凹村戦争 完全版
西島大介(著)
/電書バト
作品情報
「あの星はどこからき来て、どこへ行くのか? でも、ぼくには行き先がない」
山に阻まれ電波が届かない隔離された場所、凹村(おうそん)。中学3年の凹沢アルは、何も起こらない平穏な日常が破壊されることを祈っていた。
セカイ、隕石、終末、青春。西島大介の鮮烈なデビュー作! 電子だけの描き下ろしを追加。
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商品情報
- シリーズ
- 凹村戦争 完全版
- 著者
- 西島大介
- 出版社
- 佐藤漫画製作所
- 掲載誌・レーベル
- 電書バト
- 書籍発売日
- 2004.03.01
- Reader Store発売日
- 2020.09.01
- ファイルサイズ
- 145.6MB
- ページ数
- 230ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (26件のレビュー)
-
いや、まいった。なにから書き出していいか、実際今戸惑っている自分に気づく。結論から言うと、これらの作品は今、現時点において日本という社会の中で形成された文化の最エッジの部分を象徴、表象するものであり、…今後の文学、漫画等のユースカルチャー/サブカルチャーはこの土台の上に成立してゆくだろう。そうあるべきだとおもう。
宮台真司のいう、終わなき日常を生きるというタームをそのまま受け取るかどうかは別として・・・、これらの作品はこの荒れ地の中からの再生を希望する。終わりなきと断言されてしまった絶望はあまりにも深く、一度彼らの世代は世界を抹殺されてしまっているのだ。彼らの世代による数多くの事件があり、その度に世界は殺され、試され、確かさへの期待を抱かされ、失望を与え続けたに違いない。かろうじて現実として存在するのは、TVの向こう側にある東京という巨大な虚構だけ、それ以外は退屈に支配され、確かさの実態を失い、ただセックスや快楽の消費という強度にしか信を置けない世界に成り果てている。正しきものは死に果て、欲望と同義の自覚されない悪意だけが怪物のようにはびこる。それすらも実体を持たず、ばかばかしいまでに空虚で真実みのない世界。
そうこの作品はセカイ系だ。だがそんなカテゴライズの必要がどこにあるだろう。「セカイ系」とのかぎ括弧は、自分とセカイとの関係を単なるモードやタームに回収する事で、自分を安全地帯に置こうとする、モラトリアムの格好付けにすぎない。セカイとの関係の中でリアルな交わりを切望する事、これ以外の生きる意味って何だ??
ファウスト後の世代に共通とされる「セカイ」に対する認識、これらの「わたし対
セカイ=世界」の対立図式が生み出したものは、果たして空虚でバーチャルな若者の戯れ言なのだろうか?????。否である。全くそうではない。彼らの世界認識は「わたし対世界」の最深部へ、すなわち世界の成立の秘密の領域のと場口に立った。それは生と死の永遠性、自己存在の永遠性、魂の永遠性、フラットな現実の否定による多層現実への参入、世界認識のオカルト化を指向する。彼らはこの事に対して自覚的なのか?判らない。舞城王太郎、西島大介は自覚的なのへはないか。彼らの作品の生死、あらゆる常識的な意味での必然性の意図的な無視・破壊、因果律が心的現実によって規定されているという認識などはこれらを特徴づけるものだ。
磯辺涼の「ヒーローはいつも君をがっかりさせる」に書かれているフューチャーテラーを生んだ千葉の景色と、凹村戦争で書かれる景色は同じ景色だ。そして「ヒーローは〜」に書かれるミュージシャン達の奏でる音と世界と、西島の世界は完全にリンクしてる。人脈的にも、世代的にも共通しているのではないか。しかし、俺の住むこの世界も同じ景色として見る事ができる。そしてこの作品を読む、静かに狂える20代前半の若者達も同じ景色をみていることだろう。
これらの意味合いに置いて、この作品は現代を明らかに素晴らしくシャープに切り取った作品である。そして西島はさらにその先の、既に失われていると思われた物語へ向かう。こんなに荒れ果て、無造作に打ち捨てられた世界へ、ただひたすら行為せよ、歩き続けろと誘う。そう、この向こうにまだ誰にも書き得ていない物語、書かれていない世界が作られてゆく事を示唆して。そしてこの意味に置いて俺も共感できるのだ。ほんとうに何もない、まだ生まれ得ていない世界があるという事を俺も忘れてはいなかったのだから続きを読む投稿日:2005.04.17
西島大介の本は今まで2,3冊読んだが、たいして面白くなかった
だから期待せずに読んだが
面白いじゃない
閉塞感たっぷりで始まり
どうしようもなくテキトーでデタラメでフツーな世の中を
青春を生きる若人…たちと、青春を生きた大人たちが
どうしようもなくテキトーでデタラメでフツーに生きていき
途方も無い開放感で終わる
そんな物語
ところで誰か知りませんか?
俺の受験会場?続きを読む投稿日:2012.11.08
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