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競争と公平感 市場経済の本当のメリット
競争と公平感 市場経済の本当のメリット
大竹文雄/中央公論新社
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総合評価

132件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    競争と公平感 ―市場経済の本当のメリット 帯に「週間ダイヤモンド」2010年のベスト経済書とあったので、思わず購入。本の山に眠っていた物を発掘しました。貧困問題、非正社員問題、外国人労働者問題など数々の問題を取り上げながら、全体として日本人と競争に関して論説しています。 日本人は先進国の中でも飛び抜けて競争が嫌い。ふむふむ。それは教育から来ている。なるほど。現在の日本の教育では金融リテラシーは教えられていない。ほー。 著者は公平さを保つ介入を政府が行いながらの競争市場が健全で効率的な経済成長を促すことを盛んに論じています。でも、そうなっていない。そこには、為政者たちが既得権を死守するように誘導している日本社会がひしひしと感じられるようになる良書だと思います。 一般庶民は金融リテラシーなど持たない方が商売人にとっては都合が良い(多くのサラ金が金融リテラシーの低さによって商売していた)。競争市場をつくったら、既存の大企業はたちまち勢いのある企業に淘汰されてしまう(ホリエモンに対しての驚くほど重い実刑判決)。 そういったもろもろの世の中の流れを理解する上で、役に立つヒントがいろいろと入っています。 逆に、竹蔵が経済学の言外を感じたのは、モデル構築によるシミュレーションの結果というのは、モデルの精度次第で大きく結果が異なってしまうということ。経済活動という極めて複雑で人の感情によって大きく左右される活動をモデル化することがそもそも難しいということ。逆を返せば、モデルの構築時の恣意性が簡単に都合の良い結論を導けてしまうことを改めて認識させてくれました。 いずれにしても、いろいろとショッキングな結果(経済学部卒の人の20%が複利計算ができない?)も満載で、そういったところも楽しむことができます。 コストパフォーマンスが異常に高い本で、この本であれば、公平な競争市場でも生き残れると思います。はい。 竹蔵

    2
    投稿日: 2025.05.12
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    大竹文雄(1961年~)氏は、京大経済学部卒、阪大大学院経済学研究科博士課程退学、阪大社会経済研究所助教授・教授・所長、阪大副学長、日本経済学会会長等を経て、阪大大学院経済学研究科教授。専門は、労働経済学、行動経済学。日本学士院賞等を受賞。 私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。(本書は2011年の新書大賞第4位) 章立て及び内容は以下である。 Ⅰ.競争嫌いの日本人 ●なぜ日本人は競争が嫌いなのか? ●競争の好き嫌いは何で決まるのか? ●競争のメリットは何だろうか? Ⅱ.公平だと感じるのはどんな時ですか? ●競争は格差を生む。その格差の感じ方に差が出るのはなぜか? ●価値観や選好は、経済のパフォーマンスにどう影響するか? Ⅲ.働きやすさを考える ●競争と公平感は、私たちの働く環境にどのような影響を与えているか? ●働きやすい環境を作るポイントは何か? 著者の基本的なスタンスは、「市場による自由競争によって効率性を高め、貧困問題はセーフティネットによる所得再分配で解決することが望ましい」という、(2010年当時の)多くの経済学者と同じであり、本書は、リーマンショック後に日本社会に広がった「行き過ぎた規制緩和と自由競争への反発」に対して、市場競争のメリットを改めて強調し(もちろん、市場競争にもデメリットがあり、それを小さくする規制や再分配策の必要性は認めているが、具体的な言及はあまりない)、市場競争重視の価値観を再醸成することを主な狙いに書かれたように見える。 一方、私の昨今の主たる関心事は、行き過ぎた資本主義(=新自由主義)を元凶とする世界的な諸問題(経済格差の拡大に留まらず、環境問題や気候問題等も含む)に対して、我々は今後どのように対処していくべきなのかという点にあり、本書についても、「競争と公平感」という題名から、そうした問題意識に対する何らかの示唆が得られると思って読み進めたのだが、残念ながら期待は外れた。尤も、ピケティの『21世紀の資本』(2013年)、水野和夫の『資本主義の終焉と歴史の危機』(2014年)、斎藤幸平の『人新世の「資本論」』(2020年)等がベストセラーになり、資本主義の問題や限界に対する様々な議論が高まったのは、本書出版の後と思われる(2010年当時の状況はあまり記憶には無いが)ので、本書に多くを求めるのは酷なのかも知れない。 また、本書には、「競争」と「公平感」に関わる、生物学・脳科学的な(行動経済学につながるような)研究結果の紹介も多数あるのだが、今となっては目新しい内容は殆ど見られない。 経済書はその性格上、賞味期限があるものが多いが、本書も多分に漏れず、残念ながら今読むには物足りなさを感じざるを得ない。 (2022年10月了)

    2
    投稿日: 2022.10.13
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    日本人がなぜ資本主義なのに市場競争に拒否反応が強いのか。 たしかに市場経済の授業ってまともに受けたことなかったなあと。 慣れのない中で「負ける苦痛」もそうですが「勝ち続ける苦痛」も耐え続けるのがしんどいんやろなあと思います。 本書を読むと「生産性の低い人」は辛いことになるんやろなあと思います。 例えば残業規制が緩かった時は長時間労働で帳尻合わせてたのが時間内で結果を出さざるを得ないようになると仕事が追いつかなくなるんですよね。 仕事の持ち帰り規制があって長時間労働規制があって有給取得義務化につながるとますます「生産性」が仕事できる人になれるか否かに直結するようになるんやろなあと思います。 大竹先生の本もかなり読み進めることができました。

    1
    投稿日: 2020.05.07
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    近著の行動経済学につながっていく。どの章でも具体的なデータを基に様々な知見が得られ、内容が濃い。社会学的ともアプローチが近いので、経済学と社会学の橋渡し的な学びも得られるのでは。

    0
    投稿日: 2019.11.26
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    参考文献は非常に多く、時間をかけて研究されたのだろう。データも多く使われ、説得力はある内容。 だが、思い切った自論を展開するのではなく、今後の改善案的なものは平凡な気がした。 団塊の世代のボリュームが選挙結果にも影響しているとのことだが、たしかに多数決の論理ではそうだろう。 日本人には自分のことだけでなく、日本全体の今後のことを考えている人が多いことを願いたい。

    0
    投稿日: 2019.11.14
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    競争の大事さわ経済的に語る本 日本人に競争嫌いが多い理由を説明 いろんなことに触れてはいるが、なんか散発的な印象を受ける

    0
    投稿日: 2019.08.15
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    人間とは合理的な意識を持つことがいかに難しいかがよくわかる本である。 本書は言う。「日本は市場経済への期待も国の役割への期待も最低というとても変わった国である」。とても驚いた。目から鱗である。 経済学者は普遍的な定理を主張するのものと思っていたが、本書では国民文化の違いから考察が始まる。なるほどこれが「応用経済学」と言うものか。 本書を読むと、縦割りの狭い領域を超える知見こそが新たな発見をもたらしてくれることを感じさせてくれる。まさに知性には限界が無いと思えた。

    1
    投稿日: 2019.06.05
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    中公新書 大竹文雄 著    「競 争 と 公 平 感」     本体価格¥780+税  2010/3/25初版発行 週刊ダイヤモンド「2010年ベスト経済書」第1位。

    0
    投稿日: 2019.05.31
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    近頃似たような本を多数読んでいるので、読後感が希釈されてしまって、残らない。 割と雑然とした経済学のコラム集 記憶に残った項目 男のほうが競争が好きなのが男のほうが出世するという結果につながっているかもしれない 小さく生んで大きく育てるは間違い、体内で栄養状態が悪いと、飽食生活に耐えられないで肥満になる傾向が高い 最低賃金引き上げは、貧困層に大きな損害を与える 夏休みの宿題を最後までのコスタイプの人は、多重債務に陥りやすい。それは、主観的割引率が高いため 2014年 前に読んだこと完全に忘れて再読。この記事書くまで、前に読んだことがあることを思い出せなかった。orz

    0
    投稿日: 2019.05.21
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    <本全体、あるいは各章ごとの概要> <個人的な知識・ターム> * 覚えておきたい事(本全体の主張と関係なくともよい) + キーワードで興味のあるもの * 短い説明とページを記入 <引用> <自分の見解> * 読後感・意見・反論・補足など書きたいと思ったこと

