黒百合
多島斗志之(著)
/東京創元社
作品情報
昭和27年の夏休み。14歳だった「私」こと進と一彦は、六甲山にあるヒョウタン池のほとりで、不思議な雰囲気を纏った同い年の少女と出会う。池の精を名乗ったその香という少女は、近隣の事業家・倉沢家の娘だった。三人は出会った翌日からピクニックや山登りを通して親交を深めてゆく。自然の中で育まれる少年少女の淡い恋模様を軸に、昭和10年のベルリン、昭和15年の阪神間を経由して、物語は徐々にその相貌を明らかにしてゆく。そして、最後のピースが嵌るとき、あらゆる読者の想像を超える驚愕の真相が描かれる。数々の佳品をものした才人による、工芸品のように繊細な傑作ミステリ。/解説=戸川安宣
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商品情報
- シリーズ
- 黒百合
- 著者
- 多島斗志之
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 東京創元社
- 書籍発売日
- 2015.08.28
- Reader Store発売日
- 2015.09.01
- ファイルサイズ
- 2.9MB
- ページ数
- 254ページ
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この作品のレビュー
平均 3.5 (53件のレビュー)
-
多島斗志之さんのミステリー『黒百合』
難しかったーッ(^^;;
『ラスト五ページの衝撃』?!
私の場合、わからない事が衝撃だったーッ(笑)
難しいよ、と聞いていた
伏線がわからない人はそのままの小説だ…と思うだろう、と聞いていた
時代が前後して時系列がわかりにくいので、負けてなるものか!とメモをとりながら読んだのだが。。。
誰が宝急電鉄の車掌だった?
ここが一番のポイントだよねー!
どうしてみんな足を引きずっている?
わからなくてネタバレを検索した
人物相関図も見た
だがいまいちピンと来ない
ミスリードが多い
ダミーもいる
タイトルの意味はわかった
再読すれば違うはず
わかっていて読むとまた違うだろう
でも、この落ち着いた読み心地は好きなんだよね
少年少女の爽やかな六甲での淡い夏恋物語も良かった
好きなのにわからなかった、と複雑な気持ちにさせられた作品だった続きを読む投稿日:2023.04.22
[1]ボーイ・ミーツ・ガール&三角関係が昭和二十七年の物語で、昭和十年のベルリンでのできごとと昭和十五年〜二十年の過去話も描かれるがどういうつながりがあるのかわからない。同じ名の人物が出てはいるのだが…。
[2]ミステリのつもりで読み始めたのにミステリらしくない淡々とした展開に、これはたぶん叙述トリックものやろうなあと思っていくらか警戒して読んだので結末は予想の範囲内に収まった。
[3]真相は読者にしかわからず、昭和二十七年の少年少女が狂言回しのためだけの存在に終わったのが残念かも。こっちはこっちで事件と謎が、もしくは真相を暴くような活躍が欲しかったかも。
■簡単な単語集
【相田真千子/あいだ・まちこ】海外視察中の小芝一造一行がベルリンで出会った女性。なかなか打ち解けてくれない。誰かを待っているそうだ。
【浅木一彦】→一彦
【浅木謙太郎/あさぎ・けんたろう】進の父の古い友人。
【香/かおる】倉沢香。十四歳の進や一彦がヒョウタン池とのほとりで知り合い二人とも恋してしまった同じ年の少女。美人というほどではないが笑ったときの口もとがキュート。芦屋に住み六甲に別荘があり神戸女学院に通っている。倉沢家の別荘は広壮さと豪華さでご近所でも有名。進と一彦は彼女の言動に一喜一憂することになる。
【香の叔父】→貴代司
【香の母】義母。
【一彦】進の友人となった。浅木謙太郎の息子。利口さを鼻にかけているような性格に見えた。口笛は吹けない。
【一彦の母】木の玩具づくりが得意。梅田の宝急百貨店におろしている。
【ガルベン池】六甲で泳げる池はここだけ。香の兄が溺れかけたことがあって香の家では遊泳禁止を言い渡しているとか。
【貴代司/きよじ】香の叔父。デカダンスやけど話のおもろい人らしい。日登美の夫、新也ではない。
【倉沢香】→香
【倉沢貴久男/くらさわ・きくお】日登美の兄。ということは香の父かもしれない。もう一人体の弱い兄がいるらしいのでそちらかもしれない。愛人などつくっていた。
【黒ユリお千】香の父の恋人だったらしい。
【黒ユリ組】戦前の東京の女学校の不良グループのひとつ。リーダーは「黒ユリお千」。と、新也が言っていた。
【ケーブルカー】六甲ケーブルは一回だけ乗ったことがあります。特に必要はなかったのですが、まあ冥土の土産的気分で。
【神戸女学院】香が通い、日登美の母校でもあるプロテスタント系ミッションスクール。宝急電鉄では専用車両を運用していた。
【小芝一造/こしば・いちぞう】宝急電鉄の創始者。東京電燈の社長でもあった。三十歳の浅木謙太郎と三十二歳の寺元が海外視察のお供をした。小林一三さんがモデルと思われる。
【駒石】倉沢家の運転手。香の母と愛人関係にあるかもしれない? その筋の人と付き合いがあるかもしれない?
【十四歳】人生に現実味はなく楽しさも鬱屈も等しくありいちばんおもろい時期。この物語時点の十四歳は美空ひばりや江利チエミの一歳下。
【新也】日登美の夫。入り婿。昔の名字は船津。現在の倉沢家の事業を差配している。元宝急社員で浅木とは知り合いだったようだ。片足を痛めている感じ。
【進】寺元進。語り手の「私」。父親は東京電力勤務。東京から夏休みの間だけ六甲山の浅木家に滞在することになった。
【寺元進】→進
【日登美/ひとみ】香の叔母。父親の妹。若々しく、香の姉のように見える。本好き。ラジオドラマの「君の名は」にハマっているが本人はたまたま聴いてるだけというような言い方をする。神戸女学院出身。進の感想ではやさしいけれど少しお高い。
【日登美の夫】→新也
【ヒョウタン池】六甲山はよく歩いてた山ですがそんな名前の池は実在してたような気がします。まあ、どこにでもある名前ですのでこのお話の池と同じものかどうかはわかりません。ジュンサイが採れる。
【宝急電鉄/ほうきゅうでんてつ】浅木さんの勤める会社。モデルは阪急電鉄だと思われる。
【ロープウェイ】かつてはロープウェイもあったが戦争中に金属供出のため撤去された。
【六甲山】六甲山は馴染のある場所なのでその雰囲気を表すための風景描写とかもっと欲しかったような気がする。
【六甲山ホテル】小芝一造が夏の間暮らしている。これもまた、冥土の土産くらいのつもりで一度だけ泊まったことがあります。近場なんで泊まる用事はまったくなかったのですけど。
【六甲の女王】小芝一造がそう呼んだ。以前はバーか何かを営んでいたようだが今は六甲山で喫茶店を営んでいる。三十六歳。
【私】→進続きを読む投稿日:2024.05.09
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