
総合評価
(20件)| 8 | ||
| 4 | ||
| 5 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログ子どもへのマルトリートメントの背景には、親•養育者の傷つきがある。 子どもの心身的に傷ついている姿を目にしたり、マルトリートメントを受けている背景を知ると、親への怒りや、親を罰したくなったり、行動を正したくなりやすい。 でもそれでは何も解決しない。 寄り添う言葉かけ、態度をスルーされてしまうかもしれないが、もしかしたら、親が救いの手を伸ばすきっかけになるかもしれない。 その手を取るのは自分かもしれないし、他の誰かかもしれない。 著者の言う「おせっかい」を、私なりに適度にやっていきたい。
0投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログマルトリートメントのことが詳しく書かれており、とても参考になった。 図書館で借りて読んだが、購入も考えたい。
0投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ子どもの脳を傷つける親たちを読み、著者に興味を持ち読みました。マルトリートメントが及ぼす子どもへの影響とその背景にある親のケアの重要性について、科学的な観点からアプローチした本だと思います。巻末には杉山さんとの対談もありました。
0投稿日: 2023.09.15
powered by ブクログ著者の『子どもの脳を傷つける親たち』に続き読んだ。こちらの方は、マルトリートメントを行ってしまう親に着目し、親へのサポート、また親と子の同時治療などについて解説されている。
1投稿日: 2023.01.24
powered by ブクログ気になって図書館で借りた。 マルトリートメント(≒虐待)によって ADHDや自閉スペクトラム症に 似た症状が出ること知った。 またマルトリートメントを受けることによって 脳の形や発達まで変わってしまうことに驚いた。
1投稿日: 2022.10.20
powered by ブクログ親や保護者や周りの大人からどのように接されるかで幼子の脳の発達は左右される。 それは、かつて子の立場だった現在の親も、その親も、またその親も…連綿と続く。 なぜ私は子にこのように接してしまうのだろう、なぜうちの親は僕私にこんな風に接するのだろうと思ったら、是非この本の内容を知って欲しいと思います。 親や子の立場の方だけでなく、あらゆる立場の方々に、きっと何かしらの光明が指すのではないかと思います。
0投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ親と子どもに関係する仕事をしている方、マルトリートメント(大人による子どもへの不適切な関わり)に関心がある方には、特にお勧めです。 著者は小児科医の友田さん。NHK「プロフェッショナル」にも登場。 「傷ついた親子を支えたい」 「マルトリートメントによって傷ついた脳も、適切な関わりを継続することで修復していく」 「マルトリされていた親も、脳が傷ついているので、親を責めない」 「親のがんばりを認める→傷ついた親の脳も修復していく→親の子どもへの関わり方が変わる→傷ついた子どもの脳が修復していく」 友田さんは、治療するだけでなく、虐待に至る前に親子を支える予防にも力をいれて活動しています。 →「マルトリートメント予防を広めているプロジェクト」(詳しくは「マルトリ予防」で検索してください) 本書で紹介されている、スウェーデンやドイツの例のように、マルトリ予防が広く知られますように………_(._.)_ 最近よく目にするようになった、「ピアレントトレーニング」、「アンガーマネジメント(怒りの気持ちを制御する技術)」などのスキルも合わせて、親、教育関係者など多くの方が「育児」技術を高められますように……… 本当に、多くの方に読んでいただきたいです。
9投稿日: 2022.01.22
