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一年でクラシック通になる
一年でクラシック通になる
山本一太/NHK出版
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総合評価

4件)
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    クラシック音楽を聴いてみたいけれど、(中略) 何から聴いていいかわからないから聴かない(p3) という、クラシック音楽入門者に向けて、 答えの一つを提示しようとするものです(p4) 毎週一点ずつ「クラシック音楽」のCDを購入すれば一年で五十二週で五十二点、これで、とりあえず中世から現代までの音楽と大本になる部分が押さえられる(p4) という趣旨で書かれている。 つまり、52曲の紹介が本書の核となっている。ただし、本書は二部構成となっており、この曲紹介は第二部に置かれている。この本編に先立ち、第一部として、西洋音楽史が簡単に述べられている。「簡単に」とはいえ、81ページの量がある。入門者はここを読んで挫折する可能性が高い。私はクラシック音楽愛好者で、入門者ではないのだが、この書き方では、入門者はついていけないだろうと容易に想像できる。 西洋音楽史を81ページで語るのは難しく、かなり簡略化する必要がある。どう簡略化するかが、書き手の手腕の見せ所だ。要点を絞って、わかりやすく書くか。それとも、全体を概略でさらりと書くか。 入門者向けなら、前者のスタイルで書いた方が理解しやすいだろう。重要度を決めて、重要度の高いものだけに絞った方が、覚えることが少なくていいはずだ。後者のスタイルは、復習者向けだ。西洋音楽史をある程度知っている人に向けて書くなら、復習を兼ねて、全体をさらりと眺めるのも良い書き方といえるだろう。本書は入門書にもかかわらず、後者のスタイルで書かれている。そのため、著者の思いとは裏腹に、入門者を挫折させるような本となってしまっている。第一部で挫折したら、本編である第二部は読まれないのではないだろうか。 第二部は、52曲の紹介とともに著者の推奨盤も書いてある。選曲は、王道とはやや異なる。 一例を挙げてみよう。 モーツァルトの曲は、「フィガロの結婚」と「ピアノ協奏曲第17番」の2曲が選ばれている。 「フィガロの結婚」はいいとして、入門者向けの本なら「交響曲第40番 ト短調」や、「セレナード第13番『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』」、ピアノ協奏曲であれば、第20番~第27番のいずれかを選ぶのが王道だ。 すべての曲が、王道なのがいいというわけではないが、そのほうが入門者向けといえるだろう。 以上のことから、入門者にはお勧めしにくい内容となっている。中級者や、クラシック音楽再入門としてならお勧めできる。ただし、推薦盤は、王道の範疇である。先のモーツァルトでいえば、フィガロの結婚はベームの68年盤、ピアノ協奏曲第17番はブレンデル&マリナー盤となっている。したがって、中級者以上が推薦盤に期待して読むのはお勧めしない。

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    投稿日: 2025.12.02
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    本書は二部制。第一部では西洋音楽の歴史を俯瞰、5~6世紀から中世、ルネサンス、バロック、古典派・ロマン派、現代音楽へと辿る。ここで早くも、私の勘違いが発覚。現代仕様の楽譜の完成はバッハで間違い無いのだが、それ以前に楽譜らしきものがなかったわけではないという単純な事実。本書で中世の音楽家の記述があるが、何を持って彼らを評価したのかといえば、やはり楽譜でしかありえないわけで。(汗) そして、第二部は毎週一曲づつ52週にわたって必聴名盤を紹介するという趣向。ただし順序は、バロック音楽から始め、中世音楽は難解さもあって最後に持ってきている。 さて、肝心の名盤の定義だが、結局選者の思い入れ8割という相場ではなかろうか。つまり、例えば同じ楽曲を同じ指揮者が4回も録音しているケースなどでは曲自体の解釈の問題よりも楽団との相性や事前練習量、録音状態、その日の体調など、評価は感覚的な趣味嗜好で左右されそう。 ってことで、本書の推薦盤と先日読んだ「クラシックCDの名盤」で選出されたものがどのくらいシンクロしているのかチェックしてみる。 バッハ作品では「ブランデンブルク協奏曲」レオハント指揮(76,77)は福島氏も推薦。 「マタイ受難曲」はガーディナー指揮推薦だが該当なし、「6つのパルティータ」は曲目自体該当なし。 以下、シンクロ作品のみ列挙する。 ・シューベルト「美しき水車屋の娘」宇野氏もFディースカウ指揮&ムーアのピアノ(71) ・ベルリオーズ「幻想交響曲」宇野氏もミュンシュ指揮(67) ・サン・サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」中野氏もフォスター指揮&チョン・キョンファのヴァイオリン(75) ・チャイコフスキー「交響曲第6番悲愴」宇野氏と中野氏もムラヴィンスキー指揮(60) ・ドビュッシー「海」中野氏もマルティノン指揮(73) ・シベリウス「交響曲第2番」宇野氏もバルビローリ指揮(66) この結果が多いのか少ないのか不明だが、ヘンデル作品の様に曲目がかすりもしていないのもあれば、ハイドン「交響曲第104番ロンドン」の様に推薦盤が違っているケースも多々あった。 どの選者が正しいかということではなく、クラシックは奥が深いという結論にとどめておきます。

    5
    投稿日: 2024.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    音楽史と、52のクラシック音楽(オペラ?)を開設している本。 好きだったのは、 王宮の花火の音楽(ヘンデル) フィガロの結婚(モーツァルト) 鳥の歌(ジャヌカン) 交響曲第7番(ベートーベン) 弦楽四重奏曲第十四番(ベートーベン) カルメン(ビゼー) スラブ舞曲集(ドヴォルザーク) 交響曲第2番(シベリウス) ドンファン(シュトラウス) 屋根の上の牡牛(ミヨー) トゥーランガリラ交響曲(メシアン) おお、大いなる神秘(ビクトリア) なんといっても、ミサ・パンジェ・リンガ(ジョスカン)が一番好きだったかな。

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    投稿日: 2017.10.29
  • 毎週一点ずつ

    作者が紹介する52点を毎週一点ずつで、一年でクラシック通?となります。 第一部で、クラッシックの歴史を、第二部で年代順に各曲の作曲者、曲の説明。最後におすすめのCDが書かれています。 有名曲もありますが、それよりもバロック、古典派などの時代ごとに偏りなく曲を紹介しています。クラッシック音楽を理解するために、ヨーロッパ音楽史を知りたい人には良い一冊だと思います。

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    投稿日: 2014.06.28