【感想】源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか

中川右介 / PHP新書
(13件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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  • ドラえもん研究の力作

    1960年代生まれの幼年誌学年誌の読者がどの時点でドラえもんに出会い、どこで別れたかを年度別に検証しているあたりが白眉。
    朝井リョウ的「スクールカースト」がドラえもん体験から始まったのではないか、という指摘も重要。現にギリギリドラえもん体験以前の世代に属する自分は中高生時代、「カースト」は体験していない。「のようなもの」はあったかもしれないが。続きを読む

    投稿日:2014.04.10

ブクログレビュー

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  • nyonboo48

    nyonboo48

    何の気なしに借りてみた本。『ドラえもん』に関して、今まで考えたことがなかったような深掘りの考察がなかなか面白い。なぜ学校の場面が少ないのかとか、専業主婦のママは、昼寝とテレビばかりで、ご近所やママ友との交流がほとんどないとか、0点を取るからのび太ママは怒るのであって100点を取れないからではないとか、放任主義でのび太を塾に通わせたりしないとか。また雑誌掲載当時の逆境からの逆転の一発としての「ドラえもん」という事情は現在からは想像できない。行動パターンがよくわからない(類型にあてはめられない)静香ちゃんは、やっぱり「女性」なのであって、男性からは計り知れない『妻のトリセツ』にも書かれていた通りなのかもしれない。続きを読む

    投稿日:2019.05.19

  • キじばと。。

    キじばと。。

    藤子・F・不二雄の代表作『ドラえもん』の世界について論じた、「ホンワカパッパな社会学的考察」です。

    しばしばフェミニズムの立場から、しずかちゃんの入浴シーンなどが批判の対象になることはありますが、著者はそれ以上に重要な問題として、しずかちゃんには「かわいい女の子」以外の役割があたえられていないと指摘しています。この点はそれなりにおもしろく感じたのですが、それ以上の掘り下げがなされているわけではありません。同様に、1960年代から70年代の郊外に暮らす核家族としてえがかれている野比家を、戦後日本の時代背景のなかに位置づける議論は納得のいくものですが、こちらも『ドラえもん』の世界にえがかれる時代と場所を限定するだけにとどまっており、そこからなんらかの問題を取り出すような試みは見られません。

    また、他のテーマについても、のび太とジャイアン、スネ夫の関係に民主党政権に通じる問題を見ようとするなど、こじつけの印象があります。
    続きを読む

    投稿日:2018.12.19

  • kun92

    kun92

    意外に面白かった。
    ドラえもんに掛けた社会分析かと思っていたのだが、本当にドラえもんの分析だった。一部そうでないところもあったが。
    ドラもんは子供向けマンガであり、落語的物語なのだ。そういうことなのだ
    実に面白い。
    最後の章で、ドラえもんのパラレルワールド的あり方を、そういやそうだったと思い出した次第。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.29

  • ドラソル

    ドラソル

    『ドラえもん』を社会学的に分析した一冊。

    ちまたにある謎本とは一線を画している。
    また、過去のドラえもんが生まれた経緯や連載事情なども知ることができて良かった。

    投稿日:2015.08.24

  • mayuccoli

    mayuccoli

    ドラえもんって、藤子F不二雄って、めちゃくちゃすごかったんだなって感動した。
    こんなに壮大なパラレルワールドストーリーだったなんて。

    投稿日:2015.01.28

  • ホトケ

    ホトケ

    ドラえもんこそ真の主役という筆者の説を私も支持致します。
    色々と細かい考察が為されており、藤子先生も草葉の陰で喜んでおられるのではないでしょうか。

    投稿日:2014.11.26

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