【感想】異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵

谷瑞恵, 詩縞つぐこ / 集英社オレンジ文庫
(61件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
8
22
19
3
0
  • 読むと絵画を語りたくなるかも

    絵画ミステリシリーズ第2弾。1巻はコバルト文庫から出ていましたが、今回からオレンジ文庫にレーベルが移りました。そのせいか、一通りの設定についてはおさらい的な記述が加えられていて、この2巻からでも話についていけるようになっています。もちろん、1巻から読むに越したことはありませんが……。
    今回も千景と透磨は言い争ってばかりいます。それでも、言葉の裏に隠された想いを知ると、とげとげしい台詞さえ愛のささやきに聞こえてくるから不思議。気づいてないのは本人たちだけだったりして……?
    本シリーズの魅力の一つは、ストーリーを楽しみながら、西洋絵画にまつわる知識を自然と身につけられる点です。この2巻でも16世紀の画家・ブロンズィーノや死の舞踏(ダンス・マカブル)といったキーワードが登場し、とても興味深く読みました。
    懸命に絵の意味を読み解こうとする千景の姿勢には、絵画への愛が感じられます。
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    投稿日:2015.04.16

ブクログレビュー

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  • 葉月

    葉月

    2冊目。
    絵のことは全然分かりません。
    千景と透磨が少しずつ近づいている様子を楽しみに読みます。

    投稿日:2024.04.15

  • かな

    かな

    本編は、やはり挿絵がないのでイメージがしづらく、ふーんという感じで読んでしまうが、千景と透磨の関係が気になるので読んでしまう。祖父との約束で不本意に元カノと別れるはめになったから透磨は自分には冷たいのだと思う千景と、優しくしたら千景に辛い記憶を思い出させてしまうからと優しく接することができない(と言いつつ冷たいとは自覚してない)透磨という、なんとなくお互いの思いが見えてきて、ちょっとスッキリ。目の毒の言葉の意味を覚えた。
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    投稿日:2023.11.18

  • cherry00

    cherry00

    今回は贋作師との対決。といっても、実際に相対する訳ではないけれでども。西ノ宮画廊さん以外にも同業者が出てきて、なんだか緊張感が走る。。千景の過去のことも少しずつ分かってきた。贋作を生業としている人がいる?望月先生のホームズシリーズに出てくる円生を思い出した。
    今後、千景と透磨がどうなっていくのか、気になる。
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    投稿日:2023.09.05

  • ある

    ある

    危険な絵の図像を読み解き,贋作事件を解決する。千景と透磨の屈折した関係と微妙な距離感。二人が肝心な所で協力しないため,危険な目にあうのが残念だ。

    投稿日:2023.05.14

  • tomojuju

    tomojuju

    一作目ほどグイグイではなかったのですが、こちらも面白かったです。

    こう言う作品もあるんだ、という発見やら、主人公たちの不器用の一言では片付け難い関係性もいいスパイスで。

    主人公が卑屈すぎじゃない?と思えなくもないけどそれなりの過去を持ってるだけにその設定もすんなり入る。

    2022.8.14
    114
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    投稿日:2022.08.14

  • ユイ

    ユイ

    シリーズ二作目。絵画にまつわる謎と並行して、千景ちゃんと透磨の過去も少しずつ明らかになりつつ、距離感も変わっていく様子。ますます続きが気になる。間を開けると集中力がきれそうなので、すぐに予約した。
    …けど、現状コロナの影響で完全閉館中なので、続きはいつ読めることやら…)

    千景ちゃん目線で話が進んでいくのに、主軸の絵画ミステリについては読んでても全然繋がらない。(読解力の問題?)
    書いていることはわかるんやけど、千景ちゃんや透磨が謎を切り崩している過程がさっぱりわからんのだ。笑

    今回もわからんなりに読み進めて、結局は
    「透磨が『まぼろしのブロンズィーノ』(と思われる作品)を隠し持っていたことが何故そこまで千景をかたくなにさせるの?」
    と、いう一番肝心なところが見えなかったんやけど、217ページで透磨自身が解説してくれて
    「ああ、そういう!」
    と、やっと理解できた。

    とにかく、ラストの透磨の
    「どうして統治郎の頼みを引き受けたのか」
    と、いう、千景と透磨の関係性の一番のキモ部分について告白するシーンは
    「二作目でそこクリアにするん!? ええけど!」
    と、思って読み進めたら
    「そ、そっちに行くの~~~」
    などと肩を落とすオチになった。がっくり。笑

    この二人がイチャイチャすればいいわけではまったくないけど(最早想像もできひん)、いくらなんでもひねくれすぎやしませんかね。これも過去が明らかになったらまた変わってくるの?

    ふたりのキャラがあんまりにもややこしくて、そこだけが馴染めないんやけど、今回ちょこちょこ千景ちゃんの心境をモノローグで読ませてもらえると
    「ああ…。こう、不器用やねんな…」
    と、思えるところもある。なので、それなりに、続きが気になるねんな…。

    透磨も彰としゃべってるときはわりとわかりやすいねんけどなー…。

    今回は千景ちゃんのスタンドプレイが目立ったので、キューブとしての活動は控えめやったけど、それでもやっぱり面白かった。
    伏線の張り方が丁寧やねんな~。ほんまに、それぞれがそれぞれの思惑で行動するところとか、cocのシナリオみたい。

    図像という、目に見えない(見えてるんやけど)悪魔と対峙するというところも、cocぽいのよね。
    そういえば、日本画に図像はないのかしら…?



    ■■■■


    ■カルトン

    画用紙や木炭紙を固定するための土台に使用される画板

    ■コンテンポラリー

    現代の,今日的なという意味で,パーマネント (permanent=永久の) に対することば。芸術の分野で使われていた表現で,ファッションでは現代的な衣服の総称。たとえば,上着丈が短く,細身で丸みのある肩線のスタイルや,一つボタンのジャケットなど。専門的な職業をもって経済的に自立し,ファッション感覚の優れた都会的な女性が身に着ける服装をさす。

    ■曳航(えいこう)

    船が、他の船をひいて航行すること。
    続きを読む

    投稿日:2020.08.15

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