
総合評価
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powered by ブクログ再読でした 1度目はもうちょい楽しめた気がするんだけど 私も年老いたということだ 『壮大な兄弟喧嘩』 のひと言 全部の兄弟がここまで陰鬱になっているとまでは思わないけれど 現実には兄弟にしか分からないいろいろなことがあるのかもしれない 当時、羽田さんまだ高校生だったというから驚き でもおばちゃんはちょっと終盤は流し読みになっちゃったよ
0投稿日: 2025.11.28
powered by ブクログ兄弟喧嘩のお話。 ただそれだけなんだけど、不思議に引き込まれてしまう。実際そうするかは別として(しないだろうけど)、不仲な兄弟なら、妄想の中ではこんな感じなんだろう。精神的にまだまだ成熟には程遠い2人の確執、ただそれだけの題材でここまで読者を引き付ける筆者の実力は凄いと思います。 しかもこれ、17歳で書いたそうで。 他の作品にも期待したい。
12投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ家庭内という超狭い世界で起こる攻防。なのにドライブ感があっておもしろすぎる。登場人物が全員不気味すぎて、途中から作者の人間性すら心配しながら読んでいたのだが、解説部分でそんなことはないので大丈夫( ◠‿◠ )と否定していただきほっとしたw さすが文藝賞、さすが羽田さん、、おもしろかったの一言に尽きる
0投稿日: 2025.01.30
powered by ブクログ当時、自分と重ねて読んでいた。描写をイメージさせられた記憶がある。怖さを感じたが、それでも楽しませてもらった。
0投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
信頼できない語り手ではあると察していたが、かなり特殊な構成をしていて純粋に驚いた やや不自然な会話や稚拙な表現に関しても、伏線に捉えられるように作っており面白い 私自身はこういう性的表現が露骨に使われる文章はあまり好きでは無いが、高校生と中学生という多感な思春期の不仲な兄弟感をリアルに描いているように感じた 構成上か(または作者自身が17歳だったためか←関係ないけど作者の性別や年齢で文章どうこう言うのは失礼な気もするし、思い込みも多く発生すると思うのでよくないと思う)、やや不快に感じる部分も多く存在した一方で、大きなオチはあるがカタルシスを感じさせるものではなくやや微妙な気持ちは残る テニス部に所属する兄には、中学生ながら明瞭で結末に大きく関わる後輩が存在するがその後輩がやや特殊な立ち位置でこの人物に関しては何か作為を感じるが1回目の通読では読み切れなかった そのためもう一度読んでみようと思う そう思うほどには中々悪くない作品だったということ
0投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログ兄弟がいないので自分と比較はできないが、切っても切り離せない存在に対して抱いてしまったら圧倒的に生きにくくなる感情を抱いて、深めていくのが痛々しかった。 どちらの視点で見るかで同じ出来事も歪んで見えてしまうのがよくわかるし、どの方向から見ても主観が入るので客観視なんてないというのがよくわかった。 最後の最後に考えるのが結局それかと、なんだかやるせなくなった。
0投稿日: 2024.04.15
powered by ブクログやられたら、やり返す!という復讐の無意味さを兄弟喧嘩という全世界共通な普遍的イベントに落とし込みながら嫌味ったらしく、バイオレンスに描いた内容は強烈! 256ページからのリスタートな展開には絶句。からの着地に感服。綺麗事じゃない世界観が好み。これを17歳でカマした羽田圭介ヤバいでしょ。傑作!
