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戦いの悲しみと大切な人のための力を知ることができる作品(機動戦士ガンダムUC)

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今回は『機動戦士ガンダムUC』(福井 晴敏 著)を取り上げます。

戦いの悲しみと大切な人のための力を知ることができる作品

【この電子書籍の中身はコミックではなく小説です】宇宙世紀0096――伝説の神獣の名を冠したMS「ユニコーンガンダム」が宇宙世紀百年の闇を払う! 文壇の気鋭・福井晴敏が贈る、新たなガンダム神話の幕開け!

長年に渡って人気を誇ってきたロボットアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの作品1つです。自分でも気づかない多大な力を内に秘めている主人公が、戦争を止めたいと行動するヒロインに惹かれ、彼女のために戦いに身を投じていく物語になっています。

 

ガンダムシリーズはガンダムを中心とした魅力的なロボット群の戦いだけでなく、登場人物が織りなす人間ドラマも高く評価されています。主人公の所属する陣営が悪の敵陣営に立ち向かうというストーリーには決してならず、両陣営共に戦争において失った痛みと憎しみ、そして悲しみが描写されているのです。本作品は主人公が対立する両陣営に所属することなくどちらとも行動を共にすることになるので、双方の戦争における痛みの描写が色濃く描かれています。ロボットを使用した戦争描写がスケールの大きさを感じさせるものになっている一方で、そのスケールがゆえに、戦いを起こしたらたくさんの大切な人が命を落としてしまうということを読者の心に強く植え付けるのです。

 

また、前述の通り本作品は民間人でしかなかった主人公がヒロインのために命懸けの奮闘を行うシーンが見られ、そのシーンから「人間は大切な人のために大きな力を発揮することができる」と実感させられます。本作の主人公は秘めたる超常的な力を発揮するので、その力はフィクションの印象が強くなるかもしれません。しかし、現実においても大切な人の喜ぶ顔を見ることができたり、感謝の気持ちを受けてより物事に熱意をもって取り組んでいこうと感じた人もいるのではないでしょうか。戦争の描写も含めて、本作品はそんな大切な人が近くにいるという当たり前の現実の尊さと、そんな人たちのために頑張る人間の力の素晴らしさを感じさせてくれる作品でもあります。

 

ガンダムシリーズということもあってシリーズ愛好家やロボット好きの人のための作品と思われるかもしれませんが、戦いの悲しみや周囲の人への愛情を認識できたりと、大変考えさせられる作品になっていますので、多くの方にお勧めします。(トライフォース)

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