【感想】死と呪いの島で、僕らは

雪富千晶紀 / 角川ホラー文庫
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 3.1
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8
10
3
1
  • 最後は…

    主人公の男子高校生杜弥は、様々な謎を解き明かして、島の人々から疎外されてる同級生の椰々子を何とか救い出してあげたいと思っているが…
    呪いによって悲しい運命へと導かれた椰々子と、好きになった椰々子を自分の手で幸せにしたいと頑張る杜弥の姿は、ホラーの要素が強い本作の中でも、最後は、スッキリと爽やかな気分になりました。続きを読む

    投稿日:2017.04.04

ブクログレビュー

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  • sinsinsin

    sinsinsin

    ミステリ要素もあり、ホラーでもあり、青春小説でもあった。
    テンポもよく、広げた話を最後にまとめていた。
    面白かった。


    東京都の果ての美しい島。高校生の椰々子は、"呪われた美少女"として島民に疎まれている。そんな彼女に、島の有力者の息子・杜弥は、密かに片想い中。しかし彼女が禍々しい予言を聞いて以来、島に怪異が続発し…。
    ※本書は二〇一四年十月に小社より刊行された単行本『死呪の島』を加筆・修正の上、改題し文庫化したものが底本です。
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    投稿日:2024.03.24

  • uohito

    uohito

    半分くらい読み終わった段階で、先が予測できずにこれからどうなっていくのかと期待していました
    ちょっと予想を裏切られるエンディングにどう感じるかは人それぞれでしょう…

    投稿日:2021.05.24

  • dai-4

    dai-4

    これも、個人的・ホラー特集の一環。色々読んだけど、押しなべて並だった中、本作は気に入った方。オカルト寄りだけど、ミステリ作品としてもかなり楽しめる仕様になっているのがポイント高し。