5投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログテンポ良いのですぐ読める。 憎しみで体が満ちていく描写が良かった。 17歳でこれを書いた事に驚いた。 面白かった。
0投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
⚫︎受け取ったメッセージ 「兄弟喧嘩」をここまで魅せる… ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 兄の部屋を偏執的にアサる弟と、執拗に監視・報復する兄。出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」。兄弟間の果てしない確執に終わりはあるのか?当時史上最年少十七歳・第四十回文藝賞受賞作! ⚫︎感想(⚫︎ネタバレ注意) 「兄弟喧嘩」をここまで発展させ、読者を最後まで惹きつける。小説家とはやはり感受性、想像力、表現力を併せ持つ特別な人々なんだなぁと改めて感じた。真剣でやばいのだが、ベースは兄弟喧嘩なので、ダークなんだけど、ちょっと笑ってしまうというか。そういったところは芥川賞受賞作の「スクラップアンドビルド」にも感じた。他の著作も読んでみたい。 黒冷水は「兄」によって書かれたメタ構造の物語だったが、小説内の現実で一番ヤバい奴は「黒冷水」を書いた「兄」であり、弟が意識不明だというのに、親も「…手加減しなさいよ…」なんて言う程度で、異常サイコパス味があってほんとこわい。不穏だし、こわいけど読むのがこわいくらいとまらない。そんなお話でした。
0投稿日: 2023.11.13
powered by ブクログ17歳でこれを書いたなんて、やっぱり天才は違うなと思った! 兄弟それぞれの視点で書かれ、一気に読み切ってしまいました。 気持ち悪さもあるけど、面白かったです。
0投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ最近読んだ羽田圭介の作品が面白かったのでデビュー策を手に取ってみました。 一言でまとめてしまえば、「陰湿な兄弟喧嘩の物語」です。その単純な舞台設定と、なんだか壮大な正義の戦いのように描いているけれど結局のところ「家庭」という枠組みの中の小さな物語でしかない、ということが、この作品の世界が身近に感じられる理由なのだろうと思います。 お互いに激しく嫌悪している兄弟ですが、物語の語り手でもある兄は、弟への憎悪だけでなく、弟が兄である自分自身へ向ける憎しみの理由を考えたり、弟のあり様を受け止めようとしたりするなどの成長を見せます。 そして、大団円……といかないところが、羽田圭介らしいところです。 決して美しい物語ではありませんが、それでも読後感は悪くありませんでした。
4投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ作者17歳の時のデビュー作。文藝賞受賞。 一気読みするほど面白かった。‥‥が、誰かに薦めたくはないかも‥‥
12投稿日: 2023.07.16
powered by ブクログ第40回文藝賞、受賞作品。 17歳が書いたとは思えない筆力に驚き。 兄弟喧嘩というには生温い程の憎悪劇が最初から最後までスピードを落とすことなく続いている。気持ち悪さが纏わりつく独特の読後感。
0投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログ精神的に読むのも苦痛なほど気持ち悪い復讐劇が描かれていた。最後の終わり方があまり好きでは無いが、読んでいて感情を揺さぶられたのは確かです。
1投稿日: 2022.11.26
powered by ブクログ高2の兄、正気と中2の弟、修作。兄の不在時に兄の部屋を漁り、兄のエロ本などを盗み見ている弟。兄に気づかれていないと思っている弟だが、兄は気づいていた。だんだんに二人の間は緊張をはらんでゆく。幼い頃は仲の良い兄弟だったのに、いつからこうなってしまったのか。ある日学校のカウンセリングセンターでカウンセリングを受けると、意外なきっかけが浮かび上がる。一旦は弟への憎悪も収まりかけるが・・ お互いの憎悪は自身の感情の裏返しなのか。 一体どこまで緊張が高まるのか、読み進めるにつれどきどきしてくる。これが羽田氏高3の時のデビュー作というのだから驚きだ。筆が落ち着いている。そして最後にきて、おっとー・・ こう来るか。 「スクラップ・アンド・ビルド」「走る」に次いで羽田氏3作目。この2作とはうって変わった主人公たち。この兄弟の関係、羽田氏は兄弟がいるのだろうか。 初出「文藝」2003年冬号 文藝賞受賞 003.11.30初版(単行本) 図書館
