ライトノベル
姫神さまに願いを
シリーズ内の平均評価:
(87)
完結
比叡山を出て諸国を放浪する行脚僧カイは、童顔が悩みの二十二歳。安房国の海辺で不思議な少女テンと出会った。追われているというテンは、初対面のカイから昼御飯を強奪したあげくに「助けてくれなければ、祟ってやる」と脅迫する。追っ手の侍たちを振り切った二人は、テンが世話になっているという稲村城に向かった。そこでは、若き城主・里見義豊をめぐってお家騒動が起きていたが・・・!?
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最近、安倍保名の頭痛が止まらない理由・・・・・・それは都じゅうの男女の諍いが絶えないため。家に帰れば帰ったで、神様認定カップルで息子夫婦の晴明・陵王が喧嘩をしているし・・・。どうやら居候中の狐精・梛子と白山華の疾走が原因らしいのだが!? 書き下ろし2編を含む5編を収録した大人気シリーズ『姫神さまに願いを・平安晴明編』の愉快な番外編珠玉の短編集。泣いて笑ってこれにて完結!【目次】ハロー、マイムーンリットラプソディ/Pure Refractory Shine/Are You Shine, Today?/Broken Shine/Everyday's Shine ――いつの日にも輝きを――/あとがき
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すべてが終わったら、一緒に眠りましょう。テンとカイが添いとげるために必要な、三種の呪物――剣、鏡、玉のうち、残すは『玉』ただひとつ。その『玉』である生駒御前を黄泉帰らせた信長は、なぜか彼女を遠ざけ、遊興にふけっていた。そんな折、ふたりはハルから、家康が天魔王・信長を討つ覚悟を決めたと告げられ、浜松城へ向かったのだが――!? 大長編戦国絵巻、ついに完結!!
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彼に今すぐ会わなければ、そればかり考え、カイがひたすら駆けてきた先は、春日山城。彼とは、越後の国主でありながら関東を仕切る管領職・上杉謙信。だが、城を目の前にした雪道でカイを待ち構えていたのは、星神たる摩多羅、テンだった。夕闇の中、カイに歩み寄ったテンは突然の「報せ」を静かに告げる。錫杖を泥道に転がし、両膝をついたカイの心には悼み悲しみよりもまず、戸惑いがあった。
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記紀につづられし女神の寝床、慈悲あふるる神の寛き懐――隠国熊野。長年の夢である熊野詣を果たしたカイは、小さな草庵にテンとともに留まっていた。ある日、カイは山中で蔓に足をとられた小狐を助けた。信太の辰狐を妻とし、大陰陽師の父親であった前世はいまだ他人事。夜、臥したカイを簾越しに訪ねる者がある。その姿、一寸の疑いの余地もない、妖かしの類であった。『杜の遊宴地』【目次】杜の遊宴地/様々果恋草子/夢彩あかく/テン&カイのカンサツ日記 by 鳴海ゆき/杜の遊宴地・割増編(エクストラ)/あとがき
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人としての禁忌を犯してまで世を制さんとする天魔王・信長討伐のため、摩多羅たるテンが掲げたのは、上杉、北条、武田、徳川による四家同盟を築くという奇策だった。カイとテンは、越後国・春日山城に身を置いている。テンは神霊を使い、盟約を促す書状を家康へと送る。一方、足利義昭帰洛の大儀、石山本願寺による一向一揆が病に伏しがちな謙信の心を揺さぶる。情勢は刻々と変わっていた。
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元亀四年夏。カイは琵琶湖を臨む佐和山城にいた。ここから北に五里、そこには織田信長と対峙する浅井長政の小谷城が建つ。武田信玄亡き後、信長は巨大な安宅船を建造、将軍義昭と争い、畿内一円を支配下に治めんとしていた。蝉時雨の中、雲恵とともに物見櫓に立つカイは自らにとって最も大事な物を問い、真っ先にテンの顔を思い浮かべる。その時、将軍が信長に降伏した由の報せが届いた。
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琵琶湖を東に臨む比叡山延暦寺。八百年の歴史を持つ偉大な聖地は今や灰と化していた。岐阜城下から故郷を目指したカイもこの地で焼き討ちに遇った。死を間近にした時、カイはテンに会いたいと願った。そしてそれは叶った。口接けを交わした後、カイは比叡山の再興を誓う。それは同時に天魔波殉・信長を救うことでもあった。カイは美濃へ、テンは遠江へ、二人にはそれぞれ成すべきことがあった。
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時は戦国、元亀元年。信長は浅井・朝倉を攻めんと戦の準備を進めていた。カイの表向きの身分は、明智光秀の養子。出家した身で養子縁組もあったものではないが、要は光秀が後見人――カイが信長の臣下に入ったわけである。ある午後りカイは主君・信長から金華山の山館で、美濃姫の呪詛を破れ、と命じられた。信長は黄泉帰りの蝶を自らの呪物とし、覇王の座を掌中に収めんと欲していた。
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世は戦国乱世。不可侵の誓いを交わした盟友がある日突然敵に転じようともなんら不思議ではない。臣たる者が主君に反旗を翻すこともしばしば。群雄割拠、下剋上のこの時勢(永禄十一年)に、カイとテンは立政寺にいた。雑用をこなすカイに、大勢の連れを伴って訪れた貴人から声がかかる。義昭様と呼ばれるその貴人は、カイを目の前にして、「とうとう見つけた」と涙を流すではないか・・・!?
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白妙のあが恋のすえ露知らず思はぬ影のにくきかなしき――燃えるような赤い薄様に記された一首。贈られたのは晴明の師・賀茂保憲の大君(長女)。齢十一の少女に届けられたこの恋歌は、晴明の妻である陵王をその身形から男性と勘違いし、自分の恋敵として捉えたもの。保憲の呪符によって護られた邸に暮らす大君を恋慕する者は常人ではない。ある日、晴明の乗る牛車に一本の矢が刺さった。【目次】Sweet Empty Shine/Interlude-one/Little By Little Shine/Interlude-two/Immortal Shine/Period./あとがき
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永禄十一年、カイとテンは美濃国・来泉寺の居候として戦禍を逃れていた。そこへ一人の男が訪ねてきた。名を木下藤吉郎という。彼の主君は先の戦で岐阜城の新たな城主となった織田信長。藤吉郎の用件とは、信長の異母妹である「市姫」が通る際に寺を休憩処として利用できないかという打診だった。翌日、来泉寺を訪れた市姫に、カイとテンは自分たちを「供人」として加えるよう申し出た。
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時は戦国。人と神との「婚姻」を叶えるべく三つの呪物を探すカイとテンの旅はその最中にある。そもそも豊前国・宇佐八幡宮に向かう二人が、甲斐国・躑躅ヶ崎館に幽閉されたのはテンの気まぐれのようなもの。二人を「天海」と呼ぶ僧体の男・武田法性院信玄は透波を使い、カイの出自を調べ上げていた。信玄の狙いは神になること。そし何よりも彼は策謀を好む武将でもあった・・・・・・。
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