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ヤマシタトモコ / アフタヌーン (25件のレビュー)
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総合評価:
ごま豆腐
1
閉じられた世界のお話。
表紙の絵や題名とはうってかわって、考えさせられる物語。あらすじにある事故が目に見えない壁を地域に現出させ、外界から孤立させた。生体は壁を通り抜けることが出来ない。そんな場所で人々は普通で普通じゃない日…々を過ごしている。今巻に関しては各話ごとに住人間で視点が変わる為、一話完結している。冒頭から世界の仕組みがハッキリ描写されているのでスッキリ読めた。続きを読む
投稿日:2015.05.13
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新田玄鳥
SFみたいなリアルな世界
仮想の科学技術によって封じ込められた町という一見ありきたりな設定の世界での生活が描かれる今作ですが、この作品の白眉は逃げる場所の無いところでの「正しいこと」の過酷さを書いてることだと思います。 作品中…では仮想の技術によって逃げる場所が無いことが描写されますが、これは決して荒唐無稽な環境ではありません。 私たちの世界に壁はないけど、私たちは会社や学校といった閉じた組織からそう易々と逃げ出せないし、検索エンジンの検索結果は世界中どこにいてもついてまわってくるものですから。 そういう風に、一皮剥いたところに生々しさを感じる作品です。 続きを読む
投稿日:2015.08.09
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みみみん
全巻通しての感想。何だか怖かった。シェルターの開発事故により、生体反応があるものは花井沢町へ入れず、出ることも出来ない。その閉ざされた小さな街、花井沢町で起こる出来事はどこそこの誰があんなことした、と…いう些細なことだったり、泥棒が入るみたいな事件だったりするんだけど、どれもよくある日常として描かれていながら、背景には誰も入れず出られないという異常な事態が横たわっているので静かな恐怖を覚えた。街の誰もが主役になれるようなエピソードたちは全体的にほのぼのとしているけど、淡々と世界の終わりに向かっていくような静けさが隠れてて、何だか怖かった。続きを読む
投稿日:2020.12.15
マンガタリ編集部
「生命体を通さない膜」で、見えながらにして外界から隔絶される ことになってしまった町に住む人々の物語。 「隔絶された場所」でのドラマは他の人の作品にもあるけれど、 これほどまでに痛く厳しいお話はあまり…見たことがない。 『WHITE NOTE PAD』での「人格入れ替わり」といい、 ヤマシタトモコさんの描く状況ドラマは「甘さ」を許してくれないなー。 続きを読む
投稿日:2019.05.31
koma
外の世界から遮断されてしまった町。一見、何気ない日常の風景のようだけど、やはりどこか歪んでいて町の住民は蝕まれていっているようだ。三巻で完結のようだけど救いはあるのだろうか
投稿日:2017.03.05
bona10326
花井沢町という、とても特殊な状況におかれた町のふつうの人たちの日々の短編集。 風景の、人々の、空気のふつうさが、言葉やシンプルな絵柄によって強調されていて、それがより緊張感を誘う。 だからどうしても…自分の日々を思わずにはいられない。 私の毎日は?私の大切な人の日常は?明日も同じように来るのかな?と 三巻完結でよかった。最後まで一気に読めて心からよかった。続きを読む
投稿日:2016.12.27
しろかぎ
シェルター技術の開発事故により、「生き物を通さない膜」によって外界と隔てられた花井沢町。 しかし物は届くし電気もインターネットも繋がるわけで、人々は普通に生活しているし、それは別に、どうしようもない絶…望ではない…のだけど。 「一生出られない小さな町で暮らす」。 それゆえに起こる…ちょっとしんどいことが、町のいろいろな人々の視点で見える短編集。 うん。どうにもちょっと…最終的にしんどいことになる話ばっかりでなかなかずっしり来ます…。続きを読む
投稿日:2016.12.19
あんこ
初期設定は理由で、そこから動けない人々のお話。 この方はショートがとてもおもしろい作家さんだと思う。不思議のなかにやたらとリアルなストーリー。この先どうなっていくのかなあと気になる。 けれどちょっと…この雰囲気に飽きてきたかもしれないな、とも思う。私が。続きを読む
投稿日:2016.02.05
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