3投稿日: 2022.10.11
powered by ブクログ狂気的で気持ち悪いのはどっちだろうか… そこまでお互いに意識しあうのもある意味好きなんか?ってくらい、面倒臭いやつらだったなぁ。 めでたしめでたしで終わらないあたりも、気持ち悪い〜…
0投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログこれは、確か中学くらいの時に読んで、あまりの生々しさに荒削りの才能ってこういうことか!と衝撃を受けた記憶があります。面白かった。内容は覚えてないけど、すごく気持ち悪い本だった印象。
1投稿日: 2022.08.09
powered by ブクログ読みやすかった。兄弟だからこそ生まれる嫌悪や憎しみ、それに対する親の反応などがリアル。読んだ後も、モヤッとした感じが残る。
1投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログ『あさり中毒』 『冷たい流動体は、心臓に開いた穴からじわじわと周りを侵食していく…流動体、という表現も間違っている。もっとサラサラとしていて、澄んでいる。黒の原色であって、尚且つ澄んでいる。そしてそれは、凍えるほどに冷たい』 『熱湯を頭から修作に浴びせ、悶えているところをヤカンで殴りつける。包丁の柄の部分で五指をすべて潰してやり、強引に瞼を開かせ、塩素系洗剤をぶっかけて目玉を蒸発させる。髪の毛を掴んで、点火したガスコンロに何度も何度も顔面を打ちつけてやる。そして家の外のごみ置き場に蹴り倒して放置する』 やられたらやり返す!壮絶な兄弟喧嘩のお話。正気な兄と狂気な弟を兄目線で書かれている。 現実同様、ほぼ兄の勝利で決着する喧嘩に正義は存在するのか? 後の芥川賞作家が高校在学中の17歳で執筆し、文藝賞を受賞したデビュー作品。
0投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
序盤からは、弟のアサリと、それに気づきつつも冷静さを保っている兄の描写がひたすら続き、そこまでの波乱はなく進んでいきます。 カウンセリングを経て、弟を許そうと決意した兄が、帰宅してからはじまるストーリーからが、この小説のスタートとも言えるのではないでしょうか。 初めて黒冷水という言葉が出てきてから、引き込まれるようにして読みました。 完 までのエンディングは、兄の改心とともに、それまでの戦争に終止符が打たれるような描写で、綺麗に丸く収めるのか〜と思いつつ、あまりしっくりこない感じでした。 が、その後の展開で、この本が評価される意味がわかりました。 最初は夢オチ?と言う感じで、なんだよーと思いながら読んでいましたが、単純なそれとは違う結末でした。 結局、兄の方がやはり、すぐ暴力に頼るし、人格異常なところがあるのでは。と。 羽田さん本人の描写なのか とも思いましたが流石に違いました、よかった。笑 わたしは今はとても仲の良い姉妹ですが、高校生の頃までは妹とあまり仲良くなく、わたしが意地悪ばかりしていたので、嫌な記憶が蘇ってくるような気持ちで読みました。 正気と修作は、親という第三者の介入により、兄弟仲が悪くなった。 私は、父も母も姉妹それぞれを大切にしてたから、私が意地悪しても平気だったのかな、と個人的なことを考えてしまいました。 子育てをする身になった今、親としてどう接すればいいのか、ということも考えてしまいました。というか、この小説における両親は、子供達に無関心すぎでは??と感じましたが。 男同士の諍いで、決して気分よく読める小説ではありませんでしたが、気になっていた羽田圭介さんの作品、読んでみてよかったです。
0投稿日: 2021.12.07
powered by ブクログ羽田圭介初めて読んだけどおもしろかったー!最後、俯瞰になった時、え?これフィクションだよな?ってまんまと思わされた。17歳でこれ書いたのすごすぎる
0投稿日: 2021.10.18
powered by ブクログ知り合いにはおすすめしにくい内容。人格疑われちゃう?みたいな… でもこれでもかの展開と結末にのめり込めました。
0投稿日: 2021.10.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
精子のことを「白いエネルギー」って形容してるのおもろかった。 全体としては普通かなって感じだけど、弟がシャブ漬けにされてるのが判明したところと、ラストシーンは流石に釘付けになった。
