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東川篤哉 / 文春文庫 (21件のレビュー)
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総合評価:
御殿まり
4
魔法で全て解決!しない中途半端魔法ミステリー。
古畑任三郎など最初に犯人がわかり、そのトリックを暴く短編集です。 全4話からなり、各々80ページくらいです。 事件が難航しどうしようもない時に魔法使いが現れて魔法を使ってパパッと事件解決! なんてス…トーリーだと思っていたんですけど、全然違いました。 魔法使いマリィが出来るのは犯人を当てることだけで、 トリックは自分たちで解決しなきゃいけなく、ちゃんとしたミステリー作品になってます。 算数で言えば答え(犯人)が分かっていて、答えを導く式(トリック)を暴くことかな。 トリックを解決するのは若手刑事・小山田聡介。 上司である[八王子署の椿姫]椿木綾乃警部に蹴られ馬頭されることをこの上ない楽しみとするハイパードMです。 舞台は八王子周辺なので、異世界に行くなんてファンタジー要素はありません。 殺人があったのに張り詰めた空気感は全くなく完全なコメディと化しています。 そのためか、笑っているうちに事件が解決してることも多々あります・・・。 ちなみに、今のところ椿木警部が好意を寄せる男性は全員犯人になる定理が成り立っています。 犯人探知能力の精度がすさまじい!続きを読む
投稿日:2016.09.08
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ホゲホゲ笹かま
2
ミステリーに魔法は反則(笑)
犯人に魔法をかけて、自白させようとしたり。 空飛んでたり。犯人はわかっているので、逮捕するまでの過程を楽しむ作品です。 小山田刑事とマリーの掛け合いも面白いです。
投稿日:2015.02.19
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海と青硝子
魔法使いマリィも、ドM刑事小山田くんも、惚れっぽい『椿姫』警部も、「ドナドナ」の仔牛のような若杉くんも、登場人物がみんなクセ強で可愛いですね。 倒叙によって読者は先に犯人を知り、マリィの魔法で小山田く…んが知るというだけならコメディかファンタジーですが、そこから小山田くんの推理が動かぬ証拠を見つけ出すのですから、本格ミステリの楽しさをしっかり味わえました。続きを読む
投稿日:2024.02.04
こつめかわうしょ
東川さんの文体は本当に読みやすい! 題名通り、魔法使いが出てきます。が、魔法で解決!といったわけではありません。 倒叙ミステリーのため、探偵役の小山田刑も魔法少女の力をもって犯人が最初にわかっている点…から進みます。この点は確かにちょっとチートですね。。。笑 小山田のキャラクターやその周りの人たちもちょっと癖ありですが、さくさく読めちゃいます。軽いミステリーのため気楽に読んでもらえるかと思います!続きを読む
投稿日:2023.05.03
しほ
オムニバス4本。いずれも、犯人がはっきりした事件から始まり、刑事が事件を解き明かして行くストーリー。ひとつ他のミステリーと違うのは、そこに何故かどこから来たのかすら分からない魔法使いが絡んでくる事。事…件の解決こそには魔法の力は使わないが、犯人の炙り出しに魔法が使われて、犯人はなんでこんな事になんで思いながら逮捕されて行く。いずれの犯人もアリバイ作りをきっちり行なっていて、その抜け道を探して行くのが面白い。続きを読む
投稿日:2023.03.13
ss512(試)
このレビューはネタバレを含みます
ドМで熟女好きの変態刑事・小山田聡介と家政婦兼魔法使いのマリィの事件簿。四つの事件。犯人もその動機も既に明かされている倒叙モノ。そりゃあどうせ魔法で誰が犯人かすぐ分かるからね。問題なのはその犯行を証明すること。魔法を使って事件解決とはならない。魔法は万能じゃないけど、ちょっとした日常に変化を与え、面白くしてくれる。それだけでいいんじゃない?
