【感想】お江戸ありんす草紙 瓜ふたつ

七瀬晶 / 小学館
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
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  • ありんす:「あります」の音変化。江戸新吉原の遊女が用いた語。

     お互いの存在を知らない双子の少女が、偶然か運命の導きによって入れ替わってしまう物語です。
     姉の千代姫は、武家の姫君として育てられ、妹のおいちは、遊郭で花魁になるために育てられていました。おいちは、振袖新造から一人前の花魁になる水揚げを機に、千代姫はつまらぬ男との縁組を機に、それぞれ廓と大名屋敷から抜け出してきます。そして湯屋で二人がすれ違い、入れ替わってしまします。それからは一体どうなるのか、ハラハラしながら楽しんで読んでください。
     素性不明だが頼りになる刀秀や、報われぬ恋心の持ち主だが優しいの半次など登場人物も魅力的です。なかでも、健気なおいちの幸福を祈らずにはいられません。時代小説というジャンルですが、とても読みやすく面白いです。
    続きを読む

    投稿日:2017.02.24

ブクログレビュー

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  • planets13

    planets13

    とても軽い文章で、サラッと読める。ちょっと都合が良すぎだったり、顔が似ていても髪飾りや所作が違い過ぎるだろうとか、突っ込みどころもあり。続編を意識した終わり方をしているけど、中途参入を阻む意味で読者を絞ってしまうのではないかといらぬ心配をしてしまう。続きを読む

    投稿日:2023.12.24

  • tvxqhitomi

    tvxqhitomi

    202206/自分には読みにくく登場人物達も物語展開も好みではなくあわなかったので序盤で挫折。続刊も出てるようだしこの作品が悪いのではなく単純に自分と相性悪かった。

    投稿日:2022.09.14

  • yueli

    yueli

    別々に育てられた、かたや姫君、かたや吉原の禿の双子の姉妹が周囲に助けられつつ悪党成敗(といっても実働は別人物)!なのだが、実質登場人物紹介みたいな感じも受け、事件の大きさのわりにはフワッとした終わりかただし、なんとなくごちゃごちゃしている。おいちも千代姫も一生懸命ではあるのだが、なぜ自分から窮地に陥りにいくのか理解に苦しむのと、吉原言葉がちょっと過剰でうっとおしい。
    一応次作も読むつもり。
    続きを読む

    投稿日:2017.06.11

  • マキハラ

    マキハラ

    このレビューはネタバレを含みます

     引き離されて育った、大名の双子の姫。一人はお姫様として屋敷の中で育ち、もう一人は吉原の廓の中で、禿をして育った。

     武芸が達者な千代と、本が好きなおいち。性格も正反対な二人が、なんの運命の悪戯か、湯屋で入れ替わってしまったから、さあ大変。
     お互いの抱える難題を解決せんと、周りの人々の助けも得ながら、奮闘する様を、時にコミカルに描く。

     あんまり時代小説は読んだ事が無かったのですが、表紙も可愛いし、この頃、江戸時代の面白さが分かって来たので、読んでみました。

     作者はこれまで、現代小説で活躍されて来た作家さんとのこと。専門的になりすぎず、詠みやすかったです。

     おいちはこの1巻ではまだまだ、廓から足抜けした事件の方がメインで、「江戸の本屋ガール」の部分はあんまりない気もするのですが、山東京伝などなど、江戸の戯作者が何人か出てくるのは、古文書好きには面白いかも。他には、恐らく後の近松門左衛門とか。


     勧善懲悪と読みやすさで20代から30代くらいの女性にオススメ。半次とおいちの仲、蔵さんの正体などなど、今後も気になる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.08.25

  • 【静】

    【静】

    2巻目の『百両の秘本』というタイトルに惹かれて先ず1巻目。生き別れ双子の入れ替わりという割とお決まりのパターンながらも、蔦重の時代の有名戯作者たち面々が登場するので楽しめました。刀秀はやっぱり写楽だったりして。おいとちゃん、今後も市井に出てからも、ありんす言葉で通すのかなァ。続きを読む

    投稿日:2015.12.03

  • 永遠ニ馨ル

    永遠ニ馨ル

    シリーズ2作目の「百両の秘本」のほうを、たまたま書店で衝動買いしたら、こちらが1作目ということで急きょ手に入れました。こちらと先に出会っていたら、手に取っていなかったかも。この表紙もとてもかわいらしいのですけれど、インパクトという点で。

    さて、物語は、表紙のイメージを快く裏切ってくれます。
    本格的かつトラディショナルな時代小説を読んでいるかのような文体と、勧善懲悪のキャラクター設定。いかにも印象の悪そうな人が本当に悪いのは、読んでいて安心します。
    お転婆なお姫様に、こっちまでハラハラさせられっぱなしでした。

    時折、主語が判らなくなることもあったので、★一つ減らしました。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.25

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