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小川一水 / ハヤカワ文庫JA (23件のレビュー)
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総合評価:
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4
危機を乗り越えるのは一人の力ではできない
地震からの復興という地味ながら力のあるテーマのシリーズ全3巻。 舞台が地球でないので一瞬おや? と思ったが、物語の根幹にかかわる重要な理由があることが後に判明して納得。 星間文明的に周辺諸惑星より劣っ…たレンカを舞台に、主人公セイオが地震からの復興のために奔走するのだが、これでもかとばかりに次々と難題が起こる。 利権やら財源やら外交やら人権問題やら、実際の災害でもそうなんだろうなと思わされる問題があり、さらに自分勝手でばらばらの民衆を束ねることのなんと難しいことか。 それらを乗り越え、さらに襲い来る災害を最小限の被害に抑えるための策が功を奏するときには実にすっきりする。しかし、それを成功させても主人公は報われない、日陰者のままなのだ。 縁の下の力持ちのおかげで世界は回っている。読み終わって、姿は見えない人々に感謝の気持ちを抱いた。続きを読む
投稿日:2013.11.15
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みっちゃん
複数の視点での示唆に富む作品
一巻から三巻まで読み終えてみて、いろいろな視点で身の回りの出来事や環境を見つめなおすきっかけになる、興味深い作品だと感じました。 視点を変えて、何度も読み直してみるのも面白そうです。 1.ヒーロー…/ヒロインと悪徳政治家との戦いの冒険活劇 2.大量破壊兵器が未来にもたらすものへの警鐘 3.民族間対立と人と人の心の絆 4.災害対策と人心の掌握 5.男女の愛情と、人と人の心の結びつき 6.人の上に立つ者の成長と心の葛藤 7.軍事力の在り方 最後に、ヒーローとヒロインの愛の結末を書かなかったことが、一層の想像や期待を湧き立たせてくれました。 キスくらいはさせてもよかったのにな・・・とは思いますが・・・続きを読む
投稿日:2017.06.02
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沙都
惑星を襲う震災を描いた1巻。スケールの大きさもさることながら、民衆の行動や政治の様子などがリアルで、作り込みのすごさを感じました。 まとまった感想は最終巻の3で。
投稿日:2023.07.16
きあもと
大災害からの復興を描く三部作の一作目。関東大震災から戦前までの日本がモデル? 惑星間移動が可能な高い文明レベルに対し、社会インフラやメンタリティの低さのギャップなどモヤモヤする1巻目。
投稿日:2022.02.19
naomi33
このレビューはネタバレを含みます
物語の初っ端から目を覆いたくなるような悲劇が続く。これは小説で良かった。映像だと刺激が強すぎるから。 災害が続く昨今、大地震がいつ起きてもおかしくないし、この話の中のような状況もあり得るかもしれない。人はこんなふうに行動するのかもしれない。 でも何より主人公が格好いいなぁと惚れ惚れしながら読みました。 自分を使い潰すように働くのに報われず、思うように動いてくれない人々に苛立って、理不尽な不平不満や恨み言をぶつけられて、邪魔されて、利用されて。 なんでこんな人間達を自分が救わないといけないんだなんて怒りながら、結局は汚れ役、憎まれ役を果たして献身する姿がもう本当に格好いい。 願わくば、さらっと流されてしまった多くの登場人物達のエピソードを丁寧に膨らませていったら、もっと血の通った物語になったんじゃないかな。 とはいえ、非常に面白かったです。読めたことに感謝!
投稿日:2020.07.10
1855
おもしろいです! ブクログの談話室で紹介されていなければ手にとらなかっただろう本です。 セイオの仕事っぷりに惚れ惚れします。
投稿日:2015.08.20
junutsunomiya
大規模な地震によって壊滅状態にある惑星国家の再建を描くお話。 他の惑星国家の思惑や、私利私欲に動く者などいろいろいて飽きない。
投稿日:2014.09.03
niimiya
ディザスターSFは数あれど、復興SFってのは初めて読んだ。 日本人じゃなきゃ書けなかったSFって気がする。 早く続きよまなきゃ。
投稿日:2013.07.15
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