【感想】少年検閲官

北山猛邦 / 創元推理文庫
(29件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
3
10
9
1
0
  • ファンタジックな世界で論理的に考えられるか?

    検閲により書物が消えて、ミステリーやその用語、そして犯罪そのものについての共通認識が失われたという世界で起こる事件と、そこで出会った二人の少年の物語です。
    亡くなった父親からの影響でミステリーや探偵への憧れを持つ少年・クリスが、訪れた町で起こる不審な出来事や検閲官の少年・エノに対峙するという設定はかなり特殊で背景に不明な点も多く、物語の世界に没入できるかどうか読む人を選ぶ作品かも‥と思います。
    一方で、作中に「ガジェット」と呼ばれるミステリーの失われた知識の欠片を求める宝探しの要素があり、主人公のクリスが「ガジェット」の謎にどう立ち向かっていくのか、エノとの関係がどうなるのかという所は続きが気になる終わり方でした。
    特殊設定の中で謎解きや論理的思考を楽しめるなら、面白いかもしれません。
    続きを読む

    投稿日:2014.06.18

ブクログレビュー

"powered by"

  • 繭

    書物のない世界、ミステリを知らない世界で起こる事件…
    この世界観でないと読めない真相だったなと思います
    良い意味で不思議な読書体験でした!

    これからどうなるのか…
    次のオルゴーリェンヌも読みたいと思います!続きを読む

    投稿日:2023.09.27

  • yanashin18618

    yanashin18618

    クロック城をはじめとする、いわゆる城シリーズのようなファンタジーな世界観で描かれたミステリーで読み進める中で、様々な情景が目に浮かぶようでした。
    一方で、本格ミステリーのスタイルをとっている謎解きの部分は、そのファンタジーな世界でのギミックをうまく活用してトリックを描き出しています。
    そのように描かれたストーリーなので、この世界に興味をそそられ、この世界の話をもっと読んでみたいと思わせるような読後感でした。
    続きを読む

    投稿日:2022.07.24

  • ちょびこん

    ちょびこん

    オルゴーリェンヌ を買ったので、
    1作目を再読。
    だいぶ前に読んだけど
    世界観がすぐに思い出せた。
    この作者なのかこの作品なのかわからないけど
    すごく読みやすくて入り込みやすい。

    個人的にファンタジーが苦手なんだけど
    ファンタジーと見せかけて
    えげつないくらいちゃんと現実みがある。

    主人公が少年なのと
    ファンタジーのような世界の中で
    突然氷の刃を突きつけられるような感覚。
    とても好き。

    オルゴーリェンヌもすぐに読みだしました。
    3作目が随分出てないらしいけど
    早くもクリスとエノの物語を読みたい。

    それまでに北山猛邦さんの作品を漁りそう。
    オススメあったら教えて欲しいです。
    続きを読む

    投稿日:2022.05.03

  • shuwacho

    shuwacho

    このレビューはネタバレを含みます

    洪水と津波で世界が水没しつつある中、14歳のクリスはひとり異国を旅していた。
    母は幼い頃に亡くなり、英国軍人の父は潜水艦ごとどこかの海底に沈んで戻らなかった。
    クリスは、森に囲まれた小さな町でホテルの息子ユーリから、町の不穏な噂をきく。
    「探偵」が町の家々に赤い十字架のような印を残し、森に迷い込んだ人々の首を切っている。
    ある夜、クリスは「探偵」を誘き出そうとする自警隊と行動を共にして、森で「探偵」の犯罪を目撃する。

    書物が禁じられ、ラジオのみが情報という世界で、失われた「ミステリ」に思いを馳せるクリス。
    父から聞いた「ミステリ」の「探偵」は正義のはずが。
    「ミステリ」とは「探偵」とはをじっとりと語っている物語。検閲官エノが登場するまではジリジリする展開。
    どうなっていくのか先が読めないので、「探偵」の正体も犯罪の動機もなかなか衝撃的だった。

    ここのところ、タイムリープとか超人たちとか、人体実験とかのミステリを続けて読んでしまって、そろそろ、私の常識が通じる世界のミステリを読みたい気持ちに。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.04.18

  • tomosankamo

    tomosankamo

    書物の所持が許されなくなり何十年も経った世界。旅する少年クリスは訪れた町で、首なし肢体が多く目撃されると知り事件へ踏み込んでいく。
    知っていること、知らないこと、読者の常識と作中の常識の境界を探る内に、真実へ案内される。おもしろい感覚だった。

    読み終えて、カバーイラストを見たときの気付きも楽しい。
    続きを読む

    投稿日:2021.12.14

  • みさき

    みさき

    ちょっと回りくどいチャプターもあったけど、しっかりしたミステリーでした。ファンタジーと言うのかもしれないけど、想定外な世界観とかが楽しめる人には二度美味しい、かな?

    投稿日:2021.08.19

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。