0投稿日: 2021.08.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
黒くて冷たい深淵のような沈んだ憎み。 兄がカウセリングによって生まれ変わったと思ってから、以前よりも弟を憎むようになったまでの心理の過程がとても絶望的で、読んでいるこちらも、昔何らかのことに対して 希望を持つようになってから長い間も経っていないうち早くも諦めたことをいくつか思い出してしまった。少し鬱な気分になってしまった… 最後に兄弟愛に目覚めた兄の正気と、そんな「黒冷水」を書いても自分が前科者にならないよう弟の生を祈る兄が対照的である。後者より前者のほうが可愛らしく、人間的だと思う。 陰湿で毒々しい感じの小説でした。羽田圭介さんのイメージと違って少し驚いた。ほかのも読んでみたくなった。
0投稿日: 2021.07.20
powered by ブクログ互いに嫌い合う兄弟の話 弟もおかしいが、両親に弟のオナニーシーンを見せる兄はもっとおかしい。 普通じゃない兄弟、どちらにも感情移入できずに最後まで読んでしまった。 最後のはうーん、、いらないと自分は思う。
0投稿日: 2021.02.25
powered by ブクログ兄の部屋を偏執的にアサる弟と、罠を仕掛けて執拗に報復する兄。兄弟の果てしない憎しみは、どこから生まれ、どこまでエスカレートしていくのか?出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」を、スピード感溢れる文体で描ききり、選考委員を驚愕させた、恐るべき一七歳による第四〇回文藝賞受賞作。
0投稿日: 2021.01.21
powered by ブクログ兄弟の戦いのお話 ちょっと弟が異常なのかな? 兄弟の仲が良くなくこの先どんな展開が? と思いながら読みました というか17歳の作品かぁ すごいなぁ
2投稿日: 2020.09.30
powered by ブクログ事実は小説よりも奇なり的な? フィクションにフィクションを重ねることで、兄の異常性を浮き彫りにしたかったのかな。 本物の兄弟愛に憧れている素振りをしながら、真には利己的で冷徹な兄の姿を描きたかったんだと思う。 兄弟特有のマウント感など、私にも思い当たるところがあって途中怖くなった。 私は一体何に怯えて妹にマウントをとっていたのだろう。 独り占めしたかったのは親の賞賛?自分だけの友達? 弟と髪の毛を引っ張ったり鼻血を出すような喧嘩をしていたことを思い出した。 どうしてあんなに力を誇示したかったのだろう。 親の兄弟への評価がそのまま自分のものとして兄弟への評価を下げていたことも思い出した。 兄弟には申し訳なく思うが、今更どうしてあげたらいいのだろう。
2投稿日: 2020.09.13
powered by ブクログ読み始めから、兄弟間のいざこざで1冊かーって思ってしまったし、特に裏切りも無かったので、案の定途中から読むのが惰性になってしまった。 ただ、兄と弟それぞれの、相手へのイライラや憎しみはリアリティがあって良かった。 当時作者が17歳ということを考えると、表現はとても巧みで、文章も違和感なく読めた。
0投稿日: 2020.06.06
powered by ブクログ又吉じゃないほうとしてフューチャーされて、テレビでちょくちょく見かけてたときの飄々とした印象があったので、何となく作家として向き合うのが憚られこれが初挑戦。 家族ひいては兄弟という非常に限られた世界の中で繰り広げられる攻防。何とも粘着質で気分の悪いやりとりが続くが、後半の展開がどどっと盛り上がり読む手を止めることができなくなった。ほとんどこの兄弟しか登場しないのにこれだけの物語を編み出す力はもう素晴らしい。でも、共感ができるとか前向きになれるとかという感覚は全くなく(この小説に求めてはいけないけど)、何故か2人とも愛しくなってくる。どれだけ成熟してる風でも中高生の感覚から逸脱はしていないし、そんな十代を誰もが経験しているわけで、2人の思考には多少心当たりがあったりするし、歳を重ねるごとに解決するだろうなという予感を感じる(結局感情移入してる)。 しかしこんな作品を17歳でかぁ。選考委員がバックグラウンド心配にもなるよなぁ。
2投稿日: 2020.05.23
powered by ブクログ兄の部屋を漁る弟、罠を仕込む兄。幼稚で陰湿極まる兄弟ゲンカと、家族の絆と、成長と…? 控えめに言って、頭のおかしな兄弟だ… と思ったら…えっ?何…? ……いや、やっぱ頭おかしい! 少し笑えてかなり不安になる家族サスペンス!