    0
    投稿日: 2018.11.18
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    経済学者による市場経済と平等について書かれたもの。直接、本論について書かれている箇所は少なく、日本人、男女、教育、身体機能等、さまざまなことをトピック的にあるいはコラムとして記載し、素人でもわかりやすく、興味深く読めた。印象的な箇所を記す。 「市場競争の格差対策には2つある。第一は、政府による社会保障を通じた再配分政策によって格差を解消することであり、第二は、低所得の人たちに技能を身につけさせる教育・訓練を充実することである」 「若年層ほど、勤勉よりも運やコネが人生の成功で重要だと答える割合が高い」 「(薬指が長い人は能力が高いことについて)十両や前頭下位で引退した力士よりも、横綱や大関といった上位に昇進した力士の方が、薬指が人差し指より相対的に長いことがわかった。瞬間的な判断力を必要とする職種では、テストステロンの量が重要な資質として機能するようだ。(シカゴ大学、ケンブリッジ大学の研究結果も同じ。薬指の長さは、テストステロンの量と相関があることが知られている)」 「(市場競争のメリット)市場経済に任せると、最も効率的にさまざまな商品やサービスが人々の間に分配される。つまり、売れ残りや品不足が発生しないという意味で、無駄がなくなるということだ。無駄がなくなるということは、同じだけの資源をもっている場合に、私たちの生活は最も豊かになるということである」 「簡単にいえば、市場経済のメリットとは「市場で厳しく競争して、国全体が豊かになって、その豊かさを再分配政策で全員に分け与えることができる」ということだ」 「教科書は、「競争環境をうまく設定すれば、市場競争によって私たちは豊かになれる」という一番大事なメッセージを伝えることに成功していない。それは、市場の失敗と独占の弊害ばかりを強調しているためである」 「(出産時の低体重児は、健康障害及び教育水準低下と関連性があるとの研究について)栄養状態の悪い妊婦から低体重児が生まれ、その子どもが育っても健康状態が悪く、所得が低くなって、子どもを生むと低体重の子どもが生まれる」 「中学生の時に、夏休みの宿題を夏休みの最後の方にやった人は、たばこを吸いやすく、ギャンブルをしていることが多く、借金を背負う確率も高い」 「非正規労働者が、労働者への配分が減ったものの多くを負担している。このことは正社員の雇用を守り、企業の労務コストを削減するという意味で、正社員と企業経営者にとって短期的には合理的である」 「(競争否定論者に対して)オリンピックから競争がなくなって、金メダルが廃止され、単に参加賞しか出なくなったとすれば、オリンピックを楽しむ人は激減するだろう」

    1
    投稿日: 2018.11.14
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    最近のアンチ市場経済論に対して経済学的な見地をとく入門書。 自由市場での競争で効率を上げて、生じた格差は再分配で調整するというのは正論。しかし著者が指摘するように日本では、競争にしても公による再分配にしても人気がない。身内での調和を重視する風土と、ある意味、整合的な態度ではあるのだが。そこに小泉改革のように市場経済カラーだけを強めるとバランスが崩れるということか。 双曲割引の話や、社会保険料が会社負担も従業員負担も関係ないという議論は勉強になった。小野不況論とケインズ政策の違いはようわからんだ。

    0
    投稿日: 2018.11.05
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    データから見る日本と社会と市場と経済。市場経済の話を軸に、関連する四方山話を取り揃えた一冊。祝日が増えると経済はどうなる?ワーカホリックの存在は経済にどう影響を与える?最低賃金引き上げの効果は?移民は?などなど。直近役に立つわけではないが、政治経済に関わる一般社会人としては抑えておきたい。

    0
    投稿日: 2018.10.20
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    私たちは本当に「市場競争」について理解できているだろうか、というのが本書のテーマ。 統計データを使いながら、日本人が感じる「公平感」や競争に対する感覚の特殊性を指摘していく。 その背景には、「市場経済」__つまり競争を前提とした社会がもたらすメリットが正しく理解されていない状況があるのではないか、と著者は指摘する。 「ブラックスワン」のタレブは市場は失敗することを前提にしているが、だからといって市場そのものがまったく無意味というわけではない、ということだろう。 「競争」というものがあることによって、私たちはいろいろなメリットを得ている。ただし、それが当たり前の世界で生活しているので、そのメリットが見えて来にくい、というわけだ。 第二節では、「公平」や「貧困」の問題を取り上げている。日本における貧困の多くは「相対的貧困」であろう。それは、その人が「そう感じる」という部分が実際の所多い。 そして、人の感じ方というのは相対的である。 また、人間はマキシマイザーではない。 そういうのを前提として、制度設計が必要ではないか、という提言もある。本書内では「後悔するような人間」をモデルにする必要があるのではないか、と書かれている。 このあたりは、リチャード・セイラーの「実践・行動経済学」あたりが関連してくるだろう。 第三節では「働きやすさを考える」と題して、非正規雇用の問題から、社会全体における労働の在り方が模索されている。 市場経済、あるいは競争主義というのは、「自由に好き勝手やってください」というのとイコールではない。そこには、一定のルールがある。 そして、そのルールが時々の情勢に合わせて変更される。 その変更のされ方に、「不公平感」を感じることは避けられない。バランスを調整するために行われるわけだから、主体的な視点で見る「私たち」の誰かは、必ず「不公平」を感じることになる。 結局の所、その不公平を受け入れることで、一体何がバランスされるのか、ということを考える必要があるのだろう。 不公平が嫌だからと言って、競争そのものを完全にゼロにしてしまったら、思いもよらなかった結果が待っているかもしれない。 なにせ、私たちは「後悔するような人間」なのだから。

    0
    投稿日: 2018.10.09
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    競争をめぐる様々な議論を短編で解説している。行動経済学の書をすでに数冊読んでいるし、出身も社会学部ということもあり、取り上げる題材に目新しさがなく、がっかり。どうしてこの程度でベストセラーになっているのだろう。

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    オイコノミアを見て大竹先生に興味を持ち読んでみた。同番組で取り上げていたトピックと被るテーマが多く、理解しやすかった。 経済学者らしく競争に肯定的な態度だが、日本では敗者復活の道が限られている以上、全面的に競争社会を肯定する気にならない。ムダの排除が経済学の目的らしいが、経済効率と国民の幸福は相関しない、と思う。

    0
    投稿日: 2018.08.23
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    競争への拒否反応が強い日本において、競争することのメリットは何か、また日本人はどういうときに公平だと感じるのか経済学の観点から書かれた本。(岩波の次にお固い)中公新書の中では、断然読みやすい一冊。

    0
    投稿日: 2018.04.29
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    論文調がゆえに読進苦。「なるほど」というより、「ということらしい」という感想をもつシーンが多かった。

    0
    投稿日: 2017.11.15
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    「オイコノミア」の「大竹先生」の本で、2010年刊行の本。 労働や雇用の問題の専門家だったようだけれど、テレビで活躍する人だけあって、いろいろな学者の論文を引きつつ、すっきり、手際よく議論が進んでいく。 経済状況が人の価値観形成上に影響し、その逆もある―こう書くと当たり前のようだが、これが経済学的にも証明されてきたことなのだとか。 出生時の体重が成長後の健康状態、ひいては経済状態にも関わっているという話には驚いた。 各章で、男女の昇進格差、グローバル化の中の所得格差など、様々な格差問題を分析し、最後に処方箋を示していく。 国が再分配をうまくしていけるのなら、むしろ競争や格差はある程度はあったほうがよい、ということのようだ。 …それがあまりうまくいっていないから、困っているんだけどねえ。

    0
    投稿日: 2016.02.23
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    市場経済と格差についての考察。 まず、日本人が世界各国から見ていかに自由主義や市場経済、格差についての意識が特殊かというのがデータとともに論じられている。 単純に市場経済と言っても最低賃金や働き方、移民問題など、今の政党の政策等に照らして考えても、面白い。幅広く経済学的な問題を取り上げているので、知識のベースアップにはちょうど良い本と思う。著者の言うとおり日本人の金融リテラシーは低いと思われるが、それに加えて客観的なデータを基に考える、生活行動様式を選択できるようになるのが良い。 また、行動経済学の考え方は今や広く知れ渡ってきているが、これが4年程前の文章ということを考えると、興味深い。

