【感想】異邦人

原田マハ / PHP研究所
(136件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
32
53
40
3
0
  • いりびと(異邦人)の意味

    題名にルビがふってあるように,「いほうじん」ではなく「いりびと」です。
    キーワードはまず『京都』,そしていつものように『絵画』,そしてこの作家さんには珍しい設定の『仕掛け』が最後にびっくりさせてくれます。

    最初の方は,勝手気ままなお嬢さん育ちの画商の妻っていう感じでしかないのですが,一人の画家の卵との出会いが運命を大きく変えます。

    最後の70~80頁ぐらいは,一部は予想できたものの,ちょっと意外な感じでした。これからの作品に拡がりができるかという期待も含め,5つ星の評価としました(お気に入りの作家さんなので,少し甘めですが。)
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    投稿日:2017.10.20

ブクログレビュー

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  • taruto

    taruto

    ドロドロした昼ドラのような男女関係
            +
       アートが紡ぐ感動

    京都の風情、独創性や画家の作品を頭の中でイメージしながら読みました。
    まるで自分も京都に行って日本画を目の前で観たように想像できて楽しく読ませてもらいました♪続きを読む

    投稿日:2024.05.16

  • yuki

    yuki

    日本画や京都の伝統に興味を掻き立てられる一冊。

    星4つにしたのは、ラストで厄介な人物があっけなく病死するので、ストーリー展開がそこだけ雑に感じたから。

    それ以外は、さすがと唸ってしまうほど、美術の世界へどっぷり浸からせてくれる物語。

    竹内栖鳳、見てみたいな。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.16

  • khs5001e2503

    khs5001e2503

    この作家さんお得意の美術に関する話。

    今回は画廊、美術館、画家のそれぞれの思いと、血縁関係が入り混じった物語になっている。

    ワタシ自身は美術に関してまったく才能がないのでわからないのだが、わかる人には作品と出会った時に「刺さる」そうだ。

    その「刺さる」と表現する人の中にも、才能の高い低いがあるようだ。

    画廊や美術館で働く人は、無名の作家の作品を高値で買い取って有名になった時にさらに高値になることを見抜くチカラが必要らしい。

    さらにその画家に個展などを開いて投資をし、世間に名を知らしめるようなこともするそうだ。

    日本美術界もバブルの時にすごい金額でゴッホの絵を買ったというニュースを見たりしたが、恐ろしい世界だ。

    この物語もそんな美術界とお金と人間関係の話。

    面白かったです。
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    投稿日:2024.03.29

  • たま

    たま

    東日本大震災のち、東京から京都に一時的に移り住んだ有吉菜穂は、美術館、不動産を持つ有吉家の令嬢。夫は銀座で画廊を営む一輝。菜穂は妊娠中であったため、療養で京都に滞在していたが、徐々に京都での文化的な生活に魅力を感じ、また夫との物理的な距離から精神的距離も生まれてしまう。そんな中、1人の画家と出会う…。

    上手く粗筋をまとめられなかったけれど、面白くて一気に読んでしまった。京都に行きたくなる。
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    投稿日:2024.03.18

  • やっさん

    やっさん

    暑くなって来ましたねw

    ってな事で原田マハの『異邦人 いりびと』

    マハさんらしく美術色全開の内容w

    お嬢様育ちで家族が経営する会社の美術品を集めた美術館の副館長として働く有吉奈穂。

    その旦那で美術画廊の専務の篁一輝。

    その二人を取り巻く家族、美術、原発、新たな新人画家との複雑で熱い絡みがなんとも言えんw

    兎に角、中盤から面白くなってネタバレしたいけど我慢しときます(笑)

    2016年31冊目
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    投稿日:2024.02.04

  • Chiem

    Chiem

    このレビューはネタバレを含みます

    京都の雅な世界の中で描かれる、人間の業。
    「異邦人」として頑張る菜穂を描いているのかと思っていたが、菜穂は異邦人どころか京都にDNAを持っていた。まさかのどんでん返し。
    ただ、その背景を知ると、菜穂の言動に合点がいく。モネの睡蓮が売られた時、友の訃報に触れたような悲しさ、と言っていたが、それもそのはずなんだろう。実の父と母が亡くなっている以上、自分には父が引き継いでくれた審美眼と、父が残してくれた絵画、美術館が菜穂にとってのよりどころ。それらが自分の意志とは関係なく第三者に渡される、しかもお金のために、というのは、自分の尊厳が傷つけられた気持ちになるのだろう。

    また、この本によって、アートを取り巻く商売を学んだ。画家が描いた絵の売り手を画商が担い、コレクターへ売っていく。絵画は数々のコレクター(時には美術館)の手を渡り、永遠の時を生きる、、絵画が持つ悠久さを知った。

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    投稿日:2023.09.26

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