ゲーマーはもっと経営者を目指すべき! 電子特別版
4Gamer.net編集部(著)
,川上量生(著)
/KADOKAWA
作品情報
動画にコメントがつけられるという画期的なサービス、ニコニコ動画が始まったのは2006年12月。1年後、「ニコニコ生放送」が生まれる。12年に「ニコニコ超会議」、15年にゲームに特化した「闘会議」など、数々のサービスや企画を生み出してきたドワンゴは、ネットワークゲームのシステム企画・開発・運用サポートする会社だった。ゲームサイト・4Gamer.netにおいて、ゲーマー人生の自慢をしたかったドワンゴ会長・川上量生の4年に亘る連載は、雑談を繰り広げているようにみえて、ウルティマオンラインから超会議の総括、コンピュータ将棋からピケティに至るまで、ウェブサービス、ネットコミュニティ、あるいは21世紀における社会の最適解について議論が白熱する。廃ゲーマーを社員にしたり、会社ぐるみで「ブラウザ三国志」にハマりながらも、着メロで地固めをし、ニコ動でユーザーコミュニティを確立、超会議では「リアルとネットの融合」を試みた。KADOKAWAと統合後、「コンテンツとサービス」をどう展開していくのか。コラム、ゲームリスト、ゲーム年表、ドワンゴ年表のほか、電子版特別版では「今のオンラインゲームは気に入らない」「ジブリは決して続編を作らない有名ゲームスタジオのようなもの」を収録。麻生巖、伊藤直也、海燕、栗田穣崇、清水亮、谷川浩司、津田大介、藤井太洋、森栄樹、やねうらお、阿部大護、川上量生、佐藤辰男、佐野将基、平信一、千野裕司、中野真、伴龍一郎、横澤大輔らが登場。 4Gamer.net日本最大級の総合ゲームサイト川上量生株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長、株式会社ドワンゴ代表取締役会長、スタジオジブリプロデューサー見習い
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この作品のレビュー
平均 4.7 (8件のレビュー)
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ドワンゴの経営感覚
ゲーム情報サイト「4Gamer.net」で連載していた、ドワンゴ社長川上量生氏の対談集です。自分は元の対談記事を読んでいなかったため、それぞれのお話を新鮮な気持ちで読むことができました。
川上さん自身…が大のゲーマーで、ゲームの自慢話をしたかったそうです。それでは対談企画が通らないだろうということで、書名にあるような経営と結びつけたテーマで「だまして」企画を通そうとした結果が本書です。とはいうものの、なかなかどうして、しっかりした経営の考え方をお話しされています。
第2章の、新しい事業を軌道に乗せるためのエネルギー理論があり、なるほどと思わされました。
経営やマーケティングでは「キャズム」という考え方がでてきますが、これを化学の「活性化エネルギー」に置き換えて説明しています。
(川上さんが大学で工学を専攻しており、化学の考え方が身に付いていたこともあるのだと思います。)
新しい製品やサービスは、キャズムを越えると大きく売れ行きを伸ばします。「キャズム」「活性化エネルギー」でそれぞれ画像検索して並べてほしいのですが、キャズム越えを化学反応、越えるのに必要な労力を活性化エネルギーと対比しています。キャズム越えを簡単にする施策があれば、それが触媒と言えるわけです。
ここからが川上氏の理論で、活性化エネルギーの山を越える前(反応物)と越えた後(生成物)のエネルギーは、どちらが高いか決まっていません。これが製品・サービスにも当てはまり、キャズムを越えた後のエネルギーのほうが小さければ、キャズムさえ越えれば後は勝手に売れていく、という考え方ができるということです。
そういうサービスを見極めることが大事で、ドワンゴがサーバー構築⇒着メロ販売⇒動画共有と業態を次々に変えていったことも、儲かるサービスへの嗅覚力と、競合が出れば撤退という軸がしっかりしていたからではないか、と考えられます。
そして、自分が将棋が好きというのもありますが、コンピューター将棋の「やねうらお」氏との対談、その後に日本将棋連盟の谷川浩司会長(十七世名人)との対談があったのを興味深く読みました。
将棋にランダムの要素がないことで、コンピューターにとっては暴力的な計算量で人間を圧倒するだけではなく、究極的には相手がどんな手順を指し手も自分が勝てる着手を見つける(見つけられなければ自分の負けである)こともできるでしょう。
ゲームの本質としても、将来の数十通りの手順のうち勝てる順が1つしかなくても、その1つを選ぶことができます。これが確率に左右されるゲームであれば、期待値を算出して勝ちやすい手を選ぶことになり、ゲーム性が大きく変わってしまいます。
ドワンゴは変な会社だと思っていましたし、変であることは間違っていないと思いますが、読む前に感じていたネガティブな感覚はなくなりました。
もともと2ちゃんねるの西村博之氏の関与が強く、2ちゃんねる流の人間関係の破壊者となる不安を持っていたり、ニコニコ動画の立ち上げ時にYouTubeにただ乗りしたりといいイメージがなかったのですが、本書を読んで「自分たちの目指す社会を自分たちの手で生み出そう」という気持ちを強く感じました。
自分がそれまで感じていた、破壊であったりとか、他者へのただ乗りであったりとか、そういったずるい手段は(川上さん自身が言うほど)取っておらず、自ら汗をかいているという印象に変わっています。続きを読む投稿日:2015.09.19
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出てくる人たちは、若いときに一見無駄に見える時間を費やしており、それが成功体験(?)となって結果的にいい方向に転換した人たちだなと感じた。
今はタイパに比重が置かれており、答えがあるのかもわからないこ…とにどっぷり手間暇をかけることがなくなっているが、おいおいスケールするのは一つのことに没頭できる能力なんだなと感じる。
聞き手となるインタビュアーや編集がうまく、分厚い本だがスイスイ読めてしまう。良い本だった。
紙面でスキップされていた任天堂の岩田氏の記事とその後の特別編は、まだインターネットで読めます。続きを読む投稿日:2023.09.16
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