3投稿日: 2020.03.28
powered by ブクログ兄である正気の机を漁る弟の修作。 そんな弟に制裁を加えようとする正気。 いきすぎた兄弟喧嘩。 ぶっ飛んだ制裁内容。 〈完〉まで読んで、その違和感に納得した。 面白かったかな…。 ただ痛くて苦しいだけだったな…。 経歴に傷をつけない為に生きてくれ。 一番狂ってるのは、きっとこの人だよね。
0投稿日: 2019.09.24
powered by ブクログ思春期特有であろう、兄弟の確執を誇張して描かれている…のだと思う。が、好みではない。 兄にやたらと感情移入して肩入れしてしまうと思ったけど、「完」まで読んで納得。本当にクレイジーなのは…。
0投稿日: 2019.07.06
powered by ブクログうーん、エグい?眉間にしわ寄せ読むところもありましたが……最後、あ~そうなのって思い……。まあ、読んでみて下さい
0投稿日: 2019.05.26
powered by ブクログ著者のデビュー作。高校生の兄の部屋をあさる中学生の弟。舞台はほどんど子供部屋で、二人のそれぞれの描写がほとんど。なのになかなか細かい描写が続く。 こんなに狭い世界で、こんなに未熟な二人の心理描写だけでひとつの物語になっているのに驚く。面白かった。
0投稿日: 2019.02.23
powered by ブクログ怖かった。兄弟ゲンカの話ですが、こんなこと本当にしたの?っていうことがたくさんあって。さらにひっくり返されて、あれ兄ってこんな性格だったの?弟ってこんなことしてたの?というどこまでが事実なのかわからない感じになりました。ただ私にも兄弟がいるので、兄弟が嫌になった時期もあるし、今考えたら変な行動をとったこともありました。なので現実に近いこの話はやっぱり怖いです。
0投稿日: 2018.06.24
powered by ブクログ★3よりの2です。読みやすく兄と弟の攻防、そこから浮き彫りになる「異常さ」。タイトルの黒冷水という単語か出てきた時には厨二病感があふれていて少し笑ってしまったのですが、あのラストを考えると成る程といった感じ。一瞬「へ?!」と思いました(例えると少年誌の「おれたちの戦いはこれからだぜ!」的なものでした)が、あのラストのやり方に羽田さんのセンスを感じました。初めて読んだのですが、個性強い作家さんだなぁと個人的には思いました。
0投稿日: 2017.09.11
powered by ブクログ家族のドロドロ感。 私も羽田さんと同じ大学出身だからか、大学の描写のところはものすごく具体的にイメージ出来て入り込めた。
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログ書き出しは何が起こるんだろうとどんどん引き込まれていった。 だが中盤から兄の極端さが理解できず、なんだかよくわからなかった。
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログ羽田圭介をTVでちょくちょく見かけるので作品を読んでみた。こちらデビュー作とのこと、如何せん小説のテーマにまったく興味が持てなかった。残念
0投稿日: 2016.12.31
powered by ブクログとある兄弟げんかのお話。 評価するのがとても難しい…おもしろかったけれど、私がこの話をちゃんと読んで理解できているかと問われると自信がないなー。 漠然と、おもしろかった、と思う。
0投稿日: 2016.08.13
powered by ブクログ俗っぽい言葉が多いけど、エスカレートしてくのは面白かった。せっかくどんでん返ししたのに同じくオチなのがもったいない
0投稿日: 2016.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
緻密を超えて執拗なまでのディテールの描写、一気に読ませるストーリー展開。 最後のどんでん返しにはなんじゃそりゃと思いつつも、後から見返すとそれを匂わす描写があったり。やられました。
0投稿日: 2016.05.09
powered by ブクログ瑣末なことを丁寧に描写することによって生じる滑稽さ、という羽田圭介ならではのテイストが、既にこのデビュー作においても充満している。筆者17歳時、文藝賞受賞作品。
0投稿日: 2016.04.19
powered by ブクログ高校生の兄、名前は正気。この年頃ってこんなに分析的だっただろうか? とわが身を振り返ってみて、とてもとてもと、舌を巻いてしまう。 さらに羽田氏の高校時の作品と知り、その思いが一層強くなった。人物の動きが細やかに描いていて、行動の奥にあるその心理を問い、分析していく過程が面白い。 で、兄の正気は、自分の行動が弟をここまでエスカレートさせたのではないかと、やや出来過ぎな兄を演じていくが、それは正気の書いた小説内だけ。この作品も小説内の小説という”入子”になっている。 人物の動きが細やかに描いていて、その分だけゾクっとする冷たさが残る作品。
