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小銭をかぞえる
小銭をかぞえる
西村賢太/文藝春秋
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総合評価

97件)
3.7
15
37
24
4
2
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女性のことをずっと女って言ってて良かった。 主役が性格悪くて不細工な時点で面白くないわけないと思う。多分。

    0
    投稿日: 2026.02.05
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    西村賢太13冊目? 安定の面白さ 今回は読者のメンタルを抉ってくる度合いは高め 西村賢太ファンにはお馴染みのヒロイン 裏切り?の末に貫多の元から去るという未来を幾度となく提示し、その下で思う存分にドクズ男を描写している どちらのタイトルも効いている

    0
    投稿日: 2026.01.05
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    西村賢太氏は数年に一冊くらいのペースで読む それ以上はキツくてとても読めないから 読むのに体力が要る作家さんだと思う これも相変わらず西村賢太氏だなぁ って本で特筆すべきことは挙げられないんだけど 氏の著作は麻薬的な何かがあるよね 死ぬまでに全著作を読んでみたいけど どうなるかなぁ

    11
    投稿日: 2025.11.09
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    そこらへんにいるダメな男の悪態を聞かされているような小説。何も起きてないのに飽きずに読了した。 最後の文体作家と呼ばれていたそうだが、納得。ストーリーではなく、視点人物の歪んだ認知の言語化だけで文学になるのかと驚いた。

    0
    投稿日: 2025.10.28
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    近くにいたら絶対ぶっ飛ばしてるけど、なぜか面白くて一気読みした。 あえて難しすぎる表現をつかうところにプライドの高さと捻くれ加減が垣間みえて、ある種かわいらしいと感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    最低最悪。屑オブ屑。なのに、文章が面白いせいでどんどん読み進めてしまう。むしゃくしゃしている時とか疲れているとき読むと最高。つまり今だった。

    0
    投稿日: 2025.08.28
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    Twitter(X)で「焼却炉行き赤ん坊」を知り、読んだ。 1人の男の思考回路をなぞるこの書き方、読みやすいし、読んだらいけない女性もいるんだろうな、など。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    小説でこんな笑ったの初めてだわw圧倒的語彙力とレトリックで女に罵詈雑言を浴びせ畳み掛ける様はまさに鬼畜、色々好きな場面はあったがぬいぐるみを引きちぎる場面は痛快極まりない。女性には勧められないが男性にはなんとしても勧めたい本であった。

    1
    投稿日: 2024.12.12
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    相変わらずだが、とくに本作に収録の二作はいずれもダメなところが強すぎて共感がしづらい。なのにこの面白さはなんだろう。なんだか見ず知らずの人の口論に興味を持ってしまい、面白がって見る野次馬根性みたいなものを刺激されるのかもしれない。

    12
    投稿日: 2024.09.23
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     面白かった。でも何でこんな小説がこれほどまでに面白く感じられるのか、自分でも理由が能く分からない。  はっきり言って何にも善いことは書かれていない。自堕落で自己中心的な男が周囲の全ての他人様に迷惑をかけながら生活する様が延々綴られるのみ。  思い通りに行かないと直ぐに怒るし、時には手も出るようだ。真面目に労働に従事している様子は無く、性慾を制御出来ず、生活資金は女性に依存している。  形が大きいだけの丸っきり子供大人である。唯一志と呼べそうな活動は私淑する作家の全集を自費出版しようとしていることくらいか。  こんな正論を書いても仕方が無いが、志を持つのは結構なことではあるものの、それ以前に先ず人として最低限の自立した生活を確立すべきだと思う。方々に迷惑をかけ、他者の幸福を害い、誰も幸せにしない志とその活動に何の存在意義があろうか。  全編こんな調子であるにも拘らず全く退屈しない。頁を繰る手が止まらない。誰も幸せにならないのが最初から分かりきっているのに。本書所収の「焼却炉行き赤ん坊」なんてタイトルだけで不幸な結末が判明してしまっているではないか。女が縫い包みを子供同然に溺愛し始めた時点で、読まずとも大体どういう結末になるか想像が付くし、そんな不幸な結末を端から隠す気も無い。  こんな作品を面白がっている自分の性根がさもしいのではないかと空恐ろしくもなる。然し同様の感性を御持ちの向きは存外世間にはいらっしゃるようで、結構な人気と知名度だ。  善とか美からかけ離れた、寧ろ醜悪さだけを丹念に描写した小説を認めて良いのだろうか。文学としては如何に評価する可きなのか。保坂和志や又吉直樹ならば何う評するのだろうか。俗悪の一言で切って捨てて良いものか。それでも現に面白いのは何故なのか。抑これは芸術と呼べるのか。  少なくとも自分の中に波紋のように新たな問いが湧き起こったのは確かである。

    5
    投稿日: 2024.05.11
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    大人になった貫太の恋人との同棲編。今までの不遇だった性欲への不満が解消された惚気話のようだがタイトルの『焼却炉行き』という不穏さがこの人の破滅性を示す。 子どもを産ませないよう予防線を張り代替えのぬいぐるみ及び女性に精神的肉体的経済的に虐待を働くとんでもない男であるが誰しもが持つ屑部分(幼児性)を曝け出しているところが共感を呼ぶのかもしれぬ。 現実の作者はどうだったか分からないけど私小説という事は日常を切り取っている訳でもし作者が逝去しなかった場合どのような展開を迎えていったか夢想してしまう。

    4
    投稿日: 2024.05.10
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    西村賢太の破天荒さにびっくりしました。その中でも昔の文学っぽい文章の書き方によって、なぜか奥かしさが感じられて最後まで嫌にならず読めました。破天荒過ぎてエンターテイメント的な部分もあります。

    2
    投稿日: 2024.03.18
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    安定の貫太シリーズ。名前は出てこないですが、秋恵との蜜月の日々を描く本作。二短編は共に貫太の癇癪で破綻に走る事毎度の結末ですが、どうしてこうも西村処作は分かっていても面白い読後感を味わえるのでしょうか。 それは巻末に町田康氏が解説してるように、純文学定形の「苦悩する青年像」と全く異なる方法で物語が描かれ、それも見事な文章と描写を持って成されているからなのでしょう。町田氏の「酢を飲んだような悲しみと同時に愉快に感じる」読後感を西村さんの本作からも変わらず味わえるのです。

    3
    投稿日: 2024.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10年ぶりにできた恋人との生活を書いた二篇。 傍から見ると健気で可愛い彼女なのだけれど、とことん酷い扱いをされる。 前半の「焼却炉行き赤ん坊」はタイトルはギョッとするものの、まだ惚気話にも解釈できて微笑ましい場面もいくらかあった。 でも後半の「小銭をかぞえる」は本当にどうしようもない話で、彼女側からしたら金を搾り取られているのと同じだった。 人間のクズと言っていいような主人公が、どこまでも独りよがりに周囲の人間と付き合っているさまが読める。 これが冷静に書かれた私小説であり、癖があるのにとても読みやすい文章で構成されていることが、二重に複雑な気持ちにさせる。 思い切り怒りをぶちまけたあと必ず不安気になるところなんか、その性質をよく表している。こんなに嫌なのに、この先この二人はどうなったのだろうと気になってしまう。

    2
    投稿日: 2023.11.25
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    本の帯が強烈に面白い、となっているが、 私にはツボらなかった。 自虐ネタってだけで、その勇気を面白いというのか?

