【感想】探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて

東川篤哉 / 幻冬舎文庫
(24件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
4
6
6
2
2
  • 新キャラクター登場!溝の口を舞台に始まる異色コンビ?の活躍

    「橘良太」と「綾羅木有紗(アリサ)」が武蔵小杉周辺で起こる事件を解決する中編ミステリーです。
    男性と女性(少女)のコンビで東川篤哉作品といえば、『謎解きはディナーの後で』が有名ですが、
    この作品はダメダメ男性と猫かぶり少女の設定です。
    ただ、ミステリーでありながらユーモア要素が非常に多いのも本作品の特徴です。
    そのため、凄惨な事件だけど重くならないので次から次へとページが進みます。

    なお、1話だいたい80ページくらいで4話から構成されている中編のため
    大がかりなトリックなどはありませんが、
    ユーモア盛りだくさんの会話にトリックを解くヒントが隠されているなど、
    ただ読んで笑っていては見落としてしまうことがあります。

    凄惨な事件を軽く読みたい!など新しいミステリーに触れてみたい方は是非一読してください。
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    投稿日:2017.09.15

  • 面白い

    おすすめです!とにかく取っ付きやすい本です。
    事件をテーマにしているのにあまりシリアスにならず
    展開も速いのでサクサク読めます。
    続編があるなら読みたいものです。

    投稿日:2017.03.30

  • 短編小説4本

    同名ドラマがなかなか面白かったので興味があった作品をようやく読む。
    四つの短編集で、助手の橘の視点で話が進む。ドラマは面白くなるようかなり工夫した事がうかがえる。お馬鹿な橘が仕事で缶詰24個の発注を2千個と思い込みクビになった結果、何でも屋になる。
    世界的に有名な探偵を母に、どこか抜けてる(知名度も低い)探偵を父に持つ10歳のアリサの子守を依頼された所、父親に内緒で事件現場へ橘とアリサが乗り込み推理する。と言う話でしたね。
    私個人的には第2話の電車が出るミステリーが一番面白いと思いました。図とかないので解けない。
    長編ミステリー&閉ざされた設定か好きなのでドラマの方が好きだったな。因みにドラマの内容は原作にほどほど無い。つまりドラマを見てからでもネタバレにならない別物ってことですね。
    アリサの猫かぶり&素の差が凄いわ。
    作者が好き、ユーモアミステリー短編好きな人向け。私のように本格ミステリーや長編が好きな人は物足りないと感じるかと。
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    投稿日:2017.06.11

ブクログレビュー

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  • タマセツ

    タマセツ

    仮説と実証
    様々なケースの他殺体がどのように殺害されたのか、謎解きを探偵家庭の少女となんでもやの青年が謎を解くほどいていく解説書のような小説だ。想定外の仮説を立て少女が解き明かしていく様は楽しい。

    投稿日:2023.05.21

  • PEANUTS

    PEANUTS

    アリサのキャラが最高。
    地味にポンコツにうつるアリサのお父さんも憎めない。

    アリサの目の付け所もさすがだが
    そこに振り回されつつフットワークの軽い良太との相性が絶妙。
    読みやすいお話だと思う。

    投稿日:2023.05.20

  • isutabi

    isutabi

    ★馬鹿な大人より賢い子供のほうが信用できる(p.111)
    (一)地元で「なんでも屋」を立ち上げた良太くんは、名探偵を両親に持つアリスっぽいコスの小学四年生アリサのワトソン役として今日もお世話を任されるというかいいように使われるのであった。
    (二)おとなしいお嬢様と、強気な名探偵の両面を持つアリサのわがままさと年相応の子どもっぽさに苦労させられる良太くんだが保護者愛が少しずつ増えていってるような気も。
    (三)今回の表紙カバー絵もたまたまスカイエマさん。意識してみるとけっこうたくさんゲットできてたりします。

    ■探偵少女についての簡単なメモ■(★は主要語)
    【一行目】冒頭から無駄話をするようで恐縮だが、こんな話を聞いたことないかな?

