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惣領冬実, 原基晶 / モーニング (16件のレビュー)
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闘う司教さま!
面白い作品です。絶対的なリーダーとして、本領を発揮するチェーザレ。 しかし、人間としての弱さも出ており、リーダーとしての限界も、そこはかとなく垣間見れます。非常に興味深い巻となっています!
投稿日:2016.07.17
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北風
このレビューはネタバレを含みます
まさかのチェーザレ様、市井初体験でしたかー。もっと、ミゲルを連れて遊び歩いていると思っていたけれど、そうでもなかった。いろいろミゲルとこじれている。おこちゃまのアンジェロが二人の緩衝材になるのか。 模擬戦は、アンジェロがチェーザレに間違われて敵に追われるのかと勝手に展開を予想していたが、棚ぼた展開だった。 まさかのMVP!? しかし、その後の一騎打ちにあれだったな。 ミゲルも見えるところなら、チェーザレが無茶するのokなのね。 次巻は卒業式かな?
投稿日:2022.04.10
亞綺羅
借りたもの。 お祭りお忍びの続き。女の子たちをナンパしたり、フィオレンティーナ団と合流してしまったり。何だか今の大学生たちとやってることが大差ないので微笑ましい。 その一方で工房放火事件の犯人とチェー…ザレを狙う刺客、その黒幕が仄めかされる。 アンジェロは相変わらずチェーザレに振り回されている…… アンジェロとミゲルが対話するときが一番興味深い。 軍人の象徴のようなミゲルと庶民・文人の象徴となるアンジェロがおりなす会話となり、戦争(軍事力)と外交(交渉)のせめぎあいを端的に表している。 露店で買って事故で壊されてしまった秘密箱は修復され、冒険の記念として教訓を仕舞っていた。 "NULLA EST TAM FACILIS RES, QUIN DIFFCILIS SIET, QUUM INVIITUS FACIAS, SEMPER AVARUS EGET." ( 探求心は足取りを軽くする――だが求めすぎると足元をすくわれる ) 模擬戦が行われることになり、フランス団のアンリの報復が懸念される。 また、ジョヴァンニは父・ロレンツィオから武力で外交努力…威嚇することの懸念を思い起こす。 (貴族との婚姻関係があっても)貴族ではない金融商のメディチ家が市民の支持をもって成り立っている事――(コジモの代からの戒めでもあろう)驕る事無かれという警句――を思い起こす。 模擬戦は圧巻。準備で鎖帷子を装着するところから、装備の緻密な描写から中世世界に読み手は思いを馳せてしまうし、隊列を組んだ騎馬たちの描写に、レオナルドとミケランジェロによる未完の《アンギアーリの戦い》を彷彿させられてしまったり…… スペイン、フィオレンティーナ団の以南軍側の勝利の後のひと悶着。 女傑カテリーナ・スフォルツァの面影が。 この巻では一貫して、戦争(軍事力)と外交(交渉)と和平についての葛藤がある。 巻末のルネサンス教養学講義は、ルネサンス期の大学生活について。続きを読む
bookkeeper2012
5巻まで読んでながらく放ってあったのを再読。面白いのだがこのペースでは完結するハズもないしどうしよう。 チェーザレが最初の方では戸籍上はわざわざ他人の息子扱いにされたとなっていたのが、途中から(ちゃ…んと?)庶子だという話が出てくるのは必ずしも矛盾ではないのかもしれないが、ちょっと???となった。 ミゲルとチェーザレの関係性(一途な忠誠心からちょっと複雑な思いへ)とか、最初は単に嫌な奴ぽかったジョヴァンニが人間味のあるところを見せたりとか、連載も長期間に渡るだけにアジャストしながら描いている(もしくはドリフトしてしまっている)感じがある。あとチェーザレが1巻ではアンジェラを貧民街に連れ出すのに4巻では俗世間にはうとい存在として描かれていたり続きを読む
投稿日:2019.09.11
放浪金魚
第5巻。チェーザレ暗殺の危機、思い出の細工箱、学生団同士による模擬戦。 16歳という若さでボルジア家の将来を背負ったチェーザレは、家臣だろうと冷徹な言葉を浴びせることも。 模擬戦はただただ迫力。最後…は意地と誇りのぶつかり合い。アンジェロとピエールのやりとりには笑いました。一区切り。続きを読む
投稿日:2016.01.22
0107springsteen
王の発想・カリスマ性は独り善がりと紙一重か。 堕ちていくことが随所に触れられているが、どう描かれるのか。楽しみ楽しみ。
投稿日:2015.01.29
ぽんきち
<重装備か軽装備か。騎馬戦は今も昔も血湧き肉躍るもの。> チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンスを描くシリーズの第5巻。 前巻(4巻)の祭のシーンからの続きである。 平民の装いをし、庶民生活を垣間…見て楽しむチェーザレだが、そんな彼を刺客が付け狙っていた。刺客に気づいておびき出し、口を割らせて黒幕の正体を暴こうとするチェーザレ。捕まったかに見えた刺客は手に武器を隠し持っていた。 チェーザレを守ろうとする側近のユダヤ人ミゲルと、「臣下」の立場を思いやるということがないチェーザレの噛み合わないやりとりが苦笑を誘う。 この巻のもう1つの見せ場は学生を2つに分けて行われる「模擬戦」である。 学生たちが行う騎馬試合で、槍を手にした集団戦である。槍は模擬槍、刀も鈍刀だが、万一、参加の学生が死ぬことがあったとしても、事故扱いとなる。 古代ローマの闘技場さながらに市民たちも見物に訪れ、どちらが勝つか賭も行われていたようだ。 チェーザレに恥をかかされ、恨みを抱いているフランスのアンリは、この機にチェーザレを叩きのめそうと目論んでいる。フランス団の彼が乗るのはデストリエール種の馬(1巻参照)。重装備に耐える丈夫な馬である。迎え撃つチェーザレはアンダルシアン種に乗り、軽装備で挑む。破壊力と機動性。さてどちらが勝利するのか。 荒っぽい騎馬戦の幕開けである。 勝敗は、まさかの情けない顛末で笑える。 チェーザレの「一筋縄ではいかない」感は相変わらず漂いつつも、この巻あたりはまだ「青春群像」の趣である。舞台が大学を離れ、チェーザレが名実ともに司教となると、徐々に血なまぐさい権力闘争になっていくのか。 巻末の解説はルネッサンスの大学生活に関して述べられ、なかなか興味深い。続きを読む
投稿日:2014.03.09
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