    2
    投稿日: 2023.10.28
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    いわば人間の屑とでもいうのだろうか。 働きもせず金を無心し、すぐ激昂し、女に手を挙げ、の繰り返し。それも私小説とは。。 現代の話をかようにまでも大正昭和の人が書いたような文体、計算ずくの内心描写を筆致に描き上げる力量は解説者をして天才と言わしめるだけのことがある。 早逝が惜しまれる。

    9
    投稿日: 2023.09.02
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    西村賢太さんの小説ってなんでこんなに面白いんでしょう ド屑を主人公とした私小説、読んでいてヒリヒリしてくるようなやりとり、なのにどこかユーモラスな滑稽さも感じてしまいます たぶんこれは、主人公を屑として描き、それに対して弁明めいた描写が一切ないからという、そのバランス感覚が上手いんじゃないかなぁなんて思うのです 主人公の内面描写をしっかりと書き、とことんまで自己中心的な思考回路で悪いのはあくまで相手、そんな考え方が徹底されています でも、主人公の一人称視点という点から見れば自己弁護に徹底しているのだけど、他者が絡んだ時にその屑っぷりを容認するような甘い文章は一切出てこないんですよね 本人の考え方としてはこうだけど、他者から見れば最低な男、と、こういったポイントを第三者的な視点ではきちんと理解して冷静に描いている、そんなところに真顔で演じるコメディのような滑稽さが産まれるのではないかなぁと思うのです あとは、メディアに出演されていた時のチャーミングなご本人像とか、ちょっとした行動・考え方にどこかあるあるめいた共感を覚えてしまったりとか、私小説とはいえ多少は露悪的に描いているんだろうなとか、なんかもろもろそういった要素とかもあったりはするのだろうけど ……『小銭をかぞえる』の感想というより西村賢太作品の感想文になってしまった(笑

    4
    投稿日: 2023.08.27
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    どう考えても主人公のオッサンが悪いのだが、屈折した性格と幼児性故に間違った選択ばかりしてしまう、まともに生きられない人間を上手く描いていると思う。少し分からなくもない自分もやはりダメ男の素因を持っているという事なのだろう。

    1
    投稿日: 2023.06.08
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    激烈におもしろかった。 女に頭を下げてお父さんから50万借りれることになった直後に実は本当に必要なのは30万で、これはビフテキが食えるぞとなるあたりは笑っちゃう。

    2
    投稿日: 2023.05.30
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    『苦役列車』が面白かったのでこちらも。「焼却炉行き赤ん坊」のスピード感がたまらない。爆笑に次ぐ爆笑。文章のグルーヴがとんでもないことになっている。そして読後にはわずかな寂寥感が取り残される。なんなんだコレは。他の文庫も全部揃えたくなった。 「心の底から反省して、二度とこんな陋劣な真似はしませんから、今度だけは許してよ」 こんな情けない男は見たことがない。

    3
    投稿日: 2023.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    筆者の作品を数冊読んでいるが、相変わらず非道い内容だなぁと思うがおもしろい。包み隠さずすべてをさらけ出して書いてる作品だと感じました。

    1
    投稿日: 2022.12.22
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    感想 お金と愛情の両立。人格者でなければその両立は難しい。人格者であっても困難。お金に執心している者は愛情や信頼を失っていることに気がつかない。

    1
    投稿日: 2022.11.09
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    やっぱり西村賢太さんの作品は面白い! 「焼却炉行き赤ん坊」と「小銭をかぞえて」のに作品が収録されているが、どちらも甲乙付けられずに面白い作品である。

    2
    投稿日: 2022.11.08
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    最近、あくていを読んだばかりで、罵詈雑言系が続きましたね。ただ、あくていは主人公が女性、こちらは男性。そして、まぁ クソ野郎。本当に屑男です。上手いなぁ。 本当。これでもかっ!これでもかっ!って次から次へと言葉の凶器、凶器、凶器。 なんか、鋭利な刃物というより、鈍器で 叩き潰す!みたいな言葉の凶器です。 心地良くテンポ良く、悪口に酔いしれました。面白いです!

    4
    投稿日: 2022.07.30
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    主人公が救いがたく酷い。分かりやすく言うとクズやろうで、何とか交際相手や知り合いからお金を引っ張ろうとしたり、借りた金を別の事に使ったりとやりたい放題。その心理描写は面白かった。不思議と先が気になる展開で何か転機でもあるのかと思いきや最後までクズっぷり全開。ある意味面白かった。

    0
    投稿日: 2022.07.15
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    いやーおもしろい。隠さずにすべてを晒すことができるのが私小説の良さなのか。 クソみたいな人間に辟易するがなにか愛らしい。 「こんな人間にはなりたくない」「こんな部分が自分にもあるのかも」「自分も角度を変えるとクソなんじゃないか」 よくわからんが、いろんな感情に揺さぶられる。 しかしどんな想いも包み込む文学の懐の深さに何か安心もする。 この人の作品をもっと読みたい。

    4
    投稿日: 2022.06.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

     みみっちくてみっともないのだけど恥や外聞がないわけではなく、こだわるところは強くこだわる。彼女に借りたお金で、一人でステーキを食べようとする。すごく面白い。

    0
    投稿日: 2022.06.18
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    生きる生臭さが、漂っている。短絡的な思考回路に至り私小説を著した著者の生きざまにもっと触れてみたくなった。西村賢太さんはきっと人たらしです。

    1
    投稿日: 2022.02.06
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    面白い。 完全な私小説。私小説というより現実を克明に記すという姿勢で書かれたという意味で、夏休みの宿題で書いた作文を小学生ばりの真面目さで描かれている。 ただし、内面の描写が鋭く、えげつないが、読んでる僕らも心当たりがあるだけに目を背けたくなる居心地の悪さが全くない。寧ろゲラゲラわろてまう。 たぶん、えげつなすぎるという隙与えているという作者の優しさがあるからやと思う。 面白い、そして女性にはけして薦めれない。 2022/05/31 再読 もう西村賢太のやり口は充分にわかっている。 だから二度目は気の抜けたコーラがパーティ感を一気に無くしてるように、ウキウキ感はない。 しかし、無様さの描き方はまだ充分に立派であり、健在である。 町田康の解説も今回は面白く読めた。

    0
    投稿日: 2021.01.31
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    ほんとにクズだ。クズ男の話だった。 しかもこれが私小説だって言うんだからこの作者なんなの?読んでて胸くそ悪くてどうしょうもなかったけどそれを最後まで一気に読ませる作者の文章力は流石としか言いようがない。 でもこのなんだか健気な女の人はなぜこんな男と一緒にいるんだろう。

