【感想】熱帯夜

曽根圭介 / 角川ホラー文庫
(37件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
7
12
13
2
0
  • 悪くない…

    短編3話。
    それぞれの作品中に、
    それぞれの話が交差し、
    最終的にまとまる感じ。
    おもしろく読めたけど
    やはり短編。
    少し物足りないかなぁ。
    是非、この作者さんの
    長編1話の作品を読んで
    みたいところ続きを読む

    投稿日:2014.03.14

  • あまりホラーっぽくはない。

    短~中編3つを収録。表題作「熱帯夜」はミステリー仕立てで、意外性があってなかなか楽しめた。
    他の二編は、どちらかと言えばSF寄りで、どことなく筒井康隆氏や小松左京氏の短編を彷彿とさせる(とは言い過ぎか?)。
    角川ホラー文庫の体をしているが、ホラー色は強くなく、収録作品のジャンルに統一感もないので、恐怖を求めて読むとやや期待はずれかも。
    続きを読む

    投稿日:2013.12.28

  • それぞれ完成度の高いホラー短編集

     「熱帯夜」、「あげくの果て」、「最後の言い訳」の3つの短編小説が収録されています。
     ジャンル的にはホラーになるのかなぁと思いますが、ホラーテイストの世界観でミステリーを描いているような印象を受けました。
     特に「あげくの果て」、「最後の言い訳」ではショートショートにありそうな、ちょっと飛躍したIFの世界を、簡潔ながら必要十分な筆力で描いていて、とても満足感のある1冊です。作者の他の作品も読んでみたいと感じました。すらすらと読める文体なので、電車の中とかで気軽に読み進められるのもいいですね。
    続きを読む

    投稿日:2013.12.24

  • なかなかの仕掛け

    3つの短編が含まれます.最初の作品は,最後に視点の転換によってえぇっていう感じに話しが転がっていきます.2つめ,3つめはどちらかというとSFっぽい.老齢化社会や食品偽装など,行き着くところはこんなじゃないと良いな,と思わずにはいられません.それぞれの仕掛けが面白くはありますが,場合によっては嫌悪感をもつ方もいるかもしれません.続きを読む

    投稿日:2014.05.06

ブクログレビュー

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  • たろ

    たろ

    作者の小気味よい底意地の悪さ、
    もとい小説という表現の舞台に対する一種の軽薄さが実に中毒性がある

    本作に収録されている「熱帯夜」「あげくの果て」「最後の言い訳」のどれもがきれいにまとまった短編作品

    ただ作品全体に漂う退廃した雰囲気、
    特に「最後の言い訳」ラストのちゃぶ台返しには
    「小説とは格式高いものである」なんて高尚な思い込みを持っている奴ほど面喰らう

    直球勝負などはせず、超山なりのスローボールやふにゃふにゃ曲がるナックルボールで打つ気満々の四番バッターを手球に取ってグローブの裏でニタニタ笑いながら悠々とベンチに帰っていく

    テクニックのある人間が本気で読者を舐め切ってやろうとしたためた
    そんな小説への軽薄さに中毒的な心地よさを覚える良作
    続きを読む

    投稿日:2023.10.29

  • Salt

    Salt

    2022.04.24

    あまり読んだことのないタイプのホラー小説というのか、SF小説というのか…
    読みやすいけど、グロめのブラックユーモアが効いてるホラーは初めてかもしれない。
    面白かった。
    サクサクスイスイと読めるしわかりやすくて気持ちよかった。
    「熱帯夜」は、うまくまとまってそーゆーことか!とグロさもあったのに読後はスッキリ。

    読み進めるのに苦労した本がしばらく続いたので軽快に読めて、すぐ読み終わって嬉しい。
    「鼻」も気になっていたので、次回読んでみる予定。
    続きを読む

    投稿日:2022.04.25

  • なろみ

    なろみ

    「熱帯夜」「あげくの果て」「最後の言い訳」の3作品。

    叔父から譲り受けた電子書籍に入っていたのでどのような作品かも知らずになんとなく読め始めたが、どれも色んな意味で気持ちが悪かった(褒めてる)。
    現実的なグロい描写と、現代社会を皮肉ったリアリティのある描写とが混在していることで独特な世界観になっていると思った。ラストにかけて想像をいくつも裏切っていき、綺麗にオチるところでさえも気持ち悪く感じる(ほんとに褒めてる)。

    バッドエンドものに耐性がない私でも、なんとも言えない読後感と引き換えに3作品続けて読んでしまうほどの不思議な面白さがあった。

    私は「最後の言い訳」が好き!他の2作とは異なり、ちょっと切ない。
    続きを読む

    投稿日:2022.03.10

  • 葦湯♨️

    葦湯♨️

    ブラックユーモアなホラー小説。
    今まで読んだ本の中で本作が一番好き。
    熱帯夜のラストに向かって収束していく
    スピーディーさと最後の言い訳のオチがたまらなく好き。

    特に最後の言い訳は設定もさることなが
    そのオチの面白さにゾクゾクし、読み終わって爆笑してしまった。
    この世で2番目に好き
    続きを読む

    投稿日:2020.03.08

  • herbtea

    herbtea

    曽根圭介作品を初めて読みました。3作品どれも確かにホラーなんですがしっかりミステリです。一見関係のなさそうな何人かの人物の視点がラストに上手く繋がって別の絵を見せてくれる手法はとても好みで、三作とも最後にいろいろな意味で衝撃が用意されていました。伏線もうまく張ってあったと思います。ブラックだったりシュールだったり、ホラーの背筋の寒くなるような怖さではなく、なんだか落ち着かない気持ち悪さを感じました。それなのにこの作家さんの別作品をすぐ読みたいほど、この世界観には不思議なことに惹かれます。 続きを読む

    投稿日:2019.06.14

  • yumimiy

    yumimiy

    笑窪(エクボ)ありますか?

    あばたも笑窪ってくらいだし
    やっぱ笑窪ってチャームポイント。

    この作品、わずか約60Pなのに負の連鎖盛り沢山。
    タ○リの世にも不思議な物語的で面白かった。

    読後、思い出したアメリカンジョーク。

    若い男女が深夜の公園でデートしていたら
    突然、大男が現れ「オイ、俺と付き合えよ」と凄む。
    彼氏は彼女に「逃げろ!」といい彼女を逃がす。
    大男はふふふ・・・と笑いながら
    彼氏を暗がりに連れて行きズボンを下ろす。

    これはこれで、怖いだろうなぁ
    続きを読む

    投稿日:2017.09.17

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