    0
    投稿日: 2015.10.20
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    (2015.06.24読了)(2013.07.16購入) 副題「-市場経済の本当のメリット-」 経済に関するエッセイという感じです。かつて、竹内宏さんや飯田経夫さんの著作を楽しく読ませてもらいました。 この本は、視点やテーマは面白いのですが、説得性に乏しいという印象でした。 【目次】 プロローグ 人生と競争 Ⅰ 競争嫌いの日本人   1 市場経済にも国の役割にも期待しない?   2 勤勉さよりも運やコネ?   3 男と女、競争好きはどちら?   4 男の非正規   5 政策の効果を知る方法   6 市場経済のメリットは何か? Ⅱ 公平だと感じるのはどんな時ですか?   1 「小さく産んで大きく育てる」は間違い?   2 脳の仕組みと経済格差   3 二〇分食べるのを我慢できたらもう一個   4 夏休みの宿題はもうすませた?   5 天国や地獄を信じる人が多いほど経済は成長する?   6 格差を気にする国民と気にしない国民   7 何をもって「貧困」とするか?   8 「モノよりお金」が不況の原因   9 有権者が高齢化すると困ること Ⅲ 働きやすさを考える   1 正社員と非正規社員   2 増えた祝日の功罪   3 長時間労働の何が問題か?   4 最低賃金引き上げは所得格差を縮小するか?   5 外国人労働者受け入れは日本人労働者の賃金を引き上げるか?   6 目立つ税金と目立たない税金 エピローグ 経済学って役に立つの? 競争とルール あとがきにかえて 参考文献 ●たばこ(114頁) 「たばこを吸う人の多くは、ギャンブルもやるし酒もやる」 たばこを吸う人は吸わない人よりも不幸であり、その不幸の程度は、年収が約200万円減ったのと同じだという。スモーカーやギャンブラーは、住宅ローン以外の負債を抱えている比率も高いそうだ。 ●所得・資産格差(127頁) 小泉首相は「格差が出ることが悪いとは思わない」、「成功者をねたんだり、能力あるものの足を引っ張ったりする風潮を慎まないと社会は発展しない」とも発言している。 失敗しても再挑戦可能な社会を目指すべきだと訴えている。 ●所得格差(129頁) 1990年代の終りから2000年代の初頭にかけては、若年層での所得格差が拡大している。この若年層の格差拡大は、超就職氷河期で急増したフリーターと失業者が原因である。 所得税の累進度の低下も可処分所得の格差を拡大させ、消費格差を拡大する要因になる。 ●才能と学歴(133頁) アメリカでは「学歴が所得を決定する」と考えている人の割合は77%であるのに対し、日本では43%にすぎない。また、アメリカでは「才能が所得を決定する」と考えている人が60%であるのに対し、日本では29%である。アメリカ人が重要だと考えているのは努力、学歴、才能の順番であるのに対し、日本人は努力、運、学歴の順番である。 ●不況の原因(147頁) 需要の減少が不況の原因だと考えるほうが自然である。 ●経済停滞(176頁) 90年代の日本の経済停滞の要因は、生産性の上昇率が低下したことに加えて労働時間が短縮されたことであった ●長時間労働(179頁) 長時間労働の規制が必要なのは、他に職場がないために仕方なく低賃金で長時間労働をせざるを得ないという場合、長時間労働の職場であるということを知らずに就職し、転職市場が十分ないために長時間労働をせざるを得ない場合である。 ●税抜き価格(211頁) 消費者はたとえ売上税を正しく知っていたとしても、店頭の価格表示でそれが示されていないと、消費行動は店頭価格だけに依存してしまうことを意味している。つまり、売上税が店頭表示されないと、消費者はそれに影響されないで消費量をきめてしまうので、売上税を実質的に負担してしまうことになる。 ☆関連図書(既読) 「アダム・スミス」高島善哉著、岩波新書、1968.03.20 「アダム・スミスの誤算 幻想のグローバル資本主義(上)」佐伯啓思著、PHP新書、1999.06.04 「ケインズ」伊東光晴著、岩波新書、1962.04.20 「ケインズ」西部邁著、岩波書店、1983.04.14 「超訳『資本論』」的場昭弘著、祥伝社新書、2008.05.01 「超訳『資本論』第2巻」的場昭弘著、祥伝社新書、2009年4月5日 「超訳『資本論』第3巻」的場昭弘著、祥伝社新書、2009.04.05 「高校生からわかる「資本論」」池上彰著、ホーム社、2009.06.30 「マルクス・エンゲルス小伝」大内兵衛著、岩波新書、1964.12.21 「賃労働と資本」マルクス著・長谷部文雄訳、岩波文庫、1949.. (2015年8月20日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 日本は資本主義の国のなかで、なぜか例外的に市場競争に対する拒否反応が強い。私たちは市場競争のメリットをはたして十分に理解しているだろうか。また、競争にはどうしても結果がつきまとうが、そもそも私たちはどういう時に公平だと感じるのだろうか。本書は、男女の格差、不況、貧困、高齢化、派遣社員の待遇など、身近な事例から、市場経済の本質の理解を促し、より豊かで公平な社会をつくるためのヒントをさぐる。

    1
    投稿日: 2015.08.20
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     市場主義に関して日本人はどのように考えているのでしょうか。市場主義の競争によって社会全体として効率的に資源が分配されることを少なからぬ人が肯定せず、他方で貧しい人へ資源の再分配を国家が行なうことも肯定しない。このように、市場競争と国家による再分配の両方を(国際的にみて)肯定しない人が多い、という逆説が生じるのはなぜでしょうか。  著者のような経済学者は、市場競争によって人間や組織は努力し、資源は効率的に配分され(無駄がでないという意味で)、競争によって生じた資源の格差は国家が再分配することによって埋め合わせると考えます。しかし上記の逆説からは、人びとが「資源は効率的に配分」されるとは思っていないこと(市場不信)、国家が「再配分」すべきだとは思っていないことが明らかになっています。  この問題意識から始まり、競争的な市場主義の否定を強調して転換しようとした政治、そして人びとの価値観といった問題に踏み込んでゆくところ(1章)は興味深く読みました。  根幹となることは1章の1, 2, 6節にあるので、ここを読むだけでも参考になると思います。

    0
    投稿日: 2015.04.30
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    市場主義信仰の学者による現実離れした論説と統計に基づく一般論の本 「市場主義による競争も嫌いで、大きな政府による分配も信頼していない」日本が異常であることをもっと掘り下げて欲しい

    0
    投稿日: 2015.01.12
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    大企業主義と市場主義がひとつとなり、社会主義勢力と対峙し、 ここまで来た。昨今格差や不公正が広まったときに大企業主義でなく、市場主義が目の敵にされるという一説。なかなか説得力が。 また学校教育で、市場主義も仕組みを概説しても市場主義のメリットを教えないのも問題だと指摘。市場の失敗などは教えるのに、と少し恨みがましい感情が出てるのも、著者に親近感が湧きました。

    0
    投稿日: 2014.06.09
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    いかにも新書って感じでプチ論文発表を一般人向けに概説している。 論調が丁寧で、学ぶことも多い。データを重視しており、具体的な統計も載せてあり、説得力がある。 章毎に問題的だけでなく、その解決策もアバウトだが述べられている。 ロジックが明確なので、学校の教科書や、受験問題の文章として活躍できる本でもある。

    0
    投稿日: 2014.02.02
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    大竹さんの本。やっぱり大竹さんの本はコンスタントに良書ばかり。この本も良かった気がする。久しぶりにもう一度読み直したい。

    0
    投稿日: 2014.01.24
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    著者曰く、「市場競争も政府も嫌いな日本人に向けて書きました」とのこと。全編通して、市場競争のメリットが展開されていく経済エッセイです。 「アメリカで大企業主義と市場主義が峻別された理由」「不況が人々の価値観にもたらす影響」「ウィキを使って社会問題を解決する方法」などなど、興味深いテーマが多々取り上げられていました。