2投稿日: 2016.01.18
powered by ブクログ153回芥川賞を受賞した又吉じゃない方、羽田圭介のデビュー作。 これを18歳の高校3年生で発表できるとか、天才としか思えない。 もっと早くに出会いたかった作家かも。そう思えるくらい引き込まれてしまった〜
0投稿日: 2015.12.21
powered by ブクログ最近テレビで見かけ、気になった小説家 羽田圭介。 その特異な人物像に興味を持ち、処女作の『黒冷水』を購入した。 まず第一頁目で、男性読者は「小恥ずかしい10代の頃」を喚起される。 そしてすぐに、兄弟物と悟る。 私も弟がいるので、重ね合せるのに数秒も要さなかった。 兄弟間の嫌悪感や劣等感についても、多かれ少なかれ共感する。 そして、兄弟の対立という構図に引き込まれていく。 物語は思わぬ展開に転がり、まさかと驚かされる。 予想外どころの話ではない。 度肝を抜かれる。 小説を書きたい人間からすると、正直やられたと思う。 この手は、一度しか使えないだろう。 これを書いたのが、当時17歳の高校生というのだ。 勢いではなく、練りに練って書かれた作品というのが伺える。 その才能は、計り知れない。
0投稿日: 2015.12.19
powered by ブクログ一言でいうと壮絶な兄弟喧嘩を描いた小説だが、筆者のあとがきのような最後のページで、同じような兄弟げんかを繰り広げたエピソードを書いており、現実にあったそっちの方がその後どうなったのか気になる。
0投稿日: 2015.11.22
powered by ブクログ2003年文藝賞受賞作。著者は当時現役の高校生だったらしい。 戯画化されて突き詰められてはいるが、解説にもあるように、これは『兄弟喧嘩』を描いている。ただ少々(?)その方向性がぶっ飛んでいて、そこが面白い。
1投稿日: 2014.09.23
powered by ブクログ17歳が書いた小説だとはまさか思わなかった。 すんごいな高校生。 読みながら、なんつー局地的抗争!と思ったけれど、 その割にはひとつひとつ、ディテールが随分細かくてしっかりしてるな、 とも思った、それがまさか、主人公と作者の完全なるリエゾンにあったとは。 高校生や中学生の日常を切り取る作家は多いが、あまりに作者と乖離していると どうしてもそこに無理が生じて、なにやらイタイ小説になってしまうことが多い。 必要以上に夢が詰め込まれていたり過度に老成していたりね。 ところがこの作品は、妙に登場人物たちが等身大で、 がゆえにかなりスケールの小さい、完全にクローズドな内容だなと思ったのだが。 ‥冒頭に続く。 物語は一言でいえばシンプルで、きわめて陰湿な兄弟喧嘩。 エリートの兄とそうでない弟。弟は兄の部屋を漁ることを生き甲斐にしており、 その事実を知りつつも、隠蔽工作の甘さをせせら笑い、頭脳的に仕返しをする兄。 基本は兄の視線で物語は進行する。弟の悪事をあばいて、 いったん立て直すべく家を出た兄だったが、 弟が薬の常習者になりかけていることを知って、最後は救おうとする。 ‥ここまでならいい話なのだがところがこの話、この時点であとわずか数十ページを残して思わずえっと二度見してしまう驚愕のどんでん返しが待っている。 そうしてそこでももう一度、最後の最後の一行に、あなたは戦慄するだろう。 いい話で終わることもできたこれを、もう一度ひっくり返して不快感で閉じる、 これは若さなのかもしれない。 しかしその一行で、確実にこの本は人の気持ちにごろん、と不快感という名の 楔を打つことに成功している。 浅井リョウと同い年?同世代?のこの感性が、もっと評価されることを祈ってしまった。
1投稿日: 2013.07.11
powered by ブクログ果てしない兄弟喧嘩を描いた作品。とても面白い。漫画で読んだらもっと面白いと思う。というかジャンプとかにありそうな作品だ。物語最終、兄弟の仲が良くなってのはありがちな安っぽさを感じたけれど、読み進めていくうちに「えーーー、お前が黒幕かい!!」となる。
0投稿日: 2013.04.12
powered by ブクログ兄弟間で起こる戦争。 これぞカイン・コンプレックス。 壊れていく関係と、 潰れていく思考。 兄弟でいがむことは、 仕方ないことなのか。
0投稿日: 2011.09.16
powered by ブクログ兄弟喧嘩はもはや戦争。 どちらかの息の根が止まるまで戦争は終わらない。 "許す"という事がどれ程難しい事か分かりますね。 全ての女子中高生に告ぐ! この本は、君達の輝かしい"恋心"を真っ黒に染め、犯し、うち捨ててゆくよ。 さあ、読む覚悟は有るか?
