翔ぶが如く(七)
司馬遼太郎(著)
/文春文庫
作品情報
熊本、萩における士族の蜂起をただちに鎮圧した政府は、鹿児島への警戒を怠らなかった。ことに大警視・川路利良の鹿児島私学校に対する牽制はすさまじい。川路の命を受けた密偵が西郷の暗殺を図っているという風聞が私学校に伝わった。明治十年二月六日、私学校本局では対政府挙兵の決議がなされた。大久保利通の衝撃は大きかった――。
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商品情報
- シリーズ
- 翔ぶが如く
- 著者
- 司馬遼太郎
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2002.05.10
- Reader Store発売日
- 2014.12.12
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 337ページ
- シリーズ情報
- 既刊10巻
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この作品のレビュー
平均 3.5 (39件のレビュー)
-
【感想】
本物語の10分の7が終わり、ようやく西南戦争が始まるかぁ。
開戦に至る数々の過程を省略すべきではないが、「やっと」感が強い。
むしろあと3巻ですべて終結するのかと思うと寂しさもあるが・・・
…
幕末は英雄だった西郷隆盛の凋落が本作品には詰まっている。
自身の能力が低下したからなのか、それとも周りのプッシュに諦めを持ち、投げやりの上で開戦する決意を持ったのか。
おそらく後者だろう
西郷自身の手記がないため、彼が抱えていた苦悩と絶望に関しては一切わからないが、彼が決してただの虚像ではないと信じたい。
終盤になるにつれて、西郷と大久保の差を感じる作品になってきた。
【あらすじ】
明治十年二月、ついに西郷が立ちあがった!
圧倒的な士気で熊本城を攻める薩軍と援軍を待つ政府との闘いが始まった。
熊本、萩における士族の蜂起をただちに鎮圧した政府は、鹿児島への警戒を怠らなかった。
殊に大警視川路利良の鹿児島私学校に対する牽制はすさまじい。
川路に命を受けた密偵が西郷の暗殺を図っている―風聞が私学校に伝わった。
明治十年二月六日、私学校本局では対政府挙兵の決議がなされた。
大久保利通の衝撃は大きかった…。
【内容まとめ】
1.西南戦争はごく単純に言えば、私学校における若者の暴発から出発し、その暴発に西郷が身を委ねた事で起こった。
西郷は敗北を決意したか、なるようになれというような自暴自棄に身をゆだねた。
2.「木戸はつねに池のふちにいる。大久保はつねに飛び込んで池の中にいる。」
3.薩人は、木強者(ぼっけもん)を喜ぶ。
木強者とは、学問はさほどになくても勇敢、頑固、質朴、平素、必要以上に死を軽んずる者を言う。
【引用】
p69
薩人は、木強者(ぼっけもん)を喜ぶ。
木強者とは、学問はさほどになくても勇敢、頑固、質朴、平素、必要以上に死を軽んずる者を言う。
この種の男を薩摩隼人の典型とした。
p118
「木戸はつねに池のふちにいる。大久保はつねに飛び込んで池の中にいる。」
鯉を捕まえねばならぬときの2人を謳った評価。
p264
幕末の西郷は、あくまでも勝利を目標とする政略と戦略を考える人物であった。
しかし彼は、ここで必ず勝つという政略と戦略を考えるべきであったが、少しも考えた形跡はなく、考えたことと言えばせいぜい挙兵の名目だけである。
敗北を決意したか、なるようになれというような自暴自棄に身をゆだねたか、そのどちらかというほかない。
p290
二十歳以上の大人たちの集まりとは言えないほどに子供っぽい雰囲気が一座を浮かれさせていたし、この奇妙な非厳密さは、西郷と桐野それに篠原といった一種異様な3人の楽天家が醸し出している精神操作であるとしか言いようがなかった。
p302
西南戦争はごく単純に言えば、私学校における若者の暴発から出発し、その暴発に西郷が身を委ねた事で起こった。続きを読む投稿日:2018.08.30
「まるで水滸伝の世界のような」気勢で生まれた薩軍は、戦略をもたず「大挙、熊本城に押しかける」という方針を決めた。そうすれば、熊本鎮台の薩摩兵は、寝返ってくるし、百姓あがりの徴兵どもは震えあがって逃げ出…すと。「おいは日本で唯一の大将である」と西郷は自認していた。「作戦会議」は子どもっぽく浮かれていた。敵についての認識の甘さは、前代未聞というべき289続きを読む
投稿日:2023.11.10
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