powered by ブクログ・平均すると1週間に1人以上の子どもが虐待死している 事実 ・研究や診療の中では、「児童虐待」という表現を極力使わずに、「チャイルド・マルトリートメント」という言葉を使うようにしています。日本語では不適切な養育、不適切なかかわりと訳されます。一言で言うなら、「子どものこころと身体の健全な成長・発達を拒む養育」のことを指します。 ・直接子どもを傷つける好意でなくても、暴力が存在する家庭で育った人たちは視覚野が萎縮していた ・マルトリートメントなどの逆境体験によってトラウマが生まれると、社会的障害・情緒的障害・認知的障害の可能性が高まる。また心臓疾患や肺がんなどにかかるリスクが3倍高くなり、寿命が20年短くなるという結果が出ている。 ・人間における虐待の連鎖は、連鎖する可能性が最大で7割 ・社会的なサポートが子どものレジリエンスを高める。 ・ペアレント・トレーニング(PT)PTでは1〜2週間に1回くらいのペースで約10回専門家によるセッションが行われる。 ・親の育児ストレス改善→子どもの注意能力向上→子どもの問題行動が改善 ・母親となった女性の脳は、記憶力は学習能力の強化に加え、空間を把握する能力、恐怖やストレス反応を制御する能力が向上する。さらに視覚・嗅覚・触覚などにおいて、さまざまな刺激を感知する能力が高いという結果、マルチタスク能力が向上する。オスも子育てをすることで学習能力・空間認知量力が高まった。 ・アロペアレンティング(共同子育て) ・虐待を受けた子どもの心の疾患の根底には2つの現象がある。一つが慢性的なトラウマ、もう一つは愛着障害。 ・わたしたちの祖先は共同で子育てを行ってきた。わたしたちDNAの中には、集団で助け合いながら子育てをする仕組みが残っているのです。
3投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ戦争のトラウマの影響が印象的でした。 世代間連鎖。 それを食い止めるためにはどうしたらよいか。 医療でできることと、社会でできること。 それぞれの立場で、できることを重ね、マルトリートメントを少しずつでも減らしていけたらと思いました。
3投稿日: 2021.10.26
powered by ブクログ2年ほど前に前著「子どもの脳を傷つける親たち」という本で大きなショックを受けたが、それ以来子どもに対する向き合い方、ひいては成人教育という社会的弱者に対する教育の在り方について考え直させれた。 それからすぐに新しく本を出されていたことに気づかずに読むのが今になってしまったけれど、これは常々感じていることだった。 マルトリートメントの連鎖のように、社会で蔓延る弱いものいじめも結局何らかのマルトリートメントにより傷ついた脳、私の解釈では傷ついた心によって行われているのだと感じていた。 怒りの連鎖という言葉があるように、自分よりも弱い立場の人に対する攻撃性を人は有しており、それを止めるためにも、より上流にいる加害者が悪いと責めるのではなく、その加害者自身の傷を癒す必要があるのだと改めて感じた。 「誰かが悪い」ではなくて「みんな苦しんでいるんだ」という気持ちを忘れないようにしたい。
3投稿日: 2021.09.22
powered by ブクログ産後男女の脳が変わるということにおどろいた。 面白かったです。 虐待を科学的に分析したい入門書にはぴったり。
2投稿日: 2021.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
親が受けたマルトリートメントにより、愛着障害を持ち、それゆえに自分の子へマルトリートメントを行いやすい不安定なパートナーとも関係を持ちやすいのではないか。 マルトリートメント→親の脳を変化させる→マルトリートメントの連鎖 連鎖を断ち切るにはやはり親をケアしなければ。 日本社会では6割が「体罰容認」 2018年2月、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは「子どもに対するしつけのための体罰等の意識・実態調査結果報告書」を発表しました。それによると、全国20歳以上の男女2万人を対象としたアンケート調査で「体罰を容認する」と答えた人は、全体の約6割にものぼりました 「じゃあ、どうやっていうことを聞かない子どもをたたかずに、怒鳴らずに育てられるんですか」 確かに、簡単なことではありません。すべての子どもに当てはまる答えが存在するわけではないので、自分の子どもにはどういった接し方が有効なのか、無効なのか、あれこれ試してみる必要があります。 子どもに対して否定的な感情がむくむくと膨れ上がってきたら、一度子どもから視線をはずして、将来の親子像を「客観的」に眺めてみます。そして、本書でお伝えしてきたマルトリートメントが子どもの脳におよぼす科学的エビデンスを思い出してください。 