0投稿日: 2011.06.02
powered by ブクログあらすじを一言で表すとこんな感じ。 「幼稚で、だが、時には戦争といえるほど激しい兄弟ゲンカ」 このお話は2003年の第40回文藝賞受賞作です。 文庫本の解説は斉藤美奈子氏がされております。 感想からいうと、素直に面白かった! 読ませられた感の強い作品! 「17歳なのにスゴイ!」といった感想をよく聞きましたが、17歳だったからこんなに真っ直ぐ、こんなに残酷に陰湿に書けたのではないかな、と思いました。 しかしながら、確かにこんなに若くてこの溢れる描写力には舌を巻いてしまいます。 そういう読み方は違うだろうな、と思えども、驚きは隠しきれませんでした。 兄弟(姉妹)をお持ちの方は一度は「机をあさられる(もしくはあさる)」ということを経験したことがあるのではなかろうか。 本書はまさにそれがテーマとなって繰り広げられていく。 幼稚な弟に異常な怒りを隠しきれない賢い兄。 だが、読み進めていくうちにこの兄にも幼稚で陰湿な面を見ることになる。 途中、(自分を客観的に物事を考えることの出来る出来た人間と思っている)兄寄りの視点で進んでいくときに現れる、「青野」という怪しい男の放った兄・正気に向けた言葉が印象に残っている。 その一言によって揺らぎ、また思わぬ方向に話が進んでいく過程など素直に面白かった。 でもそれは私自身がああいう「青野」みたいなキャラクターが好きだから、という気持ちが強いからだとも思います。 また最終的な話の展開として、確かに賛否両論あるものと思いますが、私は”訳の分からない兄弟”の前に再び読者を引きずり出したことは正直ワクワクしました。 <完>で締められたままでも良かったのでしょうが、何となく「甘い」という感覚を覚えたからです。 私にとってあまりにも前半部分(<完>まで)のリアリティーが濃かったために、そこで終わりを迎えてしまうことが酷くご都合主義的な、勢いだけに任せてしまったものに感じられたのです。 何ていうのだろう……キレイに纏まりすぎというか…… 正気の葛藤のその先にあったものが「兄弟を思いやる」という改心という目覚めということが、私の中の最終章にはなかった。 本当の最後には少し若さのようなものが見られたが、ここまで引っ掻き回してくれなければ(<完>で終わりにしなかったことを指す)この奇妙な戸惑いと、この結果通りにはいかない恐怖を味わうことはなかったかなーと思います。
0投稿日: 2011.02.03
powered by ブクログ<>一気に読み終えてしまった。めちゃくちゃ面白くてというわけではないけれど、かっぱえびせん的な「止まらない」系の一冊だった。
0投稿日: 2011.01.23
powered by ブクログ暴力が抑圧されてるので兄弟喧嘩もどんどん陰険になっていく感じ 家庭内パワーゲームを制して、影から相手を支配しようとする感じ そんなやりとりが続いていって、鬱屈だけがどんどんふくらんでいって、そして押さえきれなくなる感じ 家庭の中でこうなんだから、社会はもっと大変なことになってるんではなかろうか それを思うと、とてもとても自立なんてできない感じ
0投稿日: 2010.10.01
powered by ブクログなんとも気色の悪い感触 それはかすかに感じる嫌なにおいのように 気持ちの悪いリアリティを持っている まさに黒冷水に触れたかのようだ 憎悪 低レベルな憎悪 しかしこの低レベルという俗なレベルに 僕たちも嫌がおうにも浸かっていることを 思い知らされる
0投稿日: 2010.02.28
powered by ブクログ文章力構成力の拙さが最後にうまく生かされて、痛楽しめる一冊に仕上がってます。『りはめ』っぽい(逆かな)若い疾走感も悪くない。この作品が作者の奇跡の一冊にならないといいなあ。
0投稿日: 2008.09.28