    0
    投稿日: 2014.01.03
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    市場競争は豊かさを生むが、「競争」であるが故に各人の間に格差を生じさせる。 また、政府による徴税や公的扶助など、社会的システムにより再配分が行われる。 このような基本的働きの中、例えば、「公平」に重きを置けば、「競争」自体を制限することにもなりうる。日本人の競争嫌い、グレーなままに安心してしまう文化に問題提起をしている。 本書では、格差と再配分について、適切なバランスをとるよう議論を深め、社会全体としては豊かさの創出を続けていくことを唱えている。 このような資本主義のあり様は、至極当たり前のことではあるが、本書では、非正規雇用、長時間労働、夏休みの宿題への取組み方などなど、色々な側面から具体的事例を紹介しながら説明されている。 事例の紹介は多いものの、それぞれを深く掘り下げるような内容が薄く、もう一つ気持ちが乗っていかない感じであった。 私としては、「住民が公平感を感じる」=「政府への理解、納得性が向上する」という視点で知識を深めたかったので、少し残念。

    1
    投稿日: 2013.12.10
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    行動経済学や文化経済学などの最新の研究の知見をふんだんに盛り込みながら、格差問題などを検討している。いろんなトピックを取り上げているので、全体としてはやや散漫な印象。 政策効果検証のための政府保有情報のオープンソース化や長時間労働問題の分析など政策立案のヒントとなるような内容も多い。

    0
    投稿日: 2013.11.23
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    競争嫌いの男女差、人の決断の時間非整合性、最低賃金引き上げの被害者など、社会と経済の問題を具体例を交えつつ説明。

    0
    投稿日: 2013.11.04
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    前半はニューロエコノミクスや行動経済学など、古典的な経済学の仮定した経済人の概念を変更する新しい経済学が中心で余り面白くなかったが、後半は市場競争や伝統的な経済学の理論が現実世界の諸問題に応用できる可能性を描いている。 端的に言って「公平感」というタイトルから期待した内容は少なかったが、経済学が何の役に立つのか、現実世界の問題にどのような視点を提供するのか、どんな物差しを得ることができるのか、などが丁寧に描かれている。 個人的には後半の労働市場の話と後書きが非常に興味深かった。

    0
    投稿日: 2013.06.12
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    競争によって問題が生ずるのは、競争そのものが悪いからではなく、ルールに公平性が欠けているからだという主張には頷けるものがある。 http://daily-roku.hatenablog.com/entry/2013/05/06/104300

    0
    投稿日: 2013.05.06
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    競争は必ず勝者と敗者を生むし、努力をしたからといって勝者になれるとは限らない。市場経済のメカニズムが人々の努力を促し、失敗して敗者になっても政府のセーフティネットがしっかりと再チャレンジを可能にしてくれる。そうしたら日本の国際競争力も上がるのじゃないかと思いました。

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    投稿日: 2013.01.30
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    競争すればその結果として格差ができますので、その中で「公平感」を多くの人が感じることは難しく、その実現には、政府の施策や法律が重要になってくると思います。日本は資本主義社会ということになっていますが、この本でも述べられているように、市場競争が日本ではあまり歓迎されていないような気もします。 結果の平等を目指した社会主義は、ソ連や東欧の歴史を見れば、失敗したのは事実ですが、より多くの人が「公平感」を感じるようには、どのようにすべきについてこの本では述べています。 以下は気になったポイントです。 ・市場競争とは、いわばインセンティブの与えられ方の一つ、競争に打ち勝った時の報酬があるから参加する、そこで得た切磋琢磨は、私たちを豊かにしてくれるという副産物もある(はじめにp6) ・日本人が運やコネを重視する価値観をもつようになったのは、最近である可能性が高い(p17) ・18歳から25歳の頃、高校や大学を卒業してしばらくの間に、不況を経験するかどうかが、その世代の価値観に影響を与える、不況を経験した人は「人生の成功は努力よりも運による」と思う(p18) ・男女差別を禁止する方法で恩恵を受けたのは、多くの女性であるが、被害を受けたのは未熟練労働をしていた男性、名目賃金が低下した(p27) ・日本国内で仕事に必要とされる能力は、体力・計算力・記憶力といったものから、対人コミュニケーション能力・アイディアの発想力、データの分析能力に移ってきている、こうした能力はITは得意でない(p41) ・20-30代半ばの男性の非正規雇用比率は90年代半ばまでは、3パーセント程度であったが、2008年には15%までに上昇した(p50) ・日本の統計法が改正され、2009.4から研究目的向けに、政府の統計や業務統計が公開されることが可能になった(p61) ・第二外国語の発音は、12歳以下で学ばないと不完全なものになる(p95) ・利己主義か平等主義かという価値観は、教育や家庭環境で形成される(p103) ・たばこを吸う人は、吸わない人よりも不幸の程度が、年収で200万円減ったのと同じ(p114) ・所得格差の拡大の多くは、人口構成の高齢化で説明できる、生活水準の格差を示す消費の格差は、50歳代以下の年齢層で拡大する傾向にある、消費を決定するのは、現在の所得だけでなく、未来の所得と現在の資産も影響する(p129) ・日本とフランスで高額所得者の所得独占が高まらなかったのは、労働市場の規制が残っている、組合の力強い、所得格差に関する社会的規範が存在があるから(p131) ・今残っているのは、コンピュータにできない仕事、コンピュータではとてもお金がかかる仕事、それは、掃除や配達、機械化するとお金がかかるが、多くの人ができる仕事、2つ目としては、アイディアを考えたり、人とコミュニケーションする仕事(p140) ・良い仕事を増やすためには、非正規雇用への規制強化ではなく、正社員の既得権益にメスを入れる(p162) 2013年1月19日作成

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    投稿日: 2013.01.19
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    競争・格差・公平感にまつわる統計データや考察が豊富に載っている。全体として統一されたストーリーがないためかあまり刺激的なものではないものの、充分に示唆を得られる。

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    投稿日: 2013.01.04
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    身近でわかりやすい具体例をあげ、市場原理や経済について解説してくれる著書。経済についてネガティブなイメージもあったが、この本を読んで改めて勉強し直そうと思った。

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    投稿日: 2012.12.18
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    行動経済学であったり日本における貧困と教育の相関であったり、今までこの授業関連で読んだいろいろな本とリンクする話が多く、読み進めやすかった。様々なデータをその実験とともに自説の強化に援用しており、興味深い。ただ雇用形態のパラダイムシフトは少しユートピアかもしれないと思った。

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    投稿日: 2012.11.24
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     日本人はなぜ競争が嫌いなのかを経済学的観点から説明しています。身近な話題を取り上げて解説してくれるので読みやすいです。  雇用問題で非正規社員が増加し、その結果、富裕層と貧困層の格差が大きくなったと言われています。世論では、格差が大きくなるのはよろしくない、格差を是正しろと声高々に論じられています。一方、経済学の視点から考えると、一番の目的は、市場で効率良く成果を上げて利益を最大化することです。  経済学の視点から言えば、格差が生まれるのは至極当然のことであり、格差を問題と考えること自体おかしいとの考えです。本書では、経済学の観点で、日本中に蔓延している全員平等で公平の考えに一石を投じています。  世の中は経済で成り立っています。一方で、経済学はお金儲けの手段だというネガティブな考えもどこかに潜んでいます。本書で指摘しているように、経済学は何もお金のことだけを考える学問ではありません。お金を通して、世の中が豊かになるのが最終目的です。世の中が豊かになるという目的は全員が共通認識のはずです。お金という側面を考えているかどうかの違いだけだと思います。  世の中が豊かになり、自分が幸せになるためには、お金を味方に付けておくのは絶対条件です。そのためには、経済学をもっと勉強する必要があります。経済や金融の知識は誰もが持っておく必要があります。お金を人生の目的でなく手段のひとつであると捉えて、お金についてもっと勉強することで、世の中の流れが分かるはずです。

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    投稿日: 2012.10.10
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    本書は、日本人の資本主義及び競争と格差に対する感じ方の特徴に始まり、雇用、格差、貧困といった社会問題について、経済学的見地から分析し、問題の本質を明らかにしようとしている。こうした社会問題は、個別事例を強調した報道により、情緒的、感情的な議論が蔓延し、政治家も問題の本質に取り組まず、大衆迎合的かつ近視眼的な対応で世論の支持を集めようとしてきた。しかし、例えば雇用問題のように、規制強化による雇用保障や最低賃金の引き上げが、かえって雇用の選別を強め、二極化を助長することになり、政策目標と逆の効果を招いてしまうということが、経済学的には明らかであるにもかかわらず、政策レベルではこうした誤ったことが実行されている。本書を読んでいくと、社会的問題を分析し、解決策を模索していく上で、経済学がいかに有効であるかを改めて認識させられた。

