脳内汚染からの脱出
岡田尊司(著)
/文春新書
作品情報
どうすれば、わが子をゲーム、ネット中毒から救えるのか。ゲームやインターネットの中毒性を指摘した『脳内汚染』で一大センセーションを巻き起こした著者が、いじめやADHDとの関連性を示す研究成果を追加で盛り込み、問題の本質をより理解しやすく提示。また、依存を予防しながら、ゲームやネットなどの情報機器と上手に付き合う方法や、依存に陥った子どもの克服事例、家族がとるべき対処法など、実践的な対策法にも重きを置いている。情報化社会に生きる現代人の必読書。
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商品情報
- シリーズ
- 脳内汚染からの脱出
- 著者
- 岡田尊司
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春新書
- 書籍発売日
- 2007.05.20
- Reader Store発売日
- 2016.04.28
- ファイルサイズ
- 10.2MB
- ページ数
- 344ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (13件のレビュー)
-
この本を読み終わって、
『スマホの電源を切るようにしました』
今現在、以下のTODOを実行しています。
①仕事上や何かの連絡を誰かにしなければいけない状況以外、スマホの電源を切る
②勉強する時…、本を読む時は、スマホの電源を切る
③土日は、ほぼスマホの電源を切る
④SNSは仕事上で使う以外は、基本はしない、最低限の連絡手段として、どうしても必要な時に使うのみ。ゲーム、ネットニュース、動画アプリは全て削除
以前から、スマホへの依存がはっきりと自覚するほどありました。どういう状態が依存なのかは、多くの書籍があるので、そちらに譲ります。
この「自分はスマホに依存している」という感覚がタバコを吸っていた時と、
非常に酷似していることに、ある時、気がつきました。
今は禁煙をしていますが、時たま無性に吸いたくなります。
この感覚が、スマホを使用したい時の体の状態と非常に酷似していることに気が付きました。
ニコチンへの渇望は、禁煙をした人なら、わかります。
何か不安や焦りを感じた時に、
一服すれば、魔法のように軽減したという記憶が呼び起こされます。
スマホで、どうでもいいニュースを見たり、チャットを見たり、ゲームをしたり、
YOUTUBE見たりすると、イライラや、不安、退屈、焦りが、軽減する感覚をおぼえます。
タバコの場合、実際は、吸えば、さらに不安や焦り、そしてニコチン中毒へのはまっていきます。
なので、禁煙本には、吸っても、吸わなくても、不安や焦り、イライラは根本的には消えない、
吸ったら「軽減するような感覚」を持つが、実際は、そのように脳が錯覚を起こしているだけで、
ニコチン依存の体を作るだけなら、吸わない方がいいのではないですかと、論理的に説いています。
スマホの場合でも、触れれば触れるほど、
もっと、もっと、スマホを使いたくなります
タバコと同じです。つまり、不安、焦り、イライラ、退屈は、
「スマホをやっても、やらなくても、根本的には、自分の状態は変わりません」。
退屈だからスマホを見る、イライラしているから、ゲームをやる。
不安だから、YOUTUBEで動画を見て、紛らわす。
しかし、それで、何か自分の状況が、よくなるかというと、何も変わらない。
ただ、どんどん、見る時間、やる時間が増えていきます。
タバコは、ニコチンという物質による身体依存ですが、スマホは情報という非物質による、
脳機能の正常のバランスを壊す恐れのあるものです。
数分ごと、更新されるネットニュースが気になって仕方がなかったり、
グループチャット上でのやりとりが気になって、見ると安心したり、
買いたいものなどがないのに、ネットショップのサイトを、ただただ、覗いたり、
それで、買ったりすると、変な満足感を覚えたり、
YOUTUBEなどでは、垂れ流しのように、何時間も見てしまったり、、、、
たぶん、スマホは、タバコやアルコールなどの依存症を引き起こすものなんかものよりも、
もっともっと達の悪いもの依存症を自身のカラダに引き起こすものでしょう。
デジタルヘロインとか、デジタルコカインという言葉がありますが、
言い得て妙だと思います。SNSなどの100文字も満たないメッセージのやり取りは、
もうすでに、読むのではなく、ただ「見る」だけになっています。
文字を「見る」ことが、無思考・無意識下で行われ、ある種の快感を呼び起こす。
また、文字を「打つ」ことは、それは、主張や意見なのではなく、自己承認欲求を満たしたいだけの、
行為です。しかし、いくら打っても、そんな欲求を満たすことができません。
ただ、打てば打つほど、見れば見るほど、快感を感じます。
その快感は、継続しないと持続できないもので、その症状は覚せい剤使用と酷似しています。
ある研究では、SNS上のチャット通信では、ほとんど脳の機能が使われていないみたいです。
脳の機能が使われていないにチャット(おしゃべり)する、ある見方では、
ものすごくブラックジョークです。だって、実際は、話していないわけですから。
相手が何を言ったのかも、誰がいったのかも、脳の機能が使われていないのならば、
記憶もしないし、考えもしないわけです。一昨日チャットした内容を覚えている
でしょうか?そんなものに、膨大な時間を使うのは、無駄ではないでしょうか?
