【感想】素数が奏でる物語 2つの等差数列で語る数論の世界

西来路文朗, 清水健一 / ブルーバックス
(7件のレビュー)

総合評価:

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  • 素数という純粋数学が持つプリズム

    数学ファンなら素数が持つ神秘性に惹かれ経験が必ずあるはずです。
    本書は、エレガントな未解決問題の紹介から始まって、フェルマー、オイラー、ガウスと素数の研究の進展を見せながら、平方剰余、モジュラー合同式、解析接続、と現代数学に通じる道を解説しながら、最後はガウス整数から、イデアルとクンマー拡大、類対論への道に至る標識まで読者を導いてくれます。
    素数は数学のスペクトルです。いつかその謎が終わるときまで、数学はこの光の源である輝きに向かって飛び続けるのでしょう。
    良書です。
    続きを読む

    投稿日:2017.09.15

ブクログレビュー

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  • カモノハシ

    カモノハシ

    このレビューはネタバレを含みます

    子供が素数に興味を持ち始めたので何となく読んでみました。
    前半はまだ理解できるレベルで知的好奇心をとてもくすぐられたのですが
    終盤は内容が難しくなってきて理解する事すら難しい状態となりました。
    数学者って本当に哲学みたいな事を考えてるんですね。
    数百年前に生きていたフェルマーやガウスが考えた概念とか
    ただただスゴイなぁと思うばかりでした。
    素数一つとってもこれだけ掘り下げることが出来るのだから
    本当に奥が深いですよね。
    4n+1の素数と4n+3の素数の違いなんて考えた事すらなかったです。

    内容の10分の1も理解できていないような気がしますが
    数学の魅力を再認識させてくれた本です。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2017.01.21

  • 講談社ブルーバックス

    講談社ブルーバックス

    「4で割って1余る素数」と「4で割って3余る素数」。2種類の素数の個性がわかる、連分数や平方剰余の相互法則、ガウス素数とのふしぎな関係とは。

    投稿日:2015.12.25

  • danner

    danner

    柔らかなタイトルとは裏腹に、証明と数式がてんこ盛りの実に硬派。読み物としては「一体この問題の何が面白いのか」がもうひとつわかりづらかったようにも思う。きちんと取り組めばこれ1冊で1か月は過ごせるだろう続きを読む

    投稿日:2015.06.21

  • tantan

    tantan

    数論の魅力がわかりやすくコンパクトにまとまっている良い本だった。代数的整数論だけでなく解析数論にも触れられている点がおもしろい。

    数論の本でよく紹介されている平方剰余の相互法則。具体例での説明がわかりやすい。

    特に、平方和定理が連分数と関連するというのがおもしろかった(定理の証明はないが)。つくづく、連分数っておもしろいと思います。

    本書のテーマは、”2つの等差数列で語る数論の世界”、である。2つの等差数列とは、4で割って1余る素数(4n+1型)と4で割って3余る素数(4n+3型)。素数といっても2つのタイプに分かれ、個性がある、ということである。おもしろい。少し素数とお友達になれた気がしました。
    続きを読む

    投稿日:2015.05.16

  • hiro

    hiro

    素数にはそれぞれ個性があります。
    この本は、数論の専門的な知識がなくても素数の個性を感じることができる内容になっています(高校数学くらいの知識は必要ですが)。

    素数の個性に触れれば、今まで見たことがない世界に触れることができるでしょう。続きを読む

    投稿日:2015.04.27

  • たいち

    たいち

    素数の本は今までも読んできましたが、等差数列を切り口とした展開で、自分の知らなかった新たな発見もありました。
    勉強するには難しい内容かもしれませんが、読み物として読む分にはとても面白い本でした。

    投稿日:2015.04.04

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