「子どもに暴言や暴力を浴びせる」→「子どもの脳機能が変化する」→「子どもの健全な成長が阻まれる」→「学習障害や非行を引き起こし、こころの疾患、アルコールや薬物依存症を発症する可能性が高くなる」。結果、社会に適応するのが難しくなります。このような結末は、親が我が子に期待するものとは違うはずです。一方、暴言や体罰に頼らず、適切な愛着形成ができれば、ちょっとやそっとのことでは親子関係は崩れません。 再度確認しておきます。暴言や体罰は、恐怖によって子どもを一時的にコントロールしているに過ぎません。 親の成功体験を積み上げていく 子どもの診療の場で感じるのは、親自身の自己肯定感の低さです。これは第2章で解説した複雑性PTSDの症状との関連とも考えられますが、親自身に健全な愛着形成ができないため、「褒められて育った」という経験が不足しているからだともいえます。 マミー・ブレイン 出産をきっかけに脳の機能が低下する「産後ぼけ」と言われてきたが、現在は老後まで続く子育て機能の強化だとされる。
2投稿日: 2021.09.16
powered by ブクログ広く社会に知られて欲しい一冊 マルトリートメント、虐待は認められないが未だに減らない日本。 子どものケアと共に親の育った環境のケアも大切。 目に見えない心の傷を科学で数値化して見える化を図る友田先生、脳科学の観点からも書かれていてとても興味深い フラッシュバックを起こす脳は左右の背外側前頭前皮質/はいがいそく が活動停止。ここが正常に機能しないと、時間の感覚を失う 子どもへの接し方のポイントを掴むことで親に自信をつけてもらい、親の脳を「ポジティブ脳」に変えていく
4投稿日: 2021.05.11
powered by ブクログ■「聴覚野」―暴言によって肥大 …聴覚野は言語にかかわる領域で、他人とのコミュニケーションを円滑に行うはたらきを担っています。激しく怒鳴る、威嚇する、なじるなど、暴言によるマルトリートメントを受けると、左脳の側頭葉にある聴覚野の一部、「上側頭回灰白質」と呼ばれる場所の容積が肥大します。脳におよぶダメージの強弱は次のような結果になりました。 ・両親からの暴言 > 片方の親からの暴言 ・母親からの暴言 > 父親からの暴言 ■最大7割弱の確率で次世代へと連鎖する虐待 人間における虐待の世代間連鎖については、イギリスの精神科医ジャック・オリバー氏による研究が知られています。それによると、子ども時代に虐待の被害にあった人が親になったときの連鎖に関する割合は以下のとおりです。 ・自分の子どもに対して虐待を行うようになるのは全体の3分の1 ・ふだんの生活に支障がないものの、精神的な重圧がかかったとき、かつて自分がされたような虐待を我が子にしてしまう可能性のある人たちが全体の3分の1 ・虐待せずに子育てができるのは全体の3分の1
4投稿日: 2021.01.23
powered by ブクログ前回の著書の続編にあたる本書。 ああ、親のことを見てくれた、と思った。 前作は確かに子供への不適切な関わりが子供に与える影響の大きさを思い知ったし、子供を皆で守る、という意識が高まった。 けれども、育児困難な子供を持つ親の視点からすれば、 どうしてこんなに頑張っているのに、ダメだダメだとそればかり言われなくちゃいけないんだ そんな気持ちになってしまったことは間違いない。 確かに子供は一刻も早く救わねばならないし、大人は不適切な方法を改める必要があるのは理解していても、すでに困難な状態に陥っている親にとっては、ただただ、責め立てられているようにしか感じないのだ。 だから、本書は、前作と一緒に読んで欲しいと思う。 ポイントはいくつかあるが、体罰は容認できないということ、そして自己肯定感、レジリエンスということではないか。 未だ古い体質が幅を利かせる日本では、体罰容認派のほうが多いし、褒められる経験が少ないため、自信を失いがちだ。 そして、その落ち込みをまた元に戻す弾力性が弱い。 確かにそれぞれ反論もあるだろうし、言いたいことはわかる。 しかし、子供を育てることについては、科学的根拠(エビデンス)なしに自身の経験のみで判断すべきではない。 スウェーデン、フィンランドといった先進的な取り組みが成果を上げている北欧諸国はもちろん、ドイツも体罰を禁止したことで容認派は減少し、良い子育てが連鎖しているという。 我が国でも、遅ればせながら体罰禁止法が施行されたことで、育児に関する考え方は今後変化していくことが期待される。 甘やかすこと、叱ること、それは本当に難しい。 自身の育児も、マルトリートメントだらけで本当に恥ずかしい。 「ママは悪くない、言われてたのにやらなかったから、ごめんなさい」と言わせてしまう日々だ。 だからこそ思うのだ。 子供だけでなく、親へのケア、そして、第三者の介入は育児の上では必要不可欠であり、社会もそう変わっていかなければならないのだと。
