【感想】家族解散まで千キロメートル

浅倉秋成 / 角川書店単行本
(43件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
6
9
20
5
2

ブクログレビュー

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  • るい

    るい

    このレビューはネタバレを含みます

    これは……ミステリなの?人間ドラマなの?
    はたまたロードムービー的成長譚なの?
    読んでる最中どうしても決めたがってる自分に
    気づいてハッとさせられましたね。
    終盤、これまでの浅倉さん作品を考えると、
    伏線回収に物足りなさを感じるかもしれないな…
    と思ったのも束の間。
    最後の「いえ」を読んで、
    直前の「この物語の中に、しっかりと、存在していた」で
    あ……………………………
    気づいてしまってから鳥肌ものでした。
    もう一度読まねばならない使命感。
    評価が低い方、このトリック気づいていないのでは………?
    めちゃくちゃ作り込まれた一冊ですよ。
    浅倉秋成さん、読めば読むほど好きになる。

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    投稿日:2024.05.05

  • sayapo

    sayapo

    『家族とは何か』を考えさせられるミステリーでした。
    どうなるんだ、どうなるんだ、とハラハラドキドキで読み切りました。

    家族とは…人によって価値観も違うし、今と昔とでも違うし考えると難しい問題だと思います。
    私自身、結婚するまでは複雑な家庭環境でとても悩んだ経験あります。
    何よりできるだけ無理せず、思いを打ち明けられるような家庭や、思いやりが大切だと思いますね。

    最後の○×どっちを選んだのかすごい気になる!!
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    投稿日:2024.05.05

  • autumn522aki

    autumn522aki

    チームワーク最弱家族、トラブルに巻き込まれつつ家族の在り方を再考し… #家族解散まで千キロメートル

    ■あらすじ
    元日、喜佐一家の面々が集っている。新年を祝うのではなく、実家仕舞いのために集まっていたのだ。母、長男、次男、長女とその夫が片付けに着手すると、倉庫の中から見知らぬ巨大な木箱を発見する。訝し気に思いながらも作業を進めていると、テレビから御神体が盗まれたという衝撃のニュースが報道されて…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい設定で爆笑、ドタバタ家族コメディですね。読者に疑問と興味を持たせるのが上手、どうなるのか気になってどんどん読んじゃいます。スピード感が抜群だし、画になるシーンもいっぱいあるので、映画でみてみたくなりますね。

    本作は日本中のどこにでもいそう家族がテーマ、なかなかどうして油断なりません。なぜなら悪い人たちではないんですが、ひとりひとりが腹にイチモツを抱えているのが怪しすぎるんです。そして恐ろしいほどにまとまりがない、チームとして弱すぎて爆笑です。

    そんな彼らの大混乱劇場ですが、物語が進むとともに家族ひとりひとりのバックボーンが語られてゆく。当初は受け入れられなかったのに、いつの間にか親近感がわいてしまって、終盤ではすっかり家族の一員になってしまいました。

    こんな家族の物語ですが、道中は様々な謎が提示される。さっぱり理解できないことばかりなんですが、真相はかなり鋭角な答え。先生のチャレンジ精神と発想力に感服しました。

    ■ぜっさん推しポイント
    バラバラだった家族、全員でトラブルに挑むことで、家族の在り方について各々が思いを巡らしてゆく物語です。本作で色々な家族のカタチや価値観が語れることになりますが、これを読んで皆さんは何を思うのか。

    私の父は人付き合いが苦手で、再就職をしなければいけなかったときに仕事が見つけられませんでした。母も入院、姉は海外で仕事赴任、ひとり残された私は当時フリーターという… しかしなんとか頼りない人脈で、私は父と一緒に働ける仕事を見つけることができました。いま思えばいい思い出ですが、当時は辛かったし、正直恥ずかしかったです。

    人間ひとりひとりって、弱い生き物だと思うんです。

    誰でも得意なことも苦手なこともあるし、体が弱い人も、お金を稼ぐが不得意な人もいる。家族の問題は迷惑なことも多いですが、苦しいときこそチームで助け合い、励ましあいながら生きていけると信じたい。色々な価値観が変わりつつある時代、様々な生き方があっていい。しかし支え合うことの大切さは忘れずにいたいです。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.03

  • おとん

    おとん

    プツと吹き出すユーモア溢れる会話にスピード感は伊坂幸太郎か?家族愛は山本幸久?と引き込まれたが、終盤はなんだか、意味不明。わかったようで、わからない…家族解散はあるとしても…意欲的な作品だけど、浅倉さん、コネ過ぎ。続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • たけやん

    たけやん

    家族とはなんだ。解散とはなんだ。就職して家を出ること、結婚して家を出ることは別に珍しくともなんともない。仲良くはないが大喧嘩して縁を切っているわけでもない。何をもって「解散」と仰々しくしているのか。ここのところ鼻炎で頭がボーっとしているせいもあってか作者のメッセージがスッと入ってこないのが残念であった。とはいえ凝った構成や細部への伏線回収は流石といったところ。『嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』のような面白さや感嘆は味わえなかったが次作も期待したい。続きを読む

    投稿日:2024.05.02

  • ろーれる

    ろーれる

    このレビューはネタバレを含みます

    途中までドタバタのロードムービーのようで、しかも真相は?誰がご神体を盗んだの?とハラハラドキドキしながら読めて面白かった。
    宮司さんの言動にしっくりこないなとは思いつつ、真相にたどり着いたのかもと思ったら、ここからまだ転回するのかー!

    家族の間でも全てさらけ出せる訳じゃなく隠したいこともあるだろう。
    家族とはこういうもの、夫婦とはこういうものという固定観念は結構強力だと思う。ここから抜け出すのは、そんなに簡単じゃない。
    それに気付かせるための一手としては、なかなかに強引な手だなあ。

    周と咲穂の結婚式の最後、モヤモヤした。
    どちらかは読者に任せるやり方?
    家族解散して、それぞれすっきり幸せな方向に向かったのかと思わせといて…。
    周のトラウマは、隠したまま結婚したら必ず波乱があるよね。咲穂が気の毒。

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    投稿日:2024.04.30

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