    2
    投稿日: 2021.01.01
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    久しぶりに西村賢太作品を読んだ。読んでて辟易とするくらいのダメ人間なのに、何故かまた読んでしまった。。 周りを異様に気にするカッコつけの小心な男がここまで赤裸々な私小説を書く、という矛盾に満ちた感じが不思議です。 健気な彼女さんのモデルが現在どうされてるのか気になりました。

    0
    投稿日: 2020.09.27
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    夫が「こんなのを買った」というのをちょいと横取り、あっという間に読んでしまった文庫本 この文庫、短い間に版も重ねて売れているらしい、この作家さん知らなかった 芥川賞を受賞した時にもヘンな言動で話題になったらしいが、それもスルーしていたらしい ま、わたしの読書好きも偏っているから それで 面白く読んだというか引き込まれたしまったわけはその文面の率直さにある 飾っていない傍若無人(風な)私小説である 私小説はつまらないもの(つまらなくても今は好きなのだが、 それだからこそ好きになったのだが)という概念をぶちこわしてくれる 私小説ってこういかなくっちゃ、という清さがある 表題作のほか「焼却炉行き赤ん坊」なんていう物騒なタイトルの作品もあわせて、作者(主人公)のハチャメチャな日常を描いているのだがどこか憎めないんだなー こんな「ひでえ奴」身近にいたら即、わたしは近寄らない だけどもしかし、 はたし「てわたしはこの人より立派な人格かぁ?」と 人間の根源的な「悪」の部分をさらりと抉り出してくれる文芸なのだ、文間に立ちのぼってくるものなんだけど ネット社会はすぐに作者の映像(ユーチューブ)やウィキペディアで半端な情報を知ることになるが、 その印象がわたしにはどーだったか、こーだったか(笑) 露悪趣味とは一味違うその文章はやはり創作文芸であることよな~ 作家は文章で勝負、と、わたしはえらく得心をしたのであった

    1
    投稿日: 2020.07.18
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    クズ男視点の生活の話。 やってることはめちゃくちゃなのにそのロジックは妙な筋が通っていて余計に胸糞。 朝の通勤時間に読むもんじゃなかった。それくらいリアル。

    0
    投稿日: 2019.04.14
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    どうしようもない屑男のどうしようもない話なのに、絶妙な可笑しさがある。屑男の思考の流れの中に、ごくごくたまに愛おしさを見出だしてしまうのも、なんだか癪だけど認めざるを得ない。

    0
    投稿日: 2018.10.27
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    ろくでもない。圧倒的にろくでもない男の話。西村賢太のろくでもなさが良質の文体で描かれる。なんだこの私小説は!?面白かったじゃないか!

    0
    投稿日: 2018.02.11
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    西村賢太の文章を読むと自分の中の嫌な部分に似たものを見せつけられて吐きそうになる。でも読むのを止められない。彼の怒りが爆発してしまうまでのプロセスが理解できてしまって辛い。ごめんって言ってくれたら、って部分が痛いほど理解できてしまって辛い。

    1
    投稿日: 2017.05.24
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    相変わらずの西村節。人が不快に思うこと、嫌がることをわかっていながら同居人に試していく底意地の悪さにドキドキしながら読むのがこの著者の小説の醍醐味か。

    1
    投稿日: 2017.05.22
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    同棲した女性が、ぬいぐるみ心酔し、徐々にそれが煩わしくなり主人公と口論、暴力へと発展し最終的には女性が大事にしていたぬいぐるみを引き裂き無残な結末を遂げる「焼却炉行き赤ん坊」と、自費出版の経費が必要となり、同棲した女性の父から金を借り、更には旧友からも金をせびる「小銭を数える」。両作とも無残な結末を迎えることになるが、女性への暴力、そして自分の描いている通りに行かず、苛立つ主人公の描写は素晴らしい。人間だれしも、暴力的な要素を持っているだろう。それを包み隠さず綴れる作者の敬意を表したい。

    0
    投稿日: 2016.12.31
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    二編続けて同棲中の恋人を攻撃(口撃)していたのでちょっと食傷気味です。 あまりに身勝手な動機(自己中心的な思考)は滑稽でもあるものの、ただの未成熟なオヤジの文学的な日記になっているのが残念かな。

    0
    投稿日: 2016.11.23
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    町田康の推薦文に惹かれて 初、西村賢太。 さいてーの男すぎて むかつくけど 笑えてくせになりそう ほかのも読んでみよう

    0
    投稿日: 2016.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞作家西村賢太氏の作品『小銭をかぞえる』を読了。2編の短編が収められている作品だが、2編とも私小説である。作者のことはご存知の人も多いかもしれないが最近では珍しい無頼派だ。定食につかず、志だけは高く、また男女関係ではとてもクラシックな亭主関白系であるという絶滅危惧種のような男性らしい(メディアにでている情報なので本当かどうかはわからないが。。)二つの作品はそういった著者の無頼ぶりが赤裸々に描かれている。読者は主人公=著者のとんでもないだめだめぶりを読まされる訳だが、これが不思議にダメージが残らない。普通あまりにワイルドすぎる人の情報に接すると結構疲れるのだが、西村賢太作品を読んでも倦怠感はないし驚くぐらいにすっきりした読後感が残る。なぜだかはわからない。かれの人間性な訳はないだろうし、その辺りが知りたいからこれからも彼の作品は読んでしまうかもしれないとも思った。そう意味では不思議な作品だ。

    0
    投稿日: 2016.01.27
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    「小銭をかぞえる」は藤澤清三の自費出版のために金策に右往左往する貫多の姿が印象的だ。作品を通して一貫しているのは貫多の自分本意な態だ。筆者も敢えてそうしているであろうほど、清々しいほどのクズっぷりだ。書店店主を恫喝し酒の力を借りて曾て旧友を訪問し借金を迫り同居人を自分勝手な論理で捻じ伏せる。しかも金策をしているわりにはこの男に本質的な危機感はなく無駄遣い甚だしい。悲劇も突き詰めれば喜劇になるが、まさにその味わいである。 しかし「焼却炉行き赤ん坊」は頂けない。従前の作品は、実体を超越した自己として「貫多」を描き出し、私小説ながらリアリティが欠如した大正~昭和初期のような香りが漂っていた。本作は貫多と秋恵の日常風景に照準が置かれ生活感が前面に出ている。そのため病床に臥す同居者に暴挙を働く場面などは妙に棘がある。これまで貫多の小市民的で且つどこか他人事風な描写がユーモラスを生み出し、どこか愛らしさや親しみを齎していたが、単に短気で暴力的な男に成り下がってしまっているのが残念だ。「小銭をかぞえる」も同様。筆者の筆力の向上と私小説というのが裏目に出て、何か秋恵に異様なまでの悲壮感と同情心を抱いてしまう結果になった。