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    投稿日: 2012.09.29
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    行動心理学的なのも結構乗っていて面白可笑しく読めた。市場・競争・金融の意味や価値をもっと学んでも良いのかもしれない。特に学校において競争は毛嫌いされてる感あるしな。確かに学校の中で能力や成果を図る定規が偏差値しかない中で競争させるのは割を食う子が出る。そのことを問題視するのはわかるが,競争自体を否定するのはやりすぎだわね。一人一人が活躍できるような工夫をする方が建設的だろうな

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    投稿日: 2012.07.23
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    まあ、平均的な経済学者が書いた本、という感じですね。まったく共感できない話(学説)が淡々と記述されている感じ。

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    投稿日: 2012.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    市場競争そのものを問題だと結論し、競争を否定するようなルールを設定するのではなく、市場競争そのものがうまく機能するようにルール設定することが必要であるとの著。

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    投稿日: 2012.05.05
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    作品(http://www.chuko.co.jp/shinsho/2010/03/102045.html)には、サブタイトルがついています。「市場経済の本当のメリット」というその副題が、日本経済新聞の経済教室でも定期的な連載をもつ著者がこの本を通じて市場経済に対してこめた思いを表しているように思います。 リーマンショック以来、市場経済そのものへの否定的意見や反発が起きる一方で、大竹氏(http://www.iser.osaka-u.ac.jp/~ohtake/)が主義(ism)ではなく、その概念を現実に活動させる者(ist)、つまりは経済活動に生産者であっても消費者であっても何かしらの形で参画する私達自身へと批判の射程を向けているように思えます。競争という言葉に対する印象や解釈はヒトの置かれている立場や心象によって大きく異なりますが、そのブレの幅が大きすぎる日本人への視座はしごく当然である一方で冷酷なまでに貫徹されているようにも思えます。 日本人の市場主義嫌いがさまざまなデータや指摘から明らかにされます。それは、自分たちも当事者として市場で踊っていながら、自分が踊らされていたと思い込むことで身替りはやく被害者ぶる変容がチラホラと見て取れますし、その指摘が過去の私と重なるところもあって自省させられました。 批判する対象をismとistとでまちがえてしまうことによる滑稽な帰結は、この本だけではなくて今読んでいるスラヴォイ・ジジェクにも当てはまります。自由主義社会の人間(主に西側と呼ばれた国々に住まう人々)がかつて社会主義・共産主義に向けていた視点からも明らかにしています。そこには見下す側の奢りが垣間見えます。過去の出来事を忘れた上で、他者を非難し、蔑む私たちの心が見えるように思えます。 そうした自分自身で責任者や否を背負うことを拒否した人々(もちろん私自身も含むのですが)への強烈な批判が込められています。この本の場合、それは日本人の市場主義観であり、見えなくても確かに存在する縁故社会でもあるように思えるのです。競争をどう解釈し、どのように向き合い、それを経済活動の中でどう理解するかを著者(http://ohtake.cocolog-nifty.com/)は丁寧に書き綴っています。そして、その「競争」を「公平感」に置き換えてみて、二度目を考えてみることが同じく大事であるとも思います。そんな自分たちの立ち位置を、立ち止まって見直して考えてみる上でも好著だと思います。

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    投稿日: 2012.05.04
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     市場経済の本当のメリットは全体としては豊かになれることで、自分が豊かになれるかどうかは競争に勝てるかどうかにかかってくる。  勝てそうにもないと思うから市場経済を嫌うわけだけど、負けた時のために社会保障を充実させておこうとも思わない。 これはなにげに日本がそこそこの生活をおくれているから、実感がないからだと思う。  呆れるぐらいの額の赤字国債を発行しているけれど、国債の利率は殆んど上がっていない。利率とは信用度のことだから、利率が上がっていないということは信用力は落ちていないということ。  政府が体たらくであっても、勤勉さで培った日本の国力はいまだに世界一の信用があるということなのです。税収は落ち込んでいても、家ではたっぷり貯めこんでるんです。こんな状況で不景気だから競争をとか言われても全然ふに落ちないですよね~

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    投稿日: 2012.03.03
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    日本人と外国人の、至上主義や貧困に対する捉え方の違いから、『最低賃金引き上げ』によって格差は解消するかという問題まで踏み込んだ作品。 日本人は「勤勉」よりも「運やコネ」を重要とする割合が増えているという少しショックなデータもあり、今まで知らなかったことが具体的に記されているので非常に興味深く読めた。 経済学の前提は、「人間は合理的に行動する」というのがあるが、筆者は「人間は必ずしも合理的に行動するとは限らない」というスタートラインから話を始めているのにも好感が持てる。

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    投稿日: 2012.01.24
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    経済や、それに関わる日本人の感じ方、行動原理みたいな論点を短い区切りで紹介していく内容です。面白く読みやすい一方で、印象には残りにくい部分もありました。日本人は基本的に経済やお金、そして市場主義の価値について正しく飲み込めていないのだろうなぁ。

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    投稿日: 2012.01.22
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    ● 最低賃金の引き上げによって、運よく職を得られた人は、高い賃金が得られ、働いている人の間で格差が縮小する。しかし、最低賃金の引き上げは、仕事に就けない人を増加させるため、失業者と就業者の間の格差は大きくなり、それこそ運・不運の差を拡大してしまうのである。 ● 日本では年齢が高い人のほうが年齢層内の所得格差が大きい。人口高齢化によって日本人のなかで所得格差が大きいグループが増えてきたため、日本全体の所得格差が広がってきたのだ。 ● 日本人は「選択や努力」以外の生まれつきの才能や学歴、運などの要因で所得格差が発生することを嫌うため、そのような理由で格差が発生したと感じると、実際のデータで格差が発生している以上に「格差感」を感じると考えられる。 ● しかし、それでは若者や将来世代は、たまったものではない。このような悪循環をどこかで止める必要がある。特定の世代の政治力が過度に強くならない仕組みを作るべきだろう。たとえば世代別の選挙制度や、子供の数だけ親に投票権を与えるというのはどうだろうか。

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    投稿日: 2012.01.06
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    読んでる途中だが、経済とか、競争とかと関係が薄い話が多い。多面的と言えば聞こえはいいが、要するにまっていない 著者が喋りたいことを喋ってる感じがする。プロが書いた本とは思えない。 一つ一つの話題は面白いことは面白いけど、面白い雑学を読んでる印象。例えば、アカデミー賞受賞者が、ノミネートされただけの人に比べて平均4歳長生きって言われてもなー。ここから何かを導こうとするのはさすがに無理があるでしょう(本文では、不平等感が寿命に影響を与えることの例証となっている)。全編こんな感じです。 全編を通して何を言いたいんだろう?相当好意的に読まないと拾えないのでは? うーん、新書は外れが多い

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    投稿日: 2012.01.05
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    統計と結論の結びつけ方とか、えっそれは強引でしょと思うところは多いものの、〈経済学〉の考え方が分かりやすく理解できた。 読んで分かったのは、やっぱり経済学まったく知らない、ということ。2012年は経済学と物理をざっくりでも知る年にします!

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    投稿日: 2011.12.30
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    なんだか色々共感するところもあった気がするのだが忘れてしまった。 残業の話(平は率先して働くのがいい、でもそのまま上司になってしまうと困ったチャンになる…上司はあんまりバリバリ仕事しないけど楽観的な人だといいよねー)やらなんやら。 さて。翻って、日本では『公平感』はどのように醸成されてきたのだろうか。日本の社会は『成功者』について何を認め、何を求めるだろうか。『成功者』はどのように行動するだろうか。といったことを少し考えただけでも、アメリカなどと全く異なる行動原理があるだろうことは明白である。それはきっと”成金”という言葉の持つイメージにも関係してくるだろう。

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    投稿日: 2011.12.14
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    市場経済のメリットとは「市場で厳しく競争して,国全体が豊かになって,その豊かさを再分配政策で全員に分け与えることができる」ということ.この本によると日本は主要国の中で市場経済への信頼が最も低いらしい.何かある度に,市場経済を批判すればいいと思っているレベルの低い政治家が多いからか・・・.