powered by ブクログ面白そうと思って買っておきながら、どうせ駄作だろうと思ってました。ごめんなさい。個人的に大好きです。文章自体は粗いけど、こういう理系っぽいソリッドな文章は好きな部類。 「あ、こんな感じで終わるんだ★よかったよかった一安心」と思いきや……このラストには賛否両論でしょうが、私は賛成派です。こういう終わり方を持ってこられるところは若さゆえの勢いもあるだろうけど、非凡だと思う。 赤く熱した怒りではなく、黒く冷たい怒り。この表現も、とってもイイです。駄作のような顔をした秀作とでもいうべきか。サスペンスに分類。
0投稿日: 2008.04.10
powered by ブクログきょうだいの争いって本当に身もふたもないっていうか、結局、親に認めてもらえるのはどっちだ?みたいな「こども」丸出しなものだったなーと思い出すはめになった一冊。もちろんこんなレベルではないけれど、私もいろいろやりました。それにしても、17歳男子がこれを書いたかと思うと空恐ろしいというか、この先が楽しみというか。
0投稿日: 2007.06.25
powered by ブクログ兄の部屋漁りを執拗に続ける弟に、異常な仕返しをエスカレートさせていく兄。薬が登場する辺りからが作りすぎかなと思うけど、小説なんでね。けっこう怖かった。
0投稿日: 2006.11.11
powered by ブクログ兄の部屋を偏執的にアサる弟と、罠を仕掛けて執拗に報復する兄。兄弟の果てしない憎しみは、どこから生まれ、どこまでエスカレートしていくのか?出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」を、スピード感溢れる文体で描ききり、選考委員を驚愕させた、恐るべき一七歳による第四〇回文藝賞受賞作。※う〜ん・・凄まじい。最後はちょっと意外だったな〜と思ったら・・・。なかなか凝ってますね。
0投稿日: 2006.09.26
powered by ブクログんんんんむ…オトコ兄弟(オトコだから兄弟だわな)ってこんなに複雑なのか。私の周りにも結構オトコ兄弟って多いのだが、ヤツラみんなこんな黒々としたものを腹の中にくわえ込んでいるのか…あぁ浄化したい、スキっと爽やかなジュースでも飲も…
0投稿日: 2006.09.07
powered by ブクログ『兄の部屋を偏執的にアサる弟と、罠を仕掛けて執拗に報復する兄。兄弟の果てしない憎しみは、どこから生まれ、どこまでエスカレートしていくのか? 出口を失い暴走する増悪の「黒冷水」を、スピード感溢れる文体で描ききり、選考委員を驚愕させた、恐るべき17歳による第40回文藝賞受賞作!』 ◆ハードカバーで見かけてから読みたくて、やっと文庫になってるのを発見したので喜んで一気に読んだ。この兄弟の陰険さと変態さはすごいものがある。こういう風にはなりたくないものだとつくづく思った。怖い怖い。
0投稿日: 2006.06.28
powered by ブクログミステリーではないが、これぞ2重トリックではないか!若い作家デビューも少しは信用できる作品。というか嫉妬してしまう。
0投稿日: 2006.04.09
powered by ブクログ兄弟の確執を描いた、最高にドロドロとした1冊です。兄と弟、それぞれの視点から交互に描かれた物語、2人の心情がとてもリアルです。どんでん返しに継ぐ大どんでん返しがあったりと、最後まで読み手を飽きさせません。若干、「ん?」と思う箇所があったものの、それを含めても星4つは付けられる作品だと思います。 最後の締め括り、兄の視点から描かれた文章が一番怖いです。著者が若干17歳だというのには驚きましたが、逆に17歳だからこそ描ける物語だとも言えると思います。ただ、救いようの無いほど暗く、ある意味イタイ物語なので気持ちに余裕のある時に読むことをオススメします。
0投稿日: 2006.03.15
