告発 児童相談所が子供を殺す
山脇由貴子(著)
/文春新書
作品情報
“最後のセーフティーネット”児童相談所は、なぜ虐待を見過ごして しまうのか? 虐待された子どもの「最後のとりで」となるのが児童相談所です。 必要とあらば親と引き離したり、一時保護所で預かったり、訪問や カウンセリングをして安全を確保する役所・・・のはずなのに、 「児童相談所に何度も通報していたのに虐待死してしまった」 という例が後を絶ちません。 人手不足、専門家の不足といったハード面の限界は各メディアでも 言われていますが、それは本質的な問題ではありません。 本書で取り上げる問題の一例は――。 ・心理的虐待、ネグレクトの相談終了の判断基準は「死ぬことはないから」 ・虐待は手間と時間がかり責任を負いたくないので、学校、保育園などに 押し付ける ・役所の中で児相は超不人気部署。お役所体質の問題が凝縮 なぜ虐待が起きるのか、見過ごされるのか、どうしたらいいのか? 著者は19年にわたり心理司として児相に勤め、2000人以上の家族と 接してきたプロフェッショナル。15万部のベストセラー『教室の悪魔』を 記したカウンセラーが、子どもたちの悲痛なか細い声を交えながら、 満を持して問題のすべてを論じます。
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商品情報
- シリーズ
- 告発 児童相談所が子供を殺す
- 著者
- 山脇由貴子
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春新書
- 書籍発売日
- 2016.09.21
- Reader Store発売日
- 2016.09.23
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 2.8 (14件のレビュー)
-
センセーショナルなタイトルの割に、内容が主観的で説得力があまりない。
エピソードをもう少し掘り下げて、それを踏まえた提言とすると、より分かりやすくなったのではないかと思う。
児童相談所の実態や業務を…知ろうと思って読んだとしても、紋切り型というか、著者の感想や思いの表明として扱われるくらいで体系的ではなく、あまりよく分からなかった。もともとそれを狙いとしていないにしても、著者の思いを伝えるには効果的な方法ではないと思われる。続きを読む投稿日:2019.07.01
2016年とやや古い本であること、人口が多い分扱う件数も多くなる東京ならではかもしれない、という二点は気になるが、児童相談所の実態とその要因について分かりやすくまとめられていた。
・児童福祉司は資格を…もつ児童心理司と異なり地方公務員が異動してきたに過ぎない。
・専門知識がなくても児童福祉司になれるうえ、「児童を保護する必要がない」と判断すれば管理職に報告する必要もなく、保護にあたる手続きより圧倒的に楽になる。
・子どもや親の支援という融和的な仕事と、時には「職権保護」として親から引き離す強権的な(当然親と決定的に対立してしまう)仕事を同時に行わなければならない。
・そもそも一時保護所が(地域によるだろうが)常に定員ギリギリで、言葉だけでも親が「もう虐待はしない」と言っていればさっさと親元に子どもを帰してしまう(すぐに出そうとする)
・こういった背景により真に被害者である子どもより強い言動をする親におもねってしまう
声をあげることが難しい子どもの立場に立ち続けることの難しさと、児童相談所の実態をもっと知る必要性をとても実感できた。続きを読む投稿日:2023.04.06
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