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    投稿日: 2011.11.03
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    タイトルの通り、さまざまな統計などを使いながら 日本人は競争についてどんな印象をもっているか 日本人はどんなときに不公平感を感じるのか といった点を投げかけてくる 統計によれば、私たちは競争型の社会を歓迎しないが かと言って政府など国の役割にも期待しない という先進国の中ではまれなケースらしい 結論としては、市場競争そのものを毛嫌いするのではなく 健全なルール・管理のもとでの競争は人びとを豊かにする、 ということのようだ そして、もっと経済というものを勉強しなさいと たしかに、自分は経済学部出身にもかかわらず 経済システムや金融にはとんと疎くなってしまったいる せめて単利・複利については正確に知っておこう

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    投稿日: 2011.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    資本主義への支持と運やコネでなく勤勉のほうが成功に繋がるという価値観が相関しているという論はおもしろかった。また不況時代に育った若者は運やコネの方が大切だと思う傾向が強いらしい。 その他にもデータにもとづいて経済学、主に市場競争のメリットについて述べていて非常に興味深かった。 またニューロエコノミクスなどの心理学をからめた新しい流行りの学問領域は読んでておもしろかった。

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    投稿日: 2011.10.07
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    大体は既知のことを確認する内容だった。ただ、選挙に高齢者の意向が大きく左右されている可能性についてはなるほどと思った。参議院はより「大所高所から良識ある民意」が反映されるようにすべきかもしれない。

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    投稿日: 2011.09.30
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    読もう読もうと思っていた本がやっと読めた。研究結果がたくさん乗ってるし、日本の現状と経済学のつながりが比較的良く分かった。例えば、移民労働者の問題の経済学的論点など。そして、数的データの処理の大切さ、因果関係が見せかけのものでないか、観察対象、現象の選択の重要性も気づかされる。こう言うことも、勉強して見た い。

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    投稿日: 2011.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    資料として載せている調査内容及びその結果がどうも胡散臭いです。 デフォルト戦略を設定する必要があるように感じました。 例えば、 コラム①薬指が長いと証券トレーダーに向いている?では、相関関係であり因果関係ではない。また因果が逆転している可能性もある(薬指が長い→証券トレーダーに向いているのではなく、成功することで薬指が伸びているのかもしれない笑)。 なんかこう、好きじゃないんですよね、全体的に。だから信憑性を持てない。信用できない。 前半くらいまでは、本当に『それで?だから何?』というような感想しか持てない。 結局著者は何が言いたいんだろう?と読者を路頭に迷わせるような印象です。 著者の主張が弱い。他人のデータ引用ばかりで、それは著者本人の意思ではないので、今一つ熱が伝わってこなくて落胆します。これでよく経済学新書ナンバーワンのうたい文句が言えるなぁ!と皮肉をこめて言いたいです(笑) (帯には、「週刊ダイヤモンド」2010年のベスト経済書第1位、「日本経済新聞」2010年エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10第3位と書かれています) タイトルと内容が合致しないのも納得がいきませんね。『80年代から現在までの経済俯瞰―経済成長から格差トレンドまで』にした方がまだ内容に即しているように思います。 僕が気になる点は二つ。 一つ目。著者はこう述べています。 現在の資本主義経済を肯定していますが、一方で経済格差が深刻な問題になっています。規制を強化するとますます経済が悪化するし、この資本主義経済の恩恵で質の高い商品を格安できるという事を強調し、規制強化には反対しています。 これについて、僕は、経済活動そのもののスピードを落とすという事を議論すべきだと思います。悉無律的な規制する/しないの二者択一ではなく、自由と平等(本書に則して言えば公平感)の両立は可能であるか。そういう事が書いてあるのかと思いきや、ただ最近の経済トレンドを俯瞰的に述べているだけで、著者独自の主張が弱く、優れた著書とは言えません。広井良典『定常型社会』や平川克美『経済成長という病』の方が一歩踏み込んだ内容になっているので、そちらを読む方が有益だと感じます。勿論、俯瞰的に最新の経済を学びたいならば、本書でも構わないでしょう。僕は本書のタイトルを見て色々と期待していただけに、非常に残念だった、という事にすぎません。 もう一つは、仕事それ自体が無いという点。仕事が無いというよりも、非正規労働に代表されるような、低賃金でしかない仕事は多いのですが、正規社員のような、忙しくて(人並みに)稼ぐ仕事が少ない現状。端的に言えば『暮らしていける所得レベルではない』。 非正規労働は景気が良くなっても減少に転じる事は無いと思うし、今後も増えていくだろうと予想するのが妥当だと思いますが、こういった人が増えると、社会経済の流れが更に大きく変容するでしょう。グローバル化に伴う世界経済の中での日本という位置付けも、否定的観測が強く、口を開けばネガティブな意見しか出ません(笑) 著者は、『機械化が進んだ結果、人間がする仕事というのは所謂ホワイトカラーになるだろうし、今もその方向に進んでいる』と言いますが、じゃあそのホワイトカラーの仕事を増やすための方策が書かれているのかと言えば、ここで終わっています。中途半端なんですよね、それくらいちょっと考えれば分かることだし、そういった点でも知的好奇心は満たされませんでした。

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    投稿日: 2011.09.06
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    章ごとのまとめの話が何だか急展開なところがあり、ネタのキリ貼り感は否めない。でもそのネタの一つ一つがおしろいので、まあ良し。書き手の論点がどうのこうのではなく、一つ一つの調査や研究の事象を自分の情報として知っておきたい。私を含めて、普段、経済や社会の競争について考えたことない人にはとても楽しい本です。

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    投稿日: 2011.09.04
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    わりとテーマがでかい中で新書だから内容がうすくなっちゃうのは仕方なし。すごい文章平易だし、統計マジックで思い込んでることを再度考えさせられる。経済書のなかではかなり読みやすい部類かと。

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    投稿日: 2011.09.01
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    市場は人が幸せに生きていくための道具である。その道具が歪んだら、直せばいいだけじゃないというのが著者の言いたいことなのかな。 でも、日本人は市場に対するアレルギーが強すぎるみたいね。どうすりゃいいんだろう。

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    投稿日: 2011.08.07
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    前評判に半して、あまり面白くなかった。前半はまあまあだったが、後半は「結局何が言いたいの?」というかんじ。多分筆者としては、この本を通して一般の人々に経済学に興味を持ってもらいたかったのだろう。既に経済学に興味を持つ自分には、あまり有用な本ではなかったように思う。

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    投稿日: 2011.08.05
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    43冊目。資本主義体制を維持しつつ、格差を容認可能な範囲に留める。言葉で言うのは簡単だが、経済学の永遠の課題でもある。経済学徒として、身の引き締まる思いだ。

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    投稿日: 2011.07.30
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    いろんなところで高く評価されていたので読んでみたのですが、これは一体どこが評価されているでしょう? ところどころ面白く読める話題もありましたが、一冊の本としてまとまりがなさすぎる。タイトルから期待していたものがまったく無くて残念です。 ただ、高校までの社会科に近代的な経済学がほとんど取り入れられてないのはマズイという主張は賛同できます。 経済学なんて全く知らねえよという人が読めばためになるでしょう。

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    投稿日: 2011.07.18
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    経済学についてのトピックをわかりやすく記述していて、よかった。ただ、小野理論を肯定的に取り上げているのにはびっくりした。

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    投稿日: 2011.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大竹文雄『競争と公平感ー市場経済の本当のメリット』 (2010)を読む。 タイトルがなかなかいいじゃない、というのが僕の第一印象。 題名の付け方が本の売れ行きを左右することがある。 (ま、ときには題名にだまされて購入してしまうこともある。) 腰巻のコピー「なぜ競争しなくちゃいけないの?」も なかなか人のインサイトをつかまえている。 普段、新聞を読んだりニュースを見ていても なかなか解決しない疑問が僕にはある。 「なぜ?」と思うが日々の忙しさに流されて 疑問を追求しないままになることも多い。 うっかりすると、メディアで報道していることが そのまま自分の思い込みになり、固定観念になり、 気づくと自分の意見であるかのように人に話してしまう。 僕は大竹の本を読みながら そうした思い込みをいくつか修正することができた。 例えば、こんな疑問だ。   ●このところ非正規社員の割合が増え問題になっているが、   どうしてそうなったのか?   ●正規社員はよほどの理由がなければ   解雇できず終身雇用になるが、どうしてそうなったのか? 第一の疑問については、大竹はデータから語り出す。 20代半ばから30代半ばまでの男性の非正規雇用比率は、 90年代半ばまで約3%であったが2008年には約15%、 つまり5倍に増加した。 その理由を大竹は分かりやすく説いていく。 詳細はここでは引用しないが、 理由のひとつが「技術革新とグローバル化の進展」であることに 僕は膝を打った。 第二の疑問については、 大竹は民法と労働法の歴史を振り返る。    つまり、もともとの民法の規定であった   「解雇の自由を認めた期間の定めのない雇用」    という雇用契約は、    定年までの有期雇用契約になってしまった。    その結果、日本では本来の意味での   「有期雇用契約」という上限三年の雇用契約と    定年までの有期雇用契約という   「期限のない雇用契約」の二つに    両極化してしまったのである。                 (本書p.163より引用) 250頁弱の小冊子だが 市場経済について充実した講義を受けた読後感だ。 しばらく積ん読だった本書だったが、 ブロガー仲間のharuharuyさんの記事で思い出し、 このところ増えてきた出張の合間に通読した。 (文中敬称略)

