2017.05.14
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    夏目漱石作品に外れなし‼︎の私としてはうーん今回の話はいまいちかなーと思ったけど終わり方が想定外で吃驚。 そしてこの題名である。 鳥肌が立った。 ずーっと気になってたんです。 この題名の意味するところはなんだろうと。 まさかのまさかでした。 題名だけで星1つ分増えた。 そして『門』へ続く…か。 今からだと気が急いでしまうから来年またゆっくり読もう。

    0
    投稿日: 2016.12.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    代助と三千代はこれからどうなっちゃうんだろう…。 学校で映画を観るらしいので、その前にと思って読んでみました! 三四郎とは全然違う雰囲気。 門も読んでみたいと思います。

    0
    投稿日: 2016.08.16
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    タイトルは三四郎の「それから」というより、代助にとっての「それから」がテーマという重いテーマだと強く感じる結末だった。高等遊民いまでいう高学歴ニート。知性の豊かな主人公が世俗を馬鹿にする精神しつつ、現実に食うための仕事とのジレンマが「馬鈴薯か金剛石」という比較で表現される。嫂に「父も兄も馬鹿にしている」と喝破される。100年も前の小説でありながら、現代も変わらないと思う。三千代に告白する場面は緊張感があり、不倫へ進む心の動きの描写が絶妙。三千代が「残酷」という言葉が真に迫り、代助の罪悪感が現在の不倫ではなく、数年前の薄っぺらな友情による三千代を譲ったことにあることが、違和感というよりも、また漱石の人間描写の深淵を感じさせる。

    0
    投稿日: 2015.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても漱石らしい感じのした話でした。 主人公の代助が颯爽と登場する冒頭は、なんとも滑稽でちょっと微笑んでしまうような感じだったのに、三千代に対する思いを自分で改めて認識してからは、とても痛々しくて哀れだった。 まぁ、金持ちの坊ちゃんで、その割に変な理屈を捏ねるちょっと変わった人物ですが、この小説を読むと、無職の主人公でも好感がもてる。 家族に勘当され、友人とも絶交されてでも、愛を貫き通そうとするには、昔も今も変わらないんだな~って思う。 二人がやっとお互いの気持ちを分かり合えたのに、3年の間で作り上げた障害はとても大きすぎるだけに、二人の愛は昔以上に深まってるような気がする。 3年前、平岡に本当の代助の気持ちを言って三千代と結婚してたら、そうではなかったかもしれないんじゃないか。とも思うけど。。。 この二人は、その後どうなるのだろう。。。。

    0
    投稿日: 2015.03.27
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    ニート(高等遊民)の主人公が、親友の妻に恋をして親から勘当され、社会の荒波へ漕ぎ出そうとするまでの物語。あらすじを端的にのべてしまえばこんな感じだろう。続きがとても気になる。それから、どうしたのか。 代助の三千代への恋心は、露骨に描かれることがなく、逆にリアリティを感じさせる。雨音に包まれた告白のシーンが良い。

    0
    投稿日: 2014.09.28
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    非常に手間掛かって読んだ。 文章が難しく、注釈と照らし合わせながら読んだ。 簡単に説明すると… 30歳になっても職につかず、親の金で暮らしているニートで次男坊の坊ちゃん。 そして、友人の妻との不倫。 結末が描かれないんだけど、だから「それから」との説も有り。 日本文学は、難しい。 '14.08.30読書完了

    0
    投稿日: 2014.08.30
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    漱石らしいとても歯切れのいい文体が気持ちよくて、主人公の代助の、現代で言えばニートな身分でありながらインテリで偉そうな思考回路がおかしくてところどころ笑いながら読みました。前半は。 後半は、代助がどんどん追いつめられていく様子がちょっと痛々しい。自業自得なんだけど。 どんなに頭がよくても感情(特に恋愛感情)はなかなか制御できない。それなのにそこに理屈をくっつけようとして余計苦しんで…漱石の重い小説にはこういう主人公が多い気がします。 ぼんやりした終わり方がかえって印象的でした。 漱石の比喩表現は見事ですね。さすが文豪、と惚れ惚れしました。

