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岡田 尊司 / 朝日新書 (47件のレビュー)
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総合評価:
三方當運
一読の価値大有り
とても分かりやすく、面白くてためになる。 なぜ面倒くさい、普通、特に何もないでチャレンジしもしないで 諦めてしまうのか? 何から逃げようとしているのか? 回避性パーソナリティと回避型愛着や他の場合と…の違い、 原因と対処法やその他の事も詳しく書かれている。 美女と野獣、村上春樹氏、西行、星新一氏等のたとえも興味深い。 興味があるならぜひ読んでもらいたい一冊。続きを読む
投稿日:2017.04.23
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つー
自分と他人は違う。自分の考えが相手にとって最良だとは限らない。自分の基準や考え方で相手を評価したり批判したりしても、それはあくまでも自分にしか通用しない。何故なら人は一人一人育った環境も違えば、見てき…たもの聞いてきたもの触れてきたもの全てが自分(あなた)とは異なるからだ。 それは自分の子供に対しても勿論当てはまる。自分の親と、自分の子供にとっての親は違う。だから自分を育てた親が言ったことが自分の子供に通用するかと言えば、そんな事は無いはずである。それを理解せずに、自分がこうした方が良いという考えを子供や他人に押し付ければ当然違和感が生まれるはずだ。まず理解しなければならないのは、当たり前だが、自分の考えや基準は自分にしか通用しないという事だ。 近年増加傾向にある引きこもりやニートが社会問題化し、私の身近にもその様な状況に苦しむ人々がいる。どうにかして状況を打破しようと、時には厳しく指摘したり、好きな事をやらせてみたり凡ゆる手を尽くしてみるが、それでも状況は中々改善されない。最近私もそういった相談を受け、本人を目の前にどの様に対応すべきか悩んだ経験を持つ。特に悪いことに手を染める事もなく、幼い頃はよく話し、よく遊びどこにでも居る普通の子だった。勿論今でも街でばったり会ったなら何処にでも居る普通の子だし、寧ろ容姿もよく背も高く俗に言うモテるタイプだ。だがとうに20歳を過ぎ、学校に行くでもなく、また働きにも出れず母親の元で暮らしている。私には正直どの様に対応してあげたら良いかがわからなかった。じきに自分から何かするまで待ってあげるのが正解なのか、それとも現状を厳しく指摘して無理にでも尻を叩くのか分からない。そんな状況でも暫く一緒に過ごし話をする事で少しずつ当人の事を理解できる様になった。きっと恐らく、本書に記載される様に自分への諦めや、失敗への恐怖、期待に添えなかった時の更なる失望が本人の動きを止めてしまっているのでは無いかと感じる。それすらも当たっているかは分からない。ただ一緒に過ごし当人にしっかり向き合えばやがては答えが見つかるかもしれないという期待は膨らんだ。話せば普通の子であり、きっと第一歩が踏み出せないだけだと思う。ならこのまま向き合いながら、いろいろ話をして(聞いてみて)本人の中に何かきっかけが出来れば良いのでは無いかと思う。考えすぎだよ、誰でも失敗ばかりだし、恥ずかしいことなど何も無い。本当はそう言ってあげたいが、私は待つことにした。 世の中には多くこうした状況があるのは、私のごく身近にも、会社でする会話の中からも感じ取れる。皆悩んでいるだけで、はじめの一歩が怖いだけ。人それぞれきっかけは違えど立ち上がる日は来る。自分たちが彼ら彼女らを動かそうとするなら、自分から気づける様に優しく近くで見守る必要があると感じる。理解せずに自分を押し付けても恐らくは変えられない変わらない。そして我々が個々に持っている考え方や物差しでは他人は評価出来ない事を十分理解して相対する事が必要だと感じる。 間違いないのは、親が子を心配する気持ちだけだ。いつかは親もいなくなる。大半は親が先だろう。だから子供に1人でも生きていける力を持ってほしいと願う気持ちはどの様な親でも必ず持っている。いつか親の気持ちに応えたいと自らが動き出せるタイミングが来るに違いない。親が子を思う気持ちと子が生きたいと願いその為に動き出した時に本当の親子になれる気がしてならない。 