小説
将軍側目付 暴れ隼人
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三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。実はこの男には、密かに命じられている役職があった。代々の仙石家当主が将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。年に数度、城内の茶室に招かれ、将軍とふたりだけで数刻を過ごすことが定められていたのだ。その隼人に、「御三家の尾張家に謀反の疑いあり、これを探索せよ」との将軍直々の密命が下る。消息を絶った父に代わり、尾州へ向かう隼人。しかし名古屋には、公儀を裏切ったと噂される父の姿が……。果た・・・
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三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。代々の仙石家当主は、将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。
時は八代将軍・吉宗の時代。徳川政権も決して盤石ではなく、同じ御三家の水戸藩は尊皇思想を明確にし、陰謀をめぐらしていた。
吉宗の命を受け、京都に向かった隼人が目にしたのは、大政奉還を目論む公家近習頭・錦小路卿と、それを阻止しようとする関白・一条卿の諍いだった。両家の争いに、恋仲である、それぞれの嫡男・姫君も巻き込まれ──。
京都を舞台に、水戸藩や公家との熾烈な暗闘を繰り広げる、暴れ隼人のシリーズ第三弾。徳川家の御家騒動が始まる。 -
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「此者、将軍家代理之側目付也」──大刀の鍔に刻まれていたのは、将軍の耳目となって、大名や旗本を監察する将軍側目付の証であった。
疑わしきことあらば、おのれの判断で事の処理にあたる権限が認許されているその役目に、父・武兵衛亡き後、就いたのが仙石隼人である。
とある夜、見廻り中の隼人の目は、五人の強盗頭巾に斬られた若侍を捉えた。彼の襟には、米価を操る大坂蔵奉行衆の悪事を暴く書状が……。
侍の敵討ち、そして御上に刃向かう悪党の処断を決意した隼人は、直ちに将軍吉宗と大岡忠相に報告、大坂行きの許可を得る。
米の横領は、吉宗の政の根幹を揺るがす大事。果たして小野派一刀流皆伝の隼人の剣は、御蔵に巣食う鼠たちを斬り捨てることができるのか──! -
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三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。実はこの男には、密かに命じられている役職があった。
代々の仙石家当主が将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。年に数度、城内の茶室に招かれ、将軍とふたりだけで数刻を過ごすことが定められていたのだ。
その隼人に、「御三家の尾張家に謀反の疑いあり、これを探索せよ」との将軍直々の密命が下る。消息を絶った父に代わり、尾州へ向かう隼人。しかし名古屋には、公儀を裏切ったと噂される父の姿が……。
果たしてその驚くべき真相とは。そして、尾張家に潜む恐るべき陰謀とは。小野派一刀流の隼人の剣が、将軍家に仇なす巨悪を一閃する──!! -
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