    【第一巻 第一話 名探偵、溝ノ口に現る】なんでも屋の良太は絵のモデルをさせられているとき殺人事件に遭遇しその後知り合った名探偵の娘アリサとともに捜査するハメにおちいる。
    【第一巻 第二話 名探偵、南武線に迷う】アリサは「はじめてのおつかい」をさせられることになった。
    【第一巻 第三話 名探偵、お屋敷で張り込む】浮気調査についていったアリサ。
    【第一巻 第四話 名探偵、球場で足跡を探す】良太に草野球の助っ人を依頼した監督が矢で射殺された。


    【綾羅木有紗/あやらぎ・ありさ】→アリサ
    【綾羅木慶子/あやらぎ・けいこ】アリサの母、孝三郎の妻。世界的に有名な名探偵。エジプトでナイル川をクルーズする豪華客船の船内で大富豪が銃殺されるという事件があり請われて出張中。続いてニューヨークの連続殺人や爬虫類館の事件も手がけたりカンヌで《猫》と呼ばれる怪盗を追いかけたりしている。
    【綾羅木孝三郎★/あやらぎ・こうざぶろう】アリサの父。全国的に有名な名探偵。武蔵溝ノ口に篠宮家をしのぐ豪邸を構える。良太はその名を知らなかった。五十代と思われる。太っていて饅頭のような丸い顔は優しげ。小豆のような目にも愛嬌がある。岡山で落武者伝説に纏わる八つの連続殺人が起きるという予告状が届いたので行かねばならずアリサの世話を良太に依頼した。続いてスカイツリーの麓での殺人事件や獄門島のような事件や黒死館殺人のような事件に駆り出される。
    【アリサ★】孝三郎、慶子の娘。十歳。自称「探偵」で「探偵になりたい女の子」ではない。不思議の国のアリスをモチーフにしたロリータ系ファッション。ツインテール。私立衿糸小学校四年。自称探偵。彼女のお世話と煙突掃除の仕事を比較するとどちらを選ぶか悩ましいところ。電車の運転席の後ろから運転手気分で前を眺めるのが好き。わりとよく泣く。子どもらしさとナマイキさが同居している。蹴りには自信あり。いろいろわがままな口はきくが良太のことはなぜか信頼しているようだ。
    【飯田孝平/いいだ・こうへい】楓の木の下で良太たちの会話を盗み聞きしていた男。二十五歳居酒屋アルバイト。長嶺に逮捕された。
    【岩代剛史/いわしろ・たけし】武蔵新城駅前の老舗だんご屋の若旦那。草野球チーム「新城ホッピーズ」のエース。
    【浮気調査】たまに入ってくる依頼。私立探偵に頼んだほうがいいのではと思うがどうやら私立探偵は怖がられているようだ。
    【オイルサーディン】二千個誤発注したら売れ残る。が、食事にはなる。
    【大島/おおしま】怖い顔をした刑事。長嶺勇作の部下。
    【奥野智美/おくの・ともみ】須崎家の家政婦。二十代半ばくらい。メイド服が似合う。正確に機械のように動く。
    【俺】→良太
    【剣崎英雄/けんざき・ひでお】草野球チーム「新城ホッピーズ」監督。五十五歳独身。
    【子供】《子供を連れた大人は、基本、善人として認識される》p.126
    【殺戮の館】また出てきた名前。一部で名作と言われているようだ。この著者の作品でよく語られる。
    【篠宮一郎/しの・いちろう】栄作の息子、龍也の兄。小太り。栄作の連れ子なので龍也や花代と血のつながりはない。
    【篠宮栄作/しのみや・えいさく】有名な画家らしい。武蔵溝ノ口に豪邸を構える。良太ですらその名を知っていた。
    【篠宮龍也/しのみや・たつや】依頼人。男前で神経質そう。篠宮栄作の息子だが花代の連れ子なので血のつながりはないらしい。いちおう画家らしいが栄作と花代が結婚したときにはすでに絵を描いていたらしい。良太は裸で薔薇をくわえて窓辺に立った姿のモデルをやらされた。
    【篠宮花代/しのみや・はなよ】龍也の実の母。
    【白くま】鹿児島伝来のかき氷。その美味しさにがっついているとアレが来る。
    【須崎瑛子/すざき・えいこ】依頼人。五十一歳。
    【須崎建夫/すざき・たけお】江の夫。須崎興行の社長。浮気の疑いあり。
    【須崎敏夫/すざき・としお】建夫と前妻の息子。三十三歳。知性の欠片もない。アリサをいやらしい目で見る。
    【須崎光代/すざき・みつよ】瑛子の母。八十歳を超える。
    【須崎理絵/すざき・りえ】瑛子と建夫の娘。二十歳。利発そう。国立大の学生。
    【橘良太/たちばな・りょうた】→良太
    【塚本潤子/つかもと・じゅんこ】溝ノ口在住の三十三歳。殺された。派手めな印象。
    【中崎浩介/なかざき・こうすけ】旅行ライター。
    【長嶺勇作★/ながみね・ゆうさく】神奈川県警溝ノ口署刑事。洒落た眼鏡をかけたインテリふうの男。良太の高校時代の同級生。良太は、こいつロリコンかもと疑っている。
    【なんでも屋タチバナ】地元に戻った良太はなぜか人から頼られるようになっていったのでアパートの自室で立ち上げた店。なんでも屋というのは小説の設定としては作りやすそうでいい感じ。モットーは「犯罪以外はなんでも」。年中無休二十四時間営業。
    【南武線】JRの路線。利便性の悪さで知られていたが最近快速電車が走るようになった。
    【長谷川】綾羅木家の家政婦。
    【ブリン】四千個誤発注してもTwitterでつぶやけばなんとか売れる。
    【ブンバイ】分倍河原の喫茶店。
    【便利屋】便利屋当人にとっては《ちぇ、便利屋って便利じゃねえな!》p.165
    【水沢夏希/みずさわ・なつき】塚本潤子の同居人。二十九歳。同じ店の後輩。
    【武蔵小杉】再開発で高層ビルとか建ち最近ブイブイ言わせており溝ノ口や新城を下に見ているとか。草野球チーム「武蔵小杉マテンローズ」がある。
    【武蔵新城】神奈川県のJR駅。良太の地元。草野球チーム「新城ホッピーズ」がある。
    【武蔵溝ノ口】神奈川県のJR駅。通称は「ノクチ」。吉祥寺をジョージと呼ぶ感じのレトロな若者言葉か? 草野球チーム「溝ノ口ホルモンズ」がある。
    【村上可南子/むらかみ・かなこ】篠宮栄作の弟子で、篠宮さんちの家政婦もしている。
    【山下昭二/やました・しょうじ】依頼人。溝ノ口の商店街で金物屋を営む。草野球チーム「溝ノ口ホルモンズ」監督。矢で射殺された。
    【吉岡哲司/よしおか・てつじ】溝ノ口の商店街の青果店の若旦那。草野球チーム「溝ノ口ホルモンズ」俊足強打の一番バッター。
    【ラブホ理論】一度部屋に入った男女はだいたい二時間くらいで出てくるという、良太の理論。
    【良太★/りょうた】橘良太。主人公の「俺」。「なんでも屋タチバナ」を立ち上げた。意外に仕事は来ているようだ!三十一歳独身趣味ナシ。「おじさん」でなく「おにいさん」であることにこだわる。
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    投稿日:2023.02.17

