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今野敏 / 集英社文庫 (23件のレビュー)
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総合評価:
かととら
1
テンポがよくて読みやすい。
スクープ、ヘッドライン、そしてこのクローズアップ、と再読しました。テンポもよく、記者の布施が、誰よりも鋭く冷静にパズルのピースを組み立てていくので、読んでてとても気分がいいです。マスコミからの多くの情…報から、いかに真実を見極めるか、果たして、そんなことが可能なのか、情報は、それをつかんできた記者の人となりを見て信用するか判断する、ってのが正解でしょうかね???続きを読む
投稿日:2017.03.20
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yamakawav
布施記者がいいね。ストーリーとしてはわかりやすい素直なもので物足りない感もするけれどドンドンと読み進めることができ堪能できた
投稿日:2023.08.30
あまぐも
布施の底知れなさと人たらしぶりが、今作でも炸裂している。 事件抜きに、布施に密着してみたいものである。
投稿日:2023.05.09
ashisas
このレビューはネタバレを含みます
夜の報道番組「ニュース・イレブン」の遊軍記者、布施京一を主人公にする「スクープ・シリーズ」の第三弾。端緒は、早朝の繁華街で刺殺体で発見された週刊誌記者。夜遊びと飲み歩きの中で偶然、その現場の映像の撮影に成功した布施のスクープ映像から本作のストーリーは展開していく。 最初はちょっとしたスクープ映像だと思われたものが、徐々に暴力団や政治家までも巻き込んだ話に発展していく。少しずつ、話が大きく複雑になっていく中、最後はキッチリと顛末をまとめて物語を集約させる手法はさすがの一言。 本作では、マヌケな俗物である新聞社の持田の出番は少なめ。一方、黒田刑事の下で働く若い谷口刑事の活躍が目覚ましく、心の中の葛藤や刑事という仕事に対する本音、悩みなどがつぶさに描かれ、布施という人物の動きはもちろんのこと、谷口刑事の成長ぶりも物語の中でしっかりと楽しめる贅沢な作品になっている。 前作と今作とで、布施の報道に携わる人間としてのプライドや強い意志というものが少しずつ垣間見られるようになってきた。飄々とした掴みどころのない人物だが、報道のあるべき姿、報道が傲慢になってはならないこと、報道が伝えるべきこと、ということについては、明確に布施の口から語られる場面は多くないものの、明確な筋があることが分かる。こういう信念や意志のある人が作る報道番組が現実世界にも存在したらどんなにいいだろうか、と、読後にふと思わされてしまう。
投稿日:2023.04.28
pukuchans
スクープ第三弾。 今回は政治と暴力団が絡んでくる。 緊張感たっぷり。 鳩村さんも黒田さんも大活躍でした。 面白くてあっという間に読んでしまいました。勿体無いくらいに。
投稿日:2023.01.14
蒼樹
スクープシリーズの第三弾、ということですが、前作を読んだのが随分前だったので、布施ってこんなキャラだったかな?と思い出せずに戸惑いました(^^;; 第一弾は確か、上川さん主演でドラマ化されたこと…があるはず。 報道番組を制作する側と、警察側、両方の視点から描かれていて、殺人事件と政治と、暴力団絡みの抗争事件が複雑に絡まり合っていて、読み応えがありました。 今野敏さんの作品に共通しているのは、とにかく登場人物が魅力的であるということですね。 本作では、布施やその上司の鳩村、刑事である黒田とその部下の谷口の4人が中心なのですが、それぞれが大切にしているものや、物事に取り組む姿勢がそれぞれに違っていて、それぞれが魅力的でした。 例えば。食堂でメニューをなかなか決められない布施に、鳩村が「何をそんなに悩んでいるんだ」と聞くと、布施は「別に悩んでいるんじゃないですよ。選ぶのを楽しんでいるんです」と答えます。 これだけでも、布施の色々な人の心にスッと入り込めてしまう魅力が分かってしまう。それが今野さんの作品なんですよね。 やっぱり今野さんの作品が好きだなぁと思えた作品でした。続きを読む