    0
    投稿日: 2015.06.27
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    「焼却炉行き赤ん坊」、「小銭をかぞえる」の2作が収載されている。両作品とも、自分勝手で男尊女卑の考え方が色濃いダメダメな男が主人公。文体がとても個性的で、一昔前の小説に見られるような表現が多用されている。内容的にも文体的にも昔の話の印象を受けるため、文学作品としては受け入れやすい。しかし、現在社会に当てはめると、あまりにもむちゃくちゃな実態であり、女性の読者などは引いてしまうのではないか、とも感じた。過激な言い回しが出てくる一方、話の展開という点では驚きが少なく、ちょっと物足りなさを感じた。

    0
    投稿日: 2015.04.03
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    ハードコアパンクである。 平成の無頼な文士としての面目躍如。 人でなしっぷりが凄まじい。 こういう知人は持ちたくないねぇ。 芥川賞作家でテレビのコメンテーターとしても名を上げているにも関わらず生活にさえ窮する状況なのかと首を捻ったが、これは出世前の話だった。 作品のキモは、藤澤清造全集の刊行遂行を理由とした身勝手な行動の自己正当化とその非常識な思考回路。 あぁ、もう酷いと思いながら、ところどころに挟み込まれる古本についての薀蓄に分野は異るものの同じコレクターとしての心理をくすぐられ理解を示してしまうのには我ながら困ってしまった。 彼女さんの実家への金の無心とそれにまつわるいざこざの罪滅ぼしに池袋西武のレストラン街で一人前1,500円也の高級焼きそば(しかし、高いよなぁ)を食おうと出掛けておきながら、時間潰しに入った古本屋で見つけた古本を手に入れるために高級焼きそば代と彼女さんの持ち金に手をつけるというくだりとかさ。 中古品は一期一会だからハズせないんだよ。見送って何度悔しい思いをしたことか。 まぁ、それはさておき。 なんだかんだ言いつつも彼女さんの描写がいじましく可愛らしい。でもなぜか脳内では、“女性器の形状に出力される「3Dプリンタ用のデータ」を他人に送信したとして逮捕・勾留されていた女性漫画家「ろくでなし子」さん”をキャスティングしてしまいました。

    1
    投稿日: 2014.12.30
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    【本の内容】 女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女。 しかし、「私」の生来の暴言、暴力によって、女との同棲生活は緊張をはらんだものになっていく。 金をめぐる女との掛け合いが絶妙な表題作に、女が溺愛するぬいぐるみが悲惨な結末をむかえる「焼却炉行き赤ん坊」を併録。 新しい私小説の誕生。 [ 目次 ] [ POP ] 彼女がぬいぐるみに愛情を注ぐことに嫉妬・激怒し、暴言・暴力をふるう男(「焼却炉行き赤ん坊」)。 生活費を彼女にたかりながら、高価な古書に金をつぎ込み、みみっちい金勘定をする男(表題作)。 9割は筆者の投影という、いかんともしがたいダメ男をねちっこく描く。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    1
    投稿日: 2014.10.06
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    内容は、冴えない漢と女の痴情のもつれ、寂しい懐事情という取るに足らないもの。でも「生活」を書くってのはそういうことなのかもしれない(とはいえ、私小説タッチの主人公の生活は、大半の人のそれとはかけ離れているけれど)。文体というか語りの調子、台詞回しが心地よくてするする読めてしまう。こういう作家が同時代にいるってだけで、ちと幸せになる(ちょっと大袈裟?)。

    0
    投稿日: 2014.03.10
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    初めて西村賢太の文章を読んだのは、名前は忘れたが文芸誌の連載で、日記調に書かれたものであった。 その連載の文章がなんとなく気にかかってはいたものの中々手を出せず、苦役列車は入手済みではあるが未読で、さて今回この短篇を購入した後押しは解説が町田康であったからである。 感想からズバリ言えば、西村賢太、面白い! 不穏な、苦笑まじりのニヤニヤ笑いがこみ上げて来る。 町田康の言葉を借りて言えば、体裁を整えずに書かれているのにめっちゃ面白い。 我が儘で男臭く、妙な信念があり、女を愛しつつやはり自分の激高的感情に抗えずカッとなり、あとから少し後悔する、そんな西村賢太の己を等身大に、残酷なまでに等身大に描いた私小説。 これから他の作品も読みあさって行きたい。

    0
    投稿日: 2014.02.10
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    町田康の推薦帯にひかれ買ったけど、読めた。 ちゃんと文章の「芸」で勝負する気を隠さない、いまどき意外な作風だ。うっかりした安易な言葉の選択が驚くほど少ない。しかし、あと一歩ものたりない読後感は、何ゆえだろう。 日常に兆す危機、こちらじゃない世界、それを垣間見せることに成功しているのだが、その媒介物が「女」であり「金銭」である、という使い古し感が、それか。 いずれにせよ面白かったので、近々別作品を読んでみよう。

    0
    投稿日: 2014.01.25
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    自分の女への強烈な仕打ち。 タイトルにあるシーン、女性の持ち物をぐちゃぐちゃにして 自分はとっととピザを食べている場面。 女性が小銭を数えている場面の切なさと 残酷さ。ここまでくると、爽快だ。 西村賢太のベストかな。

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    投稿日: 2014.01.13
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    読み終わったなんていうと鼻が伸びてしまいそうなのだけれど。 下らないダメダメ男の話はダメダメ女のそれよりもっと嫌悪感を抱けるということがわかった。

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    投稿日: 2013.10.06
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    第144回芥川賞受賞作家の西村氏による私小説です。私小説とは自らの経験を元に多少の脚色を加えた、所謂ノンフィクション的なジャンルであり、数奇な人生を歩んできた著者の破天荒な語らいが特徴的な内容になっています。自らの露悪的な一面をおおっぴらに曝け出し、元来文学作家とはこういうものだと言わんばかりに暴力的で破滅的な性格を露わにしている様は、スマートな文学に慣れ親しんでいる若い女性などからは嫌悪感すら抱かれそうです。作家を始め様々なものがコンプライアンスなどの兼ね合いでどんどん大人しくなっていく昨今、この凄まじいダメ人間っぷりが一定の支持を得ることには頷けますね。

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    投稿日: 2013.09.15
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    相変わらず酷い男。同棲している彼女に対する暴言暴力と手のひらを返した様な借銭時の平身低頭ぶり。どう観ても著者は醜いエゴの塊でしかなく、最低の人物。ゴキブリの逞しさに似た生命力も感じるけれど、憧れは決してしない。でも、この、最低最悪の人間性が妙にクセになり、読み始めると止まらない。僕はこれからも西村賢太を読み続けるだろう。