  • 餅原もち

    餅原もち

    良太と有紗の掛け合いが最高!仕事で少しだけ溝ノ口を調べたことがあるけど、それでもなかなかローカルな情報が多くて「?」なところも。溝ノ口をよく知ってる人ならより楽しめると思う。他も読んでみたいな〜!

    投稿日:2023.02.01

  • ss512(試)

    ss512(試)

    このレビューはネタバレを含みます

    本作は「不思議の国のアリス」を彷彿とさせる小4の少女と殺生以外は何でも引き受ける31才の便利屋のコンビが溝ノ口周辺で活躍。以前にドラマで見たが(本田望結と田中圭)、あれはほぼオリジナルの話だったのかな。ちょっとシリアスみあったきがするし(ベースは「名探偵、お屋敷で張り込む」だったのかな)。
    印象に残ったのは「名探偵、球場で足跡を探す」。あれは鯉ヶ窪学園シリーズを思い起こさせる。また読もう。ここまでの歳の差コンビは新鮮。二作目はまだ手元にないので。いつか、また。

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    投稿日:2023.01.14

  • あさひな。

    あさひな。

    このレビューはネタバレを含みます

    4つの事件を少女アリサとなんでも屋の橘が解決していく話。どれもライトな感じでサラッと読める。トリックはあまりオオ!と思わされるような意外性はなく、少し殺人に至った動機とか事件と犯人を結びつける根拠とか弱く感じた…。軽く隙間時間に読むのにいいかな?と思った一冊。

    ☆2.8

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    投稿日:2023.01.08

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