    1
    投稿日: 2014.02.19
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    主人公の代助は、当時の知識人を反映した姿である。自分を見失って血眼になって金を稼ぐ事業家を馬鹿にする、高尚な趣味を嗜む学のある人間だ。平岡夫婦ともども仲の通じあっている代助は夫婦の仲違いを機に、親が奨める結婚相手を断り、家族や友人の縁を切ってまでも、彼は平岡から三千代を貰おうと談判する。 前作の『三四郎』の主人公と美禰子(みねこ)の関係は、いまだそれぞれが観察・注意しあう間接的当事者ともいうべき関係に終始していたので深刻な色は帯びてない。しかしこれが『それから』になると、「家=父=世間」を背にして、登場人物が恋仲を推し進めるような関係になる。その極まった人間が後期三部作の「こころ」に登場する、他人をも自分をも信じることができずに苦悩する先生であり、自由を求める心が行き着いた先は、エゴイズムによる不信に陥っての自死だった。 男女の在り方の理想像へと歩む恋愛観と、封建的な世界との葛藤を、縮図として作品化したものが「それから」である。これは西欧から輸入した、男女の「自由恋愛」と、日本の家父長的な「強制結婚」や「血縁主義」との対立とその葛藤を普遍化した構図だが、正直、登場人物たちが背負っている伝統的しがらみは、「自由恋愛」が当たり前のようになった今日の人間からすると実感しにくい。また当時は、反動的なシガラミに圧倒されていただろうから、同時代の読者はどのように受けとめたのだろう。

    0
    投稿日: 2013.11.01
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    何度目の読了になるかなぁ? 漱石好きの当方ですが、結果的に中でもお気に入りの一冊ということかも。 非常に抑制の効いた文章でもって所謂姦通を描いている。 エンディングや途中の水差しの水を飲む場面など、そこかしこで揺らぐ場面が満載。 今の作家では書けなく、かつ、今でも十二分に読み応えある作品。

    0
    投稿日: 2013.01.04
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    社会の掟に背いて友人の妻に恋慕をよせる主人公の苦悶は、明治40年代の知識人の肖像でもある。三角関係を通して追求したのは、分裂と破綻を約束された愛の運命というテーマであった。

    0
    投稿日: 2011.10.21
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    最後の赤の描写が印象的。 結婚やら家やら不倫やら。この時代の観念は今に通じている。 漱石は不倫をどう考えていたのだろう。最後の主人公の境遇を考えたら憎んでいたのだろうか。 それともこれは必然なのだろうか。 なんにせよ読みごたえありました。めっちゃ時間がかかった一冊でした。

    0
    投稿日: 2011.09.28
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    三部作の中では一番刺激が強いように思う。あと内容的に古く感じ無いのは主人公がニートだからだと思った。人の心はいつの時代も一緒?女のほうが度胸があるよね。

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    投稿日: 2011.07.13
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    誰かあわただしく門前を馳けて行く足音がした時、代助の頭の中には、大きな俎板下駄が空から、ぶら下がっていた。けれども、その俎板下駄は、足音の遠のくのに従って、すうと頭から抜け出して消えてしまった。そうして目がさめた。

    0
    投稿日: 2011.03.13
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    主人公の代助は友人の妻と不倫関係になってしまうという話。おまけに代助の父親、兄貴は実業家で金持ちなものだから、代助は、働きもせずに、身内の者に生活の援助をしてもらっている。  現実の社会から一歩ひいた位置から自分の持論を展開しているが、いざ、現実の社会に出てしまったら、なにもできない。客観的に見て、全然ダメ人間。

    0
    投稿日: 2010.07.17
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    今以上に不倫がタブー視されていた時代、親の援助によって優雅に暮らす青年が、旧友の妻に惹かれていく。話が進むにつれ主人公の気持ちは大きく揺れ動き、そして結末には何ともいえない空虚感に苛まれてしまった。また、「三四郎」「それから」「門」と三部作になっているうちの一つ。

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    投稿日: 2006.05.30