前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学
小川仁志(著)
/集英社クリエイティブ
作品情報
人生が思い通りにならない時、人はどうあきらめ、それでも前に進んでいくのか。コロナ禍で多くの人がさまざまなことをあきらめざるを得なくなった。しかし、あきらめることは決して悪いことではない。商社マン、フリーター、公務員を経て哲学者になった著者が、自らの経験や哲学の知見をもとに、あきらめる意味や活かし方を紹介。「前向きなあきらめ」とは? 何をあきらめ、そして何が得られるのか。困難な時代を歩き続けるための処方箋!
もっとみる
商品情報
- 著者
- 小川仁志
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社クリエイティブ
- 書籍発売日
- 2023.01.26
- Reader Store発売日
- 2023.02.22
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 208ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (4件のレビュー)
-
全然入ってこなかった…私の理解力が足らないのだろうと思うけど。
章ごとの対話形式の部分が、哲学書を軽く感じてもらおうと入れているのかなと思うが、本編とノリが違いすぎて、
その、各エピソードの中では登…場人物は作者の話を見て悩んでいたことに答えを出しスッキリ!という流れだが、見ている私はついていけず。
なんとなく嫌われる勇気みたいにしたかったのかな?と勘ぐってしまった。続きを読む投稿日:2023.09.09
優先順位をつけることの大事さを、哲学を通じて学べる本です。
「あきらめる」こと、その方法の「捨てる」「降りる」「開き直る」といった言葉には、“負けた”という感じのマイナスのイメージがあります。
また、…あきらめるかを「ためらう」という状態も、迷い、悩みがあるというネガティブな状態を想像させます。
しかし、できることに限りがある中では、これらのことが、実は本当にやりたいこと、実現したいことを絞る上で重要です。
「あきらめる」ことの大事さと、そのステップである「捨てる」「降りる」「開き直る」「ためらう」ことの必要性を教えてくれます。
やりたいことができていないという悩みのない人はいないと思いますので、多くの方に何らかの気づきがありそうな1冊です。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「時間も予算もエネルギーも限られているので、人は何もかもを手に入れることはできない。だから本当にやりたいこと、実現したいことに絞り、ほかのことを捨てなければならない。断念は希望につながるし、可能性を高める。」
「仕方なく折れる妥協は敗北感が伴うが、折れないなら敗北感はない。三本の矢の例えのように、3つのことをしていれば、何かをあきらめても、全体として折れたように思えないのでは。乗り物から降りないと見えない景色があるように、折れないと見えないものがある。」
「完成主義とは未来へと向かう前向きな開き直り。人は枠の中で生きており、広大な世界の中で生きるには、やれる範囲のことを区切ってやっていくほかない。日々、その枠の中で完成を目指すが、常に困難があるので、そのときに枠を開き、作り直せるかで人生が決まる。」
→ビジネス、特に起業・創業の際に大事なことが多く出てきます。限られた経営資源で何を優先すべきか、その中でもポートフォリオを考えていろいろと試してみる(多様性を持たせる)、100%の答えはないので、やれることをやっていく。あきらめる、降りる、開き直るという言葉にマイナスのイメージを持ちがちですが、人生において重要な言葉であることがわかります。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・あきらめには、ためらい、捨てる、降りる、開き直るといった、あきらめ方の種類といえるプロセスや段階があり、その中にも選択する、決断する、逃げるといった要素が絡む。そうした心の動きを丁寧に確認して初めて、人は善く生きていける。それが哲学の意義でもある。
○あきらめる
・試行錯誤の過程は客観的に見ると、人を鍛え、人生を大きく変える契機。いかに悩み、どんな道を選ぶかがその後に大きく影響を及ぼす。問題は、人生が往々にしてそんな悠長ではない点。人生のほとんどの道は突然行き止まりになり、突然、方向転換を余儀なくされる。
・あきらめるということにはネガティブな側面だけでなく、ポジティブな側面もある。一歩進むといえば、あきらめずに進んだように聞こえるが、「あきらめるために一歩進む」こともありえる。それも解決への一歩として、前進ととらえることができる。
○ためらう
・人間の感情は、突然湧いて出る代わり、沸点を過ぎれば自然に収まっていく。ためらいも同じで、突き進む前にいったん決定を延期し、理性の援軍を待つ。怒りは抑えればよいが、ためらいは冷静になるところがスタートという点が違う。
・人生が自分だけのものなら、迷わず好きな方を選べるので、ためらう機会はうんと減るはず。だが、人を巻き込むわけにはいかないし、ましてや誰かを苦しめるとなると、簡単には決められなくなる。世の中のためにためらうこともある。
・人が選ぶのは、それが結果ではなくプロセスだから。結果だけが大事であれば、選ぶ必要はない。選ぶプロセスにおいて悩むことが、人生に意味をもたらす。
○捨てる
・時間も予算もエネルギーも限られているので、人は何もかもを手に入れることはできない。だから本当にやりたいこと、実現したいことに絞り、ほかのことを捨てなければならない。断念は希望につながるし、可能性を高める。
・捨てると人は、物理的にも精神的にも身軽になる。生きているといろいろなものがまとわりついてきて、人生がスムーズに流れていかないので、せき止めるものを捨てる。しがらみとは柵のことなので、杭を1本1本抜いていくイメージで捨てれば、いずれなくなる。
○降りる
・人は様々な乗り物に乗って人生を過ごし、「大船に乗ったつもりで」など、乗り物に乗ることが人生の喩えになる。乗り物が乗ったら必ず降りるように、人生も降りることを求められる営みだが、否定的な出来事と捉えられがち。
・仕方なく折れる妥協は敗北感が伴うが、折れないなら敗北感はない。三本の矢の例えのように、3つのことをしていれば、何かをあきらめても、全体として折れたように思えないのでは。乗り物から降りないと見えない景色があるように、折れないと見えないものがある。
○開き直る
・開き直るという言葉のイメージは、悪に変わればネガティブだが、善に変わればポジティブと、両義性がある。変身を伴うことで、強さが生まれ、どんなに劣勢でも、逆転のチャンスをもたらし、人生という名の相手をひるませる。
・有限な人間が完璧を常に実現するのは不可能に近く、完璧主義者は苦しむほかない。絶対的な価値を求めても仕方ない。自分が完成したと思えるところを目指したい。自分の能力にちょうど合った、適度に負担をかける程度の目標を設定できれば、日常は充実する。
・完成主義とは未来へと向かう前向きな開き直り。人は枠の中で生きており、広大な世界の中で生きるには、やれる範囲のことを区切ってやっていくほかない。日々、その枠の中で完成を目指すが、常に困難があるので、そのときに枠を開き、作り直せるかで人生が決まる。
○邂逅
・いつもと違う道を歩くと新しいことに出くわすように、人生も、どこかで降りて、歩いてみると、思わぬ出逢い、邂逅がある。出逢いと別れはセットで、人生の出逢いの数と別れの数はおそらく同じくらい。別れが必然であるように、出逢いも縁という必然なのかもしれない。続きを読む投稿日:2023.04.12
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。