【感想】不毛地帯 第一巻

山崎豊子 / 新潮文庫
(131件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
48
47
14
2
1
  • 壮大なスケールの小説

    主人公がビジネスの世界でのし上がっていくというストーリーです。実在の企業をモデルにしたと思われるあまりに綿密な設定と、人間関係が複雑に絡むため、ビジネス小説というよりも大河的というか、実在の人物の壮大な人生を共に走り抜けた読了感を得られました。
    多くの作品がドラマ化されている山崎先生の名作で、この作品も例にもれず映像化されています。好みだと思いますが、ドラマでは語られていない設定や心理描写があまりに多いため、小説の方が私は楽しめました。
    若干主人公にご都合主義な展開も多い気がしないでもないですが、最後まで読みきらせる筆力はさすが巨匠。ラストまでしりすぼみにならないため、読んでスッキリできます。
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    投稿日:2015.04.25

ブクログレビュー

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  • MASIA

    MASIA

    山崎豊子・戦争3部作 『不毛地帯』第1巻。

    大本営参謀・壹岐正。戦後11年間、シベリア抑留、強制労働…
    あまりにも過酷… 絶句しかない。
    寒さと飢え、寒い、痛い…
    俘虜を人ととして扱わず、単なる労働力としか見ないソ連…
    その振る舞いは現代につながる…

    近畿商事社長・大門の熱心な誘いにより、第二の人生を商社マンとして歩むことを決意した壱岐。『商戦』という名の戦いへと…

    第2巻へ。



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    投稿日:2024.01.27

  • 青風

    青風

    15年ほど前にドラマ化された事もあるので知っている人も多いと思うが、この1巻だけでも原作を読んでほしい。シベリア抑留の壮絶な内情が見て取れる。
    戦争はしてはいけないものだが、それ以上に負けてはいけないものということを強烈に認識させてくれる。
    ウクライナは早くロシアに降伏した方が被害が少ないとか言ってる頭お花畑の諸氏はこれ読んで反省を大にしていただきたいところ。
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    投稿日:2023.12.30

  • みけ猫

    みけ猫

    極めて個人的な理由があって、今更ですが読むことに。実は初山崎豊子。
    まず、1巻はシベリア抑留の話、という背表紙の解説を読んで、いきなり読む気をそがれてのスタート。
    というのも、シベリア抑留から帰還、と聞いただけで、過酷な環境で理不尽に耐え続ける重苦しい話だと想像できてしまうから。できればこの巻は飛ばしたい気分なんだけどな、などと思いつつ読み始めた。単純に、辛い話に対する耐性が年を取るにつれどんどん弱くなっているからなんだけど。

    右翼っぽいナレーションにややゲンナリ。
    この時代の話を日本人が描くと、どうしてこうなっちゃうのかしらん。

    将校クラスが捕虜となった時の待遇が一兵卒より優遇されて当然、的な考え方は、別に山崎豊子さん個人の考えではなく、国際法的にも常識的にもそうなのかもしれないけど、個人的にはなんだか納得いかない。
    一歩兵だろうと高官だろうと人権は同等じゃないの~?と叫びたい。

    終盤で、やっとシベリア抑留の話が終わってホッ。
    ここからが読みたかった部分なので。
    後半の相場の話はちんぷんかんぷんだったけど、でも意味もなく虐待される話はもう十分だったので、そこから私のテンションはやや上向きになった。

    ソ連が終戦直前で日本との条約をアッサリ破って参戦したのは、ほんと、なんつーか、いつ聞いても、国として、国際社会では必要な「ずるさ」かもね~などと思ってしまいまふ。
    平和な時代の一個人としては必要ない能力ですけどね。

    ということで、今のところ読む前に想像したとおりの流れで特におもしろくないです。今後に期待。

    壱岐氏が近畿商事に雇われた理由はおもしろいと思う。
    実に商社っぽいとも思う。
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    投稿日:2023.09.23

  • さくら

    さくら

    山崎豊子先生の超大作にして代表作。
    一巻は主に、主人公のシベリア勾留から商社に入社するまでの話。
    日本敗戦濃厚と見るや、条約を破って満州に進出し、戦後のどさくさに紛れて捕虜を強制労働に従事させたロシアは本当に卑劣である。
    この問題こそ、戦後何十年経った今でも賠償請求をして許されるのではないかと思えるほどに理不尽。

    主人公のモデルになった人物が、ここまで清廉潔白な人物だったとは思わないが、シベリア勾留、日本の戦後復興について非常に勉強になる。

    内容は難しいはずなのに小説だから読みやすい。そして、引き込まれるストーリー構成は、さすが山崎豊子先生。
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    投稿日:2023.05.25

  • アズサ

    アズサ

    超大作。
    一話は戦中〜戦後のシベリア拘束期間が大半。時代の不遇さと愛国心の強烈さに終始目が奪われた。

    投稿日:2023.05.07

  • にしど

    にしど

    山崎豊子さんの大作、安定の読み応え。
    第二次世界大戦末期、大本営参謀壹岐正は満州でソ連軍に勾留され11年をシベリアで過酷な強制労働に従事する。
    帰還後大商社社長大門に目をつけられ熱心な勧誘に応え商社マンとして第二の人生を歩むことを決意する。
    第1巻はシベリア強制労働時代の話が大半。
    同朋や自身の過酷な運命や些細な人の温かさが描かれています。
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    投稿日:2023.05.03

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