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    投稿日: 2013.07.05
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    ここでは、長年にわたって女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女との生活が描かれます。しかし、金欠、妄想、愛憎、暴力のオンパレードに、彼女との関係は次第に緊張を孕んでいきます。 自らのダメさ加減を赤裸々に告白する作風で芥川賞を受賞した西村賢太氏の私小説です。ここでは金欠、妄想、愛憎、暴力…の要素が惜しげもなく展開され、ここまでダメっぷりを示されるともはや笑うしかありません。ここでは「焼却炉行き赤ん坊」と表題作である「小銭をかぞえる」の2編が収録されております。 「焼却炉行き赤ん坊」では、長年、彼女がほしいといい続け、飲酒と買淫生活に明け暮れ、ほれた女性にはまことに持って異性として認められなかった「私」が雌伏の末得た念願の「彼女」と起食を共にするようになって、彼女が「子どもがほしい」というそぶりを拒否し、ペットを飼おうとしてもこれまた拒否。その代わりにぬいぐるみを彼女が買って溺愛し始めたところから、徐々に「私」の中のどす黒い感情が噴出してきて…最大のスペクタクルは感情の激昂した「私」が女の持つぬいぐるみを見事なまでの罵声を浴びせながらめちゃくちゃにし、捨てた後にもさらに止めを刺す…。もうここまで来ると一周してある種のカタルシスさえ覚えてしまいました。 さらに、表題作の「小銭をかぞえる」僕はこの本を悪魔的なまでの「借金術」についての解説本であると解釈しました。自身が敬愛してやまない藤沢清造の全集を出すために印刷会社の支払いに苦しんだ「私」が方々回って金策をするというのが大まかな骨子であるのですが、ここでは「苦役列車」に出てきた日下部が山志名という名前で登場します。郵便局に勤め、幸せな家庭を築いている彼に私はわずかなツテを便りに茨城県まで赴くのですが、彼にすげなく断られ、悪態をついて絶縁するのですが、これがまた是妙な啖呵で、詳しくはかけませんが、この箇所を読んだときは思わず大笑いしていしまいました。それでも、彼からは1万円をせしめ、わずかな「つながり」を頼りに方々金策に駆け回るのですが、結局行き着く先は先に300万円もの金を借りた女の実家に彼女を通じて借金をするというものでした。 しかし彼はここでも実質的には30万円の支払いを50万と吹っかけてまんまと金を引っ張るという展開になります。ここまで彼女および彼女の実家には世話になっているので、最後のお約束の展開になってからは情け容赦なく精神的にいたぶり上げ、彼女が堰を切ったように号泣していても、『それは何でなし、奸婦の哄笑めいた響きをもて、私の耳朶不覚に不安な沁み込みかたをしてくるのである。』という最後で終わるわけであります。もうここまでくると笑うしかありませんでした。それは同時に、自分の中にある『おろかさ』を笑っているということに他ならないわけでもあります。

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    投稿日: 2013.06.17
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    主人公は胸糞の悪さをも感じてしまうクズさ加減なのですが、なにがすごいと言うと主人公は著者西村氏自身なのである。私はこんなクズだと言い切ってるようなものである。それは太宰や往年の作家がしてきた、自己憐憫などとは違う。純粋なクズである。 ただ物語りとしては、なかなかに身に詰まる。恋人とはなんだろう、という歯の浮くような、でもそれでいて我々が必ず直面することを、決して押し付けずに提示している。なぜこうも寂しい気持ちになってしまうのだろうか。男は都合よく生きる。それでいてプライドだけは立派にある。女は強い。強いが、わからない・・・。

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    投稿日: 2013.05.13
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    破滅型私小説の典型です。 主人公(西村さん)に与えられている大前提は、「お金がない」「我が強すぎる」というもの。まあ、自分の傍にいると一番面倒くさいタイプの人間ですよ。 これだけだと、どうしようもないダメダメ人間であって、読むのもウンザリ・読んでいてイラつくといった印象なのですが、さにあらず。 収録されている2篇ともに、同棲相手の女性(同一人物なのか別の女性なのかは不明)との会話のやり取りがなんとも滑稽で、無性に愛おしくなってしまうのですね。幾分、諧謔を弄している印象も受けましたが、単なるグダグダの私生活を描いた作品になっていないのは、やはり会話の妙。これはセンスです。 もちろん、「なんだ、この男は。とことんまで最低の下衆野郎じゃないか」といって、本を投げ捨ててしまいたくなる人もいるでしょう。でも、このやり取りを楽しめる人の方が、本を投げ捨ててしまう人よりもラッキーに思えます。 僕の大好きな作家のひとり・町田康さんが巻末に解説を書いていました。その中で、ダーマチさんは「小説というものは作者がある程度格好をつけて、良さげな雰囲気・印象を作品に与えてしまう。その方が世間の受けがよいであろうから」といったことを語っていますね。 その点では、西村さんの今作品は対極に位置しており、自分のダメな部分を充分すぎるほどに描き尽くしています。潔い、というわけではないのでしょうが、そのスタンスが却って、読者に得も言われぬ爽快感を与えているのでしょう。 好き嫌いが極端に分かれる作品(作家)だと思いますが、僕は好きですねぇ、西村さん。 ところで、文中にちょろっと出てきたのですが、西村さんって、1日に100本も煙草を喫むって本当なのかしら。本文とは全然関係ありませんが、いくらなんでも吸い過ぎやろ!とツッコミを入れてしまいましたヨ。 あと、慊い(あきたらない)ですか。すっかり覚えました。

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    投稿日: 2013.05.02
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    何十年と生きていれば様々な恋愛経験の中で心底後悔し相手への謝罪の気持ちを抱き自責の念にかられるという事も少なからずあるものだ。 しかしながらこの主人公の言動には目を覆いたくなる事ばかり。娘を持つ身としてこんな男がいるのかと恐ろしくもなる。そう言う事を気づかせてくれる点で、或いは誰の中にも眠る酷い男を代演してくれている点で、価値を見出してしまうのではある。 「焼却炉行き赤ん坊」「小銭を数える」の二篇収録。

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    投稿日: 2013.04.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容はぐったりするほど面白い。 この二人のその後が知りたい。 西村賢太節に少々辟易。。 読むのに辞書が必要。 「慊」この漢字の読みを憶えた。

    0
    投稿日: 2013.03.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本の帯で町田康さんが「激烈におもしろい」と特大フォントで謳っていて、そのことがなんだか面白く手が伸びた。 「焼却炉行き赤ん坊」というショッキングな題名の一編から始まるが、内容は題名から想像される悲惨さはなかった(焼却炉へ行くのはぬいぐるみだった) それにしても主人公のダメダメなこと。しかし主人公(賢太と呼んだ方がむしろよいのか)と同居している女の人が、人形に惑溺していて、そののめり込み方に賢太が押されているのがなんか面白かった。ぬいぐるみ女凄し。ちょっと笑ってしまうぐらいである。 「小銭をかぞえる」のだめっぷりも凄い。なんでそこまで藤澤清造の本出版にこだわるのだ… 思わず藤澤清造の文庫まで買ってしまったではないか。 しかしなんだか面白いといえば面白い。ちょっと他のものも読んでしまいそうな勢い。