投稿日:2023.01.06
夕芽
起きている事件は物騒だけど、ゆるっとした布施ちゃんワールドに癒される。そんな春の一日。 スクープシリーズ第3弾は、政治家のネガティブキャンペーン。 『クローズアップ』 今野敏 (集英社文庫) このシリーズは、主人公は布施だが、布施目線で描かれていない。 周りから見た布施を間接的に描くことで、謎めいた布施像をよりくっきりと見せているところが魅力なのだ。 とはいえ、私生活含め本当に謎だらけなので、もうちょっとなんとかならんの、とは思うが。 まあよく考えてみると、布施の一人称の文章なんて絶対読む気しないし、百歩譲って布施目線の三人称も嫌だ。 さて、私は本はいつも二回は読むのだが、普通は再読すると、いろいろなことがすっきりと頭に収まっていくものだ。 ところが、このストーリーは、再読するとなぜか余計混乱する。 布施はあんなだし、中心となって事件を語り進める人間がいないので、今この時点で誰が何をどれだけ知っているのかが分からなくなってしまうのだ。 赤坂の檜町公園で、片山という週刊誌のフリーライターが殺害され、たまたま現場の近くで飲んでいた布施がスクープをものにした。 と、これが今現在起きている出来事である。 当然この事件についての話がこれから進んでいくものと思いきや、黒田も布施も、この時点では話の中心からは外れた位置にいた。 布施はすでに報道し終えた殺人事件には興味がなく、ある政治家の失脚を狙ったネガティブキャンペーンに興味を持っているという。 特命捜査係の黒田は、未解決事件担当なので今回の事件には関わっておらず、三ヵ月前に起きた暴力団がらみのヒットマン殺人事件を継続捜査している。 それぞれ別の事案を追っていながら、黒田の刑事の勘と、布施の記者の勘が、片山殺害を中心に互いの事件を引き寄せ合い、マスコミを利用した政治家と暴力団の、水面下での黒い繋がりを浮かび上がらせていく。 布施は、政治家同士の足の引っ張り合いが今回の殺人事件に関係していることに気付く。 黒田は、殺されたヒットマンと片山が顔見知りであったとにらみ、三ヵ月前の事件と今回の事件は関係があると考えていた。 読んでいくにつれて、冒頭の、“たまたま現場の近くで飲んでいたのでスクープ映像が撮れた”ことが、実はすべての始まりだったことが分かってくる。 そのせいで、物語の最後、布施が被疑者と行動をともにすることになってしまうのだが、これ布施じゃなかったら途中で殺されていたんじゃないかなと思った。 計算なのか何なのか、あの布施の人懐こさが、殺人事件の犯人でさえも油断させてしまう。 ヤクザを思わず涙ぐませてしまったりする布施マジックは、今回も健在なのだ。 被疑者と一緒にいた布施は、福岡空港に着くとまず一番に黒田に電話をした。 ほらほら、こういうところがね。 飛行機が到着したら黒田さんに連絡するつもりだった、なんて言われたら、助けないわけにはいかないでしょ。 「警察が頼りにされているならば、その期待を裏切ることはできない」 真面目な黒田さんなのだ(笑) しかもこの人は、常に有言実行だから。 かくして布施は、犯人確保の瞬間の映像を押さえ、黒田からの内緒の情報によって地検特捜部が動くことを知り、ネガティブキャンペーンの黒幕に捜査のメスが入る瞬間をスクープしたのだった。 一見クールなギブアンドテイクの裏には温かいものがあふれていて、この二人の友情(!)に思わず頬がゆるんでしまう。 布施の人柄に惚れ込んだヤクザに、「友達の友達は友達だろ」と捜査協力を迫る黒田さんが面白い。 このシリーズを読むと、改めて報道というものについて考えさせられる。 布施の言葉が心に残る。 「マスコミは完全に中立ということはあり得ないとデスクは言いましたね。俺もそう思います。だから、何かに傾き過ぎたら、それを正す必要があるんです」 ネガティブキャンペーンにマスコミが手を貸しているのが許せない、とめちゃくちゃ正論をぶつけてくる布施の正義が、読んでいてとても清々しい。 こういう人たちがいるなら、世の中まだまだ捨てたもんじゃないと思える。 またいつか彼らに会えるのを楽しみに。
投稿日:2022.08.19
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