ひとよ
長尾徳子(著)
,桑原裕子(原作)
/集英社文庫
作品情報
ある夜。タクシー運転手のこはるは、家族に暴力を振るう夫を殺害してしまい、15年後に必ず戻ると約束して自首する。そして──15年後。母は約束通り帰ってきた。母が起こした事件によって人生が大きく変わってしまった三人の子どもたちは、再会した母とどう接するか戸惑い・・・・・・。家族の崩壊と再生を描く、劇作家・演出家・俳優の桑原裕子が主宰する劇団「KAKUTA」の代表作を小説化。
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商品情報
- シリーズ
- ひとよ
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社文庫
- 書籍発売日
- 2019.09.25
- Reader Store発売日
- 2019.10.25
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 2.5 (14件のレビュー)
-
映画化されるということで購入。
Amazonの紹介より
ある夜。タクシー運転手のこはるは、家族に暴力を振るう夫を殺害してしまい、15年後に必ず戻ると約束して自首する。そして―15年後。母は約束通り帰…ってきた。母が起こした事件によって人生が大きく変わってしまった三人の子どもたちは、再会した母とどう接するか戸惑い…。家族の崩壊と再生を描く、劇作家・演出家・俳優の桑原裕子が主宰する劇団「KAKUTA」の代表作を小説化。
映画の予告編を見て、シリアスな路線かと思ったら、小説版では、そんなにシリアスではありませんでした。もちろんシリアスもありますが、コミカルあり、カオスな展開ありと予告編では違った印象をもちました。
プロローグでは、日常の何気ないシーンなのに子供たちの前で母の殺人の告白をします。それにより、それぞれの個人の時間の流れが歪んでいきます。母親は、警察に行く前に食事の支度。子供たちは時間が止まります。自分も一瞬時間が止まりました。
そんな状況で、15年後の世界へと変わります。
演劇作品ということもあり、登場人物の過去は会話の中から推察していきます。なので、表面的な事柄しか語られていません。父親の暴力シーンや次男が東京に行った時のシーンなども会話の中でしか登場しないので、どんな感情・程度があって今に至るのか、文章だけではあまりくみ取れませんでした。なので、読み手側としては、物語の世界で進行しているのに状況が置いてかれている印象がありました。また、文章にすると、表現しづらい部分があったり、母の呼び名が交互に変わったりと疑問が湧き、途中でページを立ち止まる場面が所々ありました。
主軸は母と子の苦悩や再生かと思いましたが、その周りのエピソードもあってか、盛り上がりが分散されて、思ったよりも感動はしませんでした。
ただ、シリアスな場面では、今まで溜まっていた感情をぶつけているため、グイグイ引き込まれました。個人的には家族の物語だけに絞って、深く掘り下げてほしかったなと思いました。てっきり母親は贖罪を意識していたのですが、そういう雰囲気はなく、ちょっと楽観的であり、芯が強い印象がありました。
また、この作品は映像向きかと思いました。文章にすると、言葉では表せない人物の感情・雰囲気があまり伝わらない印象でした。映画化されるということで、どんな作品になるのか楽しみです。続きを読む投稿日:2019.09.23
読後、気持ちがまとまらず、すっきりしない。
父を殺した母、残された長男、長女、次男が主要人物なのだが、誰が主人公かはっきりしないので、誰にも感情移入しずらい。
子供たちを暴力から守るために夫を殺し…た母こはる。「すごく誇らしい」と言い、約束通り刑期を終えほとぼりがさめた15年後に戻ってくる。
しかし15年後にこはるが戻っても、こはるが描いていた 家族の姿はそこにない。
突然、両親が加害者と被害者になってしまった子供たちのその後の15年は、当然のことながら殺人者の家族とのレッテルが付きまとい、思い通りの人生は歩めない。
そこへまるで何もなかったかのような顔で戻って来たこはるに、どのように接したら良いか戸惑う大人になった子供たち。
子どもたち3人それぞれに思いは違うが、うまく伝えられず家族はまとまらない。
唯一の救いは、事件後も変わらず接してくれる仕事仲間の存在。
そして物語の最後。
長男の曲がってしまったままの指(父親の暴力が原因)を見た母は崩れ落ちる。
暴力夫が居なくなっても、子供たちの傷はそのままなのだと母は今更ながら悟ったから。
母も子供たちも普通のいい人たちなのだが、殺人を犯した事実は決して消えない。
「仕方なかった」「罪はつぐなった」いくら言葉をつくしても、前の生活には戻れない。
もがいている最中で終わるが、今後一筋の光がさすように祈るばかりです。
続きを読む投稿日:2023.01.03
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