【感想】ご冗談でしょう,ファインマンさん 下

R.P.ファインマン, 大貫昌子 / 岩波現代文庫
(128件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
40
49
16
2
0
  • ファインマン先生の人生は科学の言葉で描かれている…。

    綺麗です。
    人生も、思想も、科学に対する姿勢も、読み手との向き合い方も。
    極上のエッセイを読んだときこういう気持ちになります。
    ファインマン先生が体現するアメリカそのものの美しさに少し感動します。
    学というものは善良でなければならないのです。
    何事も自分自身が体現しないと納得しないファインマン先生の好奇心と、そしてそこからつながる、科学の再現性とコモンセンスの大事さがよくわかる一冊です。
    科学の論理は、理論を尽くして、手を動かして、データと照合して、実験すれば誰もが同じ結論にたどりつくのです。
    だからファインマン先生の一貫した人生観と遊びに満ちた人間性の理解に皆惹かれるのかもしれません。
    星5つ。
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    投稿日:2017.03.24

  • 科学を志す人必読の本

    ノーベル賞物理学者,ファインマン教授のエピソードが続く。中でも,最後に収録されている「カーゴ・カルト・サイエンス(カリフォルニア工科大学1974年卒業式式辞)」というのが個人的には素晴らしいと感じた。というか,「これだけは読め」と思わせる。
    科学者とはどうあるべきか,科学というものに対して,どう向き合えばいいのか。また,科学者ではない一般の人たちに向かって,どのような態度をとるべきか。科学者としての良心とは何か,大学を卒業し,これから科学の道に進んでいく学生たちへの言葉として,これ以上のものはないのではないか。
    また,この式辞から,ファインマン教授が,単に研究者として優れていただけでなく,後進を育てていく教育者としても素晴らしい人だったのだろうと思う。
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    投稿日:2015.11.03

ブクログレビュー

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  • moimoi

    moimoi

    ノーベル賞受賞の天才物理学者、ファインマンさんのエッセイ。
    ファインマンさん大好き!になった。
    物理が大好きで好奇心がめちゃくちゃ旺盛で頭が良くて、チャーミング。
    興味の幅広さにもびっくり!
    読んでよかった。読後、視界が明るく広がった感じがした。
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    投稿日:2024.03.18

  • shinichiro

    shinichiro

    「~、ファインマンさん」のシリーズ。女好きでいたずら好きでウィットに富んでいてかつ気取っていない、人間味溢れる数々のエピソードには誰もが思わず微笑んでしまうだろう。チャレンジャー事故のロジャース委員会での立ち振舞いは自然科学に魅せられた者の鑑であり、権威を排することに徹底していたこともまた、科学とそれに携わる者の存在価値を再認識させる。こういう男が現実にいて、汚い言葉遣いで正しいことを主張しまくったり、ノーベル賞を取ったり、日本の旅館で畳や布団に感動したり、離婚したり再婚したり、子供ももうけたり、ボンゴを叩いてカーニバルに出たりしていたんだなぁという、個人的には極めて好ましい想像はしかし、広島と我が故郷である長崎を人の尊厳ごと焼き尽くしたという、極めて受け入れがたく許しがたい事実とのコントラストになる。マンハッタン計画に加担した悪魔達の一味にして、自然科学の理解の仕方を革新した量子力学の申し子。病弱の妻を看取りながら、人類史上最悪の兵器を開発するという矛盾。科学技術は、有益で残酷で面白くて悪用もできる、あらゆる意味で皆に平等であることを彼の人生は突き付けてくる。喜ばしくも腹立たしく、悲しくも明るくも読める。矛盾を包含して理解することこそ、今と未来を生きる現代人に必要なことなのかもしれない。続きを読む

    投稿日:2024.01.15

  • 文月一日

    文月一日

     人はここまで自由に、そして科学に対して誠実に生きる事が出来るのか。そんな衝撃を受けた本でした。
     これから読む方は、〈上〉に収録されたものを含め、各章を読んだ上で最終章の『カーゴ・カルト・サイエンス』を読んで欲しいなと思います。
     ちゃらんぽらんにすら見えてしまうファインマン氏の自由さと、読み進めるにつれて感じ取れる常人離れした芯の強さ。訳者さんの後書きでのファインマン氏の台詞を改変して感想を述べると「見たか、自分。いや驚いた、ひたすら物理で遊んでいるんだからな。それで楽しんでいるんだ。よくしたもんだな!」といったところ。
     本当に読んで良かった……!
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    投稿日:2023.12.08

  • Treasoner

    Treasoner

    上巻の方が面白かった。意外と抽象的なことを独自で方法で具体的なことに置き換えて思考しているのが印象的だった。

    投稿日:2023.12.07

  • ダチョウ伯爵

    ダチョウ伯爵

    上巻は物理学者ファインマンの特徴が述べられていたけど、この下巻では教育者ファインマンの視点が多く述べられていた。

    ファインマンは本当に教えることが好きで、それに誇りを持っているんだなと。有名なファインマン物理学も、いつか読めればいいと思う。

    最終章の『カーゴ・カルト・サイエンス』は、科学に携わるすべての人に必読な内容だと思う。本当の科学と偽物の科学を隔てるものは何か、真に評価され、結果が出る科学とは何かが語られている。
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    投稿日:2023.11.17

  • seisankogakubu

    seisankogakubu

    ノーベル物理学賞を受賞したファインマンさんの愉快な日常。好奇心のかたまり。(三角尚治)

    日本大学図書館生産工学部分館OPAC
    https://citlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=1000164146&opkey=B169881795995686&start=1&totalnum=2&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=00続きを読む

    投稿日:2023.08.08

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