歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方
山崎雅弘(編)
/集英社新書
作品情報
今、出版界と言論界で一つの「戦い」が繰り広げられています。南京虐殺や慰安婦問題など、歴史問題に起因する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人は積極的にそうした「侵略」に反撃すべきだという歴史問題を戦場とする戦い、すなわち「歴史戦」です。近年、そうしたスタンスの書籍が次々と刊行され、中にはベストセラーとなる本も出ています。実は戦中にも、それと酷似するプロパガンダ政策が存在しました。しかし、政府主導の「思想戦」は、国民の現実認識を歪ませ、日本を破滅的な敗戦へと導く一翼を担いました。同じ轍を踏まないために、歴史問題にまつわる欺瞞とトリックをどう見抜くか。豊富な具体例を挙げて読み解きます。
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商品情報
- シリーズ
- 歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方
- 著者
- 山崎雅弘
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2019.05.22
- Reader Store発売日
- 2019.06.21
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (33件のレビュー)
-
歴史学者がきちんと歴史を捻じ曲げようとしている言説に対して、どこがどうおかしいのか解説。
おかしいとはわかっているのに、うまく説明できないで、モヤモヤとしていたことをすっきりとさせてくれる。心のもやが…晴れて、くっきりと問題点が浮き彫りにされる感じだ。
歴史修正主義の本が、ゴロゴロある中で、このような本を出してもらえるのは大切なことだ。歴史学者ならではの明快さが救ってくれる。最近のおかしな社会の動きにモヤモヤしている人は必読書。続きを読む投稿日:2021.08.12
第二次世界大戦では、世界各国が自国にとって戦況を有利に導くためにプロパガンダを積極的に多用した。
本書では、当時の「大日本帝国」が展開したプロパガンダを記録や証言に基づき丁寧に紐解くと同時に、
極端…な解釈が今でも横行している現状を指摘し、憂慮しつつ問題提起している。
特に、「大日本帝国」と「第二次世界大戦後の日本国」、および一般概念としての「日本」の区別の重要性を説いている。
その区別が曖昧なまま、感情的に過剰反応している政治家や著名人がいることを名指しで指摘している。
個人的には、この名指しの指摘自体が形を変えた別種のプロパガンダにも見えなくもなかったため、全部を読後感そのままに鵜呑みにすることは出来ないと感じたものの、
1938年に日本橋高島屋で開催された思想戦展覧会など、公文書として閲覧できるような公的情報を時系列に基づき丁寧に挙げながら自論を展開している点から、
少なくとも事実関係についての信頼性は高いように思われる(し、反証可能性もしっかり担保されている)。
一見すると公平性を保っているように見える「両論併記」の心理的トリック、
「歴史戦」論者と歴史学者の根本的な違い(歴史に対して向き合う姿勢の違い)、
問題の本質や焦点の“すり替え”の事例、
等々、プロパガンダが実際にどのようにして日本で行われてきたか、ということについて、
一つ一つ記録に残っている具体例を挙げて考察しながら解説している。
「GHQ」や「コミンテルン」が、その実像から掛け離れた極端な形で、
政治家やマスメディア、著名人などの発信を通してどのように繰り返し伝えられてきたか(また、いつ頃からその活動が活発化したか)、
ということについても検証を重ねながら指摘していく。
日頃、マスメディアでは報道されることのないこれらの「社会構造の実態」は、
一般社会を観察する際の重要な視点を教えてくれる。
著者による細かい指摘のすべてを鵜呑みにしないまでも、
平然と事実歪曲が行われてきた経緯を知ることは、一般市民として今後も生き続けていく上で意義深いと感じた。
続きを読む投稿日:2024.02.03
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