投稿日:2023.01.14
まゆち
先に犯人や動機が分かる展開で、どうやって犯人逮捕へと進んでいくのかが読んでいて面白かったです。 マリィと聡介のコンビも好きです。
投稿日:2022.12.09
isutabi
★「どれ、どれ!? どの魔法が役に立った!?」(p.312) 倒叙系ミステリ。魔女のマリィさんは家政婦としてあちこちで雇われ事件に遭遇し魔法で解決のきっかけをつくり刑事の聡介くんに手柄をもたらす。…ぼくらの世界では魔法で事件解決までもってけず作品の愛嬌って感じです。が、それこそが読む楽しみでもあるでしょう。マリィさんを除いたらけっこう普通かも。 なんとなく筒井康隆さんの『家族八景』を思い出しましたけどシリーズ化しても魔法バトルや神との対決はなさそう? 【一行目】「殺しなら撲殺がいちばんだ。それが最も簡単だし、時間も掛からない」 ▼魔女の家政婦さんについての簡単なメモ 【泉田健三/いずみだ・けんぞう】ビリーズブートキャンプのパチもんで稼いでいる。 【小山田聡介/おやまだ・そうすけ】→聡介 【神山瑞穂/かみやま・みずほ】村瀬修一とつきあっていたが捨てられ自殺した。のかもしれない。 【木崎俊夫/きざき・としお】菅原武彦とよく似ている。 【紺野俊之/こんの・としゆき】脚本家のようだ。南源次郎のスタッフのひとり。佐和子の不倫相手。 【脂肪熱】《それは、ダイエットに励む女性が無駄な脂肪を燃焼させようとして、無駄な努力を重ねる際に身体全体から発する、じっとりと生暖かく殺気立った熱の俗称である。》p.89 【白坂昭雄/しらさか・あきお】関東スポーツのベテラン記者。 【菅原武彦/すがわら・たけひこ】多摩川ホームズの代打男。プロ入り十八年目のベテラン。 【聡介】小山田聡介。八王寺署の若手刑事。上司の椿木綾乃警部になじられたりするのが好き。目立たず冴えず、すぐ他者から存在を忘れられる。愛車は白い年代物のカローラ。自宅は丘の上の広大なお屋敷。「幽霊屋敷」とか「魔女の館」とか呼ばれてる。特に金持ちというわけではないようだ。 【立川良子/たちかわ・りょうこ】南家のお手伝いさん。濃紺のワンピースに白いエプロン。キキがエプロンつけた感じか。栗色の髪は綺麗な三つ編み。敬語がうまく使えない。《立川市役所の住民票交付願いの記入例にあるような名前だな》と小山田聡介は思った。上から82・58・84。ある人物の仮の姿。 【椿木綾乃/つばき・あやの】警部。通称「八王寺署の椿姫」。三十九歳のメガネ美女。結婚願望あり。単純なタイプで「簡単な難事件」向きだが「ちょっと手強い難事件」向きではない。 【広川理恵/ひろかわ・りえ】村瀬修一の恋人で同棲中。 【槙原浩次/まきはら・こうじ】泉田健三の妻の兄。父の遺産である不動産で悠々自適。 【松浦宏一/まつうら・こういち】物まね芸人。 【マリィ】マリーではない。魔女。デカは嫌い。キュートなルックスにわりとナイスバディに辛辣な物言い。触れようとすると自動的に発現する魔法がなにをするかわからない。 【南源次郎/みなみ・げんじろう】映画監督。殺人は撲殺が一番いいとの持論。 【三原慶子/みはら・けいこ】貸ビル業を営む女。豹柄の服を好む。なにより稼ぐのが大事。矢川照彦の愛人と思われる。 【南佐和子/みなみ・さわこ】南源次郎の妻。旧姓岡島。その頃は人気女優だった。父は名匠岡島光之助(おかじま・こうのすけ)。 【村瀬修一/むらせ・しゅういち】元プロ野球選手でイケメン。「球界の渡り鳥」とか「永遠の一軍半」とか「夜の四番打者」とか「顔だけ一流選手」とか言われていた。 【矢川照彦/やがわ・てるひこ】松浦宏一が所属する芸能事務所「スターライト・プロモーション」社長。毒が入ってるかもと疑いつつ、ついうっかりグラスのウイスキーを飲んでしまった男。 【若杉】若い刑事。椿木警部に引きずっていかれるドナドナ。続きを読む
投稿日:2022.07.24
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