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    投稿日: 2011.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現在では少し収まってきた感はあるが、競争によって格差が広がる、といったことが実しやかに言われていたことがあった。 現在でも僕が気づいていないだけで言われているのかもしれない。 物事の一面のみを捉えてその面があたかも全てであるかのように言うのは簡単である。 本書はタイトル通り「競争と公平感」について書かれたものではあるが、一面的な物の見方に対して警鐘を鳴らしているとも取れるものであろう。 日本人がここまで「競争」という言葉に過敏なのはなぜだろう。 そのことに対して様々な角度から多面的に論じた著作。 無意識的に感じていたことでも本書によって気付かされたことは多数ある。ぜひこの本は経済に興味がある人もない人にも読んでもらいたいと思う。

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    投稿日: 2011.06.30
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    1章は面白かった。後半は読み進めるのに苦労してしまった…。 経済学にはあまり興味を持てなかったが、もう少しほかの本も読んでみたいと思うようになった。

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    投稿日: 2011.06.21
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    話題の本ということで。 面白かった!いろんな問題に対して、解決するためには~しかない。みたいな感じでサクサク切っていくのが気持ちよいが、その分「ほんとかな」という疑問もムクムクと。 経済学をかじった程度では追いつけない所もあったが、概ねわかりやすく書いてある。そういう意味で、知的好奇心をくすぐられる良い本でした。 経済の本だが法や政治、心理などの視点もあり、学際というのも感じられて楽しかった!

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    投稿日: 2011.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    環境、教育の影響により、将来の行動が大きく決まる。 経済書なのに早く子供がほしくなった。 雑学書としても。

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    投稿日: 2011.06.04
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    競争にかかわる様々な理論や考え方を紹介した本。 経済学だけでなく、心理学等あらゆる学問を総動員して、競争にかかわる理論を再検証している。

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    投稿日: 2011.06.02
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    『デフレの正体』と合わせて読みたい一冊。大竹氏の以前の著書『日本の不平等』もいつか読みたい。詳しいレビューはブログで… http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2011/05/post-785e.html

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    投稿日: 2011.05.29
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    最新の研究成果が多数紹介されていて、雑学としてもためになった。 薬指の長さ、出生時の体重、潜在的繁殖速度の話など、なかなか興味深い。

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    投稿日: 2011.05.25
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    なかなか面白かった。経済と向き合う上での考え方を理解することができた。新しい発見も多くあった。たまに読み返したい。

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    投稿日: 2011.05.07
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    ちょっとあちこちにとっ散らかった印象だけど、なかなか刺激的な本。格差は若年層の問題。しかし、投票率が高いこともあり、政治に決定的に影響力を持つのは高齢者。このねじれがあちこちにひずみをもたらしている、のではないか。モルスタのロバート・フェルドマン氏も同様のことを書いていた。

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    投稿日: 2011.04.23
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    継続するために必要なのは「公平さ」を保つことだけ - 読んだものまとめブログ http://t.co/YM0O5s6

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    投稿日: 2011.04.12
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    社会学科卒なのに、現代社会やコミュニケーションの方に寄ってしまって、 経済分野をおざなりにしてしまってきたわたし。 経済学の授業は大抵寝てました。 あー、経済ってこんな面白いものなのね!と、今さら後悔しています。 本書は、競争を好まないとされる日本人へ向けて、 市場経済のメリット/デメリットをわかりやすく解説しています。 事例を、図解でもって沢山取り入れているので 予備知識なくともすんなり入れます。(逆に、明るい人にはつまらないのかも) シジョウケイザイ。というだけでアレルギー反応の出てしまう人でも、 これは読めると思うよ。 なんだろう、結果の平等(均衡)が日本では好まれるのだろうか。 震災後の世間を見ていると、恐ろしく全体主義な国のように感じられる。 違うよぅ。 ここにある平等(均衡)は“機会”において、です。履き違えぬように。 そんなことを、読後感じました。 週刊ダイヤモンドが選ぶ、2010年の経済書部門第1位に輝いた一冊です。おすすめ。

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    投稿日: 2011.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    [ 内容 ] 日本は資本主義の国のなかで、なぜか例外的に市場競争に対する拒否反応が強い。 私たちは市場競争のメリットをはたして十分に理解しているだろうか。 また、競争にはどうしても結果がつきまとうが、そもそも私たちはどういう時に公平だと感じるのだろうか。 本書は、男女の格差、不況、貧困、高齢化、派遣社員の待遇など、身近な事例から、市場経済の本質の理解を促し、より豊かで公平な社会をつくるためのヒントをさぐる。 [ 目次 ] 1 競争嫌いの日本人(市場経済にも国の役割にも期待しない?;勤勉さよりも運やコネ?;男と女、競争好きはどちら? ほか) 2 公平だと感じるのはどんな時ですか?(「小さく産んで大きく育てる」は間違い?;脳の仕組みと経済格差;二〇分食べるのを我慢できたらもう一個 ほか) 3 働きやすさを考える(正社員と非正規社員;増えた祝日の功罪;長時間労働の何が問題か? ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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    投稿日: 2011.04.06
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    市場経済のメリットは、競争により社会全体が豊かになる事。デメリットは働く人が競争にさらされるつらさと格差の発生。だから、市場経済は所得再配分の仕組みとセットになっている。昨今は、格差社会という言葉で、デメリット側ばかりが取り上げられて、それにより失われるメリットの議論が少ない。なるほど、「豊かになりたいけど格差は良くない」と言って規制を増やす(競争を減らす)のはナンセンスで、規制ではなく再配分の仕組みを考えるべきなんだな。

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    投稿日: 2011.04.05
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    冷静によく分析されていて、読みごたえあり。 面白い実験結果が紹介されていました。 ◆マシュマロテスト 4~5際の子供にマシュマロを1個見せて、実験者が部屋に戻ってくるまで食べるのを我慢したらもう1つあげる、と言って部屋を出て、約20分後に戻ってくるという実験。 その後、我慢できた子供と我慢できなかった子供を10年後に追跡調査したところ、我慢できてマシュマロを2個もらった子供のほうが、そうでない子供より成績がよく、リーダーシップもあり、社会性を備えていたことがわかった。 ◆子どもの頃夏休みの宿題をいつやっていたかと長時間労働との関係の調査 管理職については、夏休みの宿題を最後のほうにしていた人ほど、週60時間以上の長時間労働をしている傾向。 どちらも僕はできないほうの子どもだったと思うので、苦笑。

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    投稿日: 2011.04.03
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    あまりにも経済のことを知らず、読みやすいと定評があったので、手に取った本。 確かに、単なるお金のことだけではなく、「市場経済」とか字面でしか知らなかった言葉の端っこに触れられた気がする。 「雇用格差」とか「少子高齢化」などの話題の社会問題も経済学の立場から書いてあり、経済をもう少し勉強したいな、と思えた本でした。

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    投稿日: 2011.03.23
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    「週刊ダイヤモンド」2010年のベスト経済書です! 経済原理の基礎知識を持ってないので読みにくかったです! 文献や論文、具体例を一つ一つ入れていたのが良かったかな! データや表を見てから文章に入るのが良いと思います(°∀°)b