    投稿日:2019.09.02

  • futoido5567

    futoido5567

    展開が壮大過ぎてびっくりした。
    最初の設定は凄くいいので、異国の宗教の話とかまで手を伸ばさない方がまとまりがあったと思う。

    投稿日:2018.07.24

  • nt

    nt

     2014年に日本ホラー小説大賞を取った作品で、この文庫の帯には「青春ホラーの傑作!」と書かれており、裏表紙には「怖さも面白さも圧倒的!!」という文言も踊るので、これは面白いのかもしれない、と手に取った。
     文庫の表紙にはいかにもアニメタッチなイラストが書かれているし、高校生を主人公とした青春ホラーなら、きっと若い作家が書いたものだろう、と予想したのだが、調べて見ると著者は現在40歳だった。言われてみれば、最近のエンタメ小説にしてはやや改行が少なく、難読漢字も多くて、ときどき古い言葉が使われる辺り、長年の読書家である書き手をイメージさせる面があった。
     もっとも私には怖くなかった。怖いというにはずいぶんとポップである。そうした特徴が、これは若い書き手だろうと私が勘違いした原因のひとつだった。
     女主人公も高校生なのだが、いきなり日本の巫女の服装で登場する。巫女の装束といえば、いまやサブカル界において「萌え」制服のひとつであって、そこには現実界のなまなましさより記号論的かつ漫画的なイメージが刻印されていると思えた。
     この冒頭シーンが象徴的に示すように、物語はおよそ非現実的で、漫画っぽい。人物は薄っぺらで心理描写はステレオタイプ。おまけに文体も常套語法に満ちている。
     私が敬愛するスティーヴン・キングの作品のような、ねばつくモノローグによって確立される主体の確かな輪郭など、ここにはみじんも無かった。
     だから、スプラッタなシーンが出てきても、全然恐ろしさは感じられない。人物の腕がもぎ取られるような場面でも、映像は浮かんでも痛みや心的衝撃は出てこない。
     このへんは、現在の日本カルチャーにおける心的ヴァーチャル性・虚構性の波に一致している。ビデオゲームに端的にあらわれたように、ある時代以降、日本のほとんどの世代は、「痛みなき虚構の生」にまどろんできた。戦うポケモンの痛みは画面上あらかじめ消去され、ポケモントレーナーは完璧に安全な場所でコマンドを選ぶだけだ。ポケモンのHPがゼロになったときだけ、操作者はちょっとあせるくらいだ。
     痛み無き世界といえば、こないだ見たアニメ映画「この世界の片隅で」も印象的だったのは、主人公の片腕が爆風で焼失したのに、痛みも慟哭もえがかれず、平然とした日常に回収され、ただ人物の片腕の不在だけが淡々と刻印されている。これはなんだか「気持ち悪い世界」だと私は思った。
     この「気持ちの悪さ」は本書の世界にもあって、いろんな酷薄な事件がつぎつぎと起こり、友人も死んだりするのに、視点となっている主人公の男子高校生は、型どおりの反応はするものの、それらはすべてウソっぽく、本当には主体を揺さぶられるようなことが無いように見えるのだ。
     この小説世界には全然現実性がない。漫画的だというのは、オタク世界のさまざまな表象がすべて「記号を指し示す記号の群れ」でしかなく、二次創作のように、シミュラークラに基づいたシミュラークラであるために、どこまで辿ってもナマの現実世界にはたどり着けないような構造になっているからだ。
     これが現在の(比較的若い世代の)日本文化の核心である。たとえばコスプレなるものが、その大半がアニメのキャラのような仮構を指し示す記号であり、自己の身体をそのように記号化し虚構化させてしまう例にも、この構造がはっきりと見られる。
     本書の人物が高校生だったり巫女だったり漁師だったり警官だったりしても、すべては虚構のコスプレであって、たとえば「リアルな高校生活」のような生々しさは完全に欠落している。
     もっともこのような「虚構を参照する虚構」という意匠を、私は批判しているのではない。社会学的な興味をもって分析している。
     本書は、すべてが薄っぺらいペーパーマリオのような世界ではあるが、最後に明かされる謎の解明の部分は、ミステリ小説として面白いと感じた。
     民俗学的な背景と、日本が古来オカルト的なものとして歪曲化して受容した仏教、神道、ヴードゥー呪術の知識などがごちゃ混ぜになった悪趣味なカーニバルが最後に明確化され、そのへんは、今の日本文化がマニエリスムの段階にあることを再確認させてくれた。
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    投稿日:2018.07.16

  • ホースケ

    ホースケ

     伊豆諸島に浮かぶ架空の島、須栄島を舞台とした伝記ホラーもの。
     補陀落渡海や、島に伝わる昔話を章扉にもってきて、途中までは章ごとの完結型の話が続く。
     そして、終章に向けて島に隠されてきた呪いと、地球の反対側での呪いが融合して、島に災いが降り注ぐ、という話になる。
     閉鎖的な田舎はいやですわね。

     伊豆諸島の果てに浮かぶ須栄島、かつての饐島には海流に乗って様々なものが漂着する。例えば、水死体。
     その流れ着く断崖の浜、寄せ室には島から村八分にされている身寄りのない少女、椰々子がいた。
     海神が水死体の口を借りて彼女に語り掛ける。
    「災いが来る」と。

     町の名士の次男、白波杜弥は父と兄が島のことを全て決めるのが気に食わない。
     椰々子を村八分にしているのも自分の家族なのだ。
     自分への隠し事が多すぎる。

     そんな日常に事件が起きた。
     海で行方不明になった漁師と思われる死体が上がったが、数日後にひょっこり帰ってきた。
     しかし、その死体のDNA検査の結果から、行方不明だった漁師本人だと断定される。
     その漁師の顔を持つ”それ”は、いったい何ものなのか。

     浜に漂着した難破船、海に消えた新婚の妻、島に降り注ぐ災いが続く。
    続きを読む

    投稿日:2018.05.21

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