【感想】女のいない男たち

村上春樹 / 文春文庫
(472件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
57
194
155
18
4
  • 村上春樹入門としておススメ。

    恋人や妻に去られた男たちがテーマの短編集、短編はあまり好きじゃないのだがこの作品は良かった。

    村上作品は刺激的な香辛料のように感じる。それでいてさっぱりしてクセがないような。読めば読むほどやみつきになるところとか。

    この作品も謎が解明されないまま終わっていることがある。それはもう村上春樹の作風なのだろう。あまりこだわらないほうがいい。

    村上春樹入門としてはこの本がいいかもしれない、いきなり長編だと拒絶反応を起こす人もいるだろうから。私も少しずつ村上作品を攻略していこうと思う。
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    投稿日:2017.04.04

  • 哀愁漂う短編集

    文学的小説を読むと、何かもやもやっとした感じになる。

    だから何なの?

    だからどうしたら善いの?

    どうしてそうなの?

    自分と重なる部分がある場合など、特にそう思えてくる。

    男と女の心の中、自分心の中でさえ分からないときがあるのに、性別が別の他人の心の中が分かるよしもない。

    秋の夜長、そんな世界に入ってみるのも、いいと思う。
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    投稿日:2016.10.16

  • いまいち

    時々単発ではいたけれど,いままで村上春樹はなんとなく避けてきていました。
    まぁ微妙・・・。

    残念ながら私には合わないということでしょう。

    投稿日:2017.11.13

  • 余韻の残るラストは良い

    6篇からなる短篇小説集。
    映画の原則となった「ドライブ・マイ・カー」が入っていたり、ノーベル文学賞発表のタイミングではあるけど、読んだのはいずれとも関係ない。
    どの作品も面白かったし、余韻が残るラストは良かったけど、良くも悪くも村上春樹らしい作品ばかりで、好き嫌いは分かれるかも。続きを読む

    投稿日:2021.10.10

ブクログレビュー

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  • LMS

    LMS

    このレビューはネタバレを含みます

    女のいない男たちをあらゆる角度からこんなにも切実に、もの悲しく書けるのかと驚いた。
    登場人物たちが実在しているかのような語り口にたまにどきっとするし、それがまた読後もゆるやかな余韻を残していく。
    比喩やら何やらで頭がごちゃついて理解が追いついていないのに、なぜか心地よい。よく分からないけれどなんだか分かるような気がして好きな文章、の連続だった。
    もっとこの人たちの話を聞いていたかった。どれを読んでも短編じゃ物足りない!と思ってしまった。中でも「独立器官」と「木野」が気に入った。

    「ドライブ・マイ・カー」で語られていた、内で静かに血が流れつづけている感覚。それは「木野」にも共通する部分に思えたが、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』も彷彿とさせた。あれも好きな作品だったな。また読み直そう。

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    投稿日:2024.04.13

  • なおちん

    なおちん

    このレビューはネタバレを含みます

    女性との出会いとか過去とかそんな男の短編集。
    長編小説がダルくなってきている私にはピッタリで楽しめました。
    映画のドライブマイカー見てから、何の気無しに買ってみましたが、映画のあれとはまた全然違いますね。この短編の幾つかのモチーフが混ざっているような、、、。
    喫茶店で1人のんびり過ごしている時の隣の席の人の人生を覗いているような、そんな身近で少し刹那な日常の描写が印象的でした。
    これで私の考え方が変わった部分はないが、兎に角人生のタイミングとか分かれ道とか誰と会うかとかは、その時々の自分と相手の選択で成り立っているんだな。と改めて思いました。

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    投稿日:2024.04.09

  • 虫

    「あなたは淡い色合いのペルシャ絨毯であり、孤独とは落ちることのないボルドー・ワインの染みなのだ。」この文が良い。

    投稿日:2024.04.06

  • メガネカイマン

    メガネカイマン

     本書の収録作品の一つ「ドライブ・マイ・カー」が少し前に映画になったということで一読。しかし読めば読むほど奇妙な文章を書く作家だと思う。子供の頃は何となく文体がバタ臭くて敬遠していたが、やっぱり読んでみると面白い。面白いのに、何でこれで面白いのか自分でもよく分からない。

     日本人のくせに、まるで翻訳文学のような文章を書く。それでいて小憎らしいほど御洒落だ。何が不思議かって、本来こんな翻訳みたいな文章が読み易い訳は無いのに、全然ストレス無く読めてしまうところだ。

     別に読み易い文章や文体が優れた文学作品の条件だとは思わない。寧ろ一文を噛み砕くのに時間のかかる文章こそが真に優れた文学だという意見もある。実際にそうした作品は存在するし、まあ、それはそれで一理ある。だからといって村上春樹の文学が低俗だと言いたいわけではない。

     思うにこの作家の書く文章は言語としての互換性が極めて高いのだと思う。否、自分は日本語しか解らないから比較検討のしようも無いし、だから根拠がある訳ではないのだが。まるで翻訳のような文章は恐らく英語か何かに翻訳したとき、殆ど原作の内容とクオリティを損わない(変容しない)のではなかろうか。而して若しこれが不特定多数の言語の上で同時に成り立つならば、確かに神業というほかはない。海外で村上春樹作品が高く評価される要因もその辺りにあるのではないか。
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    投稿日:2024.03.17

  • Aoi

    Aoi

    村上春樹の短編集は何気に初めて。
    ドライブマイカーが良すぎるね…映画も好きだけど。
    映画の方を先に見たので、本を読み終えて、なんて完璧な配役なんだ、と感心してしまった。

    総じて「女のいない男たち」の話なんだけど、
    そのテーマこそが村上春樹って感じがした。
    女の失い方はそれぞれだし、終着点も違うんだけど、
    男と女は分かり合えそうで分かり合えない存在なんだなと思った。お互いに歩み寄るんだけど、結局のところ交わりきれない。でもそれがいいんだよねと感じました
    続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • ぴよ

    ぴよ

    美しい文章と、語られるラブストーリー。
    結論は出ない。けど余韻が残っている。
    この余韻がすごく好き。
    それぞれのお話に出てくる男たちが魅力的でした。
    「ドライブ・マイ・カー」と「イエスタデイ」が特に好き。
    「女のいない男たち」では失ってしまった「女」についてのみをこれほど多く語れるのが素晴らしいと思った。しかも想定のお話で。
    もう一度ゆっくりと読みたい作品。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.15

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