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    投稿日: 2012.12.19
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    西村賢太の作品を初めて読んだ。典型的な私小説と言える。町田康が巻末の解説で書いているとおり、小説というものは作者がある程度格好をつけて、作品に意味をつけようとして作成する。しかし、彼の今回読んだ作品は己のいわゆる「ダメな部分」をあからさまに描いている。その筆者のとことんまでにダメなところになんだか嫌悪といった類の感情は芽生えず、むしろ爽快であるような気分になる。それはとりもなおさず、彼が彼自身が己の低俗な要素を隠すことなく余すことなく描いているからだろう。

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    投稿日: 2012.11.23
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    今回も主人公の放埓ぶりというか傍若無人っぷりにイラっとした、と途中まで思っていたけど妙に自分の他責的な面に似ていて、女だから共感というのは難しいけど、どちらかといえばこの相手の女のドン臭さにイラっとする。 どうしようもない男と付き合っている女友達に「別れたほうがいいのかな~」とかっていう意味不明な相談を長々と飲み屋で持ちかけられたときのイライラ感。

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    投稿日: 2012.09.06
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     読んでいて落語や小咄の影響があるんじゃないかと感じる。露悪的でどうしようもない性格の主人公でも変に愛嬌やユーモアを感じさせるのは強い武器だ。  表題作の他に収録されている、もう一つの短編「焼却炉行き赤ん坊」の題名に不穏な気配を感じたが予想外の方向に話がすすんだのは面白かった。  他の作品で出てきた人物がでてきてそっちのキャラを思い出しながら懐かしく思えた。

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    投稿日: 2012.08.13
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    主人公の口調がとにかく古臭くて面白い。どうしようもないダメ男なのに、笑ってしまうのはこの口調だからかな。身近にいたら関わりたくないタイプなのに目の前にいたらいろいろ話しかけてしまいそう。

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    投稿日: 2012.07.27
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    ダメ人間っぷりが面白くて、次々手に取って読んでます。性欲が強いだけの人は知ってますし、わがままなだけの人も知ってますが、性欲強くてわがままな人は知りません。現実では関わりたくないからでしょう。でも、こうして物語で読むと、オブザーバーとしてだからか、面白くて仕方ありません。 関わりあってる、登場人物はたまらないでしょうが。

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    投稿日: 2012.07.14
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    うう〜ん、どうしようもない話なのに、どんどん読んでしまう。 やっぱり、おもしろいからなんだろーなー。

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    投稿日: 2012.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    臨場感のある言葉のやりとりは怒涛の疾走感を醸す。あっという間にページを進ませる。身勝手で切れやすく暴言、暴力を振るいながら、それでいて臆病な小市民で堕ちるに落ちられない。果てしないワンパターン。だけどおもしろい。彼の吐く暴言に、あ~言っちゃった~って思いながら、よくぞ自分の言いたいことを代弁してくれたとの拍手喝采を送りたいような爽快感も味わわせてくる。まあよくも悪しくも自分と一緒なのである。主人公の一挙手一投足が自分への応援歌のようにも聞こえる。何とも不思議な魅力を発散させる一冊である。

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    投稿日: 2012.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやーびっくりするほど自己中心的で、もう実生活では絶対に関わり合いになりたくない人物。 これだけハッキリ欠点をさらされると、「だからお前は」と指摘する気にもならない、というかコイツに指をさして欠点をあげつらえるほど自分は偉いのか、と自問自答に陥ってしまったりする。 これで私小説というのが恐ろしいっす。ここまで自分の中の身勝手な感情を包み隠さずに描写できるのがすごい。 自分を卑下しているように見せかけて、自分以外の全員を見下してるんだもん。 もしかして自分含め人間誰しも多かれ少なかれこんなことを考えたりしているのかと思ったりしてぞぞっとしたり。 そんなこんなで色々こちらの感情をザワザワさせて、文学作品としては面白く仕上がってしまってるのが特異というかなんというか。 でもやっぱアカン。この人(作者自身じゃなく一応主人公が)アカン。

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    投稿日: 2012.06.26
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    赤裸々な内容に多少辟易するが一気にサクッと読んでしまった。主人公に嫌悪感を抱くも読まずにはいられなかった。

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    投稿日: 2012.06.22
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    本作は女性と同居する様になった著者のエピソードが二本収録されている。 どちらもほんの些細なきっかけで怒りのあまり我を忘れて女性に罵声を浴びせてしまう自分の狭量さを悔やみつつも、その喧嘩を丸く収めようとする女性の態度が自分を懐柔するための醜い所作にしか見えずに、また余計な事を口に出して(時には手を出して)泣かせてしまう骨の髄までしょうもないクズ男の話だ。 徹底的に自身のクズっぷりを文章で表現し、道化とする事で人間誰もが持っている浅ましさ、醜さを描き出し、読む人の胸を突き刺す手法は相も変わらず見事。 ただ本作は献身的な女性に、ほんのチョットしたミスで激昂し相手を傷つけてしまうのかが(特に女性には)理解し難い部分がチラホラ見受けられた。 著者の夢である某作家の私家版全集発行のために、実家から300万円も借金をしてくれた内縁の妻であり、「私」はほぼヒモのような生活を送っているのだから大切にするならともかく、(言葉の)暴力を浴びせる事は無いだろうに。

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    投稿日: 2012.05.06
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    クソ本。 主人公(私小説だから作者本人?)は俺の一番嫌いなタイプの人間。 苦役列車はまだ読んでないからなんとも言えんけど同じようなかんじだったらよく芥川賞とれたなぁというかんじ。

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    投稿日: 2012.03.20
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    『苦役列車』を読んで、西村氏の本を読んでみたくなり、手に取りました。 相変わらず、読みやすい文章は好きで楽しかったのですが、 主人公の横暴さが『苦役列車』以上に増していて、ところどころ辟易する部分も^^; 貫太のその後も気になり、もう一冊読んでみたいとは思いますが、 主人公の屈折し過ぎる性格がうつってしまいそうなので。。。^^;、 ちょっと他の本を読んでから、また読んでみたいなと思いました。

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    投稿日: 2012.03.14
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    それなりに面白い。ただ、ネタが同居していた元ウェイトレスの女ばかりなので、ちょいと飽きてきたというもの事実。

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    投稿日: 2012.02.28
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    元来、本好きだが、文学的な小説は滅多に読まない。練り込んだ話ではなく、私の話と言うのがどうも読んでてしっくり来ないから。でも、この私小説は少し楽しめた。それは作者の私のハチャメチャさ故だろう。実際こんな人物、近くにいたらさぞかし迷惑なんだろうな。

