【感想】閻魔堂沙羅の推理奇譚

木元哉多 / 講談社タイガ
(47件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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21
9
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0
  • リズムもいいし、バリエーションもあって一気に読める

    このシリーズまだ2冊しか読んでませんが、お薦めできます。
    この一巻目は少し短めで4篇の短編連作形式、主人公と言うか舞台回しの閻魔堂沙羅だけが共通する登場人物で、2巻以降ももう少し一篇あたりが長くなって同じ構成で続きます。

    内容的には「謎解き」「本格」のエッセンスだけを抜き出したようなもので様々なシチュエーションでの死者の死因探しですが、当事者と言うか死者本人が推理する分、読者にすべてが提示されている訳ではありません。でも、そんなことは些細なことに思える面白さがあります。「ああ、それがあったか」と思わされる時もあり、勧善懲悪もののフレーバー、人情噺のフレーバーが香ることもありで、短編の強みを生かしている作品集と思います。

    スッと読めつつ、「犯人は。。。」と考えてしまうので結構一篇読むのに時間がたっていたりもします。
    こういう作品に当たると嬉しいですね。
    続きを読む

    投稿日:2019.09.20

  • 謎解きに期待してはいけない物語

    4章にて、スタントマンは多額の保険金がおりるような生命保険に入れねーよ この著者も編集も賞の審査員の誰もそんなことも知らなかった?これが伏線になってるのかと思いきや全くのスルー。この一文のせいで全体の印象も悪くなった。短編連作なのも推理を素人にやらせるのも制限時間が10分しかないのも浅く狭い世界で唸らせるトリックも現場検証の描写もないため、ひいては執筆の面倒な世界観の構築、人物背景の設定やそのための取材や下調べをしたくないものぐさな(要するに手抜きな)著者の表れなんじゃなかろうかと考えてしまうようになった。なにより謎が解けた時の爽快感、開放感みたいなものが皆無なのでミステリーとは呼びたくない。閻魔娘が出てるので和風ファンタジー小説としてなら許容できる続きを読む

    投稿日:2021.11.30

ブクログレビュー

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  • 久能整

    久能整

     メフィスト賞繋がりで読んでみたが、面白かった。推理パートはあまり難しくなくミステリーを読み慣れている人だったら分かりそうではあるが、あの世が存在する世界観で一度死んだ人間が生き返るために自分を殺したのは誰かやなぜそんなことが起きたのか、そして人生の中の心残りである部分を推理していくストーリーや、問題を提示する、可愛いけど少しサディスティックで、だけど義理堅い閻魔堂沙羅のキャラ造形が魅力的でこの本が面白い理由が分かった。また続編を追いたいシリーズが増えた。続きを読む

    投稿日:2024.04.29

  • PEANUTS

    PEANUTS

    新鮮で面白い!

    生き返りを賭けた推理ゲーム。
    確かにヒントはしっかりある。

    推理小説としてもファンタジーとしても楽しめる。

    投稿日:2024.02.14

  • キュアダイエットおじさん

    キュアダイエットおじさん

    とても良かった!
    けど、なんでこんなにも面白かったのかがわからない

    例えば『第2話 浜本尚太21歳 会社員 死因・凍死』
    このお話なんて、読んでい犯人特定方法も推理できたし、キャラクター造形からストーリー展開、こんな感じでお話が終わるんだろうなーというところまで含めて想像の内だったんですよ
    なのに、めっちゃくちゃ面白かったんです!

    もちろん全てのお話に対して「想像の内で~」とは言わないですけど、いやそれにしてもどこから来るんだろうこの面白さはと……

    これが著者紹介に書かれている「新人離れした筆運びと巧みなストーリーテリング」って事なんでしょうかね
    でもその言葉のもう一歩先の面白さの理由を解明してみたいと思わされる面白さ

    俗に言う「こういうのでいいんだよ」の最上級といったような?
    (失礼な言い回しに感じなくもないけど褒めてます、すみません)

    脳内で想像しづらかった沙羅のファッションを、表紙で描いてくれているのも良い
    第1話の分だけじゃなくて、各話ごとのイラストも見てみたかったなー
    続きを読む

    投稿日:2024.01.03

  • 大吉堂

    大吉堂

    自分は誰に何故殺されたのか? 生還か地獄行きか。閻魔の娘を前にした推理ゲーム。
    謎の真相自体はわかりやすい。謎が解けることにより、見えていなかった人間関係や感情が明らかになることによるカタルシスこそ肝なのだろう。
    登場人物が織り成す物語が素敵。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.26

  • りーり

    りーり

    自分を殺したのは誰だ? 死の直前の記憶から犯人を推理せよ、蘇りか地獄行きか閻魔大王の娘沙羅から課される推理ゲーム!

    いいですね。 形式としては犯人当ての短編集ですがいい感じに伏線も張られてるし、死後の世界の経験によって主人公たちが明るい転機を迎えてくのもグッド。 設定は特殊だけどそれよりかはストーリの筆致が評価されたメフィスト賞としては珍しい作品ですね。続きを読む

    投稿日:2023.06.04

  • いちゃ@読書

    いちゃ@読書

    自分を殺した犯人を推理で当てれば生き返れる。閻魔堂で繰り広げられるラストチャンス。

    『もう知ってる情報だけで犯人を当てられるはずだから』と沙羅が言うだけあって散りばめられたヒントも多く、読者が推理に参加しやすい。
    どの章もまとまりよく面白かった。
    続きを読む

    投稿日:2023.04.13

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