【感想】アルジャーノンに花束を〔新版〕

ダニエル キイス, 小尾 芙佐 / ハヤカワ文庫NV
(674件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
305
212
97
9
4
  • 心の柔らかい十代に読むべき一冊。

    初めてこの作品を読んだのは中学生の頃でした。
    人体実験とも言える手術を経て幼児並みの知能から天才へと変貌したチャーリィ。普通、一生をかけて経験する「成長→ピーク→老化」の流れを短期間で送ってしまう事、蔑まれるだけだったところから逆転した立場、天才的知能を得てしまったが為に知る苦悩といった数々の出来事に、自分だったらどんな選択をするか悩みながら読んだものです。
    何度となく読み返しているけど、その度にラストの「どーかついでがあったら…」のくだりに涙腺が決壊してしまいます。
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    投稿日:2015.05.10

  • 一生もの!

    人にさげすまれ、人をさげすみ…。チャーリイが自分自身のように感じられ”ハッ”として大事なことを気づかせてくれる作品。長年読み継がれている理由がわかる、人の本質をついた”一生モノ”です

    投稿日:2015.05.02

  • 翻弄される人生

     何が人の幸せなのか,同じ価値観を押しつけるようなまねが許されるのか,が問われている作品。マウスを使った実験をもとに,人体実験(実質的に本人の理解にもとづく同意が得られていない点で)で超天才になったパン屋店員や彼に関係した人々がたどることになった運命は・・・。
     この本が新刊で出てすぐに読んだときはかなり衝撃を受けました。たった一瞬でも超天才になれたら,そのリスクを冒してでもやる価値はあるか否か,結構考えました覚えがあります。若かったなぁ。
    続きを読む

    投稿日:2015.05.04

  • 人間は幼児から生まれて老人になって死ぬ

    当たり前のことですが、人間は死にます。ソクラテスは人間である。そして、ソクラテスも死ぬ。知的障がい者の回復という青年期の回復と再度陥る障がいという死ともいえる状態を描いた作品ですが、意図的な嫌らしさを感じさせない流麗な展開と文章です。最初のころのチャーリイ・ゴードンが徐々に表れてきて最後には元の木阿弥に戻ってしまいます。アルジャーノンの死からアリスとの関係の崩壊、そして最後の決断を下すチャーリー・ゴードンはもう何もわかってはいないのです。彼は幼児になって老人になることまでわずかな期間しか与えてもらえません。最初の読みずらささえなければ、全編、無心になって読める本です。続きを読む

    投稿日:2015.06.12

  • 最高の読了感

    作者のダニエル・キイスは,「チャーリー・ゴードンはわたしです」と。
    あとがきによると,この作品は当初出版社から結末が暗すぎるからハッピーエンドにしろと言われたとあった。やはりアメリカでは「アメリカンドリーム」が望まれるのか?
    もし,そのとおり(いわゆる)ハッピーエンドになっていたら,この作品は決して評価されるものじゃなかったと思う。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.28

  • 無駄使いをしてしまった!

    言い回しに酔っているような文章。
    何の感動も感じられないストーリー。
    時間と金の無駄使いだった。

    投稿日:2015.06.11

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ブクログレビュー

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  • 山田J

    山田J

    チャーリーの頭脳の向上と衰退は、人間誰しも人生の中で体験する普遍的なことと重なると思う。自分も今はまだまだ新しいことも覚えて成長していける自信があるが、歳をとると次第にできたこともできなくなるはず。この物語を通して、頭が働くのは有限であることを再認識し、新しい学問や知識を学び、糧にできる人生に感謝しながら生きていきたい。続きを読む

    投稿日:2024.05.14

  • おーしま

    おーしま

    このレビューはネタバレを含みます

    愛の話だったと思う。
    チャーリーの知能が上昇下降している間中ずっと、チャーリーは他人からの愛を求め続けてた。

    知能が上がればもっとみんなから好かれると思っていたチャーリーが真実の残酷さを知るところも切なかったし、アリスとやっと愛し合えたと思えば知能を失っていって自ら彼女と離れるところも切なかった…。

    知能レベルと幸福は比例しない、ということを強く感じた本だった。

    感想を書くのが難しい…!
    とにかくずっと胸がキュウッ…となる話だった…。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.05.12

  • ケルン

    ケルン

    頭が良ければ幸せになれるのかという命題を知的障害を持つ主人公の視点で物語は進む。
    急激な知識の習得と未熟な心、変化する交友関係に自分で考えるという行動の結果何を思うのか
    自分も一人の人間であるという自覚を基に最後まで彼の心に残る思いは何だったのか
    人の一生を凝縮したかのようなこの作品はライフイベントの節目でまた読んでみたいと思える作品だった
    続きを読む

    投稿日:2024.05.11

  • ラムネ

    ラムネ

    チャーリーは知能の段階にかかわらず、経過報告含め一貫してずっと子供みたいだった。
    知能と精神成熟はセットでない、当たり前のことに気付かされたし
    幸福と知能はまるで切り離されたものだと感じた。

    投稿日:2024.05.11

  • 鈴蘭

    鈴蘭

    言わずと知れた名作。漸く。
    チャーリーの知能が徐々に上がっていく、そして下がっていく様子の表現が生々しく、翻訳の妙に驚いた。

    この作品に関して「感動!」とか「泣ける!」というような感想をよく見かけるが、それに関しては同意しない。
    むしろ淡々とチャーリーの人生を見守っていたきがする。
    私が取りこぼしたものが多いのだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.10

  • superfly

    superfly

    読もうと思ったきっかけ:『けんご・小説紹介』のショート

    一人称で書いてあって日記スタイル的で読みやすかった。
    初めはひらがなだらけで誤字脱字だらけ…読み進めていくうちに文章能力が高くなっていって読めない漢字が出てきたり…と知能レベルの変化していくさまが興味深かった。

    知能レベルと幸せは比例しない…
    考えさせられる本だった。。。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.08

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