【感想】うなぎ鬼

高田侑 / 角川ホラー文庫
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
3
6
4
0
0
  • 地味こわ、いい話しあり…

    借金地獄から自分を拾ってくれた千脇に
    忠実な勝。
    勝は千脇に頼まれた、黒牟という街の
    怪しい仕事に巻き込まれて、やがて借金
    より怖い道に引き込まれていく話し。
    地味な怖さから段々と冷や汗が出る怖さへ
    エスカレートしていきます。
    情景を現す文章が巧みでその怖い場面や他、
    何でもない場面をも想像するのが容易い
    読みやすい作品だった。
    比較的地味な怖さだが、想像が容易いだけに
    ゴクリと唾を飲み込む場面が多々あります。
    ラストどうなるんだろ?と戦々恐々としたが、
    少しモヤモヤ残し。
    それでも好みの怖さとモヤでした。
    桐野夏生「OUT」的です。
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    投稿日:2017.10.19

ブクログレビュー

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  • トモヒロ

    トモヒロ

    借金返済のために、裏稼業に足を染める勝。
    運び屋としての仕事をしてから、少しずつ平穏な日々が崩れていく…

    ストーリー展開自体はとても面白く、最後の終わり方も不気味で面白いが、もうひとひねりあると良かったなと思う。

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    投稿日:2021.10.11

  • 奏悟

    奏悟

    小説があると知らずに、マンガを読んだのが最初。
    ちなみにマンガもそれぞれの雰囲気にあっていて面白い。
    内容を知った上で読んでみたが、鬼畜系のこの感じ嫌いじゃない。
    いや~しばらくは鰻いらないや。

    投稿日:2020.05.29

  • karasu10281028

    karasu10281028

    このレビューはネタバレを含みます

     じわじわと風景が浮かんでくる文章だ。生臭い匂いが漂ってくる。安穏としたバラックの並ぶ風景を見たことがないのに、頭の中ではもう黒牟が映像としてくっきり浮かんでいて、その奥にはジトッとこちらを見る人の顔が目に残る。ゆっくりと風景を描写するのが上手い。
     主人公の勝という人間は単純で前向きというバカだ。全てを信じて、裏切られると心がマグマのように憤る。それにより人も殺してしまう。純情な風を装うっているがどうしようもない人間だ。その勝を上手く使おうとしているのが千脇で、千脇はかなりやり手なようだが、読んでいる中ではどこまでが本心かわからない。汚れた仕事をしているが、それに呑まれないように自分のルールを確固たるものにしている。それは仕事のアシがつかないという利点もある。仕事の全貌が分からないので、不気味さは増している。
     この小説ではタイトルにもある、ウナギという生き物を使って何をしているのかを早めに書く。それは死体を運ばせてウナギの餌にして処理しているのではないかというもので、読みながらその粘つく怖さがどうなるのか、確かめるようにページをめくる。全てに、人間の底知れない怖さがあるので、どれが真実か分からない。
     秀が勝に、死体を処理するがウナギを食べさせてはいないと言っていた。これが本当のことなのか、少し気になる。あっさりしすぎているような。勝と同じように、読者も騙されているんじゃないか。秀の言っていたことが本当なら、千脇や秀の端々からでる情けの感情も本当だろうけど、終盤に尻すぼみして良い話にしようとしているのが少し気になったのでこんな風に思った。
     富田は嘘が育って死んだ。千脇は勝に、嘘が育つと退治できなくなって身内で処理するしかないと言っていた。この印象的な言葉を聞いて、他の話に嘘がないとは思えない。そしてその方がホラーとして面白い。

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    投稿日:2018.10.25

  • ひとし

    ひとし

    いやぁ、恐ろしい物語だった。ホラーとあるが、ホラーとノワールが混ざったような話。

    借金で追い詰められた勝は、裏の世界に生きる千脇という男に拾われる。勝の192㎝112㎏というガタイに惚れたのだ
    千脇の元で裏稼業をして借金を返済していく勝。そんな勝に黒牟という街での仕事が回ってきた。鰻の養殖場に60㎏ほどの荷物を運べというのだが、中身は教えられないと言う。そこから勝の妄想が走り始め・・・。

    というような内容で、グロい描写も結構出てくる。でも、エピローグが一番怖かったかな。心理的に。勝はいつまで恐怖に怯えていなければならないのだろうと。改めて悪いことはするもんじゃないなと思わされる。
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    投稿日:2017.06.04

  • nntsugu

    nntsugu

    このレビューはネタバレを含みます

    一気に読んでしまった。疑心暗鬼の物語。主人公の経歴や職場の雰囲気があれやから、それも仕方ないんやろーけどね。登場人物には良い人だけどどうしようもない人が多い。

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    投稿日:2016.10.03

  • punibon

    punibon

    高田侑さんの骨太な文体が好きです。ぞっとするほどリアルで、たまらなく不気味な街『黒牟』、着実に緊張感を増していくストーリー。高田さんってそっちの人なの?と思ってしまうほど説得力のある『怖さ』がどっさり詰まってます。面白かった……続きを読む

    投稿日:2016.09.15

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