便利な購入方法
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麻生家に通う途中で感じた熱い視線。新内流しの娘の思惑を量りかねる麻太郎だが・・・(表題作)。幼い頃に角兵衛獅子に売られ、果ては水夫になったという男が二人、「二人伊三郎」。数十年ぶりに父の郷里へ旅したるいを待っていたのは、少女時代の思い出とともに甦る、親族をめぐる怪事件・・・「公孫樹の葉の黄ばむ頃」。麻太郎、花世、源太郎たちが活躍する8篇を収録。明治版「かわせみ」への予感をはらみつつ、懐かしい江戸情緒の世界に惜別する一冊です。
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長助の近所の質屋に空巣が入った。犯人を捕えて取り戻した銭箱に、メキシコ・ドルラルと呼ばれる洋銀が1枚。それも銅にメッキした偽洋銀だった! 日米間の不公平な通貨両替を利用し、闇の両替で私腹を肥やす小判商人を追い、東吾と源三郎、麻太郎と源太郎の両コンビが活躍する表題作。『御宿かわせみ29 初春弁才船』に端を発したメキシコ・ドルラル騒動もこれにて落着です。お石の後釜として奉公に来た14歳のお晴がお目見えする「稲荷橋の飴屋」など全7篇収録。
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「かわせみ」に奉公に来たばかりの頃は、山出しの猿公(えてこう)といわれたお石だが、女中頭のお吉の丹精の甲斐あって、気のつく働き者の娘に成長した。ある日、大店の嫁にという縁談が舞い込むが、本人も「かわせみ」の人々もいまいち乗り気になれない。折角の良縁と、前向きに考えようとするのだが……。「お石の縁談」「代々木野の金魚まつり」「十三歳の仲人」の3篇で、お石が無事に「かわせみ」を巣立つまでが描かれます! ファン必読の第32弾は、全8篇収録です。
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不意の女中不足に見舞われた「かわせみ」。周旋業者から紹介されてやってきた女中のおつまは25歳、無口だが気がきき、勤めぶりにかげひなたがなかった。10年も故郷へ帰っていないと聞き、るいはおつまに盆休みをとらせたが、浅草界隈で男と一緒のところを目撃してしまう。流されるように生きていく女の哀感を江戸の風物詩とともに描いた表題作のほか、お吉の秘蔵っ子・お石の母が登場する「野老沢(ところざわ)の肝っ玉おっ母あ」など全8篇収録。
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花火見物に東吾と深川にやってきた麻太郎と源太郎は、腹をすかせた幼い姉弟を目にし、たまらず大福餅を買って貰って、すすめる。姉弟は身内から折檻を受けているようで、気にかかって仕方ない。「かわせみ」次世代の子供たちの成長が頼もしく微笑ましい表題作。神田で大喧嘩があり、吉松という10歳の男の子が、20数カ所も撲られて死んだ。喧嘩が原因とは思えない死に方に東吾が下手人捜しに乗り出すが、複雑な人間模様が浮かびあがる「吉松殺し」など全7篇を収録。
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伊丹の新酒を積んで江戸に向かったはずの新酒番船が消息を絶った。その船頭の息子と知り合った「かわせみ」の面々が心配するなか、父親の船頭が生還したとの知らせが。安心したのも束の間、父親は再び海に挑む……。船乗りの矜持と父子の愛情が心に沁みる表題作。神林麻太郎と畝源太郎が偶然拾ったメキシコ・ドルラル。のちに金銀の大流出を招くことになる、不平等な為替取引についてふたりが学ぶ「メキシコ銀貨」など全7篇。不朽の人気シリーズ第29弾。
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江戸の牡丹作りの人々がこぞって出品する富岡八幡宮恒例の牡丹市。1位に選ばれると千代田城大奥の御台所へ献上されるとあって、かなりな競争になっている。そこで1位となった「白貴人」は自分が作った花だと、男がケチをつけてきた。果して花はすり替えられたのか? 表題作ほか、腹違いの幼い兄弟の、互いを思いやる心がいじらしい「三日月紋の印籠」「江戸の蚊帳売り」など全8篇を収録。水仙、梅、椿に萩と江戸の花々を背景に、「かわせみ」は今日も大繁盛!
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麻生宗太郎・花世親子、畝源太郎、長助、お吉とともに、外国船で賑う横浜見物に繰り出す東吾。途中、子安村近くの浦島寺に詣でてみれば、事件に巻き込まれ(「浦島の妙薬」)、横浜に着けば、美人局(つつもたせ)に身ぐるみはがされて、首をくくろうとした英国人船員のために、一肌脱ぐ羽目に。お馴染みの江戸情緒に、横浜の異国情緒が花を添えた表題作ほか、子供の頃別れた母と娘の切ない行き違いを描いた「鬼ごっこ」、「烏頭坂今昔」「鬼女の息子」など全8篇収録。
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深川の長寿庵の主人であり、畝源三郎の下で岡っ引を長年つとめてきた長助が、お上から褒賞を受けた。町内あげてのお祭騒ぎの中、取り残されたように、一人ぼんやり店番をする女房おえい。が、そのおえいが気になる人物を見かけ、目の前で思わぬ事件がおこる表題作。江戸でも隠居後の人生をどう送るかが問題だった? 同時期に隠居を迎えた、仕事が忘れられない元・定廻りと、大層な趣味人と噂される元・町火消人足改役が起こす騒動を描く「老いの坂道」など全8篇収録。
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東吾が花世や源太郎を連れて出かけた亀戸村の宝船祭で、村の幼児がさらわれた。時を同じくして、旅籠「かわせみ」に逗留していた小田原の名主の嫁が失踪。2つの事件を結びつける手がかりは、奇しくも20年前の同じ宝船祭で起こった子さらいなのか? 弟を失ってしまった姉の哀しみが切なく響く表題作ほか、かわせみに新しい女中・お石が奉公に来たが、皆がびっくりするような大女で……。教育係のお吉がてんてこ舞いする「大力お石」「女師匠」など、全8篇を収録。
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高瀬舟で江戸に戻る途上、米屋の主人が変死を遂げた。折しも古河藩から迎えた養子と娘の祝言が決まった矢先の出来事だった。東吾が探っていくうちに、主人の懐に百両もの大金が残されていたことが判明。果たして何のための金だったのか? 東吾の推理が冴えわたる表題作。品川の滝川家を訪れた東吾が、人斬りの知らせに飛びだしていくと、女が武士3人に囲まれている。助け出してみると、東吾と因縁浅からぬ人物で……。驚きの展開をみせる「紅葉散る」など全8篇。
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八丁堀同心・畝源三郎の嫡男・源太郎も、はや7歳。年賀の挨拶まわりの途中、麻生家の花世に会った。普段は元気いっぱい、おてんばな花世だが、歯痛のせいで妙におとなしい。源太郎にはその様子がかわいそうで仕方がない。そこで歯痛に御利益があるお稲荷さんに花世を連れていくことになったが、偶然事件に巻き込まれて……。表題作のほか、東吾とるいに待望の赤ちゃんが生まれる「立春大吉」など全8篇収録。「かわせみ」はメンバーが増えて、ますます賑やかです!
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