【感想】月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ!

氷室冴子 / 集英社コバルト文庫
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
13
12
5
0
0
  • 氷室さんの懐かしき平安時代少女小説

    ジャパネスクから始まり、いろいろ読んだ少女時代が懐かしく、ざ・ちぇんじ!を読みたくなって購入。
    「ざ・ちぇんじ!」はとりかへばや物語のラフ版?、楽しく読ませていただきました!

    新鮮だったのは、「月の輝く夜に」。
    こちらは読んだことはなかったのですが、「ざ・ちぇんじ!」同様平安もの。「ジャパネスク」「ざ・ちぇんじ!」の元気な楽しいドタバタ感とは異なり、普通の恋のちょっとした嫉妬や妬ましさ、少女の背伸びが見える貴志子の恋。場面は平安、気持ちは時代共通でしっとりと読めました。
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    投稿日:2014.05.16

  • 由緒正しい少女小説

    表題作の「月の輝く夜に」は、短編ながらほろ苦く余韻の残る和歌のような作品。「ざ・ちぇんじ!」はとりかへばや物語を下敷きとしたポップな平安もの。「少女小説家を殺せ!」「クララ白書番外編」は本編を読み返したくなる懐かしさ。平安時代が舞台の前半2作はともかく後半の2作は現代ものなので、ノリとかに時代を感じますが…
    一冊に収録するにはカラーが違いすぎる作品ばかりなので一気読みには向かないかもしれないけれど、充実した一冊です。
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    投稿日:2013.10.08

  • 乙女の夢を....

    乙女の夢を全て叶えてくれる超傑作ロマンティック?コメディー
    「ざ・ちぇんじ!」を収録。

    投稿日:2013.12.30

  • 氷室絵巻最高!

    氷室先生の平安絵巻物語は、本当に楽しい。「なんて素敵にジャパネスク」を8巻を一気に読破(おもしろくて止まらなかった)して、次を探して、「ざ・ちぇんじ!」を読むと、また、止まらなくなった。都屈指の名家の綺羅姉弟の姫と若君が、男女逆転 姫→若君 若君→姫 として育ち、事もあろうに、綺羅姫は若君として、綺羅君は姫として宮中に仕える事になり、その上 帝に愛されると言うとんでもない状況のドタバタです。綺羅姫は姉として弟や家を守る為に、必死で頑張っている。
    それに比べて綺羅君は、ひ弱で人見知りで、すぐ失神してしまう。帝は、たった一度出会った姫としての綺羅姫を一目惚れし、思い出の中で純愛物語化してしまうほどのロマンチスト。三者が交錯し、ドタバタだけどとっても純粋な物語です。
    結末は秘密。でも、読み終わったら、元気出ますよ~!!
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    投稿日:2016.01.09

ブクログレビュー

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  • marina

    marina

    このレビューはネタバレを含みます

    初夏のある日、部活帰りに友達が「これ、面白いから読んでみて」と貸してくれたのが「ざ・ちぇんじ(前編)」。そう、昔は前編と後編に本が分かれていたのだった。夕暮れどきの薄暗い部屋で電気も点けずに読み耽ったのを思い出す。当時、私は中学一年生。この本で「直衣」や「御簾」の読み方を覚えたのではなかったかな。

    平安時代の登場人物たちが現代の言葉で生き生きと話し、恋に悩み嫉妬に狂えば、人生に迷う。私たちと大して変わらないじゃんと歳の近い彼らに親しみを覚えた。一気に読んで翌日、後編も貸して欲しいと友達にお願いしたのは言うまでもない。

    10代前半で読んだ時は80年代当時の感覚として特に引っかかることもなかったけど、ジェンダーで役割分担がガッツリ固定化されていた平安時代は姉綺羅のように能力ある者にとっては、さぞかし窮屈で生きにくかっただろうなと同情する。初版から40年近く経った令和の現代ではジェンダー役割が流動的になってきているから、今の子供達が読んだら何と感じるだろうか。そして、十人並の容姿でこれといった特徴もない三の姫が宮中で姉綺羅と人気を二分する宰相中将をしっかり射止めるところが昔の少女マンガの王道的展開(読者の少女達の夢を壊さない著者の優しさ)のようだなぁと微笑ましく思った。

    空蝉の術や、あらぬ人の恋の恨みを買う夕顔や葵の上、といったような源氏物語に由来する例えがちょくちょく出てくる。とりかへばや物語を下敷きにした小説だけど、氷室先生は設定に源氏物語からヒントを得たところもあるのではないだろうか。

    セリフに「おたんこなす」と出てくるあたりが昭和の作品らしいと、ふと懐かしくなった。

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    投稿日:2023.03.27

  • ネロリん

    ネロリん

    中学生の頃に大好きだった氷室冴子さんの「ざ・ちぇんじ!」をウン十年ぶりに再読。
    子供の頃好きだった本って、大人になってから読むとガッカリする場合もあったりするので少し心配だったのですが、全くの杞憂でした。図書館から帰ってすぐ、前後編続けて一気に読んじゃいました。
    昭和ならではの表現もあり、今の時代に同じテーマで書いたら全く違ったお話になっただろうな…と思いつつ、でも読んでる間ずーっとニマニマが止まらないくらい楽しかった!
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    投稿日:2023.02.06

  • 海と青硝子

    海と青硝子

    表題作の他に、単行本未収録と思われる(昔、雑誌で読んだ記憶がある)短編がいくつか。
    ああ、氷室先生、もっと書いてほしかった。

    投稿日:2022.10.17

  • comma

    comma

    ざ・ちぇんじ! が、氷室冴子さんとの初めましてでした。平安時代がこんなに身近?

    何人にこの本をプレゼントしたか!

    青春と読書の連載、女性誌の連載、ずっと読み続けていたのに、亡くなられた時は、悲しくて ご冥福を御祈りします。

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    投稿日:2021.08.04

  • 太田豊太郎

    太田豊太郎

    面白かった。
    話の筋としては面白かったんだけど、話し言葉に外来語が入ってきたり妙なハイテンションだったりするのが、やっぱりティーンズ向けなんだなと限界を感じて残念。軽薄な感じがしてしまう。少女漫画のノリ。
    ただ話の展開は面白かった。とりかへばや物語。
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    投稿日:2021.01.01

  • NORIS

    NORIS

    2018.5.4市立図書館
    30年前の女子中高生は猫も杓子も読んでたコバルト文庫の氷室冴子をなつかしくて借りてみたけれど、なかなか読む時間が取れず…
    その間に長女(高1)が読破。いまだったら越水利江子のポジション、あるいはテーマ性の薄い川原泉、という感想。たしかに「読む漫画」という感じはあたっているかな。
    (自分では読む暇もなく返却)
    続きを読む

    投稿日:2018.05.25

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