そしてその様な状況を生み出す1つの要因として、情報過多な時代にも問題はあると感じる。大量に入ってくる情報には過剰に人を恐怖に怯えさえ、踏み出す事を躊躇させる様な話に溢れている。その逆にどう頑張っても到達が容易ではない、半ば運任せの成功体験も多い。簡単に堕ちるどん底から、天国まで見せられて夢に溺れてしまう人もいるだろう。現実世界は誰もが人間関係に悩み、恥をかき、無駄とも思える程の汗をかき、頭痛に苛まれ、落ち込む。それが普通だし逃れられない現実世界だ。そしていつでもリセットできやり直しもきく。失敗は進歩の母だから何度でも失敗すればいい。リアルな自分でリアルに味わってみる事が自分を確立する糧となる。スマートに行き交うサラリーマン達も家では1人で悩んでいる。酒を飲んで忘れようとする。現実は泥臭いものだという事を教えてあげたい。 本書は様々なパターンを例示し、それ毎に適切な対応に近づくヒントをくれる。参考にしながら、苦しい状況に悩む人たちに少しでも救いになればと思う。続きを読む
投稿日:2024.03.27
まぎーB
押さえつけられて育ち、自分が出せなくなってしまった人の分析。著者は医師でそんな人たちの人生が変わっていく様子を描いているのだが、本来の自分を取り戻して戸惑いつつも生き直す人たちのレポは読んでいてさわや…かにな気持ちになる。 回避性の人が性的なものが苦手なのは、自分の存在を恥ずかしいものと思っていてさらけ出せないためだという。面倒くささもあるらしい。 星新一も回避性の人で、星製薬の重役を受け継いだときは苦しみでしかなかったが、のちの作家生活で開花した話は興味深かった。続きを読む
投稿日:2024.03.16
えり
このレビューはネタバレを含みます
何しても生きるのがめんどくさくてタイトルで読んでみた。 知らず知らずのうちに自分も色んなところで回避しようと動いてるときが多いことに気がつけた。 めんどくささはまだあるし人生が大きく変わることはないけど、最後の「自分の人生を生きようと決意すること。そして、一歩だけ踏み出してみること。それだけでいいのだ」という言葉はなんだか心に沁みた。
投稿日:2024.02.20
ami
当てはまりそうで、そうでないようで、といった気持ちで読んでいたので、ぼんやりとした気持ちで着地してしまった。ただやはり何事も「自分で決める」ということが肝心だと再認識出来た。
投稿日:2024.02.06
Ichiki56
タイトル、目次を読んで、これ自分のことだわ、と思い何となく読み始めたら、まさに自分…と思うような事例が書かれていて共感しながら読了。 発達障害や、鬱、社会不安、引きこもりなどいわゆる「生きづらさ」と「回避性パーソナリティ障害」との関連、ご自身を含めた著名人や患者さんの苦悩といかにこれを克服したかという事例紹介、それらに対する著者の思いに多くのページが割かれていて、苦しんでいる人達の背中を押そう、という著者の気概を感じるエモい本だった。 気をつけなければならないのは「パーソナリティ障害」と「愛着障害」という違う分類方法で「回避性」と「回避型」という同じ「回避」という言葉を使った分類がなされている事。著者もその違いについて一章使って説明を試み、後半でも再度言及するなどして誤解を避ける努力をしてはいるが……専門領域の話を一般向けに噛み砕いて話すことの難しさなのだろう。 自己診断は危険だと感じた一方で、困り事の捉え方と対処についてヒントは得られたように思う。結局のところ、身近に1人でも理解者がいてくれる事、の重みが大きい。その理解者と、そして自分に合った環境と巡り合うためにも、行動しよう、という結論。
投稿日:2024.01.26
トゥールビヨン
こういう回避的な傾向は誰にでも多かれ少なかれあると思うから読むと人間に対する解像度がかなり上がると思う。 それはそうとして、自分の中の誰にも理解されるわけがないだろうなと思っていた部分が言語化されてい…て途中何度も泣きそうになった。相変わらず怠け者の自分が前向きに何かに取り組めるようになれるとはとても思えないままだけど、少しは開き直ってみようかな続きを読む
投稿日:2023.11.13
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