自分はオンラインゲームは一時、数時間プレイしたことがあります。
ただ、怖くなってやめました。これは、絶対にはまると思ったことと、
以前、一時期、インターネットカフェでバイトをしていて、
マンガを読む人と、オンラインゲームに取り組んでいる人を比較すると、
興味深いことを発見しました。オンラインゲームを取り組んでいる人の方が、
①無気力 ②暴力的な発言をよく使う/そもそも話さない ③見た目が不健康そう
であったからです(単なる主観、何も根拠はありませんが)。
毎日洪水のようにスマホから情報が垂れ流されています。
それに長時間触れると、自分だけなのか、無気力になったり、判断力も落ちたり、
また、長い文章が頭に入ってこなくなるような感覚がありました。
この著作は10年以上前に書かれてたもので、スマホの有害性は、
語られてませんが、非常に参考になりました。
もちろんスマホと身体の有害性を語るには、有用性と同じで、いくらでもあります。
今の社会状況では、なくてはならないものになっていますが、
正直、車のように免許制にしたり、教育の面で何か対策を徹底的に行う必要があると思います。
スマホの電源を切るようにしてから、
不思議ですが、意欲的物事に取り組めるようになったり、
無気力ややる気のなさ、不思議ですが、朝起きるのが楽になりました。
また、以前よりも考えが、よくまとまるようになりました。
これは、ただ、以前の正常な状態に戻っただけで、何かの能力が上がってことでは
ないことは、重要なポイントです。
スマホの電源を消したら、良いことあるよ!という単純なことではありません。
仮にそのように考えて実行しても、数日で、止めてしまうでしょう。
〇〇したら、△△になるという動機だけでは、まず継続することはできません。
なぜなら、良いことなんて、ずっと続かないからです。
裏を返せば、良いことが起らなければ、止めるということです。
ただ、スマホの電源を消す習慣(スマホの利用時間を軽減し、スマホとの関係を、
依存状態から脱却する。禁煙と同じです。)を身に着けることができるだけです。
「なんぜ、電源を消すまでするのか?スマホを所詮、道具だよ、うまく利用すればいいんだよ」と、
よく聞かれますが、自分は、その便利な道具を使いこなせる自信はありません。
麻薬の正しい使い方を考えるのと同じです。医療用には、いいのでしょうが、
普段の生活用に正しく使うのは、至難の技というか、犯罪です。
「スマホよ、さようなら、ターンオフ!」です。続きを読む投稿日:2019.02.23
◆きっかけ
ゲームをなぜ規制したいのか、理由を考えていてググッていた中に本著からの引用があり気になったので。
(★子供にゲームの危険性を幼いうちから教えましょう。麻薬のように依存性があって止められな…くなる危険があること。性格が怒りっぽくなったり、優しかった人も優しくなくなる危険があること。注意力や根気がなくなって、将来、勉強も仕事もできなくなってしまう危険があること。熱中しすぎて、学校を辞めたり、仕事も辞めてしまう人もいること。現実とゲームの世界との境界が分からなくなって、よその人を傷つけたり、場合によっては殺したり、家族を殺した人もいること。自分の子供に、そんな風になってほしくないので、うちではゲームをやらせないということを子供が幼いうちから繰り返しきちんと説明しましょう。……出典:脳内汚染からの脱出)
2016/8/5続きを読む投稿日:2016.08.05
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