【感想】白蕾記

佐藤雫 / 角川書店単行本
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • gabrielpetajirio

    gabrielpetajirio

    「言の葉は残りて」では源実朝と信子、「さざなみの彼方」では淀殿と大野治長と歴史に翻弄された男女の愛を描いて胸を揺さぶってくれた作者が、今度は緒方洪庵とその妻八重の歩んだ道を描く。

    佐藤雫さんということで純愛ものを期待しすぎたからか、前2作と比べて夫婦のエピソードは少なめでちょっと物足りないが、牛痘種痘を広め、予防医学の礎を築くことに尽力した洪庵と適塾の志士に焦点を当てた群像劇となっている。

    牛痘種痘はその種苗を外国から日本に持ち込むことがどれだけ困難だったか、漢方医の横槍にあって接種を進めることがどれだけ大変だったか、そのへんの書き込みは福井藩の笠原良策を主人公に描いた吉村昭の「雪の花」の方が一枚上手。

    個人的には26歳で斬首されたという橋本左内の最期が切なかった。
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    投稿日:2023.08.01

  • みんみん

    みんみん

    緒方洪庵が素晴らしすぎる!!
    なんて凄い人なんだ!!
    聞いた事ある名前だなと思ったら大好きなドラマ
    「仁」の武田鉄矢じゃないですか(꒪⌓︎꒪)
    仁での武田洪庵はそれは素晴らしい人で死ぬ前の2人の語る場面は号泣でした(꒦ິ⌑︎꒦ີ)

    と言う事で武田洪庵もとい緒方洪庵です。


    医師で蘭学者の緒方洪庵は当時まん延した「天然痘」《発症すると高熱が出て化膿性発疹が起こり、致死率も高い》を英国のジェンナーが開発した牛痘苗をワクチンに使う予防法をいち早く取り入れ、正確な情報を発信しつつスピード感をもって普及に努めた。


    今では当たり前になった予防接種
    「予め防ぐ」という考えさえない時代に命懸けで種痘を広め、痘苗を守ります。

    全六章は
    序章で妻・八重(この妻がまた素晴らしい)
    適塾の門下生で三章…橋本左内、松本俊平、福沢諭吉
    洪庵死後の終章と言う構成で、門下生は福沢諭吉は当然ながら後の2人も凄い功績を残した人達でした。

    内容➕読みやすさで☆4
    泣かせた武田鉄矢で☆5です:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。

    もっとみんなに読んで欲しいなぁ…





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    投稿日:2023.07.31

  • Ruko

    Ruko

    疱瘡に苦しめられることのない世を目指して、種痘を広めようとした緒方洪庵とその妻、八重の半生を描いた作品。

    己に適した道をひたすら追い求める洪庵の真っ直ぐさには、ただ頭が下がる思いがした。
    そしてその洪庵を信じ、影に日向に支える八重の姿も、理想の夫婦そのもので眩しいくらいだった。

    上下巻になってもいいので、もう少し二人の人生を細かく描き出して欲しかった。
    特に最後は呆気なく終わってしまった感じがして、そこだけが残念だった。
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    投稿日:2023.06.03

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