3投稿日: 2020.09.28
powered by ブクログ買ったものの、虐待の話?と思いなかなか手がつけられずにいた。避けるべき子育てという意味でマルトリートメントという表現をしている。 愛着障害でも発達障害。 adhdのこどもは多動の症状にムラがない。愛着障害の子は午前中はうつ気味で、夕方には興奮状態となる傾向がある。adhd の子は比較的素直である。愛着障害は友達との関係がうまくいかなかったり、教師に反抗的な傾向。見極めが難しいという印象。 負の連鎖を断ち切るためには親子併行治療による親支援が必要。
2投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログ■軽度の体罰(お尻をたたくなど)でも成長段階にある子供の問題行動リスクが高まる。(エリザベス・ガーショフ氏、アンドリュー・グローガン・カイラー氏) ・規範や規則を守る心が育ちにくい ・攻撃的になりやすい ・集団での行動がしづらい(反社会的行動) ・対外的/内面的な問題行動のリスクが高まる ・心の健康が驚かされる ・親子間の愛着形成が損なわれる ・認知能力が低下する ■ペアレント・トレーニング(PT)はアメリカを中心に1960年代頃から急速に発展したトレーニング方式(別名「子育て教室」「子育てプログラム」)で、日常生活の中で子供とどのように関わると親子の関係を良好に築くことができ、子供が健やかに成長していくのかを実践的に学ぶもの。 ■PT受講により親の脳にポジティブな神経回路が作られると、 ①親の育児ストレスが改善 ②子供の注意機能が向上 ③子供の問題行動が改善 という効果がある。
4投稿日: 2020.04.25
powered by ブクログ【子どもの脳を傷つける親たち】の続刊にあたる本書。 タイトルからマルトリートメントを受けている子どもだけでなくその親も救いたいという友田先生の想いが伝わってくる。 マルトリートメントを行う危険性は誰もがもっていること、その結果どのような悪影響を及ぼすのか、そしてそれを防ぐためには何が必要なのか。 脳科学の見地から説明してくれているので、前作同様にとても分かりやすい一冊だった。 巻末の杉山登志郎先生との対談も興味深かった。
4投稿日: 2020.03.27
powered by ブクログ『子どもの脳を傷つける親たち』の続編を読みました。 子どもが、自分の脳を変えてでもなんとか生まれた家庭での状況にあわせよう、親を好きでいようとすることに衝撃を受けましたが、本作では親側が適切な扱いを受けることで傷ついた子供たちとの関係を修復できることに希望が見えました。
4投稿日: 2020.03.15
powered by ブクログ前作同様、我が家の子育てを振り返りながら読むことになる。虐待とかネグレクトとは言わないが、マルトリートメントと言われる行いは多々あったと認めざるを得ない。そのために子どもたちの脳に何らかの悪影響があった可能性は十分にある。自分の育ちを振り返るとき、そんな扱いを受けたおぼえは全くない。にもかかわらず、我が子のとくに小学高学年から中学生の間、要するに自分が子どもたちの学習に深くかかわる間、いらだち、厳しい言い方をたびたびしていた。そして、ほめて育てられたのに、ほめるすべを知らない。いやそんなことはない、いろんな方法を知っているはずだ。けれど、それが自分が思っているほどには子どもたちには伝わっていないのだろう。職場ではどうか。自信を持たせることができているのか。この言い方でよかったのか、他の言い方がなかったのか、内省の日々である。ところで、愛着障害がオキシトシンの点鼻薬で改善しているという話など、最先端の研究に驚かされる。一方で、対話のなかでのトラウマ処理の仕方だが、それは本当に有効か?と思わされてしまう。いやいや、きっと科学的に証明できないようなものが世の中にはいっぱいあるのだ。人間には、いや生物には計り知れない力が宿っているのだ。
4投稿日: 2019.11.21
