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小説

消えた街

あらすじ

成木文が贈る回想風創作小説2編。

<表題作『消えた街』>
・・・、自分の心の中に消えた街を、これからさきふたたび訪れることもない。つとめて、 友里はそれだけを反芻した。もちろん、地蔵のことなど、次女にも長女にも語ってきかせるようなことは絶対にない。

<同時収録『虹色のデッサン』>
・・・、記憶とはあてにならぬものでもある。まるで、夢のように頼りなく事実からは遊離し、ちぐはぐに加工されたり、抜けたりしてやまない。空想虚言みたいに、本人が真偽を意識できないまま虚偽を思いつく場合もある。遠い記憶も近い記憶も、なるべくなら思いおこさないほうがいい、と、相場は最近考えるようになった。

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作品情報

ジャンル
:
著者
:
Reader Store発売日
:
2016.05.20
書誌発売日
:
2016.03.30
ページ数
:
88ページ
ファイルサイズ
:
0.6MB