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    投稿日: 2011.03.21
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    日本人の多くが抱いている,競争と市場主義への嫌悪感について国際比較を基に解説。市場主義のメリットを説く。再分配方式がしっかり機能すれば問題ないと。 個人的には、肝心の再分配方式がどうあればいいのか、もう少し詳しい言及が欲しいところ。 読みやすいが、章ごとのつながり感は薄い気が。 でも学のないボクでも理解しやすいモノでした。

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    投稿日: 2011.03.21
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    二章の「有権者が高齢化すると困ること」を読んで、日本はずっと団塊の世代が政治の動向を決めてきたことを知って危機感を抱いた。ただでさえ数の少ない若者が選挙に行かねば、ますます老人向けの政策ばかりになってしまう。

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    投稿日: 2011.03.20
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    これは面白かった! 印象に残ったのは、ワーカホリックの人が同僚のうちは周りにとってとても重宝する存在となるが、こういう人が管理職になった際にはそうとも限らないという点。 盲点を突かれた感じでした。

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    投稿日: 2011.03.19
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    日本人の競争ギライの話題から、 将来のことをどの程度割り引いて考えるか、という 時間割引率の話題も。 夏休みの宿題のたとえはわかりやす。 続いて構造改革から格差社会へ。 とてもコンパクトに纏められていてわかりやすい。 特に気に留めていなかった、ふとした世の中の変化を 何度も思い出される。 消費税込の値段になったときは、 計算しなくていいか、 というくらいしか思っていなかったが、 「目立つ」負担にするということだったとは。 最後は経済書によくある、 経済学は「役立つ」という主張も。 わかるんだけどねぇ。 どうしてもお金のことはめんどくさく感じるな。 もうひと踏ん張り頑張れば楽しくなるのかも。

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    投稿日: 2011.03.19
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    市場のメリットとそれに対する人々の公平感について、経済学的な様々な事象を例にとり解説した本。 お硬い題とは違い、ひとつひとつのトピックが短く読みやすい。 「薬指が長い人は証券トレーダーに向いている」や、「見えないガラスは女性の遺伝子も関係しているのではないか」など、およそ経済学の範囲ではないようなことまで扱っていて楽しめる。

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    投稿日: 2011.03.17
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    国による意識の違い、雇用問題などについて分かりやすく説明されていると思いますが、 所謂経済についての本とはどこか赴きが違う気がします。 それでもこの本は僕が経済に興味を持つきっかけとなった一冊です。

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    投稿日: 2011.03.11
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    http://umagoon.blog17.fc2.com/blog-entry-1590.html

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    投稿日: 2011.03.09
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    競争の嫌いな日本人。 市場競争は悪だという風潮に陥っている原因を、 一般的に言われていることとは異なった切り口も使いつつ、 歴史・文化の視点から紐解いている本。 本書の一番のポイントは異なった切り口・着眼点と感じた。 例えば、 ・出生時体重の少ない人は貧乏になる ・夏休みの宿題を最後までやらない人は合理的意思決定できない ・高齢化社会になると教育が充実しなくなる 途中途中分かりにくい箇所も多いが、 後書きの競争にきちんとしたルールを導入する必要性を、 スポーツを事例に出している点はわかりやすい。 きちんとしたルールにより、参加者が不公平を感じずに、 全体としても発展していく。これがあるべき姿。 このルールを作るためにも、社会・経済・金融についての リテラシーを習得する必要性を感じる本。

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    投稿日: 2011.03.08
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    2011/03/06 久しぶりに当たりひいた感じ!! 面白かった! 雇用の問題なんかも企業人が見ても参考になるソースがいっぱい。 さすが2010年のベスト本。 以下、メモ。 テストステロンの量は瞬間的な判断力や筋肉量などに影響する。 1-4 男の非正規化が理解できてない。 独占が問題なのは競争が排除されて効率性が阻害されることである。 独禁法は消費者の利益のために存在し競争者の保護ではなく競争の保護が目的。 高額所得者の所得の独占度は2%程度らしいやん(・_・; 今の選挙制度では日本の政策が高齢者の意のままになってしまう。なんとかしようとしたらマニュフェストで保障や医療をうたって、政策はマニュフェスト無視でやるしかない。選挙毎に与党を入れ替えつつ政策を進めるという荒技が必要かも。笑

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    投稿日: 2011.03.06
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    ニューロエコノミクスなど、経済学の分野が広がっているのを知った。大学時代は理論経済学を学んでいて、実用的であることをまったく重視してなかったが、こういうアプローチもありかなと思う。

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    投稿日: 2011.03.01
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    私のブログへ http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=3509685

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    投稿日: 2011.02.27
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    競争と公平感を柱にしつつ、経済学を様々な確度から分析。日本人は特に競争を避ける傾向にあるが、なぜ競争が有効なのかを分かりやすく解説。行動経済学の先端的な知見などを含め、経済を理論からではなく、実際に起きている現象から解説しており、読者は興味を持ちやすい。

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    投稿日: 2011.02.27
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    この本を読んでわかったこと ・競争に対する意識と公平性の考え方が国によって違うこと、特に日本が異例であること。よく言われることであるが改めて数字で見ると、このことを意識することは重要だと思う。 ・利他の考えは生まれ持ったものではなく、教育、環境によって育まれるものであること。 ・長時間労働に対する考え方。たしかに一番の問題は長時間労働を是とする人間が上司になったときだ。

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    投稿日: 2011.02.23
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    出生前の栄養状態が、大人になってからの健康状態や、経済状態を左右する! 妊婦さんにはもりもりと食べて栄養をとってもらいたい。 大切なことは、競争を嫌がることではなく、競争のルールを理解し、利用すること。

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    投稿日: 2011.02.21
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    レビューブログにて http://ameblo.jp/w92-3/entry-10802460347.html

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    投稿日: 2011.02.18
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    たくさんの事例をベースに話が展開しており説得力がある。積読本が増えてしまっているが、本書は一気に読んでしまった。

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    投稿日: 2011.02.17
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    年功序列から実力主義の社会になった。常に競争を強いられる辛さは大きくなったが、それだけに市場競争のメリットがそれ以上にあることを努力して認識しなければいけないと筆者は説く。そのメリットをもっと論じて欲しい部分はあった。市場競争のメリットを理解するのは難しいので、格差を必要以上に問題視する風潮になると思われる。日本人の、人生の成功において勤勉よりも運やコネが大事と考える比率が、他国と比べて高く、またその比率も上昇していることは、この先の国際競争力を考えても心配。アメリカではアカデミー賞受賞者は、候補に上がったけど受賞しなかった人より4年寿命が長いなどの、紹介されているエピソードも面白いものが多い。

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    投稿日: 2011.02.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に面白かった。 「市場による自由競争によって効率性を高め、貧困問題はセーフティネットによる所得再配分で解決することが望ましい」というのが経済学のセオリー。 しかし日本人は国際的に、これらを否定する率が極めて高い。 ・自由な経済市場で多くの人々がよりよくなると考える人は49%。(1位のインドは76%) ・自立できない非常に貧しい人たちの面倒を見るのは国の責任と考える人は59%。 この本のサブタイトルは「市場経済の本当のメリット」。国レベルの話だけでなく、企業に置き換えても参考になる点が多々ありました。

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    投稿日: 2011.02.11
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    なぜこの本が絶賛されるのか…。 テーマからズレた内容が多くて、結局何が言いたいのかわからなかった。 でもまあ経済学者が言いたいことを言いまくるエッセイだと思えば悪くない。 大した学びはなかったけど。

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    投稿日: 2011.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    メモ 市場競争(規制緩和)とセーフティネット(政府の再分配)。 日本人は市場に信頼を置かない。 最近は勤勉より運やコネが大事という調査結果。→経済状況で変化 日本は「官から民へ」市場主義と言いながら、財界や大企業の権益 が強い→反市場主義となった。 女性の雇用を増やした企業の方が成長する。 男性は競争で成果を出しやすい(生物学的、文化的)。 非正規雇用の男性増加。技術革新・グローバル化により力仕事減少。女性が得意な知的な仕事が増加。正規(負担大)・非正規(不安定)の格差。将来の生産性の低下。正社員の権利を縮小し、非正規に考慮するべき。 人間の公平感、環境、文化による違い、格差への認識。 経済学の観点から書かれた本書。日本人は自分も含めて無知なのだなと感じた。政治学とともに追求してみたい。

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    投稿日: 2011.01.24