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    投稿日: 2012.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    苦役列車が映画化される西村賢太の代表作である私小説。 モノを書くことや作ることの創造性と、カネにならなさの乖離は今さら言うまでもないことだが、それに加えて仕事ゆえか元来の性分なのか、どうしようもない社会性のなさが、あくまで主体的な視点から描かれる。時代感は昭和40年か50年代の感じなのだが、このメンタリティーは普遍なのかもしれぬ。 グローバルにつながるネットワークの外におかれる人物に焦点を当てて、さらに時代を切り取っていく感じになるともっと話に深みが出るのだと思うが、なかなか取材も大変なのかもしれぬし、まあこれはこれで、西村賢太だから許される世界、ということになればよいのかも。  町田康のあとがきは、これまた素晴らしく言い得て妙。  映画化される苦役列車が、どのように現時代性を持つか、山下監督にも今から期待している。

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    投稿日: 2012.02.09
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    自分の読書は芥川賞より直木賞!であるが、受賞したときの風貌とコメントが印象に残っていた西村さん。中編2本が収まったものが文庫であったので、このくらいなら読めるかも、と手に取ってみました。私小説というのは読んでいて他人の日記帳(公開前提のブログとかではなくひっそり付けるもの)を覘いているようで何とも言えない気持ちになった。同居する女がパートで働いた金で暮らしながら、敬愛する作家の没後弟子として作家の全集を出すために古本を蒐集し全集原稿の校正をする男。全集を出したいという純粋な気持ちにうそ偽りは無いが、実益のあることは一切しないくせにタバコを吸い酒を飲み、生活費をかせぎ家事をしてくれる女につまらぬことで小言を言い、小言を言っている間に自分の感情に振りまわされて罵詈雑言を投げつけてしまい、言ったそばから後悔するその様を、独特の明治のような日本語で語っています。人間というものは理屈で全く説明できない面倒な生き物だと思いました。しかし、漢字が読めない、、、。読めないから検索もできず、かといって漢字辞典を引く手間を惜しみ、読めない箇所はなんとなくフンイキで流し読み。すみませんという気持ちと、読めなくて悲しい悔しいという気持ちと半分半分。言い回しや使われている漢字は日常的にふれないものも多かったですが、内容は特に難解なわけではなく、特に苦労したりせずに読了。

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    投稿日: 2012.01.30
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    西村賢太、ちょっとくせになりそう。ここまで書いちゃう?感じが太宰的?もっとヘビーだし、嫌悪感があるのにもっと読みたくなってしまう感じがすごい。読後一週間くらい経って、「あー・・・自分にもそうい所あるなぁ・・・」と思わされる感じも不快感なのに、怖い物みたさ?のような感覚になりました。町田康が解説に書いている内容に納得です。

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    投稿日: 2012.01.16
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    2012/01/13 これは酷い…。しかも、私小説というのだから。 でも、文句無しに面白い。 狂人、奇人、蛮人、人非人。

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    投稿日: 2012.01.13
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    2011年の芥川賞を受賞した西村賢太さんの代表作。私小説。自分はろくに働かないわ、女の金を奪い取るわ、暴力は奮いまくるわ、はっきり言ってウジ虫以下の男である。読後、いやな気分になる。でも、気がついたらまた読んでる。みたいな本です。

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    投稿日: 2012.01.01
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    私小説ということですが、卑屈な性格のくせに身勝手な論理で行動する主人公が痛々しい。はなから読者の共感を得ようなどとは思っていないような作品であり、同じ妄想的なら森見登美彦氏の作品に出てくるような愛すべき変人の方が好感をもてます。 他の作品のレビューを読むとどれも同じような作風のようですが、芥川賞の選考基準って何なんでしょう?

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    投稿日: 2011.12.14
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    西村賢太作品を読み終える度にサイテーだな、と思う。 だけどおもしろくてもっと読みたいとも思う。 サイテーで読んでいてイラッとさせられるのに、もっと読みたいと 思わせる小説というのはとてつもない気がする。 これからも期待。 毎回、イラッとはしているが、作家・西村賢太が好きだ。

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    投稿日: 2011.10.22
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    現代の私小説というとまず車谷長吉が浮かび、次いで厳密には離れるが町田康あたりがパッと浮かぶ。どちらも作風自体はまるで違うものの、ダメーな感じが実に好み。さて、西村賢太の話に戻る。作風のみを聞くと、町田辺りとモロ被りの被りまくりに思えてやや不安。が、そんな不安は読みはじめた途端に雲散霧消。西村は西村で、面白い。表題作よりも併録の「焼却炉行き赤ん坊」が良かった。テンポの良い破綻は実に痛快で爽快だ。

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    投稿日: 2011.10.08
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    文豪小説のような文体に、現代風なアイテムと会話が絡む新鮮な文章。 掲載されている二つの短編は、私小説なのでそれぞれが絡み合った内容でシームレスに繋がっている。 口が裂けても言えない、しかし心の奥底で持ってしまうアンモラルな感情をそのまま文章化してしまう新手法(カミングアウトぶり?)。

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    投稿日: 2011.08.27
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    こんなダメダメ男と同棲してる女の気が知れないっ! ってくらい ダメ男なのよ。 もー、ため息の連続... 私小説家って言うから驚いた! 実話なのか!? ここまで自虐ネタを さらけ出していいの? でも、うまい! 悲惨を通り越し、爆笑を誘う まさにその通り。   *********************************************************** 内容(「BOOK」データベースより) 女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女。 しかし、「私」の生来の暴言、暴力によって、女との同棲生活は緊張をはらんだものになっていく。 金をめぐる女との掛け合いが絶妙な表題作に、女が溺愛するぬいぐるみが悲惨な結末をむかえる「焼却炉行き赤ん坊」を併録。 新しい私小説の誕生。

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    投稿日: 2011.07.21
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    夢を追うダメ男を絵に描いたような話。 小説ではなく、私小説だから本当にあったエピソードが基になってるんだよね。。。。 本当にこんなひとがいるのかぁ

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    投稿日: 2011.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まじぱねえっす! 金が無くて、同棲中の彼女の親に莫大な借金抱えてるのに、衝動的に高価な古本を買う姿勢はかっこういいものだ。しかし、小市民的な部分も多く描写されていて、あれだ、福満しげゆき先生を「ブックメイカー」で過負荷にしたらこんな感じになるんだ!

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    投稿日: 2011.07.12
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    とても独特な文体だったので、個人的にはちょっと読み辛かった。 自伝的小説らしいが、自虐的というか何というか...今時まだこんな物書きさんが実在するんですね。 同棲している彼女へのイメージが激しく変化する様(理想化からこき下ろし)とか、暴力的、衝動的な行動から、いろいろと想像を巡らしてしまいます。

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    投稿日: 2011.06.23
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    ナルシズムのない(そして階級が違う)太宰、あるいは男側から描いた自虐の詩。とにかく文章の上手さが異常。悲惨な話なんだけど、どこか笑ってしまう息の抜き方も良かった。面白かった!

