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梨 / 太田出版 (14件のレビュー)
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hosinotuki
このレビューはネタバレを含みます
8月31日から遡る形で7月1日のじゆうりつへと続く。友人の死と幽霊になって現れる生と死の痕跡。死に憧れた友人のその最後は分かったような分からないようなうすらぼんやりしたものだが、友人への愛惜の情がそこはかとなく漂っていて不思議な世界観だった。 装丁もいい
投稿日:2024.05.15
さな
怖くもなく良さも分からなかった。装丁とデザインは凝ってる。10代向けなのか?単語の組み合わせが独特で、個々の文の気味悪さの解読のために何度も読んでいくような本なのにテーマが少女の自殺(しかも現実を匂わ…せている)なのはきつい。わかった風の人たちに消費されていくだけ。続きを読む
投稿日:2024.05.11
みつる
短い自由律短歌の連続なのに、毎回きちんと怖い。 面白かった。 セーラー服の少女が屋上から地面を見下ろしている様子が脳裏をチラつく。 最初は詩集かと思っていたのに、通して読めば関係性が薄らと見える。 以下、特に好きだったもの 朝焼けに黒い液体をまきちらして、夜を散骨するように いっぱい名前を呼んでくれた、死体になってはじめて 夢に出てきた故人にふれると、ブラウン管に 指でふれるときと全く同じ、やわらかな拒絶の触感がする 空が肌色のときだけ現れる鉄塔 一匙のくすりの粉をわけあった日が プラセボになれますように 静物画みたいな葬儀だった 名札の安全ピンが初めての自傷だった少女が 頭の中で空に泳がせていた魚 カショオする専用の うどんの茹で方があるように、 幽霊になる専用の 死に方があるんだと思う
投稿日:2024.04.29
かがやき
学生時代にあの形の手紙をまわしあっていたから懐かしさと少し寂しさを感じた から私に送られる追悼句集 2回目を読むのが楽しみ
投稿日:2024.04.18
ミツキ
言葉少なに語られる友人の死と生前交換しあった「じゆうりつ」。 そこにあった暗い気持ちや少女時代の恋、多くを語られる事はないがそれゆえ背景に何があったのか、何を思っていたのかを考えてしまう。 短歌には比…喩が多く用いられており直接的に何があったのかを知ることはできないが、それが想像を掻き立てて暗く陰鬱とした気持ちにさせられる。続きを読む
投稿日:2024.04.16
はぐ
一語一句噛み締めるように、読了 ***** 入れない大縄跳びをこわごわと みている人をみているようだ 逃げきれなかったことだけは分かる留守電 「もう教唆にはならない」と言い出してからは早かった 自分ひとりだけ叫び声に気づけなかった 讐の字を書けないあなたと作った復讐の計画 突然に家族が「あなたのせいじゃない」としか言わなくなった 紙パックの雑な開け方は変わっていないことを供えてから知った 「死んだときの服装で出るって聞いたから、ディオールの、いちばん好きだったものを着せたんです」 その日、校庭のオジギソウが一斉に閉じた プールサイドの水溜りの温度で浴室の裸足に血液がまとわりついた 芸術選択も文理選択も違っていたわたしたちが唯一共有していた悪夢 ボイスメッセージは聞かずに削除した まだ聞いていないあなたの言葉が残っていることを救いにするために 三叉路でふりかえると全く同じ三叉路 東京もあなたのこと嫌いだよ 例えば大切なひとの、 14歳ごろのプレイリストを見てみたいと思うとき
投稿日:2024.04.08
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