若き仏教僧の懊悩を描いた筆者の自伝的巨編。恥ずかしがりのくせに強がりな十九歳の仏教僧・柳。大東亜戦争へと向かう昭和10年頃の騒然とした時代を背景に、性と政治と宗教という相容れないテーマに心と身体を悩ます若き仏教僧の悲喜こもごもを描いた長編小説の上巻。寺の子として生まれ育った武田泰淳の自伝的な大作であり、筆者の病気により未完にも拘わらず第5回日本文学大賞を受賞した“第一次戦後派作家の巨人”の代表作の一つでもある。
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厳しい戒律の中で煩悩に悩む若き仏教僧・柳。
若き僧侶・柳は布団の中でひとり悶々と思う。
「宝屋夫人がしまいこんでいる快楽の要素を、すべて引き出してしまわないうちは、人生の味は感得できないのでは」と。
やがて教団活動と左翼運動の境界に身をおく柳は革命団体の分裂抗争にも巻き込まれていく。
模索する人間の業、そして集団悪――。柳の精神は千々に乱れる。中央公論社で最後の武田泰淳の担当編集であった作家・村松友視氏があとがき解説を特別寄稿。 -
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若き仏教僧の懊悩を描いた筆者の自伝的巨編。
恥ずかしがりのくせに強がりな十九歳の仏教僧・柳。
大東亜戦争へと向かう昭和10年頃の騒然とした時代を背景に、性と政治と宗教という相容れないテーマに心と身体を悩ます若き仏教僧の悲喜こもごもを描いた長編小説の上巻。
寺の子として生まれ育った武田泰淳の自伝的な大作であり、筆者の病気により未完にも拘わらず第5回日本文学大賞を受賞した“第一次戦後派作家の巨人”の代表作の一つでもある。 -
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