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    投稿日: 2011.05.27
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    他に「焼却炉行きの赤ん坊」を収録。 「焼却炉行き~」は相変わらず絶望感しか漂ってこない内容。 古書店があるとふらっと入ってしまうなど、西村賢太氏とは嗜好が自分が似ている気もした。 「小銭をかぞえる」は珍しく、師匠の藤原清造の描写が多く、真面目な作品という印象を受けた。結末はどうしようもなかったが。 この人の本って今かなり売れてると思うんだが、お金入ってきても贅沢な暮しはしないんだろうか。 それとも今みたく、藤澤清造の墓標を部屋に飾りながら戦前の何万もするような古書を買い漁る生活をするのか。 きっと今と変わらない生活をするんだろうね。

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    投稿日: 2011.05.24
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     5冊目の西村賢太。『焼却炉行き赤ん坊』というタイトルを見た時には戦慄が走った。ついにやりやがったかと思わずにはいられなかったが、流石にそんなことはなかった。  いつもなら主人公のイカレ具合にぐいぐい引っ張られる同著者の小説だが、『焼却炉~』では珍しく女性側に「こいつやべえよ」という気持ちを抱いてしまった。石女のことを考えたらそんなことは口が裂けても言えない(むしろ石女とも言えない)のだけど、人が抱く痛切な悩みは、傍から見たら喜劇的に映ってしまうこともままある。  翻って著者に眼を向けてみる。全てを晒して私小説・・・などと何かの宣伝で見たが、あくまで小説と言うスタイルを採っている以上。全てを晒しているなどと言うことは絶対にない。田山花袋だって、弟子の残り香がする蒲団をくんくんしただけでは済まなかったのかもしれない。  晒されていない物が何なのかは分からないが、それだけにまだまだ他の小説にあたってみたい作家だと思っている。

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    投稿日: 2011.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もし映像でのみこの物語を見ることができなかったら どれほど鬱屈とした気分になるだろう。 こんなサイテー男と同居している女にも嫌悪感しか感じないだろう。 けれど 西村賢太の圧倒的な文章力によって、何かが足りない者同士が一緒に生活していく哀れで無様な物語を、けして陰鬱に思わせない。 「俺」の会話の文体は、時にドラマの『渡る世間は鬼ばかり』のようであり、時に時代劇のようだ。この手前勝手なサイテー男に「僕という男はすっかり手持ち無沙汰になってしまうな」などと言われると可愛らしく思えてしまうからタチが悪い(笑)。 又、筆者が好んで使う「根が~に出来ている」という言い回しが可笑しくて、物語の展開がいかに悲惨で救いようがなくとも滑稽な面白みを味わうことになるのだ。 小銭を数える女も、それを見ている男も等しく哀れで滑稽だ。 けれど、人と暮らすという事、生活するという事は、滑稽な姿をさらけ出して、許しあうと言うことの繰り返しなのだと思う。

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    投稿日: 2011.05.17
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    201105 焼却炉行き赤ん坊 小銭を数える の二本立て。 ・大事にしている資料に何かしてやろうなぞいう気持ちは、てんから持ち合わせてはいなかったのかもしれぬ。 それを逆の立場だったらそうした陰険な復讐を〜 と、自分の色眼鏡でしか相手の気持ちを測れない。 というのは程度の差はあれ、誰にも当てはまる問題であって、 だからこそ、物語は人の数だけ生み出される。 という、ちょっと、本筋とはそれた感慨を抱いたのだけど。 この作者の本は数を読むとどんどん立体的になっていくので中毒のようです。 郵便局員は苦役列車ですよね。

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    投稿日: 2011.05.03
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    金がなくて、短気で、モテなくて、どうしようもない男の話なんだけど、赤の他人だということもあり興味がそそられてしまう。 自虐ネタもここまで酷いと笑えねーよwwwって笑っちゃう感じ。 まぁ当人と実際の付き合いがなくて、小説として読んでいるからこそ笑えるんだけど。 この小説は筆者の人生をほぼそのまま書いた私小説。 西村賢太はずっと私小説を書いてきた人で、これからも私小説以外のものを書く気はないらしい。読む前にそれを聞いたときは「ネタ切れするんじゃないか?」と思ったけど、実際読んでみると考えが変わった。 この本に収録されている「小銭をかぞえる」と「焼却炉行き赤ん坊」の2作品だけでも、藤澤清造の全集を刊行しようとしている貧乏で短気な男が恋人と喧嘩して~ってところまでが同じなのに、1冊読んだだけでこの人の人生全てが見通せるわけでもなく、もっと色んな本を通して何回でも見たくなる。

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    投稿日: 2011.04.26
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    男が最低すぎてついて行けんかった。。。町田康が書く男は最低でも好きになれるけど、これは無理やったぜ、ごめん。

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    投稿日: 2011.04.19
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    他人だからおもしろい。 彼氏か家族だったら勘弁してほしい、と思う男の話。 カテゴリを、小説にするか随筆にするか、すこし悩んだ。 表題作ともうひとつ、同じ登場人物と思しき主人公とその彼女の話が、収録されている。 主人公の男は金遣いが荒く、荒い割に金を借りる、ひとことでいえば不届きな男である。その彼女もまた、愛敬と哀愁があるが、すこし変わっていて、なんともいえないリアルな男女の日常の切り取りである。 とにかく、読んでいてむかむかした。むかむかするけど、おもしろいんだなぁ。 私のなかで、男のフォルムは完全にマンガ家の蛭子さん。 ここまで自分をさらけだして小説を書くってのは、すごいことだ。 ただやっぱり、他人事だからおもしろいのでしょう。

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    投稿日: 2011.04.06
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    表題作に加えて「焼却炉行き赤ん坊」一編を収録。 どちらもラストの惨めさったらない。タイトルになっているだけあり、小銭をかぞえるシーンの描写は秀逸。 ぬいぐるみを可愛がったり、八つ当たりするのも、結婚できないが故の間接的な児童虐待であろう。

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    投稿日: 2011.04.05
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    ぶっきらぼうのようでチャーミングのような古風な独特の語り口が気持ちいい。 併録の『焼却炉行き赤ん坊』の方が面白かった。人としての最低さ加減、 めちゃくちゃ加減がぶっ飛んでいた。解説の町田康も面白かった。 MVP:なし

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    投稿日: 2011.03.29
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    とにかく重い。でも時折「プークスクス」となるのはどうしてだろう。 会話に使われている文体がミョーに古めかしくて、おもしろさを助長する。 こんなにサイテーな男はいないはずだと思いたいが、実際にいたら妄信的に愛するかもしれない。

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    投稿日: 2011.03.27
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    賢太の小説は若い頃の話と中華レストランでウエイトレスとして働いていた、その親から300万円借りた女性との同棲していた頃の話があるが、今回は後者。 まあ、ほんと、今回も最低な男の話です。芥川賞の受賞コメントで、自分よりもダメな人間がいると思ってくれればといったことを話していましたが、もうこれはなんというか、普通の人にとって自分よりダメなやつがおると思えるようなレベルじゃない。次元が違う。それでも面白く読めるのは、自分を笑ってやろうという客観的な視点があるから。 毎回毎回書いていることは同じだけど、毎回笑える。

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    投稿日: 2011.03.15